2013年04月30日

Heraldo Do Monte『O Violao De Heraldo Do Monte』

異才ギタリストによるメロウなボサノヴァ/ジャズ・ギター作品☆Heraldo Do Monte『O Violao De Heraldo Do Monte』
O VIOLAO DE HERALDO DO MONTE (オ・ヴィオラォン・ヂ・エラルド・ド・モンチ)
発表年:1970年
ez的ジャンル:異才ボッサ・ギター
気分は... :メロウなボッサ・ギターの調べ・・・

今回は伝説のブラジリアン・ジャズ・グループQuarteto Novoにも参加していたブラジル人異才ギタリストHeraldo do Monteが1970年にリリースしたアルバム『O Violao De Heraldo Do Monte』です。

Heraldo do Monteは1935年ブラジル北東部レシフェ生まれ。50年代半ばからサンパウロで本格的な音楽活動を開始し、60年代初頭には2枚のリーダー作をリリースしています。

60年代半ばには、Hermeto Pascoal(fl、p、acd)、Theo de Barros(b、g)、Airto Moreira(per)と伝説のグループQuarteto Novoを結成し、当ブログでも紹介した名盤『Quarteto Novo』(1967年)をリリースしました。

そして、Quarteto Novo解散後にリリースしたアルバムが本作『O Violao De Heraldo Do Monte』(1970年)です。その後70年代はギタリスト/アレンジャーとして活躍し、80年代以降は再びソロ作品を発表しています。

今日紹介する『O Violao De Heraldo Do Monte』(1970年)は、異才ギタリストHeraldo do Monteの魅力をイージー・リスニング感覚で気軽に堪能できるインスト作品です。軽快ながらもメロディアスなガット・ギターの音色に魅了されます。

収録曲の中で目立っているのは、Edu LobJorge Benのカヴァーですね。また、ブラジル人コンポーザーの作品以外にジャズ、ソウル、映画音楽の名曲もカヴァーしています。特にジャズ名曲のカヴァーはかなり新鮮です。

寛ぎながら聴けるメロウなボサノヴァ/ジャズ・ギターは、なかなか重宝しますよ!

全曲紹介しときやす。

「Teletema」
Antonio Adolfo作。当ブログではAntonio Adolfo & A Brazucaヴァージョンを紹介済みです。ここではカフェ・タイムのぴったりな爽やかな演奏を聴かせてくれます。メロウなガット・ギターの響きがたまりません。

「My Cherie Amour」
Stevie Wonderの大ヒット曲をカヴァー。お馴染みの名曲をオクターブ奏法を交えたロマンティックな演奏で聴かせてくれます。

「Memorias de Marta Sare」
Edu Lobo/Gianfrancesco Guarnieri作。当ブログではElis ReginaSergio Mendes & Brasil '66のカヴァーも紹介済みです。Edu Lob作品らしくミステリアスな雰囲気の演奏を聴かせてくれます。

「Vou Me Pirulitar」
Jorge Ben作。Os Originais do Sambaが歌ってヒットさせた楽曲。小気味良い演奏はフォーキー・グルーヴがお好きな人あたりも気に入るのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Mdf-FseCDPc

「Recit de Cassard (Watch What Happens)」
Michel Legrand作。
当ブログでは、Stanley TurrentineElis ReginaWes MontgomerySergio Mendes & Brasil '66Tamba 4のカヴァーを紹介済みです。ここでのジャズ・サンバ調の軽快かつメロウな演奏はカフェ・モードにピッタリ!

「Moanin'」
Art Blakey & The Jazz Messengersでお馴染み、ファンキー・ジャズを代表するBobby Timmons作の名曲。当ブログではLambert, Hendricks & Ross
のカヴァーを紹介済みです。ファンキー・ジャズのイメージが強い曲なので、ボッサ調のカヴァーは実に新鮮な印象を受けます。

「Casa Forte」
Edu Lobo作。当ブログではEdu Loboのオリジナル、Elis ReginaSergio Mendes & Brasil '66Isabelle Aubretのカヴァーを紹介済みです。異才ギタリストとしてのHeraldoのセンスを堪能できる1曲。彼のプレイとEdu Lobo作品の相性はいいみたいですね。

「Mercy Mercy Mercy」
Joe Zawinul作の名曲カヴァー。オリジナルは当ブログで紹介したCannonball Adderley『Mercy, Mercy, Mercy!』(1968年)に収録されています。当ブログではOsmar Militoのカヴァーを紹介済みです。ここでは寛いだ雰囲気のなかなか味わい深い演奏を聴かせてくれます。

「Que Maravilha」
Jorge Ben/Toquinho作。当ブログではSom Okey 5のカヴァーを紹介済みです。冒頭にThe 5th Dimension「Up, Up And Away」の一節を聴かせる心憎い演出のボッサ調カヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=bUIhOFpijQI

「Se Acaso Voce Chegasse」
Lupicinio Rodrigues作のサンバ名曲。当ブログではClara Morenoのカヴァーを紹介済みです。軽快な中にもエレガント感のある素敵なメロウ・ギターで締め括ってくれます。

『Heraldo Do Monte』(1980年)
Heraldo Do Monte
posted by ez at 01:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする