発表年:1976年
ez的ジャンル:Brunswick系ミルウォーキー・ファンク/ソウル
気分は... :若々しい躍動感がたまりません!
今回はレア・グルーヴ/フリーソウル方面からの再評価が高い1枚、Step by Step『I Always Wanted to Be in the Band』(1976年)です。
Step by Stepはミルウォーキー出身のファンク・バンド。メンバーはJerome Gee(vo)、Dewitt Gee(b)、Ronald Purifoy(g)、Steve Barry(g)、Raymond Jones(ts)、Chester Lebron(tp)、Jeffery McClendon(as)、Michael Brown(ds)、Deleayne Henderson(ds)、Greg McDonad(b、vo)、Greg Emerson(b、vo)、Johnny Gee(b、vo)の12名。ジャケ写真やヴォーカルを聴く限り、メンバーの平均年齢は結構若いと思います。
そんなStep by Step唯一のアルバムが老舗ソウル・レーベルBrunswickからリリースされた本作Step by Step『I Always Wanted to Be in the Band』です。
バンドについての情報が少なく、謎の多いグループですが、本作に収録された躍動するファンクやグルーヴィーなソウル・チューンは荒削りながら聴く者を惹きつけるものがあります。
「Cash Money」、「People」といったファンク・チューン以上に、「I Always Wanted To Be In The Band」、「So Very Near You」、「We Won This Time」といったグルーヴィーなソウル・チューンが魅力のアルバムだと思います。また、「I'm Glad」、「Don't Leave Me」といったスウィート・ソウルも収録されています。
その意味ではアルバム全体のバランスが良くとれているアルバムなのかもしれませんね。
プロデュースはWilly BridgesとBenny Clark
アルバム1枚しか残しているのが勿体ないと思わせる躍動感を持つ素晴らしい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Cash Money」
オープニングは肉感溢れるファンク・チューン。ゴリゴリとしたグルーヴやP-Funk調シンセが印象的です。Jerome Gee作。
http://www.youtube.com/watch?v=muGgh75PiPk
「So Very Near You」
僕の一番のお気に入り曲。グルーヴォーなリズム、華やかなストリングスが躍動するヴォーカルを盛り上げてくれるヤングソウルに仕上がっています。Timothy Butler作。
http://www.youtube.com/watch?v=JloB1EsPTzE
「I'm Glad」
スウィート・ソウル仕立ての1曲。リード・ヴォーカルJerome Geeの歌を満喫できます。Timothy Butler作。
「Don't Leave Me」
前曲に続くスロウ。哀愁のメロディを切々と歌い上げます。アルバム全体としては若々しさが魅力のアルバムですが、この曲だけは実に落ち着いた雰囲気があります。Benny Clark作。
「We Won This Time」
この曲も僕のお気に入り。跳ねたグルーヴ感が心地好いBrunswickらしい1曲。スケール感のある仕上がりがいいですね。ホーン・アレンジも秀逸です。Timothy Butler作。
http://www.youtube.com/watch?v=Q8rb1qAqE0c
「Cool Days Are Out Of Style」
スケール感の大きなアレンジと親しみやすいメロディが印象的です。Eddie Parnell作。
「I Always Wanted To Be In The Band」
本作のハイライトとなるタイトル曲。フリーソウルのコンピ等にも収録されている人気曲です。鮮やかなホーン隊と軽快なギター・カッティングをバックに若々しいヴォーカルが躍動するグルーヴィー・ソウルです。勢いのあるヴォーカル&演奏が実に清々しいですね。Dewitt Gee/Michael Brown/Steve Barry作。
http://www.youtube.com/watch?v=08e9JcmLKWs
「People」
格好良いファンク・チューン。♪Uh huh♪の掛け声にグッときてしまいますね。肉感溢れるファンクネスにP-Funk調シンセがいいアクセントになっています。Jerome Gee作。
http://www.youtube.com/watch?v=uLcHkIJyVBk
「I Am A Lonely Man」
フィリー・サウンド風アレンジの華やかなサウンドをバックに、Johnny Geeのヴォーカルが躍動するグルーヴィー・ソウル。Johnny Gee作。
http://www.youtube.com/watch?v=u1zgKew-S8o
「I Ain't Never Gonna Let You Go」
ラストは切れ味のあるグルーヴィー・ソウルで締め括ってくれます。グループの持つ若々しい勢いが伝わってきます。Dewitt Gee/Jerome Gee/Michael Brown/Ronald Purifoy作。
http://www.youtube.com/watch?v=zxo_ErjbzUM
ご興味のある方は、この時期の他のBrunswick作品もチェックを!
The Eliminators『Loving Explosion』(1974年)
Maryann Farra & Satin Soul『Never Gonna Leave You』(1975年)
Directions『Directions』(1975年)
Strutt『Time Moves On』(1975年)
Exit 9『Straight Up』(1975年)