2013年03月07日

Jazzlife Sextet『Tall Stories』

Paolo Scottiプロデュースによるイタリアン・ジャズ・ユニット☆Jazzlife Sextet『Tall Stories』
Tall Stories(HQ-CD)
発表年:2009年
ez的ジャンル:Paolo Scotti系イタリアン・ジャズ
気分は... :ストレート・アヘッドな格好良さ!

イタリア・ジャズ界の仕掛人Paolo Scottiがプロデュースしたイタリアン・ジャズJazzlife Sextetのアルバム『Tall Stories』です。

Jazzlife Sextetは、Stefano Serafini(flh)、Alessandro Fariselli(ts)、Federico Tassani(tb)、Massimiliano Rocchetta(p)、Gabriele Pesaresi(b)、Massimo Ferri(ds)というイタリア人ミュージシャンによるセクステットです。

日本のポニー・キャニオンがDejavuレーベルの主宰でも知られるイタリア・ジャズ界の仕掛人Paolo Scottiをプロデューサーに迎えたイタリアジャズ専門レーベルNorma Blueからリリースされた作品です。

当ブログではNorma Blueからリリース作品として、以前にStefania Rava『The Sweetest Sound』(2010年)を紹介済みです。また、Dejavuレーベル作品としては、イタリアン・ジャズ・ルネッサンスを目指したプロジェクトidea6『Metropoli』(2005年)を紹介しています。

本作『Tall Stories』idea6あたりと同じく、昔ながらのジャズの格好良さを現代感覚で満喫できる1枚に仕上がっています。クラブジャズ的なセンスでコンパクトかつキャッチーに聴かせてくれるのがいいですね。

アルバムにはGege Telesforo(vo)、Luca Florian(per)、Mauro Ottolini(sousaphone)といったゲストも参加しています。

個人的にはジャズ初心者の方はこういったアルバムから入って、50〜60年代ジャズ名盤やクラブジャズにも触れるというのも有りなのでは?という気がします。永遠のジャズ初心者の僕はこんなことを書くのも変なのですが・・・

小粋なイタリアン・ジャズ・ユニットの系譜をしっかり受け継いでいる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Tall Stories」
Federico Tassani作。ストレート・アヘッドなジャズの魅力をキャッチーに満喫できるハードバップなオープニング。ストレート・アヘッドながらもイタリアン・ジャズらしい小粋なセンスに溢れているのがいいですね。

「So Danco Samba」
Vinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作の名曲「So Danco Samba (Jazz 'N' Samba)」のカヴァー。当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Wanda Sa(Wanda De Sah)Tamba TrioRoberto MenescalGimmicksのカヴァーを紹介済みです。Gege Telesforoのスキャット入りの小粋なジャズ・サンバは大人のイタリアン・ジャズに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=b1YEx--7mWM

「Soft Tick」
Massimiliano Rocchetta作。誰しもがLee Morgan「The Sidewinder」を思い浮かべるような確信犯的なジャズ・ロックです。

「Long Island」
Stefano Serafini作。実に小気味良い演奏で一気に駆け抜けていきます。3管フロントの格好良いソロを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=DUUwoq8ClVc

「Work Song」
Nat Adderley作。お馴染みのジャズ名曲。イタリアン・ジャズならではのセンスで聴かせてくれます。Federico Tassaniのトロンボーンが肝ですね。

「Blues for Laura」
Alessandro Fariselli作。コンパクトにハードバップな格好良さを楽しめる感じがいいですね。

「Sippin' at Bells」
帝王Miles Davisの初期の作品をカヴァー。当ブログではSonny Clark『Cool Struttin'』(1958年)のヴァージョンも紹介済みです。ここではGege Telesforoのスキャット入りで、テンポよく聴かせてくれます。スピード感の中にも伊達男の国のジャズマンたちのセンスを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=pDPdp89sh_U

「Song for Sarah」
Federico Tassani作。落ち着きのあるバラード。Massimiliano Rocchettaのピアノが美しく響きます。

「Nutville」
Horace Silver作品のカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『The Cape Verdean Blues』に収録されています。『The Cape Verdean Blues』収録のHorace Silver自身のヴァージョンも実にスタイリッシュでしたが、本ヴァージョンもそれを踏襲し、小粋でソフィスティケイトされた演奏を楽しめます。この曲には3管フロントが似合いますね。

「P.M.D.」
Stefano Serafini作。少しとぼけたレイジー感が印象的ですね。アルバムの中でいいアクセントになっていると思います。

「Sincopato Blues」
Massimiliano Rocchetta作。リラックスした演奏で寛いだ気分にさせてくれます。個人的にはFederico Tassaniのトロンボーン・ソロがお気に入りです。

「Navarra」
ラストはイタリア人サックス奏者/バンド・リーダーAttilio Donadioの作品。当ブログでは以前にBasso Valdambrini Quintet『Basso Valdambrini Quintet Plus Dino Piana』(1960年)で彼の作品「Lucky Ed Io」を紹介したことがあります。こじつけですがBasso Valdambrini Quintetあたりがお好きな人は気に入るのでは?個人的にもアルバムで一番のお気に入り!スピード感がサイコーです。

ご興味がある方はPaolo Scotti関連作品の過去記事もご参照ください。

idea6『Metropoli』/a>(2005年)
Metropoli

Stefania Rava『The Sweetest Sound』(2010年)
The Sweetest Sound
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2013年03月05日

The Rance Allen Group『Say My Friend』

フリーソウル人気曲「Reason To Survive」収録☆The Rance Allen Group『Say My Friend』
セイ・マイ・フレンド
発表年:1977年
ez的ジャンル:Sky High Production系ゴスペル/ソウル
気分は... :You're My Everything...

今回はレア・グルーヴ/フリーソウル人気曲「Reason To Survive」を収録したThe Rance Allen Groupのアルバム『Say My Friend』(1977年)です。

The Rance Allen Groupは、Rance Allen(vo、g、p)を中心に、Steve Allen(vo、g)、Tom Allen(vo、ds)という3兄弟によるゴスペル・グループ。
※もう一人の兄弟であるEsau(per)も加わっている場合もあります。

最初の録音は1969年。その後Stax系列のGospel Truthと契約し、『The Rance Allen Group』(1971年)、『Truth is Where it's at』(1972年)、『Brothers』(1973年)、『A Soulful Experience』(1975年)といったアルバムをリリースしています。

その後も『Say My Friend』(1977年)、『Smile』(1979年)、『I Feel Like Going On』(1980年)、『Hear My Voice』(1983年)、『I Give Myself to You』(1984年)等コンスタントにアルバムをリリースしています。また、Rance Allen名義で『Straight from the Heart』(1978年)といったアルバムもあります。

ゴスペル・グループでありながら、R&B/ソウル感覚のサウンドで人気を博したグループです。僕が持っている彼らの作品は本作『Say My Friend』とRance Allen名義の『Straight from the Heart』の2枚のみ。今回記事を作成しながら気付いたのですが、彼らのアルバムは意外にCD化されていないんですね。

今日紹介する『Say My Friend』はCapitolからリリースされた唯一のアルバムであり、Mizell Brothers(Larry Mizell & Fonce Mizell)がプロデュースしたSky High Production作品です。その意味では彼らのアルバムの中でも異色作と呼べるかもしれません。

何といってもレア・グルーヴ/フリーソウル人気曲「Reason To Survive」ですね。僕も彼らの存在を知ったのはフリーソウルのコンピ『Free Soul Notes』のオープニングを飾った本曲でした。当時はグループよりもMizell Brothersに対する関心の方が高かったですが・・・

レコーディングには、3人のメンバー以外にLarry Mizell(key)、Fonce Mizell(b、key)、Rodney Mizell(ds、b)、Gary Bartz(sax)が参加しています。

スカイ・ハイ・サウンドとRance Allenの重厚なヴォーカルは意外にマッチしています。

目玉は「Reason To Survive」「Peace Of Mind」だと思いますが、油断していると「You're My Everything」あたりで目が潤んでくるかもしれません。

Rance Allenの圧倒的なヴォーカルに酔いしれましょう。

全曲紹介しときやす。

「Truth Is Marching On」
ドラマティック&ダンサブル&パワフルなオープニング。いかにもThe Rance Allen Group meets Mizell Brothersといった雰囲気ですね。

「Reason To Survive」
前述のように本作のハイライト。イントロのギター・カッティングを聴いただけで胸にグッとくるアーバン・メロウ・チューンです。Rance Allenの野太いヴォーカルとめくるめくストリングスのスカイ・ハイ・サウンドが見事に融合しています。7分強の長尺ですが全く飽きません。いつ聴いても特別な気分にさせてくれる名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=l7VDC6_KJm4

「Peace Of Mind」
「Reason To Survive」と並ぶ本作の人気曲。躍動する疾走感がたまらない1曲です。力強いRance Allenのリード・ヴォーカルがインパクト大のスカイ・ハイ・サウンドに負けていないのがいいですね。Rance Allen自身のギターとFonce Mizellの鍵盤も印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=uqxGnXdElQc

「Reason To Survive」と「Peace Of Mind」の2曲だけで十分元が取れるのでは?

「I'm Gonna Make It After All」
ゴスペル・グループならではの迫力のヴォーカルをドラマティックに聴かせてくれる感動バラード。ど迫力ヴォーカルは思わず音量を間違えていないかと確認してしまいます(笑)。聴いているだけで神に救われている気分になってきます。

「Got To Be Ready」
アルバムの中で最も(Mizell Brothersではなく)The Rance Allen Group主導を感じる仕上がりです。少しイナたい感じが印象的です。

「You're My Everything」
感動的なストリングスをバックにRance Allenのヴォーカルが全てを包み込んでくれます。神よ奇跡を導きたまえ・・・そんな気分にさせてくれる重厚な仕上がりです。Gary Bartzも4参加しているようです。彼もこの時期にMizell Brothersプロデュースによる『Music Is My Sanctuary』をリリースしていますね。

「Truth Is Marching On (Outro)」
アルバムのアウトロ。

『A Soulful Experience』(1975年)
A Soulful Experience
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2013年03月04日

Irene Sjogren Quintet『Sweet Surprise』

北欧らしい澄み切った女性ジャズ・ヴォーカル作品☆Irene Sjogren Quintet『Sweet Surprise』
Sweet Surprise
発表年:1986年
ez的ジャンル:北欧女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :I Thought About You...

今回はスウェーデンの女性ジャズ・シンガーIrene SjogrenIrene Sjogren Quintet名義で1986年にリリースしたアルバム『Sweet Surprise』です。

サバービア/Cafe Apres-midi好きの人であれば、スウェディッシュ・ボッサ・ジャズの人気曲「The Real Guitarist in the House」が収録されたアルバムとしてお馴染みですね。

Irene Sjogrenは1953年、スウェーデン、ストックホルム生まれ。音楽一家で生まれたIreneは自然と音楽の道を志すようになったようです。

1970年代半ばに本作にも参加しているピアニストOve Lundinと出会い、Oveらと1983年にIrene Sjogren Quintetを結成します。メンバーはIrene Sjogren(vo)、Gustavo Bergalli(tp)、Ove Lundin(p)、Olle Steinholtz(b)、Petur "Island" Ostlund(ds)という5名。

そのIrene Sjogren Quintetが1986年にリリースしたアルバムが本作『Sweet Surprise』です。

北欧女性ジャズ・ヴォーカル作品らしい澄み切ったヴォーカルと小粋な演奏を満喫できます。今日のハイライト曲は「The Real Guitarist in the House」だと思いますが、「I Thought About You」「Till Skuggan Av En Verklighet」あたりもクラブジャズ好きを魅了するのでは?

「I Wish I Knew」「This Masquerade」「Sweet Surprise」あたりもオススメです。

春の訪れが待ち遠しい今の時期にフィットする女性ジャズ・ヴォーカル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「I Thought About You」
Johnny Mercer/Jimmy Van Heusen作。当ブログでは帝王Miles Davisの演奏も紹介済みです。バラードのイメージ強い楽曲ですが、ここではハイハット&ベース&ピアノがスウィンギーに疾走するハイ・スピードな「I Thought About You」を聴くことができます。メリハリのあるIreneのヴォーカルとGustavo Bergalliのトランペットも印象的です。小粋でスタイリッシュ&スウィンギーなクラブジャズがお好きな人にもオススメです。

「Lonely Islands」
USのジャズ・ベーシストRed Mitchell(1927-92年)の作品。ドラムのPetur OstlundがかつてRed Mitchellのグループに在籍していたことから、本曲を取り上げることになった模様です。オーセンティックで美しいジャズ・バラードに仕上がっています。

「I Wish I Knew」
Mack Gordon作詞、Harry Warren作曲。
オリジナルは映画『Diamond Horseshoe』(1945年)のために書かれたもの。当ブログでは、これまでJohn ColtraneBill EvansChet Bakerの演奏も紹介済みです。お馴染みのスタンダードをサラっと小粋な雰囲気で聴かせてくれます。こういうさり気ない演奏好きだなぁ!Ove Lundinの気の利いたピアノがグッド!

「Till Skuggan Av En Verklighet」
Berndt Egerbladh/Karin Boye作。母国語で歌われるスウィンギー・チューン。静寂を切り裂くかのようなギア・チェンジにゾクっとします。この演奏はクラブジャズ好きの人も気に入るのでは?スウェーデン語の語感の響きがミステリアスなムードを醸し出します。

「This Masquerade」
George Bensonヴァージョンでお馴染み、Leon Russell作の名曲をカヴァー。ここではエレガントかつ小粋なワルツ・チューンで聴かせてくれます。Ireneの雰囲気のあるヴォーカルと一体感のあるバッキングに本作のセンスの良さを実感できます。

「This Masquerade」については、当ブログでSergio Mendes & Brasil '77Cybill Shepherdのカヴァーを紹介済みです。

「Sweet Surprise」
Blossom Dearie/Jim Council作。タイトル曲はBlossom Dearie作品。Blossom自身のヴァージョンは『That's Just The Way I Want To Be』(1970年)等で聴くことができます。春の訪れが待ち遠しい今の時期に聴くとグッとくる演奏なのでは?

「The Real Guitarist in the House」
Steve Kuhn作。前述のように本作のハイライト曲です。Steve Kuhn自身のヴァージョンは『Live In New York』(1972年)等で聴くことができます。本ヴァージョンは北欧らしい小粋でピュアなボッサ・ジャズに仕上がっています。爽快なIreneのヴォーカルとボッサ・サウンドがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=zhXmFDkS3V0

「Portratt」
Elise Einarsdotter/Irene Sjogren作。Irene自身が作詞を手掛けています。「Till Skuggan Av En Verklighet」同様、スウェーデン語で歌われており、それが北欧ジャズらしい美しさを醸し出しています。

「Nocturne for Flute」
Claude Williamson作。Bud Shankの演奏が有名ですね。ここではIreneの澄み切ったスキャットを聴くことができます。僕の中では北欧の朝陽を浴びた雪原をイメージしてしまいます。

Irene Sjogrenの詳しいディスコグラフィは知りませんが、2001年に『Song For A Willow』というアルバムをリリースしているようです。

『Song For A Willow』(2001年)
Song for a Willow
posted by ez at 05:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月03日

Avant『Face The Music』

大人のセクシー&メロウは健在!再びKeke Wyattとのデュエットも!☆Avant『Face The Music』
Face the Music
発表年:2013年
ez的ジャンル:セクシー系男性R&B
気分は... :You & I...

今回はセクシーな男性R&BシンガーAvantの新作『Face The Music』です。

これまで当ブログで紹介したAvant作品は以下の4枚。

 『Private Room』(2003年)
 『Director』(2006年)
 『Avant』(2008年)
 『The Letter』(2010年)

前々作『Avant』はCapitol、前作『The Letter』はVerveと一作ごとにレーベルを移籍しているAvantですが、Verveともアルバム1枚のみで決別し、本作『Face The Music』はMO-B Entertainmentからのリリースとなっています。

『The Letter』のエントリーでも書きましたが、頻繁にレーベルを移籍するのはアーティストにとっては決して好ましい環境とは言えないと思います。そうした影響で、ここ数作はチャート・アクションも芳しくありません。

それでも内容的には、それ程悪くないというのが個人的な感想です。
派手さはなくともメロディと歌を重視した大人のセクシー&メロウR&Bは貴重な存在だと思います。

最新作『Face The Music』でも、そうした大人のR&Bワールドを存分に満喫できます。

プロデュースはAvant本人とKajunDre Henの3名によるプロデュース・ユニットThe MonopolyTim & Bobが担当しています。

注目すべきは、Avantと相性抜群の女性R&BシンガーKeke Wyattがゲスト参加している点です。

AvantKeke Wyattのデュエットといえば、Avantのデビュー・アルバム『My Thoughts』(2000年)からシングル・カットされ、全米R&Bチャート第4位となった「My First Love」(Rene & Angelaのカヴァー)、Kekeのデビュー・アルバム『Soul Sista』からからシングル・カットされ、全米R&Bチャート第4位となった「Nothing In This World」といったヒットを生み出してきた名コンビですね。

Avant feat. Keke Wyatt「My First Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=sJ5ZsOBjaZQ
Keke Wyatt feat. Avant「Nothing In This World」
 http://www.youtube.com/watch?v=cTNmU1O6aKI

