発表年:2005年
ez的ジャンル:Schema系クラブジャズ/ブラジリアン・グルーヴ
気分は... :いつ聴いてもスタイリッシュ!
今回はイタリア人プロデューサーStefano Tironeのソロ・ユニットS-Tone Inc.の4thアルバム『Luz Y Sombra』(2005年)です。
S-Tone Inc.の紹介は、『Sobrenatural』(2002年)、『Love Unlimited』(1996年)に続き3回目となります。
Schemaからの第2弾となる本作『Luz Y Sombra』は、Schema第1弾アルバムであった前作『Sobrenatural』(2002年)と比較して、より生音重視のサウンドでブラジル色を強く押し出した1枚に仕上がっています。
また、全曲ヴォーカリストをフィーチャリングしており(ボーナス・トラックは除く)、アッパーなダンサブル・チューンのみならずヴォーカリストの個性を活かした落ち着きのある楽曲、哀愁バラード、ボサノヴァ・カヴァーなども配されており、なかなかメリハリのある構成になっています。
ヴォーカリストとして、Laura Fedele、Angie Brown、Adi Souza、Manuela Ravaglioli、Luciana Cury、Toco(Tomaz Di Cunto)がフィーチャーされています。最初の4名は他のS-Tone Inc.作品でもお馴染みですね。Tocoについては彼の2枚のアルバム『Instalacao Do Samba』(2004年)、『Outro Lugar』(2006年)をStefano Tironeが手掛けています(いずれもSchemaからリリース)。
改めて聴くと、音創りのセンスの良さとヴォーカリストの活かし方にStefano Tironeのプロデュース能力の高さを再認識できます。
上記のジャケは赤ですが、国内盤は赤の部分が緑になっています。
僕が所有しているのは国内盤です。
Schema好きで未聴の方は、ぜひチェック欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Naked Ground」
Laura Fedeleの女性ヴォーカルをフィーチャー。しっとりとした大人のジャズ・ヴォーカルでアルバムは幕を開けます。エレガントなストリングス、ワルツ調のリズム、哀愁ヴォーカルが印象的です。終盤のヴァイヴの音色もいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Vwvztl8WSVI
「Dreamer」
オススメその1。Laura Fedeleをフィーチャー。クラブジャズ好きの人には鉄板な仕上がり。Schemaらしいブラジリアン・リズムが心地好く響くアッパーなクラブジャズ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=l7XtBHJ4aoY
「Venus」
オススメその2。Laura Fedeleをフィーチャー。ここで彼女はフランス語ヴォーカルとアコーディオンを披露してくれます。そのフレンチの響きとアコーディオンの音色がアンニュイな雰囲気でいい感じです。前半のしっとりモードから一転し、中盤で一気にアッパー・リズムへシフト・チェンジする展開もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=Nw2HhsmLJnI
「Veaso」
オススメその3。Luciana Curyの女性ヴォーカルをフィーチャーしたブラジリアン・ハウス調のアッパー・チューン。クラブミュージック好きの方には間違いない1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=2iUV2q52_p4
「Negro」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作品のカヴァー。Toco(Tomaz Di Cunto)の男性ヴォーカルをフィーチャーしたエレガントなボッサ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=prrIkDC4Fz8
「Emotional Dancing」
オススメその4。Laura Fedeleをフィーチャー。先行シングルにもなったダンサブルなNu Jazzチューン。レイジーで妖艶なLaura Fedeleのヴォーカルとミステリアスな雰囲気のなかで響き渡るトロンボーンの音色が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=nEe71Q4wb6Q
「Posto 9」
Adi Souzaの女性ヴォーカルをフィーチャー。サンセット・モードが似合いそうなしっとりとした仕上がり。Adi Souzaの艶めかしいヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=-CuKXcHchBs
「Beira Do Mar」
オススメその5。Toco(Tomaz Di Cunto)をフィーチャー。ブラジリアン・リズムが軽快に響くクラブジャズらしいスタイリッシュ感が魅力の1曲。フルートの涼しげな音色もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=9LaC5SqVWRA
「Some Kind of Blues」
Laura Fedeleをフィーチャー。ブルージーな雰囲気の哀愁バラード。Laura Fedeleのレイジーなヴォーカルを前面に押し出したオーセンティックな仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=NpYYbQY3ibw
「Blue Mood」
オススメその6。Angie Brownの女性ヴォーカルをフィーチャー。ダンサブルなクロスオーヴァー・チューン。メロウなローズの音色とドラマチックなストリングスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=SibnzGFTnGg
「Con Mi Sombra」
Manuela Ravaglioliの女性ヴォーカルをフィーチャー。ラテン・リズムが軽快に響く妖艶グルーヴ。甘く危険な香りが音空間に漂います。
http://www.youtube.com/watch?v=a40wOumZFcg
「Hanging on the Moon」
Laura Fedeleをフィーチャー。ラストは哀愁ラテン・モードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=dHx5h2dks6k
国内盤には「Bossafrica」、「Verao(Praya do Forte mix)」、「Charlas Nocturnas」、「Some Kind of Blues(Jazz Mood Instrumental)」の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
S-Tone Inc.の他作品もチェックを!
『Love Unlimited』(1996年)
『Free Spirit』(1999年)
『Sobrenatural』(2002年)
『Moon in Libra』(2009年)
ご興味がある方は、Stefano Tironeが手掛けたTocoのアルバムもチェックしてみては?
Toco『Instalacao Do Samba』(2004年)
Toco『Outro Lugar』(2006年)