発表年:1979年
ez的ジャンル:ブルー・アイド・ソウル系メロウ・ディスコ/AOR
気分は... :昨日は最悪の1日だった...
昨日は1日のうちに腹が立つことがいくつも重なった最悪の1日でした。さすがに4つ目、5つ目の出来事の頃には、あまりの巡り合わせの悪さに怒りを通り越して笑ってしまいましたが・・・
そのせいで心身共に疲れて、帰宅後はぐったり・・・すっかり寝坊状態です。
今回はN.Y.ブルックリン出身のブルー・アイド・ソウル・グループBrooklyn Dreamsの2ndアルバム『Sleepless Nights』(1979年)です。
Brooklyn Dreamsは、Joe Esposito(g、vo)、Bruce Sudano(key、vo)、Eddie Hokenson(ds、vo)によるトリオ。イタリア系アメリカ人の3人は共に1948年ブルックリン生まれの幼馴染みです。
若い頃に地元でコーラス・グループを組んでいた3名が再び集結し、結成したのがBrooklyn Dreamsであり、制作したデモ・テープがCasablanca Records系列のレコード会社に気に入られ、見事レコーディング契約に成功しました。
こうして制作された1stアルバムが『Brooklyn Dreams』(1977年)です。同作にはCasablancaの人気シンガーで後のディスコ・クイーンDonna Summerもゲスト参加していました。ちなみにグループは彼女のアルバム『Remember Yesterday』(1977年)にバック・コーラスで参加しています。
1979年には、Donna Summerとの共演というかたちでリリースしたシングル「Heaven Knows」が、全米チャート第4位の大ヒットとなり、一躍彼らの名が知れ渡るようになりました。この勢いに乗って制作された2ndアルバムが本作『Sleepless Nights』(1979年)です。
さらにグループはDonna Summerの代表曲の1つである大ヒット・ディスコ・クラシック「Bad Girls」をDonna Summer本人と共作しています。さらにDonnaのツアーのオープニング・アクトも務めました。メンバーBruce Sudanoは後にDonna Summerと結婚しています。
グループの方は『Sleepless Nights』に続き、3rdアルバム『Joy Ride』(1979年)、4thアルバム『Won't Let Go』(1980年)をリリースしています。
「Heaven Knows」の「Bad Girls」のせいで"ディスコ"のイメージが強いグループかもしれませんが、ブルー・アイド・ソウル・グループとしてのメロウな味わいも魅力です。
そんなグループのメロウな魅力を最も楽しめるアルバムが本作『Sleepless Nights』(1979年)かもしれません。その意味でAORファンからの評価も高い作品です。
Donna Summer作品のアレンジも手掛けていたBob Estyがプロデュース/アレンジを担当しています。
レコーディングには、Donna Summer(vo)をはじめ、Lee Ritenour(g)、Jay Graydon(g)、Chuck Rainey(b)、David Hungate(b)、Ed Greene(ds)、Brenda Russell(back vo)、Lew Soloff(tp)、Jerry Hey(tp)、Chuck Findley(tp)、Bill Reichenbach(tb)、Michael Brecker(ts)、Victor Feldman(vib)等が参加しています。
1枚でブルー・アイド・ソウル/AORとディスコ・サウンドを堪能できる点でなかなか楽しいアルバムです。
全曲紹介しときやす。
「Make It Last」
Joe Esposito/Bruce Sudano作。僕の一番のお気に入り。AOR好きも虜にするであろう人気メロウ・チューンです。シングル・リリースもされた楽曲です。後期Doobie Brothers風のコーラス・ワークが気に入っています。Lee Ritenourのギターもいい感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gzi0yAowAjQ
「That's Not The Way That Your Mama Taught You To Be」
Joe Esposito/Bruce Sudano/Eddie Hokenson作。この曲はモロにディスコティークな仕上がり。「Heaven Knows」が大ヒットしたため、このタイプの楽曲を入れざるを得なかったのでしょう。まぁ、これはこれで楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=PVmao8vO6VI
「Sleepless Nights/Send A Dream」
Joe Esposito/Bruce Sudano作。グループの魅力がよく伝わってくるメロウ・ディスコ・チューン。ブルー・アイド・ソウル・グループとしての魅力とメロウ・ディスコ的なサウンドがよく馴染んでいます。
http://www.youtube.com/watch?v=Mu_nwjaoEmE
「Fashion For Me」
Bruce Sudano/Denise Duncan作。しっとりと美しいバラード。AORファンはこういうのもグッとくるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=0A0znXQlNe4
「First Love」
Joe Esposito/Bruce Sudano/Eddie Hokenson/Linda Steihl作。疑似ライブ風のR&Bチューン。彼らの音楽ルーツを確認できる仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=6uJeLkQeMoo
「Street Man」
Joe Esposito/Bruce Sudano/Eddie Hokenson作。ガラージ・クラシックでもある本曲も本作のハイライトの1つ。大音量で聴くのが似合いそうなフロア向けのダンス・サウンドです。
http://www.youtube.com/watch?v=eo4F4teNn0Q
「Touching In The Dark」
Joe Esposito/Bruce Sudano作。ソフト&メロウな味わいを求めている人にとっては目玉曲かもしれませんね。何ともいえない込み上げ感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=RCjBJUJrhwI
「Long Distance」
Joe Esposito/Bruce Sudano作。AOR好き向けのサンセット・モードなメロウ・チューン。ギターはLee Ritenourです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZHJfHeCeA5Y
「Coming Up The Hard Way」
Joe Esposito/Bruce Sudano/Eddie Hokenson/Assunta(Susan A. Munao)作。Brenda Russellをはじめ、多数のバック・コーラス・シンガー達とホーン隊が活躍するが参加したディスコ調のパーティー・チューン。この曲も大音量で聴きたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=XxcJ_0RWLKw
「Heaven Knows」
Donna Summer/Giorgio Moroder/Pete Bellotte作。ラストは前述の大ヒットのBrooklyn Dreamsヴァージョン。Donnaヴァージョンとはヴォーカル・パートが逆となり、Joe EspositoがリードをとりDonnaがカウンター・パートを歌っています。Donnaヴァージョンと聴き比べるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=LTW5OuCJwnw
Donna Summer with Brooklyn Dreams「Heaven Knows」
http://www.youtube.com/watch?v=xTaydm8wGR0
ご興味がある方は1stアルバム『Brooklyn Dreams』(1977年)もチェックを!
『Brooklyn Dreams』(1977年)