2013年03月20日

Stanky Brown『Stanky Brown』

N.Y.録音のメロウ&ポップなシティ・ミュージックに惹かれます☆Stanky Brown『Stanky Brown』
スタンキー・ブラウン
発表年:1978年
ez的ジャンル:ポップ・ロック系AOR
気分は... :シティ・ミュージックで疲れを癒す・・・

祭日ですが、全く落ち着きのない1日でした。
ドッと疲れたなぁ・・・ということで更新も遅くなってしまいました。

今回はAORファンから再評価の高いStanky Brown BandStanky Brown名義でリリースした3rdアルバム『Stanky Brown』(1978年)です。

Stanky Brown Bandはニュージャ―ジー出身のグループ。『Our Pleasure to Serve You』(1976年)、『If the Lights Don't Get You the Helots Will 』(1977年)、『Stanky Brown』(1978年)という3枚のアルバムをリリースしています。

1stアルバム『Our Pleasure to Serve You』収録の爽快メロウ「You've Come Over Me」が注目され、再評価が高まったグループですね。

「You've Come Over Me」
http://www.youtube.com/watch?v=HB_rQn0h7RI

今日紹介する3rd『Stanky Brown』(1978年)は3作品の中でも一番知名度の低いアルバムかもしれませんが、N.Y.録音らしいAORサウンドを満喫できます。

本作におけるメンバーはJames Brown(key、vo)、Richard Bunkiewicz(b)、Jerry M. Cordasco(ds、per、vo)、Jeffrey Leynor(g、vo)、Bob Messano(g、vo)、John Zangrando(woodwinds)の6名。

前作『If the Lights Don't Get You the Helots Will 』の後、Bob MessanoJohn Zangrandoの2名が新たにメンバーとして加わっています。

プロデュースはCharles Fisherが務め、前作『If the Lights Don't Get You the Helots Will 』に続き、AORファンにお馴染みのシンガーDavid LasleyLynn Pitneyがバック・コーラスでゲスト参加しています。

ポップ・ロックな楽曲もキャッチーですが、「Around Town」「Falling Fast」「Please Don't Be The One」といったメロウなシティ・ミュージックに惹かれます。

「Chains」以外はメンバーのオリジナルです。

N.Y.録音のメロウ&ポップなシティ・ミュージックを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Tell Me What You Want」
ポップ・ロックなオープニング。ややもすればクドさが目立ちそうな楽曲ですが、寸止めのところでいいキャッチーさを保っています。John Zangrandoのサックスが目立っています。

「Master Of Disguise」
アルバムの中でも最もロッキンな仕上がり。今の僕の嗜好とは異なるタイプの曲ですが、キャッチーにまとまっていると思います。

「You Make It Happen For Me」
オススメその1。AOR好きであればグッとくるであろうロマンチックなバラード。過度に仰々しくないのがいいですね。

「Around Town」
オススメその2。N.Y.の都会的な香りにグッとくる爽快メロウ・チューン。フリーソウル系がお好きな人も気に入るはず!

「She's A Taker」
再びポップ・ロック・チューン。ロック的な疾走感で駆け抜けます。ポップ・ロック・バンドとしての彼らの魅力がコンパクトに凝縮されています。

「Falling Fast」
オススメその3。シングル曲にもなった爽快メロウ・チューン。70年代SSW的なメロウネスをうまくバンド・サウンドに取り入れている感じがいいですね。

「Please Don't Be The One」
オススメその4。晴れた日にリラックスしながら聴きたいポップな仕上り。軽快なJohn Zangrandoのサックス・ソロとDavid LasleyとLynn Pitneyのバック・コーラス隊の好サポートが目立ちます。

「(I Wish I Was) Back In Your Arms Again」
オススメその5。哀愁メロウな雰囲気にグッとくるロマンティック・バラード。グループの素敵なコーラス・ワークも堪能できます。

「Chance Of Love」
オススメその6。メロウ・ポップに疾走します。シティ・ミュージック感覚を損なわないポップ感のバランスが絶妙です。

「Chains」
Jerry Goffin/Carole King作。黒人女性コーラスグループThe Cookiesのカヴァー。The Beatles『Please Please Me』のカヴァーでご存知の方も多いのでは?ここで弾けたポップ・ロックで聴かせてくれます。

Stanky Brown Band名義の1st、2ndもチェックを!

『Our Pleasure to Serve You』(1976年)
アワ・プレジャー・トゥ・サーヴ・ユー(生産限定紙ジャケット仕様)

『If the Lights Don't Get You the Helots Will 』(1977年)
If the Lights Don't Get You the Helots Will
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2013年03月18日

Gary Bartz『Bartz』

James Mtume/Reggie Lucasプロデュースによるアーバン・メロウ作品☆Gary Bartz『Bartz』
BARTZ
発表年:1980年
ez的ジャンル:アーバン・メロウ・ファンク/フュージョン
気分は... :真剣だけど深刻にならない!

ここ数日の僕は体調不良も手伝って少々頭の中が整理できず、勝手にアップアップ状態気味・・・・

こういう時には「真剣だけど深刻にならない」ことが大切!
この1年僕が気に入っているフレーズなのですが(笑)

今回はそんな気分にフィットする1枚をセレクト。
人気サックス奏者Gary BartzJames Mtume/Reggie Lucasをプロデューサーに迎えリリースした『Bartz』(1980年)です。

クラブ方面からも人気のサックス奏者Gary Bartzの紹介は、Gary Bartz Ntu Troop『Juju Street Songs/Follow The Medicine Man』(1972年、2in1CD)、『Music Is My Sanctuary』(1977年)に続き3回目となります。

本作『Bartz』James Mtume/Reggie Lucasという当時の人気プロデュース・チームを迎えて制作されたアーバン・メロウ・フュージョン作品です。

僕の保有するCDには明示されていませんが、レコーディングにはJames MtumeReggie Lucas以外にも、Tawatha Agee(vo)、Hubert Eaves III(key)、Howard King(ds)、Basil Fearington(b)、Edward Moore(g)というMtumeメンバーが参加していると思われます。彼らは演奏のみならず、楽曲提供でも大きく貢献しています。

James Mtume、Reggie Lucas、Hubert Eaves III、Howard Kingらとは『The Shadow Do』(1975年)等Bartzの70年代作品で共演しており、その意味では旧知の仲間にサポートを求めたということなのかもしれませんね。

良くも悪くもひたすら心地好いアーバン・メロウなサウンドで埋め尽くされています。あくまで主役はGary Bartzですが、James Mtume/Reggie Lucasプロデュースのアーバン・メロウ・サウンドを楽しむという感覚で聴いた方が楽しめると思います。

こういうサウンドを聴いている限り、深刻に思い詰めることはないでしょう(笑)
焦らず、ゆっくり、はやく、ていねいに・・・

全曲紹介しときやす。

「Need Your Love」
Basil Fearington作。アーバン・メロウ・サウンドをバックにGary Bartzのサックスが爽やかに響き渡ります。女性コーラスが華やかな雰囲気を演出してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=LN5EhsjlLOk

「Keep Goin' On」
Howard King/Tawatha Agee作。Tawatha Ageeのヴォーカルをフィーチャーした本作のハイライトとなるアーバン・メロウ。主役のBartzというよりもJames Mtume/Reggie Lucasの仕事ぶりやTawatha Ageeのヴォーカルを楽しむ1曲かもしれませんが(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=W5iCZsb2rHA

「Love Prelude/After The Love Has Gone」
Hubert Eaves作の「Love Prelude」とEarth, Wind & Fireのヒット曲「After The Love Has Gone」(Bill Champlin/David Foster/Jay Graydon作)のメドレー。ロマンティックな雰囲気に包まれたアーバン・メロウ・チューンに仕上がっています。甘く切ないBartzのプレイを堪能しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=Hsc8-Z8WBkQ

「Rockin' All Night」
Edward Moore/Howard King作。ロッキンというよりフュージョン・オールナイトな?アーバン・メロウ・ファンク。
http://www.youtube.com/watch?v=_ZWe8w8aMIQ

「Music」
Hubert Eaves作。D-Trainの仕事でも知られるHubert Eaves作の本曲は僕のお気に入りの1曲。サマー・ブリーズ・モードのメロウ・フュージョン/ファンクに仕上がっています。Bartzのサックスも微風のように爽やかです。
http://www.youtube.com/watch?v=vF-CXHn9tfM

「One-Eyed Jack」
James Mtume/Reggie Lucas作。P-Funkフュージョンとでも呼びたくなる雰囲気の仕上がり。アルバムの中でいいアクセントになっています。

「After Glow」
James Mtume/Reggie Lucas作。ロマンティックなメロウ・フュージョンはサンセット・モードにピッタリです。
http://www.youtube.com/watch?v=K0vs-0GrQjQ

「(Give It Your Best), Shot!」
Gary Bartz作。ラストはアーバン・ソウル・テイストのメロウ・チューン。本作らしいひたすら心地好いサウンドを満喫できます。

Gary Bartzの過去記事もご参照ください。

Gary Bartz Ntu Troop『Juju Street Songs/Follow The Medicine Man』(1972年)
Juju Street Songs

『Music Is My Sanctuary』(1977年)
Music Is My Sanctuary
posted by ez at 03:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月17日

Gaetano Partipilo『Besides - Songs from the Sixties』

Nicola Conteプロデュース。60年代ジャズ/ブラジル音楽へのオマージュ☆Gaetano Partipilo『Besides - Songs from the Sixties』
BESIDES ~ Songs from the Sixties [輸入盤]
発表年:2013年
ez的ジャンル:Schema系クラブジャズ
気分は... :最近こんなアルバムを欲していました!

今回はNicola Conte作品等でお馴染みのイタリア人サックス奏者Gaetano Partipiloが、Nicola Conteを共同プロデューサーに迎えて制作し、クラブジャズの人気レーベルSchemaからリリースしたアルバム『Besides - Songs from the Sixties』です。

先月紹介したPapik『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』と共にここ1ヶ月のマイ・ヘビーローテーションになっているクラブジャズ作品です。

当ブログの記事でいえば、Nicola ConteRosalia De SouzaのエントリーでGaetano Partipiloの名を確認できます。

本作『Besides - Songs from the Sixties』はタイトルの通り、60年代ジャズ/ブラジル音楽へのオマージュ的な作品に仕上がっています。60年代ジャズ/ブラジル音楽のカヴァーとGaetano Partipiloのオリジナルから構成されていますが、オリジナル曲にも60年代名曲へのリスペクトが感じられます。

レコーディングの基本メンバーは、Gaetano Partipilo(as、ts、fl)、Pietro Lussu(p、el-p)Pasquale Bardaro(vib)、Vincenzo Florio(b)、Marco Valeri(ds)、Pierpaolo Bisogno(per)の6名。

さらに、Heidi Vogel(vo)、Alice Ricciardi(vo)、Rosalia De Souza(vo)、Mr.Natural(vo)という4名の男女ヴォーカリストがフィーチャーされています。

それ以外にFabrizio Bosso(tp)、Vito Di Modugno(org)、Nicola Conte(g)、Marcello Piaruli(el-b)、Giuseppe Bassi(b)、Gianni Partipilo(ts)、Leo Gadaleta(violin)、Luisiana Lorusso(violin)、Antonio Buono(viola)、Mauro Greco(cello)がゲスト参加しています。また、Luigi Giannatempoがストリングス・アレンジを手掛けています。

実にSchemaらしい1枚に仕上がっています。
その意味ではオリジナルを知らない人でもスタイリッシュ感のみで楽しめますし、オリジナルをご存知の方はニンマリしながらGaetano PartipiloやNicola Conteの仕事ぶりを堪能できるはずです。

オーセンティックなアルバムかもしれませんが、案外こういった作品を待ち望んでいる方は多いのでは?

全曲紹介しときやす。

「Beyond The Days」
Gaetano Partipilo/Alice Ricciardi作。Alice Ricciardiのヴォーカルをフィーチャー。Luigi Giannatempoアレンジのエレガントなストリングスと共にスタートするワルツ調のオープニング。Nicola ConteMilano Jazz Dance Comboのアルバムで僕を魅了し続けてきたAlice Ricciardiですが、ここでも実に雰囲気のあるヴォーカルを聴かせてくれます。彼女の大人のジャズ・ヴォーカルにはワルツが良く似合います。
http://www.youtube.com/watch?v=AhPMhvOLigY

「Right Now」
Carl Sigman/Herbie Mann作。Mel Tormeヴァージョン等でもお馴染み、Herbie Mannのボッサ・ジャズ名曲をカヴァー。ここではMr.Naturalを小粋な男性ヴォーカルをフィーチャーし、Schemaらしいスタイリッシュなボッサ・ジャズの「Right Now」を聴かせてくれます。Gaetanoのサックス・ソロも絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=NblOkQeFEoc

「Atras Da Porta」
Francis Hime/Chico Buarque作。当ブログではElis ReginaLuciana Souzaのカヴァーも紹介済みです。ここではRosalia De Souzaのヴォーカルをフィーチャー。ムーディーなGaetanoのサックス・ソロに続き、Rosaliaが憂いのあるヴォーカルを聴かせてくれる哀愁ボッサで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=zUl8a20N3jQ

「The Jive Samba」
Nat Adderley作。Cannonball Adderleyの演奏やJon Hendricksのカヴァーでお馴染みの曲。当ブログではBrother Jack McDuffのカヴァーも紹介済みです。ここではMr.Naturalをフィーチャーし、Jon Hendricksヴァージョンの雰囲気を受け継いだジャズ・サンバ・カヴァーで聴かせてくれます。Pietro LussuのピアノとPasquale Bardaroのヴァイヴが実に小粋です。
http://www.youtube.com/watch?v=6G3xy-RC7gI

「Ocean Dance」
Gaetano Partipilo/Heidi Vogel作。Heidi Vogelの女性ヴォーカルをフィーチャー。彼女は最近Far Outから自身の最新アルバム『Turn Up The Quiet』をリリースしたばかりですね。Nicola Conte/Schema好きであれば鉄板なアップ・テンポのボッサ・チューンです。Fabrizio Bossoが貫録のトランペット・ソロを聴かせ、続くGaetanoもそれに負けじと素晴らしいソロを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9vuQCfOMB80

「Se Voce Pensa」
Roberto Carlos/Erasmo Carlos作。当ブログではElis ReginaGal Costaのヴァージョンを紹介済みです。やはり、『Elis Regina in London』の印象が強い曲ですね。ここではRosalia De Souzaのヴォーカルをフィーチャー。Elis Reginaヴァージョンへのオマージュといった仕上りで個人的には大いに気に入っています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z6Iw1z82n0M

「Essa Mulher」
Ana Terra/Joyce作。当ブログでも紹介したElis Regina『Essa Mulher』のタイトル曲としてお馴染みの1曲。実にムーディーなGaetanoのソロを満喫できます。Luigi Giannatempoの美しいストリングス・アレンジやPietro Lussuのリリカルなピアノも聴きどころ!
http://www.youtube.com/watch?v=tFySJDrMTb0

「Wall And Water」
Gaetano Partipilo作。当ブログでも紹介したレア・グルーヴTom Scott「Blues For Hari」(1968年)へのオマージュといった趣のサイケデリックな空気を取り込んだ仕上がりです。サウンドだけでいえば、この曲が一番好きかも?
http://www.youtube.com/watch?v=or0ctPo7f8I

「Autumn Serenade」
Peter De Rose/Sammy Gallop作。Johnny Hartman & John Coltraneヴァージョンでお馴染みの1曲。 ここではMr.Naturalをフィーチャーし、激シブながらもSchemaらしい小粋なセンスが散りばめられています。
http://www.youtube.com/watch?v=Id_DrtpxCps

「Moon Flower」
Gaetano Partipilo/Alice Ricciardi作。Alice Ricciardiをフィーチャー。美しくもミステリアスな空気に包まれた仕上がり。Luigi Giannatempoの美しいストリングスをバックにAlice Ricciardiが魅惑のヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=lEevuyIzJpM

「13 Death March」
Gary McFarland作。60年代ラウンジ感覚とSchemaのクラブジャズ感覚が上手く融合している感じがいいですね。やはりこの曲ではPasquale Bardaroのヴァイヴが活躍します。
http://www.youtube.com/watch?v=dDLCHt7GYyM

「Los Marcianos」
Gaetano Partipilo作。ラウンジ感覚のボッサ・ジャズ。ムーディーなGaetanoのサックス・ソロを満喫しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=F66DYe-jFfY

「Sono Qui Per Te」
Bruno Canfora/Lina Wertmuller作。Alice Ricciardiをフィーチャー。この曲に限っては60年代へのオマージュというよりも、21世紀クロスオーヴァーって雰囲気ですね。Alice Ricciardiのミステリアスなヴォーカルが音空間を浮遊します。
http://www.youtube.com/watch?v=EvHbPjfYZqg

「The Sticks」
Cannonball Adderley作。当ブログでは『Mercy, Mercy, Mercy!』収録のファンキーなライヴ・ヴァージョンを紹介済みです。本ヴァージョンもそのAdderleyヴァージョンへのリスペクトに満ちたファンキー・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=v-TZy6THxCQ

ご興味がある方は本作でフィーチャーされた女性ヴォーカリストのソロ作あたりもチェックしてみては?僕もAlice RicciardiRosalia De Souzaのアルバムはチェック済みですが、Heidi Vogelは未チェックなのでぜひ聴いてみたいと思います。

Alice Ricciardi『Comes Love』(2008年)
カムズ・ラヴ

Rosalia De Souza『Garota Moderna』(2003年)
Garota Moderna

Rosalia De Souza『Brasil Precisa Balancar』(2005年)
ブラジル・プレシーザ・バランサール

Rosalia De Souza『D'Improvviso』(2009年)
D'improvviso

Heidi Vogel『Lagrimas De Um Passaro (Tears of a Bird)』(2011年)
Lagrimas De Um Passaro (Tears of a Bird)

Heidi Vogel『Turn Up The Quiet』(2013年)
TURN UP THE QUIET
posted by ez at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月16日

Airto『Touching You...Touching Me』

キャッチーなブラジリアン・フュージョン満載☆Airto Moreira『Touching You...Touching Me』
Touching You...Touching Me
発表年:1979年
ez的ジャンル:メロウ・ブラジリアン・フュージョン
気分は... :ニヤケ顔・・・

今回はブラジル人ドラマー/パーカッション奏者Airto Moreiraの1979年作『Touching You...Touching Me』です。

これまで当ブログで紹介したAirto Moreira作品は以下の4枚。

 『Fingers』(1973年)
 『Identity』(1975年)
 『I'm Fine, How Are You?』(1977年)
 『Samba de Flora』(1988年)

本作『Touching You...Touching Me』『I'm Fine, How Are You?』(1977年)に続くWarner Bros第2弾作品です。

『I'm Fine, How Are You?』同様、実にキャッチーなブラジリアン・フュージョン作品に仕上がっています。ニヤケ顔でジャケに写るAirtoの表情そのままにスマイリーな気分になる1枚です。

レコーディングにはAirto Moreira(per、vo)以下、奥方Flora Purim(vo)、AzymuthJose Bertrame(Bertrami)(key)、George Duke(key)、Marcos Valle(key)、Herb Alpert(tp)、Joe Farrell(ts、ss)、Alphonso Johnson(b)、Michael Boddicker(syn)、Hugo Fattoruso(syn)、Peter Bunetta(ds)、Laudir de Oliveira(congas)、Manolo Badrena(per)、George Sopuch(g)、Al Ciner(g)、Richard Feldman(g)、Bob Robles(g)、 Michael Colombier(key)、Bayette(key)、W. D. Smith(org)、Nivaldo Ornellas(ss)、The Sweet Inspirations(vo)といった豪華メンバーが参加しています。

楽曲ではAzymuthのカヴァーが多いのが印象的です。

個人的には「Amajour」「Open Space」「Toque De Cuica」「Tempos Atras (Dreams Are Real)」の4曲がオススメです。

ブラジル音楽とフュージョンの美味しいところを上手く取り入れたキャッチーな仕上りなので、初めて聴くAirto Moreira作品としても最適なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Amajour」
オススメその1。George Sopuch作。爽快メロウ・フュージョンでアルバムは幕を開けます。George Dukeのメロウ・エレピ、Herb Alpert、Joe Farrellのホーン、それにAirto自身のスキャットが印象的です。The Sweet Inspirationsのキュートなコーラスもグッド!実に開放的なムードがいいですね!
http://www.youtube.com/watch?v=qNml85DSEGw

「Partido Alto」
Jose Bertrami/Alex Malheiros作。Azymuthのカヴァー。Azymuthヴァージョンは『Light As A Feather』(1979年)に収録されています。FloraのスキャットとAlphonso Johnsonのベースが先導するミステリアスな雰囲気の1曲に仕上がっています。作者Bertrami自身のエレピとGeorge Sopuchのギターも目立っています。
http://www.youtube.com/watch?v=h5U6mW51EAo

「Open Space」
オススメその2。Hugo Fattoruso/Airto Moreira作。Floraのヴォーカルをフィーチャーした人気のサンバ・フュージョン。ピアノ・ソロのGeorge Dukeをはしめ、Marcos Valle、作者Hugo Fattorusoと鍵盤陣が充実しています。
http://www.youtube.com/watch?v=mmCoPXzAs-8

「Heartbeat」
Michel Colombier/Airto Moreira作。Al Cinerのディストーション・ギターとAirtoのヴォーカルが危険な香りを醸し出します。Hugo Fattorusoのシンセも効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=mgVzRXG0l7o

「Toque De Cuica」
オススメその3。Jose Bertrami作。ダンスクラシックとしても人気の1曲はAzymuthのカヴァーです。Azymuthのオリジナルは「Tamborim, Cuíca, Ganza, Berimbau」のタイトルで『Aguia Nao Come Mosca』(1977年)に収録されています。軽快でキャッチーなブラジリアン・フュージョンは一度聴けばやみつきになります。
http://www.youtube.com/watch?v=WYaB0zZAUq8

「Move It On Up」
G.T. Moore作。本作の中では異色のレゲエ・チューン。Joe Farrellのサックスが盛り上げてくれます。

「And Then We Touched the Sky」
Alphonso Johnson作。Bob Roblesのギターを大きくフィーチャーしたギター・フュージョン。確かにこの時期って、こんな雰囲気のフュージョン多かったですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=6O_dPqZ04dM

「Tempos Atras (Dreams Are Real)」
オススメその4。Jose Bertrami作。Azymuthのカヴァー3曲目。オリジナルは1975年リリースのEP「Tempos Atraz EP」です。ミステリアスに疾走するフュージョン・チューンです。パーカッシヴなスピード感がAirtoのアルバムらしくていいですね。Airto自身の幻想的なスキャットも印象的です。

「It's Not a Ballad」
Jose Bertrami作。Airto、Flora、BertramiそれにNivaldo Ornellasのソプラノ・サックスのみの演奏です。

「Introduction To the End」
Airto Moreira作。Airtoのドラム/パーカッション乱れ打ちでアルバムは幕を閉じます。

Airto Moreiraの過去記事もご参照下さい。

『Fingers』(1973年)
フィンガーズ

『Identity』(1975年)
アイデンティティー

『I'm Fine, How Are You?』(1977年)
アイム・ファイン、ハウ・アー・ユー?(紙ジャケット仕様)

『Samba de Flora』(1988年)
Samba de Flora
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2013年03月15日

Nu Colours『Unlimited』

London Community Gospel Choirのヴォーカリスト等によるダンサブルなUKソウル☆Nu Colours『Unlimited』
Unlimited
発表年:1993年
ez的ジャンル:ゴスペル系ダンサブルUKソウル
気分は... :最近更新遅めですが・・・

今回はUKソウルの男女コーラス・グループNu Coloursが1993年にリリースした『Unlimited』(1993年)です。

Nu ColoursはUKで結成されたコーラス・グループ。リーダーのLawrence Johnsonをはじめ、London Community Gospel Choirのメンバーを中心に結成されたグループです。グループは『Unlimited』(1993年)、『Nu Colours』(1996年)といったアルバムをリリースしています。

今回紹介する『Unlimited』(1993年)におけるメンバーは、Lawrence JohnsonPatricia KnightCarol RileyLain GrayFay Simpsonの5名。

ゴスペル・ヴォーカル/コーラスの更なる可能性を求めて制作された印象を受ける1枚です。全体的にダンサブルな楽曲で占められています。

内容としては、R&B/ソウルのみならずハウス系サウンド・プロダクションの楽曲も含まれます。このあたりで好き/嫌いが分かれるかもしれませんが・・・

個人的にはハウス/クラブ・ミュージックのエッセンスも取り入れたUKソウルらしいサウンドと実力派ヴォーカル陣がよくマッチした1枚に仕上がっていると思います。

Bryan Powell、Nicholas St. Victor Brown、Ian Green、Don E等がプロデュースを手掛けています。

全曲を紹介しときやす。

「Inside Love」
ダンサブルかつ爽快なオープニング。聴いていて実に安定感があります。 Lain Grayの伸びやかなヴォーカルとダンサブルなサウンドがよくマッチしています。

「Feel I Feel」
哀愁モードの仕上がり。ジワジワときます。

「Fallin' Down」
Jermaine Dupriも制作に関与したシングル曲。そんな影響もあってか、US R&Bっぽい仕上がりです。シングルになるだけあって実にキャッチーな仕上がり。

「Greater Love」
僕の一番のお気に入り。UKソウルらしいクラブ・ミュージックのテイストを上手く取り入れたR&Bチューンに仕上がっています。この時期、こういう音を好んで聴いていました。
http://www.youtube.com/watch?v=SUpP_a8vAjA

「Tears」
Frankie Knuckles/Satoshi Tomiie/Robert Owensによるハウス名曲をカヴァー。僕もSatoshi Tomiie & Frankie Knuckles名義の‎CDのMaxi-Single「And I Loved You/Tears」(1990年)を愛聴していたので、このセレクトは嬉しかったですね。 本ヴァージョンもハウス調のサウンド・プロダクションによるダンサブル・チューンに仕上がっています。シングルにもなりました。

「Let Freedom Reign」
この曲もハウス・サウンドとゴスペル仕込みのヴォーカルが上手く融合させています。ガラージ・ハウス好きの人はグッとくる仕上がりなのでは?

「Power」
この曲もシングル曲。本ヴァージョンはNJS調のアッパー・チューンですが、E-Smooveがリミックスを手掛けたハウス調のThe E Smoove Remixesも要チェックです。個人的には後者の方が好みです。

「Power(The E Smoove Remixes)」
http://www.youtube.com/watch?v=e7cqpvfR094

「Ocean」
Fay Simpsonがリード・ヴォーカルをとる感動的な仕上り。ゴスペルがベースのグループであれば、こういった感動バラードは外せませんね。

「What In The World」
アコギによるフォーキーなエッセンスを取り入れアクセントをつけた仕上り。
http://www.youtube.com/watch?v=-VRJuowdKok

「Love Unlimited」
タイトル曲はFay Simpsonと Lain Grayがリード・ヴォーカルをとる爽快なダンサブル・チューンです。

「Want Your Love 2 B Mine」
実にキャッチーにコーラス・グループとしての魅力を満喫できる1曲。Bryan Powellによるプロダクションもなかなか。

「Didn't Any 1 Tell U」
Patricia Knightがリード・ヴォーカルをとる感動バラード。素晴らしいヴォーカルに酔いしれましょう。

「Come Go With Me」
ラストはUKソウル・シンガーDon Eプロデュース。UKソウルらしいR&Bチューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=EQAL7QlmEyQ

Patricia Knight、Carol Rileyが抜け、新たにPriscilla-Mae Jonesが加入した『Nu Colours』(1996年)もチェックを!

『Nu Colours』(1996年)
Nu Colours
posted by ez at 20:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする