2013年03月25日

Shirley Murdock『Let There Be Love』

安定感は抜群!Zappファミリーの歌姫の3rdアルバム☆Shirley Murdock『Let There Be Love』
Let There Be Love
発表年:1991年
ez的ジャンル:Zappファミリー系歌姫
気分は... :何度聴いても飽きない素晴らしいワンパターン!

しばらく女性アーティストの作品を取り上げていなかったので、今回は女性アーティストの作品をセレクト。

Roger/Zappファミリーの歌姫Shirley Murdockの3rdアルバム『Let There Be Love』(1991年)です。

Shirley Murdockの紹介は、デビュー・アルバム『Shirley Murdock』(1986年)、2ndアルバム『A Woman's Point of View』(1988年)に続き3回目になります。

1st、2nd同様、故Roger Troutmanがプロデュースを務め、Roger/Zappファミリーが全面バックアップしています。

前2作に比べると、Roger/Zappファミリー総動員のわりには、Roger/Zapp色はそれ程強くないかもしれません。

良くも悪くも落ち着いた感のあるアルバムかもしれませんが、バラードを中心にShirleyの安定した歌声を存分に満喫できます。

特に後半はソウル/R&Bアルバムというより、ゴスペル・アルバムを聴いているような感覚ですね。聴いていると、心が安らぎ、勇気がみなぎってきます。

ワンパターンと言われてしまえばそうかもしれませんが、そのワンパターンを何度聴いても飽きないのがShirley Murdockという歌い手の凄いところかもしれません。

全曲紹介しときやす。

「In Your Eyes」
アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第7位となった感動的なバラード。澄み切った力強さを持ったShirleyの熱唱がじわじわと胸の奥に響いてきます。

「Stay With Me Tonight」
アルバムからの2ndシングル。美しいメロディと素晴らしいShirleyの歌声魅了されるバラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=An7ZHp0mlO0

「Let There Be Love」
アルバムからの3rdシングル。もしかしたら、Roger/Zappファミリーらしからぬハウス調の本作が今日のハイライトかもしれませんね。オリジナル以上にFrankie Knucklesが手掛けたリミックス(アルバム未収録)が要チェックかもしれません。

「Let There Be Love (Frankie Knuckles Remix)」
http://www.youtube.com/watch?v=RfSGlNqOTUU

「Say It, Mean It」
素晴らしいShirleyの表現力を満喫できるバラード。彼女のエモーションで心が浄化されるような気分になります。

「The Last Hurrah」
この曲もただただShirleyの歌声に聴き惚れるばかりの感動バラード。力強い歌声が聴く者を歓喜で包み込んでくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=3rMTyNBj9Ig

「We Should Be Together」
スウィンギー&ファンキーな本曲はアルバムの中でいいアクセントになっています。気の利いたホーン・アレンジにグッときます。Shirleもジャズ・フレイヴァーのヴォーカルを聴かせてくれるのがいいですね。

「Anywhere」
少し哀愁モードのバラード。切々としたヴォーカルで歌い上げます。

「Everywhere」
昔も今もアルバムで一番のお気に入り曲。心を晴れやかにしてくれる軽快なメロウ・チューンです。

「Heavenly」
しっとりと歌い上げる、まさにヘブンリーなバラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ifveu-HCLZQ

「Save The Children」
ラストは子供たちのために力強い歌声でメッセージを届けてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=2Q9hk1dN53w

Shirley Murdockの過去記事もご参照ください。

『Shirley Murdock』(1986年)、
Shirley Murdock

『A Woman's Point of View』(1988年)
A Woman's Point of View
posted by ez at 02:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月24日

Khari Simmons『Sun Flower』

India.Arie、Incognito、Sabrina Malheiros等も参加したリゾート系クロスオーヴァー作品☆Khari Simmons『Sun Flower』
SUNFLOWER
発表年:2013年
ez的ジャンル:リゾート系クロスオーヴァー/ジャズ・ファンク
気分は... :サウンドもピープルツリーも僕好み!

今回は新作アルバムの中からメロウなクロスオーヴァー作品Khari Simmons『Sun Flower』です。

Khari Simmons(Khari Cabral Simmons)はUSのベーシスト/プロデューサー。

10代前半からベースを演奏し始め、アトランタの音楽大学で本格的に音楽を学んだようです。その後結成したグループにはIndia.Arieも在籍していました。

これまでクロスオーヴァーなソウル/ジャズ・ユニットJivaやUK出身の女性R&BシンガーJulie Dexterとの共同名義で作品をリリースしています。また、Karl InjexとのユニットTauriva名義でリミックスなども手掛けています。

今回紹介する『Sun Flower』は、昨年本国アメリカでリリースされた『Clementine Sun』に新曲やリミックスを追加したアルバムです。『Clementine Sun』を日本向けに新装したアルバムと位置づければ良いでしょう。

『Clementine Sun』(2012年)
Clementine Sun

その『Sun Flower』ですが、ソウル、ジャズ、ブラジル音楽がブレンドしたメロウなクロスオーヴァー作品に仕上がっています。全体的にはブラジリアン・フレイヴァーが印象的です。

某CDショップのソウル/R&Bにコーナーで本作を見つけましたが、どのコーナーに置くべきか迷う作品でしょうね。歌モノが多いことやIndia.Arieつながりでソウル/R&Bのコーナーに置いたのでしょうが、個人的にはブラジリアン・グルーヴ好き向けの内容だと思うのでジャズかブラジル音楽売場の方がフィットするように思いますが・・・

アルバムにはIndia.ArieMonday Michiru(MONDAY満ちる)IncognitoSabrina Malheirosといった興味深いゲスト・アーティストが参加しています。

個人的にはMonday Michiru(MONDAY満ちる)とSabrina Malheirosにグッときます。かつての渋谷系ディーヴァMONDAY満ちる(現在はN.Y.を拠点に活動)は当時大好きなアーティストでした。当時の彼女の作品は殆ど持っています。当ブログでも作品を紹介しているブラジル人女性シンガーSabrina MalheirosAzymuthのベーシストAlex Malheirosの娘)は僕のイチオシ・アーティストの1人です。

また、IncognitoJean-Paul "Bluey" Maunickはアルバム全体のミックスも手掛けています。

こうした有名アーティスト以外にも、『Moon Bossa』で共演したJulie DexterやThe Foreign ExchangeZo!のアルバムにも参加している女性シンガーChantae Cann等もヴォーカリストとしてフィーチャーされています。

さらに、『Sun Flower』に追加された「Never In Your Sun」のリミックスはBugz In The AtticDaz-I-Kueが手掛けています。Jivaの作品でもLouie VegaTom & Joyce等にリミックスを依頼しており、クラブ・ミュージックとの接点の持ち方も興味深いですね。

この多彩な参加メンバーを眺めただけでも本作のクロスオーヴァー感がわかると思います。アルバム自体もアーティストとして自身の個性を前面に押し出すというより、多彩なメンバーを上手く駆使したトータルなサウンド・プロデュースに重きを置いた作品に仕上がっています。

あまり細かなクレジットなど気にせず、簡単に試聴して音だけで購入を決めたのですが、後からモロに僕好みのピープルツリーであることにビックリしました。

それにしても、こういったクロスオーヴァー作品をUSアーティストがリリースするのは意外ですね。いろいろな意味でも興味深い1枚でした。

これからの季節に向けてピッタリなメロウ作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Never In Your Sun」
Stevie Wonderのカヴァー。Stevieのオリジナルは『In Square Circle』(1985年)に収録されています。India.Arieをフィーチャーし、メロウ・ボッサで聴かせてくれます。本作のメロウなクロスオーヴァー感覚を象徴するオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZO6r89eNQtE

「Samara Smiles」
Incognito好きであれば、間違いなく気に入るであろうサマー・モードのジャズ・ファンク・チューン。昔のフュージョン好きの人もグッとくるはず!Khariのベーシストとしての実力も実感できます。

「Get Back」
Chantae Cannをフィーチャー。曲自体はキュートで爽快な欧州テイストのポップ・チューンに仕上がっています。なかなかキャッチーでいいですよ!
http://www.youtube.com/watch?v=vv9IA-BeY7Q

「Clementine Sun」
イントロはインド風の旋律も聴こえてきますが、本編はボッサ・チューンです。メロウなエレピにグッとくると思い、クレジットで確認すると弾いていたのはUKジャズ・ファンク好きにはお馴染みOutsideの活動でも知られるMatt Cooperでした。

「Belle Of Byron Bay」
Monday Michiruをフィーチャー。彼女の素晴らしいスキャットを堪能できるブラジリアン・グルーヴ。Sabrina Malheirosあたりが好きな人であればジャスト・フィットするはず!

「How Can We Go Wrong」
Incognitoをフィーチャー。100%Incognito印のメロウ&グルーヴィーなジャズ・ファンクに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=u9NkDlE4j9A

「Coolamon Waltz」
ヴァイヴの音色が心地好いワルツ調のジャズ・チューンに仕上がっています。Khariのジャズな側面を確認できる仕上りです。

「Major Bossa」
Sabrina Malheirosをフィーチャー。彼女自身のアルバムに収録されていても違和感のないメロウなボッサ・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=jpAfqydKWts

「The Dove」
ジャズ・ファンクな演奏によるインスト・チューン。グルーヴィーなハモンド・オルガンの音色が格好良いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=SkNgaVehXI8

「Is It Any Wonder?」
UKのロック・バンドKeaneのカヴァー。意外な選曲ですが、『Moon Bossa』で共演したJulie Dexterのヴォーカルをフィーチャーしたボッサ・フレイヴァーのポップ・チューンで聴かせてくれます。ちなみにJulie Dexterは当ブログで紹介したAngela Johnson『A Woman's Touch Vol.1』

「Ninos」
USのトランペット/トロンボーン奏者Russell GunnとベーシストOteil Burbridgeをフィーチャーしたジャズ・チューン。メイン・ストリームな演奏を聴かせてくれます。

「Never In Your Sun(Daz-I-Kue Remix)」
Bugz In The Attic等で知られるDaz-I-Kueによる「Never In Your Sun」のリミックス。クラブ・ミュージック/クロスオーヴァー好きにはグッとくる仕上がりです。

Khari Simmons関連の他作品もチェックを!

Julie Dexter & Khari Simmons『Moon Bossa』(2006年)
Moon Bossa (Dig)

Jiva『Sun & Moon』(2005年)
サン・アンド・ムーン

Jiva『Day Into Night』(2007年)
デイ・イントゥ・ナイト
posted by ez at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月23日

Malone & Barnes And Spontaneous Simplicity『Freedom Serenade』

レア・グルーブ/フリーソウル好きを虜にするスピリチュアル・コズミック・ファンク☆Malone & Barnes And Spontaneous Simplicity『Freedom Serenade
FREEDOM SERENADE
発表年:1976年
ez的ジャンル:レア・グルーブ系スピリチュアル・コズミック・ファンク
気分は... :すべてが聴きどころ!

今回はレア・グルーブ/フリーソウル好きを虜にするスピリチュアル・コズミック・ファンクの人気作Malone & Barnes And Spontaneous Simplicity『Freedom Serenade』(1976年)です。

自主制作作品ですがレア・グルーヴ方面からの再評価が高まり、その注目度が一気に高まったアルバムです。

Malone & Barnesは、Johnny MaloneAllan Barnesによるユニット。

Allan BarnesはThe Blackbyrdsのメンバーとしてもお馴染みですね。二人はハワード大学の同窓生であり、共にDonald Byrdに師事していました。

そんな二人がSpontaneous Simplicityを率いて自主制作したアルバムが本作『Freedom Serenade』(1976年)です。本作と同じ1976年に他界した人気バリトン・シンガーPaul Robesonへ捧げられたアルバムでもあります。

メンバーはJohnny Malone(vo、p、key)、Allan Barnes(cla、fl)以下、Tom Newman(g)、John Bebbs(ds)、Siggie Dillard(b)、Andre Richardson(congas、per)、Delbert Taylor(tp、vo)という編成のようです。

それ以外にGil Scott-Heronとの双頭コンビでお馴染みのBrian JacksonやWilson Pickettの音楽ディレクターも務めたトランペット奏者Curtis Pope、Sam Carter(g)、Tony Harrod(g)、Ben Wilson(vib、talking drum)、Tom McKenzie(b)といったミュージシャンが参加しています。

美しいメロウ・チューンからファンキーで強烈なジャズ・ファンクまでアルバム全編が聴きどころといった充実作です。ヴォーカル曲も多いのでソウル好きの人もかなりグッとくるはずです。

サウンドの壮大なスケール感とダイナミズムの虜になりますね。

いつ聴いても僕を感動で胸一杯にさせてくれるミラクルな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Workin Plan」
この美しすぎるメロウ・グルーヴを聴いただけでフリーソウル好きは昇天してしまいますね。美しいメロディとジェントルなヴォーカルとそれに寄り添うホーン隊すべてがサイコー!ずっとリピートで聴き続けたくなる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=4iJuzw3_dlw

「Warp Ten」
パーカッシヴ&コズミックなジャズ・ファンク。軽快なカッティング・ギター、歯切れの良いホーン・アンサンブル、コズミックなシンセが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=f9AJObtEnQw

「Up 'N Comin」
ソウル/ファンク好きの人であれば、このアッパーなファンキー・グルーヴの格好良さにグッとくるのでは?聴いているだけでアドレナリン出まくりです。

「Moonstruck」
アフロ・コズミック・ジャズとでも呼びたくなる雰囲気の1曲。そのダイナミックな迫力で一気に駆け抜けます。
http://www.youtube.com/watch?v=UONO0aiE5Pk

「Galactic Interlude」
ヴァイヴとフルートの音色が心地好いメロウ・グルーヴ。清らかな男女ヴォーカルが盛りあげてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=oDVgkRw0VT0

「Road Man」
冒頭のドラム・ブレイクにグッとくるグルーヴィーなファンク・チューン。ファンキー・リズム隊をバックにソウルフル・ヴォーカルとホーン隊が絡む様が実に格好良いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=PDQ1U4ObiLg

「Freedom Serenade (A Tribute to Paul Robeson)」
タイトルの通り、Paul Robesonに捧げられた1曲。まさにスピリチュアル・コズミック・ファンクと呼びたくなる壮大なスケール感にグッとくる美しい1曲です。

「Journey to the Stars」
ティンバレスのリズムやスペイシー・シンセをはじめ、不穏な空気の漂う強烈なファンキー・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=FlFeWURmLUw

「Galactic Interlude (Reprise) 」
ラストは「Galactic Interlude」のリプライズでアルバムの余韻に浸ることができます。

桜の開花も早まり、音楽もいよいよ春モードといった感じですね。
この週末は部屋のCD棚を春モードへ模様替えしたいと思います。
posted by ez at 12:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月22日

Trio 3D『Tema 3D』

Antonio Adolfoが率いたジャズ・サンバ・トリオ☆Trio 3D『Tema 3D』
Tema 3d: Colecao 50 Anos De Bo
発表年:1964年
ez的ジャンル:ジャズ・サンバ系ピアノ・トリオ
気分は... :10代とは思えないこのセンス!

今回はAntonio Adolfoによるジャズ・サンバ・トリオTrio 3Dのアルバム『Tema 3D』(1964年)です。

本当はMilton Banana Trio『Balancando』(1966年)を取り上げようと思ったのですが、Amazonでの取扱いがなかったので見送ることにしました。

ブラジル人ピアニスト/コンポーザー/アレンジャーのAntonio Adolfoの紹介は、ブラジリアン・ソフトロック・グループAntonio Adolfo & A Brazuca『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1969年)、『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1971年)に続き3回目となります。

Trio 3Dは、17歳でプロ・ミュージシャンとなったAntonio Adolfが率いたジャズ・サンバ・トリオ。Trio 3D名義では『Tema 3D』(1964年) 、『Convida』(1965年) という2枚のアルバムをリリースしています。さらにConjunto 3D名義のアルバム『Muito Na Onda』(1967年)もリリースしています。

このように、Antonio Adolfoの初リーダー作が本作『Tema 3D』(1964年) となります。

メンバーはAntonio Adolfo(p)、Catcho Pomar(b、vo)、Nelson Serra De Castro(ds)の3名。それ以外にDom Um Romao(ds)、Claudio Roditi(tp)、Arisio Rabin(g)が参加しています。

ピアノ・トリオによる小粋なジャズ・サンバがお好きな人であれば間違いない1枚ですね。何より10代とは思えないAdolfoの早熟ぶりに驚かされます。

ブラジル音楽をお聴きの方であればお馴染みの名曲が数多く収録されていますが、その分Adolfo率いるこのピアノ・トリオの小粋なセンスがより実感しやすいのでは?と思います。

全曲紹介しときやす。

「Consolacao」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作の名曲。エレガントに躍動するAdolfoのピアノにグッとくるジャズ・サンバ・チューンはいきなりアルバムのハイライトかもしれませんね。この曲自体大好きなのでかなりグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=8pyCpB81WN8

「Consolacao」については、当ブログではTamba 4Tenorio Jr.Celso FonsecaA Bossa EletricaAgustin Pereyra LucenaSambalanco TrioSirius BNara Leaoのカヴァーを紹介済みです。個人的にはA Bossa Eletricaのヴァージョンを聴く頻度が最も高いです(笑)。ご興味がある方はチェックを!

「Clouds」
Mauricio Einhorn/Durval Ferreira作。Adolfoの10代とは思えない小粋で美しいピアノを満喫できるボッサ・チューン。Claudio Roditiのロマンティックなトランペット・ソロが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Yc3QvyPvfsI

「Ceu e Mar」
Johnny Alf作。当ブログではJoyce & Johnny AlfO Quartetoのヴァージョンを紹介済みです。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。このトリオの完成度の高さを満喫できる1曲に仕上がっているのでは?軽快に疾走する中にもAdolfoのセンスを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=TjC7s5lU0BU

「O Amor em Paz」
Vinícius de Moraes/Antonio Carlos Jobim作。当ブログではWanda Sa(Wanda De Sah)のカヴァーを紹介済みです。Catchoのヴォーカルをフィーチャーしたサウダージなボッサ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z5GbicHFVb4

「Samba do Som」
Oscar Castro Neves作。開放感のなかにも小粋なセンスを感じるジャズ・サンバ。ピアノ・トリオらしいジャズ・サンバを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=KT2uf-1RnEU

「Garota de Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「イパネマの娘」をカヴァー。ワルツ調で入るあたりが心憎いカヴァーに仕上がっています。Arisio Rabinのギターも加わり、品格がありながらもエキサイティングな「イパネマの娘」を聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=QzDVkBwh0P8

「Garota de Ipanema(The Girl from Ipanema)」について、当ブログではTamba TrioAgustin Pereyra LucenaDiane Denoir/Eduardo MateoRoberto MenescalBossacucanova & Roberto MenescalSheila Landis/Rick MatlePapikのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!

「Tema 3-D」
タイトル曲はAntonio Adolfoのオリジナルです。ラウンジ感も漂うエレガントなボッサ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=8j06ZId1UqU

「Samba de Uma Nota So」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作。「One Note Samba」のタイトルでお馴染みの曲ですね。当ブログではNara LeaoSergio Mendes & Brasil'66のカヴァーも紹介済みです。本作を購入する方の多くはこういった小粋なジャズ・サンバを期待しているのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=lupBv_VvBzw

「Manha Sem Voce」
Heloísa Brandao Orosco/Arisio Rabin作。サウダージ気分たっぷりのエレガントなボッサ・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=9kVUfMM678w

「Fly me to The Moon」
Bart Howard作のスタンダードのカヴァー。当ブログではThe Quiet Nights OrchestraAstrud Gilbertoのカヴァーを紹介済みです。ここではCatchoのヴォーカルをフィーチャーし、スタンダードらしいボッサ・ジャズ・カヴァーで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=TiEusO4Qgm8

「A Morte de um Deus de Sal」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。当ブログではO Quartetoのカヴァーを紹介済みです。ワルツ調の疾走感にグッときます。僕はこのタイプに弱いんです(笑)。ここでも10代とは思えないAdolfoのピアノのセンスにうっとりです。
http://www.youtube.com/watch?v=ACkrpmY4PTA

「Berimbau」
ラストはVinicius de Moraes/Baden Powell作のアフロ・サンバ名曲で締め括ってくれます。この曲の持つダイナミズムをピアノ・トリオで見事に表現していると思います。素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=JdCXybWpFLc

「Berimbau」については、当ブログでLennie DaleDiane Denoir/Eduardo MateoAgustin Pereyra LucenaSambalanco TrioNara LeaoFelicidade A BrasilGary McFarlandKenny RankinLe Trio Camaraのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はそちらの記事もご参照下さい。

他のAntonio Adolfo作品に興味がある方はコチラもどうぞ!

Trio 3D『Convida』(1965年)
O Trio 3-D Convida

Conjunto 3D『Muito Na Onda』(1967年)
ムイント・ナ・オンダ

Antonio Adolfo E A Brazuca『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1969年)
Antonio Adolfo E a Brazuca

Antonio Adolfo E A Brazuca『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1971年)
Antonio Adolfo & Brazuca

Antonio Adolfo『Feito Em Casa』(1977年)
Feito Em Casa: 25 Anos

Antonio Adolfo『Viralata』(1979年)
Viralata
posted by ez at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月21日

Five Deez『Koolmotor』

Fat Jonの天才的なトラックにヤラれます!☆Five Deez『Koolmotor』
Koolmotor
発表年:2001年
ez的ジャンル:プログレッシヴ系アングラ・ジャジーHip-Hop
気分は... :アングラ・ジャジーHip-Hopの美学・・・

今回はアングラ・ジャジーHop-Hopの名盤、Five Deezの1stアルバム『Koolmotor』(2001年)です。

Five Deezはオハイオ州シンシナティで結成されたHip-Hopユニット。メンバーはFat JonPase RockKyle DavidSonicの4名。

Five Deezとしては『Koolmotor』(2001年)、『Kinkynasti』(2003年)、『Slow Children Playing』(2005年)、『Kommunicator』(2006年)といったアルバムをリリースしています。

また、グループの中心であるFat Jonはソロ作やJ. Rawlsと組んだユニット3582名義でも勢力的に作品をリリースしています。

Five Deezの1stアルバム『Koolmotor』は、当ブログで既に紹介済みのAsheru & Blue Black Of The Unspoken Heard『Soon Come...』(2001年)あたりと並び僕にアングラHip-Hopの魅力を教えてくれた1枚です。

そもそもHip-Hopの枠に収まらないクロスオーヴァー感のある音世界に驚愕させられました。ジャジー&メロウながらもアブストラクト&スピリチュアルな感覚も取り込んだFat Jonの天才的なトラック作りには脱帽です。

日本人MC、Shing02がゲスト参加しています。

久々にアルバム1枚通しで聴きましたが、今聴いてもインパクトのある作品です。

Five Deezにしか生み出せない独特の音世界の美学にどっぷり浸りましょう。

全曲紹介しときやす。

「Say Intro」
アルバムのイントロですが期待を高めてくれる美しい仕上がりです。

「Latitude」
アルバムからの先行シングル。Gato Barbieri「Fiesta」ネタのスパニッシュなギター・ループが印象的ですね。Paseによるスクラッチもバッチリです!アングラ・ジャジーHip-Hopの魅力が凝縮されたキャッチーな仕上り。Kurtis Blow「Party Time」、Doug E. Fresh & Slick Rick「La Di Da Di」もサンプリングしています。
http://www.youtube.com/watch?v=0ebzAX2RWnA

「Omni」
このトラックも人気なのでは?憂いのあるストリングスと小鳥のさえずりが印象的です。啓示的なリリックも含めてアングラ・ジャジーHip-Hopらしい音世界を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=z_oFPLzPpNU

「Got Dough」
アブストラクト感のあるトラックと軽快なフロウがよくマッチしています。James Brown「Say It Loud, I'm Black and I'm Proud」ネタ。

「Decapitated Orgasms」
1曲の中に壮大なドラマを感じるシネマティックな仕上がり。こういうトラックを聴くとFat Jonがベルリンに拠点を移したのが納得できます。
http://www.youtube.com/watch?v=vu0iad7iWf4

「Instruments Of The Trade (The Word)」
メロウな鍵盤の音色と硬質なリズムが印象的なアングラ・ジャジーHip-Hopらしいトラック。メロウな中にスピリチュアルな雰囲気が漂います。
http://www.youtube.com/watch?v=coV5Qd0mi4s

「Sexual For Elizabeth」
Shing02参加の本トラックも人気ですね。Hip-Hopの枠に収まらないアブストラクト&クロスオーヴァーな仕上がりにグッときます。バイリンガルのShing02があえて日本語でラップするのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8m_5ztWBPdI

「Possibly」
Nu Jazzなんかとセットで聴きたくなる本曲はHip-Hopというよりクロスオーヴァーと呼ぶ方が相応しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=q6YKq9mPgG4

「B.E.A.T.」
(ヴァージョンは異なりますが)『Secret Agent Number 005 The E.P.』(1999年)にも収録されていた人気曲。Matt Andersonのダブル・ベースも入ったジャジー・トラックがいい感じです。PaseのコンガとFat Jonのフルートが鳴り響く後半の独特な雰囲気も好きです。

「Ten」
煽るように畳み掛けるフロウと哀愁ストリングスのコントラストが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=FzCNRETjOmg

「Sugar」
メロウ&アブストラクトな雰囲気がFat Jonらしい1曲。Brian Oliveのギターも目立っています。Lamont Dozier「Fish Ain't Bitin」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=BUHVE6AFvMQ

「Even」
哀愁ピアノにCharles CooperのサックスとBrian Oliveのギターが絡む美しいインスト。
http://www.youtube.com/watch?v=fabyzK8gjgg

「Plasma Avenue」
哀愁スパニッシュ・モードのトラックをバックに、ストリートへの思いを込めたリリックをぶつけます。
http://www.youtube.com/watch?v=9X2-GLg9ZEI

「Afghanistan Dan's Skating Stand」
ラストは9分半を超える壮大なFive Deezワールドを満喫できます。Hip-Hopの枠に収まらないアブストラクト&クロスオーヴァーなトラックはさすがFat Jonと思わせます。
http://www.youtube.com/watch?v=vu7BJEsGMa8

「Latitude (Nujabes Remix)」
国内盤のボーナス・トラックとして、故Nujabesが手掛けた「Latitude」のリミックスが収録されています。Nujabes‎の名盤『Metaphorical Music』(2003年)にも収録されているのでお聴きの方も多いはずでは。この組み合わせが悪いわけないですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=A5vNZuoW0bo

Five Deezの他作品やFat Jonのソロ作、Fat Jonがシンシナティの仲間J. Rawlsと組んだユニット3582のアルバムをチェックを!

『Kinkynasti』(2003年)
Kinkynasti

『Slow Children Playing』(2005年)
Slow Children Playing

『Kommunicator』(2006年)
Kommunicator

Fat Jon『Humanoid Erotica』(2001年)
Humanoid Erotica

Fat Jon『Wave Motion』(2002年)
Wave Motion

Fat Jon『Lightweight Heavy』(2004年)
Lightweight Heavy

Fat Jon『Afterthought』(2004年)
Afterthought

Fat Jon & Styrofoam『The Same Channel』(2006年)
the same channel

Fat Jon『Repaint Tomorrow』(2008年)
Repaint Tomorrow

Fat Jon『Rapture Kontrolle』(2012年)
Rapture Kontrolle

3582『The Living Soul 』(2001年)
THE LIVING SOUL

3582『Situational Ethics 』(2003年)
SITUATIONAL ETHICS
posted by ez at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする