発表年:1984年
ez的ジャンル:N.Y.アーバン・メロウ・ファンク
気分は... :良くも悪くも・・・
今回はN.Y.のファンク/ディスコ・グループKleeerの6thアルバム『Intimate Connection』(1984年)です。
Kleeerは1972年にN.Y.で結成されたグループ。メンバーはWoody Cunningham(vo、ds)、Paul Crutchfield(vo、per)、Richard Lee(g、back vo)、Norman Durham(b、key、back vo)の4名。
「The Jam Band」「Pipeline」「The Universal Robot Band」といったグループ名を経て、1978年からKleeerとして活動するようになりました。
大きなヒットには恵まれたグループではありませんが、70年代後半から80年半ばにかけて、『I Love To Dance』(1979年)、『Winners』(1979年)、『License To Dream』(1981年)、『Get Ready』(1982年)、『Taste The Music』(1982年)、『Intimate Connection』(1984年)、『Seeekret』(1985年)という7枚のアルバムをリリースし、N.Y.ディスコ/アーバン・ファンク・シーンに軌跡を残しました。
そんな中でも今日再評価が高いのが今回紹介する『Intimate Connection』(1984年)です。
Kool & the Gang作品のプロデュース等でディスコ/ファンク・シーンでその手腕が評価された、当ブログでもお馴染みのブラジル人プロデューサー/アレンジャー/キーボード奏者Eumir Deodatoがプロデュースを手掛け、アーバン・メロウなブラコン作品として再評価されているアルバムです。
また、「Intimate Connection」、「Tonight」の2曲はサンプリング・ソースとしても人気があり、Hip-Hop世代からの支持も高い1枚かもしれませんね。
正直、アッパーなダンス・チューンの出来はイマイチですが、ミディアム系の楽曲はブラコン好きの人を惹きつけると思います。落ち着いた大人のヴォーカルがアーバン・ナイトなシンセ・ファンク・サウンドとよくマッチしています。
楽曲はすべてメンバーのオリジナルです(Eumir Deodatoとの共作含む)。
全曲紹介しときやす。
「Ride It」
オープニングはアッパーなダンス・チューンですが、正直イマイチです。今聴くと、80年代シンセ・ファンクの弱点がモロに出ている感じですね。MJ「Beat It」を真似たようなロッキン・ギターはご愛嬌でしょうか(笑)
「You Did It Again」
個人的には「Intimate Connection」、「Tonight」と並ぶお気に入り。大人のジェントル・ヴォーカルが心地好いミッド・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=8FIjIHwvm2g
昨年Soulpersona & Princessがカヴァーしています。
Soulpersona & Princess「You Did It Again」
http://www.youtube.com/watch?v=aLkEE-sCvQc
「Go For It」
この曲も大好き!ブラコン好きであればグッとくるであろうミディアム・ファンクです。80年代シンセ・ファンクの良い部分を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=f7NJWChadhc
「Intimate Connection」
本作のハイライトとなるタイトル曲はアーバン・ナイトなメロウ・ファンク。ブラコン好きの人にはかなりグッとくる1曲なのでは?80年代ブラコンらしいシンセ・サウンドとセクシー・ヴォーカルがアーバン・ナイト気分を演出してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=-JNVErZYiZM
前述のように定番サンプリング・ソースとしても有名です。当ブログでも紹介したDe La Soul「En Focus」をはじめ、Diamond D feat. Jasmine & Michelle Sweeting「Confused」、Doctor Dre and Ed Lover feat. Naima Bowman「Intimate」、N.O.T.S.「N.O.T.S. II」、2Pac feat. Dr. Dre & Roger Troutman「California Love (Remix) 」、Kris Kross「Some Cut Up」、Powerule「Well Connected」、WC feat. E-40 & Too Short「Keep Hustlin'」、Snoop Dogg「May I」、Monsta Island Czars「Comin' at You」、Ayatollah「Into Space」、Reflection Eternal feat. Bootsy Collins「Internet Connection」、Black Mikey feat. Damu「Get Up or Get Left」等でサンプリングされています。
Diamond D feat. Jasmine & Michelle Sweeting「Confused」
http://www.youtube.com/watch?v=dQ9jt3PlWZg
2Pac feat. Dr. Dre & Roger Troutman「California Love (Remix) 」
http://www.youtube.com/watch?v=JHE7AIibmm0
Powerule「Well Connected」
http://www.youtube.com/watch?v=1k08lx5adEQ
WC feat. E-40 & Too Short「Keep Hustlin'」
http://www.youtube.com/watch?v=F5EVQMmC8WE
Snoop Dogg「May I」
http://www.youtube.com/watch?v=7M2rXGrCBDs
Monsta Island Czars「Comin' at You」
http://www.youtube.com/watch?v=90UI5yiIENY
Ayatollah「Into Space」
http://www.youtube.com/watch?v=bxHITcg7jzg
「Next Time It's For Real」
シングルにもなった曲。落ち着いた雰囲気の大人のミディアム・ファンクです。ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を確認できます。
http://www.youtube.com/watch?v=L4soFfk69J0
「Break」
アッパーなダンス・チューンですが、オープニングの「Ride It」同様の弱点を感じます。「Ride It」よりはマシだと思いますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=OllGJ0gwt9M
「Tonight」
タイトル曲と並ぶ本作のハイライト。ヴォコーダーも入ったアーバンなシンセ・ファンク。淡々としていますが、大きなうねりがあるのがいいですね。ヴォコーダー好きの人はぜひチェックを!
http://www.youtube.com/watch?v=cVXURwACwtk
この曲もサンプリング・ソースとして人気です。DJ Quik「Tonite」、2Pac「If I Die 2Nite」、Warszafski Deszcz「Sobota」、JT Money feat. Too Short「Something About Pimpin'」、Lil Jon, The East Side Boyz feat. Snoop Dogg,Nate Dogg,Oobie & Suga Free「Bitches Ain't Shit」等でサンプリングされています。
DJ Quik「Tonite」
http://www.youtube.com/watch?v=hykZtBaPKps
JT Money feat. Too Short「Something About Pimpin'」
http://www.youtube.com/watch?v=Tsud4xSDSx8
Lil Jon, The East Side Boyz feat. Snoop Dogg,Nate Dogg,Oobie & Suga Free「Bitches Ain't Shit」
http://www.youtube.com/watch?v=ZjaJNz9CqjA
「Do You Want To?」
Eumir Deodatoとの共作。そのせいか軽くブラジリアン・フレイヴァーが入っている気がします。成功しているかどうかはビミョーですが。
ご興味がある方はKleeerの他作品もチェックを!
『I Love To Dance』(1979年)
『Winners』(1979年)
『License To Dream』(1981年)
『Get Ready』(1982年)
『Taste The Music』(1982年)
『Seeekret』(1985年)