発表年:1979年
ez的ジャンル:ミナス系MPB
気分は... :心を整えて...
この週末はプライベートでかなりバタバタ状態・・・それも一件落着してようやくホッとしています。
そんな穏やかな気持ちにフィットしそうな1枚としてセレクトしたのがToninho Horta『Terra dos Passaros』(1979年)です。
ブラジル、ミナス出身の人気ギタリストToninho Hortaについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。
『Toninho Horta』(1980年)
『Diamond Land』(1988年)
『Moonstone』(1989年)
『Harmonia & Vozes』(2010年)
今日紹介する『Terra dos Passaros』(1979年)は、記念すべきToninho Hortaの1stアルバムであり、ブラジル音楽の虜になった人であれば、必ず手元に置いておきたいマスト・アイテムの1つかもしれませんね。
彼のアルバムは、どのアルバムを聴いても心が浄化されるピュアな魅力がありますね。僕にとってはPat Methenyと並ぶ至極のデトックス・ミュージックです。この1st『Terra dos Passaros』は、そんなToninho Hortaの魅力が凝縮された1枚だと思います。
正式にはToninho Horta E Orquestra Fantasma名義の作品です。
レコーディングにはToninho Horta(g、vo、b、org)以下、Milton Nascimento(vo)、Lena Horta(fl)、Hugo Fattoruso(key)、Airto Moreira(ds、per)、Raul de Souza(tb)、George Fattoruso(ds)、Laudir de Oliveira(per)、Novelli(b)、Robertinho Silva(ds)、Mauro Senise(fl)、Wagner Tiso(p、org)、Jamil Joanes(b)、Ze Eduardo Nazario(per)、Boca Livre(vo)、Luiz Alves(b)、Nivaldo Ornellas(ts、ss)、Georgiana de Moraes(caxixi)、Ringo Thiellmann(b)といった多彩なミュージシャンが参加しています。
「Ceu de Brasilia」、「Diana」、「Viver de Amor」、「Serenade」、「Aquelas Coisas Todas (Sanguessuga)」、「Beijo Partido」をはじめ、収録曲すべてが名曲だと思います。
ギタリストとしてのToninho Hortaの素晴らしさは勿論のこと、コンポーザー/アレンジャーとしての才能も実感できる1stアルバムです。
心を整えたいときには、こういう作品を聴くに限ります。
今日が最高の1日になりますように・・・
全曲紹介しときやす。
「Ceu de Brasilia」
Toninho Horta/Fernando Brant作。美しいストリングスを配し、壮大なスケールを感じるオープニング。Pat Methenyに通じるものを感じます。いきなりHortaのギター・ソロも堪能できます。Milton Nascimentoがバック・コーラスで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=dGFt1htbyd8
「Diana」
Toninho Horta/Fernando Brant作。美しいメロディ&ギターを満喫できる名曲ですね。癒されますなぁ。メロウなエレピの音色もグッド!Raul de Souzaのトロンボーンもいいアクセントになっています。当ブログでは『Harmonia & Vozes』収録のIvete Sangaloをフィーチャーした再演ヴァージョンも紹介済みです。
http://www.youtube.com/watch?v=nGTYZiYwOpQ
「Dona Olimpia」
Toninho Horta/Ronaldo Bastos作。映画『Dona Olimpia de Ouro Preto』のテーマ。タイトルにもその名を冠されたサンバの歴史に大きな軌跡を残した女性Dona Olimpiaのスピーチと共に始まる映画テーマらしい感動的な仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=mKQAP9wklYs
「Viver de Amor」
Toninho Horta/Ronaldo Bastos作。当ブログではAlaide Costaのヴァージョンも紹介済みです。Novelli、Robertinho Silva、Laudir de Oliveiraをバックに、Hortaのギターを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=ueJINL5QsdI
「Pedra da Lua」
Toninho Horta/Cacaso作。アコースティックな優しい響きの中に旧懐の情のようなものを感じる感動的な仕上がり。Lena Hortaのフルートがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Oxr3hJEqJE0
「Serenade」
Toninho Horta/Ronaldo Bastos作。Hortaの軽快なギターが実に心地好い1曲。Boca Livreによる素晴らしいハーモニーのバック・コーラスもグッド!この曲もPat Methenyと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=Poi1ZNMvnhs
「Aquelas Coisas Todas (Sanguessuga)」
Toninho Horta作。多くのアーティストがカヴァーしている名曲ですね。ブラジル音楽好き、メロウ・グルーヴ好きであれば、誰しも気に入るであろう爽快メロウなサンバ・グルーヴです。Hugo Fattorusoのメロウな鍵盤がグッド!当ブログではLuisito Quintero、Tamba Trio、Starship Orchestraのヴァージョンも紹介済みです。
http://www.youtube.com/watch?v=w-ExOKDirwU
「Falso Ingles (Wonder woman)」
Toninho Horta/Fernando Brant作。爽快フォーキーな味わいが心地好い1曲。聴いているだけで心が晴れやかになります。
http://www.youtube.com/watch?v=Z_S0iWKXl44
「Terra dos Passaros/Beijo Partido」
Toninho Horta作。タイトル曲は味わい深い名曲「Beijo Partido」のためのイントロといった趣ですね。「Beijo Partido」については、『Diamond Land』収録ヴァージョンに加え、Milton Nascimento、Tamba Trio、Flora Purimのカヴァーも紹介済みです。ここでは自身も本曲を取り上げたMilton Nascimentoがバック・ヴォーカルで参加しています。Toninho Hortaらしい奥深さが詰まった1曲だと思います。Nivaldo Ornelasのサックスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=JcyBCn_JH6I
「No Carnaval」
Jota/Caetano Veloso作。当ブログではLuciana Souzaのカヴァーも紹介済みです。ラストはサウダージ・モードなHortaの弾き語りでで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=hV09nRWH6D0
Toninho Hortaの過去記事もご参照下さい。
『Toninho Horta』(1980年)
『Diamond Land』(1988年)
『Moonstone』(1989年)
『Harmonia & Vozes』(2010年)