発表年:1969年
ez的ジャンル:ベルギー産サイケ電子グルーヴ・ジャズ
気分は... :某中古レコード/CDショップサイコー!
先日、某中古レコード/CDショップへ行き、レア・グルーヴ、ソウル/ファンクと90年代R&B(主にNJS系)のCDを漁り、レジで会計しようとしたら、店員さんが「良かったら、裏にストックしている格安CDの箱がいくつかあるんですけど見ますか!」と有難いオファーが・・・思わず「ぜひお願いします」と返答すると、段ボール6箱をわざわざバックヤードからレジ脇に運んでくれました。
箱の中身は400〜600円中心で主に90年代R&Bのレアな良作の宝庫でした(そこに70〜80年代ソウル/ファンク名作も混じっていたのでさらに歓喜)。一人特売状態となりウホウホに・・・気の利く店員さんに感謝!感謝!お店の大ファンになってしまいました。
今回はベルギー産のマッドなサイケ電子グルーヴThe Free Pop Electronic Concept『A New Exciting Experience』(1969年)です。
The Free Pop Electronic Conceptは、ベルギーの(James(Fernando Lameirinhas)、Jess(Antonio Lameirinhas)(g))メンバーとベルギーの電子音楽の鬼才Arsene Souffriauらが組んだユニット。
ユニットはArsene Souffriau(electronics)、James(Fernando Lameirinhas )(b)、Jess(Antonio Lameirinhas)(g)、Stu Martin(ds)、Scott Bradford(org)、Vinagre(per、congas、tumba)という編成です。
モッド・ガレージな兄弟ユニットJess & Jamesをイメージして聴くと、かなりギャップがあるかもしれないですね。
Jess & James「Move」(1967年)
http://www.youtube.com/watch?v=O6dU4zP3paA
全体的にはロックというよりもサイケなモッド/モンド・ジャズという印象を受けます。そこにArsene Souffriauのマッドな電子音が加わりトリッピーな音空間を創り上げています。マッドな音であることは確かですが、グルーヴィーかつキャッチー楽曲が多いのでそれほどキワモノ感が際立たないところが魅力だと思います。
ちょっと刺激的なサイケ&トリッピーな電子音楽で脳内を活性化させるのもいいですよ(笑)
全曲紹介しときやす。
「Chewing Gum Delirium」
Arsene Souffriau/Wando Lam(Fernando Lameirinhas)作。電子音がキュンキュン飛び交うサイケ・チューン。何の予備知識もなく聴くと、電子音がスクラッチのように聴こえます。そのあたりも含めてブッ飛んだ印象を受けるオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=XzLVo28ppmo
「Cosmos Rhythms」
Arsene Souffriau/Wando Lam(Fernando Lameirinhas)作。電子サウンド+フリー・ジャズ+インド音楽といった雰囲気のカオス・モンド・ミュージック。Arsene Souffriauのマッドぶりが実感できます。
http://www.youtube.com/watch?v=K8UI3rrD1kY
「Planetary Gospel」
Arsene Souffriau/Scott Bradford作。電子音によるトリップ感でアクセントをつけたモッド・ジャズって感じですかね。
http://www.youtube.com/watch?v=92BCjVcU8ds
「F.P.E.T. N.° 1 (Free Pop Experimental Theme) 」
Arsene Souffriau/Scott Bradford作。グループのテーマ曲という位置付けの15分近い大作。グルーヴィーなオルガン・モッド・ジャズがArsene Souffriauによる電子音で脚色されたって雰囲気ですかね。Brian Augerあたりがお好きな人が聴くと、案外グッとくるのでは?
「Pish! Pshaw!」
Arsene Souffriau/Wando Lam(Fernando Lameirinhas)作。ラストはトリッピーなソウル・ジャズって雰囲気です。電子音が音空間を駆け巡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=LdeJM_B-9fk
電子音好きの方は以下の過去記事もご参照ください。
Hugo Montenegro & His Orchestra『Moog Power』(1969年)
Christopher Scott『Switched-On-Bacharach』(1969年)