発表年:2008年
ez的ジャンル:オージー産ブロークンビーツ/フューチャー・ソウル
気分は... :いよっ!成田屋!
今回はオーストラリアの大人気ディープ・ファンク・バンドThe Bamboosのリーダー/ギタリスト/ソングライターであり、プロデューサー/DJとしても活躍するLance FergusonによるLanu名義のソロ・アルバム『This Is My Home』(2008年)です。
Lance Fergusonはニュー・ジーランド出身。2000年にオーストラリア、メルボルンでThe Bamboosを結成し、これまでスタジオ・アルバム5枚、ライブ・アルバム1枚をリリースしています。また、オルガン・ファンク・ユニットCookin' On 3 Burnersや盟友Ben Grayson(Bennson)とのユニットNo Comply、さらに近年ではスピリチュアル・ジャズ・プロジェクトMenagerie等さまざまななかたちで勢力的に活動しています。
そんなLance Fergusonのソロ・ユニットがLanuです。これまでLanu名義で『This Is My Home』(2008年)、『Her 12 Faces』(2011年)という2枚のアルバムをリリースしています。
1stとなる本作『This Is My Home』はThe Bamboosのイメージで聴くと肩透かしを食らう、エレクトリックなブロークンビーツ/フューチャー・ソウルな作品に仕上がっています。
2nd『Her 12 Faces』ではオージー女性シンガーMegan Washingtonをフィーチャーし、ポップな雰囲気に様変わりしていますが・・
『This Is My Home』には、No Complyの盟友Ben Grayson(Bennson)や、Quantic、Aloe Blacc、Kero One、Simon Grey、Karl Wagner、Cherie Mathieson、Christin Deralas等がゲスト参加しています。
Ben Grayson(Bennson)や、Quantic、Aloe Blacc、Kero One、Simon Greyの参加は本作のクロスオーヴァー感覚を象徴していますね。
また、Karl Wagner、Cherie Mathieson、Christin Deralasといったヴォーカル陣は当ブログでも紹介したBennson『Let The Love』(2008年)にも参加していました。
ボーナス・トラック2曲も含めて捨て曲なしの格好良い曲満載の1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Conversations (Intro)」
アルバムのイントロ。
「Dis-Information」
Karl Wagnerをフィーチャー。アルバムからの先行シングルにもなった楽曲。ムーグによるファンキー・ベースが印象的なフューチャー・ソウルです。スペイシー感もあってグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=ToNuCWCSGLM
「Mother Earth」
QuanticとAloe Blaccをフィーチャーしたブロークンビーツ。本作がリリースされた2007年はQuanticがコロンビアへ移住した前後であり、そんなハイブリッド感もある仕上がりになっています。アングラ・ジャジーHip-Hop好きにはお馴染みのAloe Blaccがここではソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=X272XRwbvmo
「Runaway」
No ComplyをフィーチャーしたLance FergusonとBen Grayson(Bennson)の共演は疾走するブロークンビーツ。ここではBennson『Let The Love』でもヴォーカルでフィーチャーされていたCherie Mathiesonがヴォーカルをとっています。個人的にはCherie MathiesonといえばMark de Clive-Lowe「Day By Day」を思い出します。
http://www.youtube.com/watch?v=PYSIztUSUd0
「Rise」
Abby Joyceの男性ヴォーカルとSimon Greyをフィーチャー。Abby JoyceもBennson『Let The Love』に参加していました。Simon Greyはクラブ・ミュージック好きにはお馴染みのオーストラリア出身のクリエイターですね。シンセが程良く心地好いメロウに疾走するフューチャー・ソウルです。
http://www.youtube.com/watch?v=V0D_ND0F270
「It's Time」
当ブログではお馴染み、カリフォルニア生まれの韓国系アメリカ人MC/プロデューサーKero Oneをフィーチャー。Kero Oneらしいフロウやメロウ・トラックを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=ld-5bEzQWEQ
「Aow Leuk (Interlude)」
ブロークンビーツによるインタールード。
http://www.youtube.com/watch?v=FQ_cgKi0h4s
「Don't Sleep Pts. 1 & 2」
Christin Deralasのヴォーカルをフィーチャーしたブロークンビーツ。彼女もBennson『Let The Love』に参加していました。スペイシー感のあるブロークンビーツに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=HroGzkP5_-M
「Shine」
この曲もChristin Deralasをフィーチャー。Ben Grayson(Bennson)もピアノ/ベースで参加しています。クロスオーヴァーなメロウ・ボッサ・グルーヴに仕上がっています。アルバムのいいアクセントになっていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=baWFz0bJNJI
「Conversations (Interlude)」
短いインタールード。
「Don't Sleep Pt. 3」
「Don't Sleep」のパート3。こちらはMelanie Jonesがヴォーカルを務めます。怪しげな近未来感が印象的ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=82RXUA1C8M4
「Let You Glow」
Christin Deralasをフィーチャー。アーバン・メロウなフューチャー・ソウルといった趣ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Wd8ZFVjY1TA
以下の2曲はボーナス・トラックです。
「Beachcomber」
Matilda Whiteのヴォーカルをフィーチャー。バカンス・モードのブラジリアン・ダンス・トラック。本編とは異なる雰囲気ですが僕好みの仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=tnwoeUDYOHM
「Beijo Do Sol」
この曲もバカンス・モードのダンス・トラック。爽快な女性コーラスが絡むブラジリアン・グルーヴです。
http://www.youtube.com/watch?v=49l7MDSSpA4
ご興味のある方は、Lanu名義のもう1枚『Her 12 Faces』(2011年)や、スピリチュアル・ジャズ・プロジェクトMenagerieの『They Shall Inherit』(2012年)もチェックを!後者にはRoy Ayersも参加しています。
『Her 12 Faces』(2011年)
Menagerie『They Shall Inherit』(2012年)
本作とは路線が異なりますが、The Bamboosのアルバムもチェックを!
『Step It Up』(2006年)
『Rawville』(2007年)
『Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!』(2008年)
『Side Stepper』(2008年)
『4』(2010年)
『Medicine Man』(2012年)