2013年04月02日

The Ingram Kingdom『The Ingram Kingdom』

ファミリー・ファンク・グループの1stアルバム☆The Ingram Kingdom『The Ingram Kingdom』
Ingram Kingdom
発表年:1976年
ez的ジャンル:ファミリー・グループ系ファンク/メロウ・ソウル
気分は... :メロウな楽曲に惹かれます...

今回はニュージャージー出身のファミリー・ファンク・グループIngramThe Ingram Kingdom名義でリリースした1stアルバム『The Ingram Kingdom』(1976年)です。

レア・グルーヴ/フリー・ソウル方面から人気の高い作品ですね。

昨日のThe Latin Jazz Quintet『Latin Soul』に続き、『レア・グルーヴ A to Z』掲載盤です。完全版が発売されたばかりなので、ついつい同書からセレクトしたくなってしまいます(笑)

レア・グルーヴA to Z 【完全版】 (GROOVE Presents)
レア・グルーヴA to Z 【完全版】 (GROOVE Presents)

Ingramの紹介は4thアルバム『Night Stalkers』(1984年)に続き2回目となります。

『Night Stalkers』のエントリーでも書きましたが、メンバーの1人であるJimmy(本名:James M. Ingram)が有名な男性シンガーJames Ingramと同姓同名ですが、全くの別人です。

本作『The Ingram Kingdom』におけるメンバーは、Butch Ingram(b、tp)、Jimmy Ingram(vo、key、sax、fl)、Billy Ingram(g、tb)、Johnny Ingram(ds、vo)、Timmy Ingram(congas、tp)、Barbara Ingram(vo)の6名です。

前回紹介した『Night Stalkers』は80年代らしいアーバンなファンク作品でしたが、今回紹介する『The Ingram Kingdom』はヤング・ソウルの香り漂うファミリー・ファンク作品に仕上がっています。

「Ingram Kingdom」「The Funk Is In Our Music」「Put Your Troubles Behind」あたりのローカル・ファンクの魅力に溢れたファンキー・チューンもいいですが、個人的には「What Else Can I Say」「He's Mine」「Music Is Our Message」「Someone's On My Side」あたりのメロウな楽曲がお気に入りです。特に紅一点Barbaraのヴォーカルに惹かれます。

レア・グルーヴ/フリー・ソウル好きの人であれば、間違いない1枚だと思います。

本作の後、グループはIngram名義で『That's All』(1977年)、『Would You Like to Fly』(1983年)、『Night Stalkers』(1984年)といったアルバムをリリースしています。

全曲紹介しときやす。

「Ingram Kingdom」
疑似ライブ風のオープニング。グループのテーマ曲といった趣のファンク・チューン。まずはファンク・グループとしての彼らの魅力を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=B-9nDSvyUR4

「Tried It And Liked It」
スウィートなバラード。紅一点Barbaraのヴォーカルの魅力とファミリーならではの息の合ったコーラスを満喫できます。

「What Else Can I Say」
フリーソウルのコンピにも収録された爽快メロウなヤング・ソウル。個人的にも一番のお気に入りです。小気味良いリズムと男女ヴォーカルの掛け合いも含めて実にキャッチーです。

「He's Mine」
Barbaraの抑え気味のヴォーカルがマッチするメロウ・グルーヴ。レア・グルーヴ/フリーソウル好きの人であればグッとくるはず。
http://www.youtube.com/watch?v=nj6PRjw6pXw

「Music Is Our Message」
サンセット・モードが似合いそうなメロウ・ソウル。オルガンやエレピの音色がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=3NRnWF6f5T0

「The Funk Is In Our Music」
タイトルの通り、うねるリズム隊、軽快なホーン隊をはじめ、グループのファンク魂を満喫できる肉食系ファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=rZF4OAXISlQ

「Someone's On My Side」
適度に力の抜けた感じが心地好いファンキー&メロウ・グルーヴ。Billyのギターがなかなかいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=17XP4zs-Dgk

「She's All Alone」
しっとりとしたバラード。ムーグ・シンセをバックにした甘く切ないヴォーカルにグッときます。

「Put Your Troubles Behind」
ラストはファンク・チューンで締め括ってくれます。ローカル・ファンクの魅力を噛みしめながらアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=GoP4K9FrGA0

Ingramの他作品もチェックを!

『Would You Like to Fly』(1983年)
Would You Like to Fly

『Night Stalkers』(1984年)
Night Stalkers
posted by ez at 02:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月01日

The Latin Jazz Quintet『Latin Soul』

レア・グルーヴ方面からも評価の高いラテン・ジャズ作品☆The Latin Jazz Quintet『Latin Soul』
ラテン・ソウル
録音年:1960年、61年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ラテン・ジャズ
気分は... :新年度ですが・・・

いよいよ新年度ですね。
僕の場合、残務でまだ前年度モードですが・・・

今回はレア・グルーヴ方面からも評価の高いラテン・ジャズ作品The Latin Jazz Quintet『Latin Soul』(1965年)です。

The Latin Jazz Quintetはリーダーのコンガ奏者Juan Amalbertを中心としたラテン・ジャズ・ユニット。

Juan Amalbert's Latin Jazz Quintet名義の『Hot Sauce』(1960年)をはじめ、Eric Dolphyと共演した『Caribe』(1960年)、『The Chant』(1962年)、今回紹介する『Latin Soul』(1965年)、Pharoah Sandersと共演した『Oh! Pharoah Speak』(1972年)といったアルバムをリリースしています。

そうそうShirley Scott『Mucho Mucho』(1960年)もThe Latin Jazz Quintetとの共演でしたね。

本作『Latin Soul』は、レコーディング自体は1960年、61年に行われたものでしたが、リリースは1965年まで待たねばなりませんでした。

本作におけるメンバーはJuan Amalbert(congas)以下、Bill Ellington(b)、Phil Newsom(ds、timbales)、Artie Jenkins(p)、Bobby Capers(as)、Willie Coleman(vib、melodica)という編成です。さらに「Red Top」「Dilly Dali」の2曲ではArtie Jenkinsに代わりJose Ricciがピアノで参加しています。

レア・グルーヴ方面からの評価も高い本作ですが、どの曲もJuan Amalberのパーカッシヴなコンガが効いており、そのあたりがレア・グルーヴ/クラブジャズ世代が聴いてもフィットするのだと思います。個人的にはWillie Colemanのヴァイヴやメロディカにもグッときます。

「Milestones」「Rip A Dip」 の2曲がハイライトですが、「Dilly Dali」「Red Top」あたりも僕のお気に入りです。

ジャケは野暮ったいイメージですが、中身はかなりセンス良いと思います。

全曲紹介しときやす。

「Blues Waltz」
Ray Charles作。Ray Charles作品を小粋な雰囲気で聴かせてくれます。コンガのパーカッシヴ感があるので今聴いても古臭く感じないのかもしれませんね。

「Milestones」
Miles Davis作。オリジナルは当ブログでも紹介した『Milestones』(1958年)に収録されています。お馴染みの名曲をパーカッシヴな疾走感が格好良いスピーディーな演奏を聴かせてくれます。「Rip A Dip」と並ぶ本作のハイライトだと思います。

「Sunday Go Meetin'」
Gene Casey作。軽やかなムーディー感で寛げるラテン・ジャズ。ヴィブラフォン好きの人であれば気に入るはず。

「Mambo Bobbie」
Juan Amalbert作。ラテン・ジャズらしい疾走感を満喫できるマンボ・チューン。品のある疾走感がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ooaGNog8zmQ

「Rip A Dip」
Willie Coleman作。「Milestones」と並ぶ本作のハイライト。ワルツを基調にしたモーダル・ラテン・ジャズに仕上がっています。作者Willie Coleman自身のメロディカをフィーチャーしたエキゾティック感覚もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=qJZ6S8R0JgI

「Monk's Bread」
Bill Ellington作。タイトルが示す通り、偉大なるピアニストThelonious Monkに捧げられた作品。Monk作品のような雰囲気を醸し出し、思わずニンマリです。

「Red Top」
Gene Ammons作。ラウンジ・テイストのエレガントなラテン・ジャズを満喫できます。Willie Colemanの小粋なヴァイヴの音色に惹かれます。
http://www.youtube.com/watch?v=08BKoGKOPtg

「Dilly Dali」
Bill Ellington作。小粋に疾走するエレガントなラテン・グルーヴで締め括ってくれます。個人的には「Milestones」、「Rip A Dip」と並ぶお気に入り。ここでもWillie Colemanのヴァイヴが実に心地好いですね。

ご興味がある方はThe Latin Jazz Quintetの他作品もチェックを!

『Hot Sauce/The Chant』(1960年/1962年) ※2in1CD
ラテン・ラウンジ・グルーヴ

The Latin Jazz Quintet + Eric Dolphy『Caribe』(1960年)
キャリベ

Shirley Scott with Latin Jazz Quintet『Mucho Mucho』(1960年)
ムーチョ・ムーチョ
posted by ez at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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