本作でも2人がデュエットしたバラード「You & I」がアルバムからのリード・シングルとなっています。

その「You & I」をはじめ、いい歌、いいメロディのR&Bが揃っています。

本作もチャート・アクションは厳しいかもしれませんが、僕はAvantを断固支持します。

全曲紹介しときやす。

「Toast To Love」
Avantらしいセクシー&メロウな大人のR&Bチューンでアルバムの幕は開けます。今様のサウンド・プロダクションですが、歌やメロディを大切にしているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=3PlJBOmptf8

「80 In A 30」
Kajun & J'Lynをフィーチャー。序盤はLil Wayneでも聴いているのか?なんて思ってしまいますが、その後は哀愁メロディのR&Bチューンへと展開します。
http://www.youtube.com/watch?v=k6gbP24uY7Q

「You & I」
前述のようにアルバムのリード・シングルとなったKeke Wyattとのデュエット。言うことナシの名バラードです。PVを観ると、2人ともかなり体型に貫録がついてしまいましたが(笑)、その素晴らしい歌声を聴けば、2人が今でもミラクルなケミストリーを生み出していることを証明してくれます。個人的にも既にこの曲に関連するいい思い出が出来たので、これからも長く聴き続ける1曲になりそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=jT0gbcq5xqI

「More」
「You & I」と並ぶ僕のお気に入り曲。美しいメロディと切なる思いが込められたAvantのヴォーカルにグッときてしまいます。僕がAvantのアルバムに期待するのはこういった曲です。まさにど真ん中!
http://www.youtube.com/watch?v=jGv68uHA8zo

「Excited」
アコースティック&ビューティフルな雰囲気に好感が持てます。さり気ないけどAvantのヴォーカルが優しく包み込んでくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=QwPMpZ7_tVw

「Don't Know How」
哀愁モードの切なるヴォーカルにグッとくるバラードです。それほど仰々しくないのが逆にいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ecoouEiFhlw

「Nobody's Business」
60年代モードの軽快なソウル・チューン。こうしたオールド・スクールなエッセンスを重視するのは最近のベテランR&Bシンガーの流れですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8WwYHwSgQN0

「Best Friend」
夢の中を彷徨っているかのような美しくも切ないメロディ&サウンドが印象的な1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=Mh88hq3xApY

「Like You」
この曲も僕好み。ヴォーカル&メロディ重視の作りがいいですね。Avantのセクシー・ヴォーカルとよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=AEiCe0Gxfhw

「When It's Over」
スケール感のある美メロ・バラード。ジワジワ盛り上がってくる感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=yvAZzBnghuU

「No」
「Nobody's Business」に続き、オールド・スクール仕様の仕上がり。なかなかドラマティックです。
http://www.youtube.com/watch?v=9Tl7v5TRaoU

「Gratitude」
ラストは軽くパーカッシヴなメロウ・チューンで締め括ってくれます。ブラジルものと合わせてもマッチしそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=Z2tA5PZrvmw

Avant作品の過去記事もご参照下さい。

『Private Room』(2003年)
Private Room

『Director』(2006年)
Director

『Avant』(2008年)
Avant

『The Letter』(2010年)
The Letter

WBCは日本はブラジルに辛勝でしたね。
あの試合を観れば、格下の相手なんて言えなくなってしまいますね。
韓国もオランダに完敗したし、短期決戦はこれがあるから怖い・・・。

WBCの後にはサッカーのクラシコ「レアル・マドリー対バルセロナ」がありましたね。
先日のコパ・デル・レイに続き、バルサが連敗しました。
CLのミラン戦での敗戦も含めてバルサは歯車が狂いはじめていますね。心配だなぁ・・・
posted by ez at 01:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月02日

Trio Mocoto『Trio Mocoto』

ファンキー&メロウ・ブラジリアンの人気作☆Trio Mocoto『Trio Mocoto』
トリオ・モコトー
発表年:1973年
ez的ジャンル:ファンキー&メロウ・サンバ
気分は... :WBC 対ブラジル戦ですが・・・

今日はWBCの初戦、対ブラジル戦ということでブラジル作品をセレクト!

今回はJorge Benのバック・バンドだったことでも知られるファンキー・サンバ・ユニットTrio Mocotoの2ndアルバム『Trio Mocoto』(1973年)です。

Trio Mocotoはサンパウロで結成されたグループ。メンバーはJoao Parahyba(vo、ds、timba)、Nereu Gargalo(vo、pandeiro)、Fritz Escovao(vo、cuica)の3名。70年代に『Muita Zorra! ...Sao Coisas que Glorificam a Sensibilidade Atual』(1971年)、『Trio Mocoto』(1973年)、『Trio Mocoto』(1977年)といったアルバムをリリースしています。

※『Trio Mocoto』(1977年)については、『Que Nega E Essa』、『The Brasilian Sound』のタイトルのものもあるようです。正直、これについては曖昧です。間違っていたらゴメンナサイ。

さらに21世紀に入り、『Samba Rock』(2001年)、『Beleza! Beleza!! Beleza!!!』(2004年)といった作品をリリースしています。

当ブログでは、彼らがバック・バンドを務めたJorge Ben作品『Forca Bruta』(1970年)を紹介済みです。

今回紹介する2nd『Trio Mocoto』(1973年)は、ファンキー&メロウ・ブラジリアンの人気作ですね。人気ファンキー・チューン「Desapareca」に象徴されるファンキー・チューンの印象が強いかもしれませんが、メロウな楽曲もなかなか良かったりします。

あまりソフィスティケートされすぎず、その分サンバ・リズムがドンと出ている感じが魅力だと思います。

プロデュースはAntonio Carlos De Oliveira。

野球の方もこんなファンキー・サンバ・モードでハッスル・プレーされたらヤバいかも?

全曲紹介しときやす。

「Desapareca」
Fritz Escovao作。本作を象徴するファンキー・ブラジリアン!突っ走るファンキー・リズムとグルーヴィーなオルガンがサイコーです。本作を購入する人はコレを期待しているんですよね。日本であればDouble Famousがカヴァーしていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=5xZFVS4_GlM

「No Na Garganta」
Carlinhos Vergueiro作。イントロでは妖しげなムードが漂いますが、本編はノスタルジック・モードのメロウ・チューンに仕上がっています。

「Vem Ca」
Mutinho作。Fritzのクイーカが炸裂します。聴いているだけで開放的な気分になりますね。小粋なピアノと弾けたクイーカの組み合わせがいいですね。

「Recordar (Recordar E Viver)」
Aluisio Marins/Aldacir Louro/Adolfo Jose Macedo作。エレピのメロウな音色にグッとくるメロウ・サンバです。メロウながらもリズムがグッと前面に出ている感じがTrio Mocotoらしいのでは?

「Nao Va Embora」
Fritz Escovao作。やや荒削りながらも小粋な雰囲気にグッとくるメロウ・グルーヴです。

「Desculpe」
Fritz Escovao作。Trio Mocotoらしからぬ(笑)サンセット・モードのメロウ・ボッサです。
http://www.youtube.com/watch?v=cMi_AjmXP9E

「Maior E Deus」
Fernando Martins/Felisberto Martins作。「Recordar (Recordar E Viver)」からメロウな楽曲の4連発ですが、僕が最も気に入っているのがコレ。美しいメロディとエレピのメロウな音色と程良いパーカッシヴ感が僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=CszJyiG7Xkc

「Samba Da Preguica」
Erasmo Carlos/Roberto Carlos作。ブラジルというよりもラテン作品と一緒に聴くたくなる小曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=0JeXsueKP0Y

「Palomares」
Jorge Ben作品です。やはり彼らがJorge Ben作品を取り上げると注目しちゃいますね。ロマンティックなイントロが印象的なメロウ・グルーヴです。メロウな雰囲気ながらもパーカッシヴなのが僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=-usSumjgxY0

「Swinga Sambaby」
Nereu作。小粋なファンキー・サンバ。格好良さでいえば「Desapareca」といい勝負だと思います。1分半強の短い曲ですが、一度聴いたら最低3回はリピートしたくなります!
http://www.youtube.com/watch?v=Vc4_7jIPXT8

「Eu Tou Por For Da Jogada」
Mutinho/Itibere作。開放的で軽快なサンバ・チューン。控えめながらもホーン隊の好サポートもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=oZSE9kYKVgA

「Gotas De Chuva Na Minha Cuica (Raindrops Keep Fallin' On My Head)」
映画『明日に向って撃て!』の挿入歌としてお馴染みB.J.Thomasによる全米No.1ヒット「雨にぬれても」のカヴァー(Hal David/Burt Bacharach作)。クイーカ・ラウンジとでも呼びたくなる仕上りです。リラックスしたラウンジ・ムードのなかでFritzのクイーカが鳴り響きます。

他のTrio Mocoto作品もチェックを!

『Muita Zorra! ...Sao Coisas que Glorificam a Sensibilidade Atual』(1971年)
ムイタ・ゾーハ

『Trio Mocoto(Que Nega E Essa)』(1975年)
Que Nega E Essa
posted by ez at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする