2013年05月30日

The Procussions『Up All Night』

生音が心地好いアングラ・ジャジーHip-Hop☆The Procussions『Up All Night』
Up All Night
発表年:2004年
ez的ジャンル:アングラ・ジャジー生音Hip-Hop
気分は... :お酒が進む生音Hip-Hop

今回はアングラ・ジャジーHip-Hop作品からThe Procussions『Up All Night』(2004年)です。

The Procussionsはコロラド州で結成されたHip-Hopグループ。メンバーはMC/プロデューサー/トラック・メイカーのみならずマルチ・プレイヤーとして演奏もこなすStro the 89th Key、優れたMCのみならずトラック・メイカーとしても活躍するMr. J. Medeiros、そしてMC以外にジャケ・デザインやウェヴ・デザインもこなすResonantの3名。

グループは『...As Iron Sharpens Iron』(2003年)、『Up All Night』(2004年)、『Five Sparrows for Two Cents』(2006年)という3枚のアルバムをリリースしています。

また、当ブログで紹介したアングラ・ジャジーHip-Hop作品でいえば、Othello & The Hipknotics『Classic』Othello『Alive At The Assembly Line』Raashan Ahmad『The Push』Hocus Pocus『16 Pieces』といった作品にメンバーが参加しています。

本作『Up All Night』(2004年)は一晩のスタジオ・セッションで仕上げたという作品です。バックはStro the 89th Keyによる生音ドラムとフェンダー・ローズのみ、しかも半分近くがインスト曲というものですが、これがなかなかいいんです。ローズのメロウな響きと格好良いドラムというジャジーHip-Hopの魅力的な部分に特化したことが成功していると思います。

The Sound ProvidersJ. Skillsがエンジニアを務めています。

生音Hip-Hopの良さを実感できる佳作だと思います。
お酒が進むジャジー&メロウなアングラHip-Hopです。

全曲紹介しときやす。

「Welcome」
ドラムとローズのみでジャジー&メロウなミッドナイトHip-Hopワールドを創り上げています。Stro the 89th Keyのセンスに脱帽です。

「Insert Rhyme Here」
Stro the 89th Keyの格好良いドラミングを満喫するインスト。終盤のコミカルな雰囲気で和ませてくれます。

「Mr. J Warm Up」
Mr. J. Medeirosのフロウが一気に駆け抜けます。もっと長尺で聴きたい格好良さを持っています。

「Coffee Break」
まさにコーヒー・ブレイク的なメロウ・インスト・チューン。

「The Cereal Chronicles」
Resonantのラップを全面的にフィーチャー。Stro the 89th Keyのローズのメロウな音色もいい感じ。

「Second Wind」
疾走するジャジーHip-Hop。Stro the 89th Keyの独壇場ですな。

「Good Morning Colorado」
ジャジー&メロウなアングラHip-Hop好きには間違いない1曲。ドラムとローズのみのシンプルな構成によるメリットがうまく活かされていますね。

「The Stay Awake Samba」
ハイ・スピードで突き進むインスト・チューン。ドラムとローズのみでここまでスリリングな音世界を生み出せるは凄いですね。

「B Boy Alarm Clock」
格好良さでいえばアルバム随一かも?Stro the 89th Keyのドラミングを存分に満喫しましょう!そんなStro the 89th Keyのプレイを盛り上げるMr. J. Medeirosのフロウもグッド!

「J Skills Never Sleeps」
エンジニアのJ. Skillsに敬意を表したインスト・チューン。The Sound Providers的なジャジー感のある演奏です。

本編はここまで。以下はCDのボーナス・トラックです。

「We Are Here」
メンバー全員のマイク・リレーが楽しめる1曲。ある意味一番Hip-Hopしている曲かも?

「Life Of Brian」
Mr. J. Medeirosのリリックが冴える哀愁メロウな仕上がり。

「Freedom」
本編とは異なる雰囲気の仕上がりですが、とてもキャッチーです。

「Divine Intervention Remix」
ミッドナイトなメロウ感がいい感じです。

「Introducing... (What's Your Name?) (My Name Is Shin-Ski Remix)」
『...As Iron Sharpens Iron』収録曲で12"でもカットもされた楽曲のリミックスです。弾けたグッド・ヴァイヴは魅力的です。

The Procussionsの他作品もチェックを!

『...As Iron Sharpens Iron』(2003年)
As Iron Sharpens Iron

『Five Sparrows for Two Cents』(2006年)
ファイヴ・スパローズ・フォー・トゥー・センツ
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2013年05月29日

Rotary Connection『Rotary Connection』

多様な音楽のエッセンスが闇鍋の如く投入されたサイケデリック・ソウル作品☆Rotary Connection『Rotary Connection』
Rotary Connection
発表年:1967年
ez的ジャンル:サイケデリック・ソウル・グループ
気分は... :エンドレス・ゲーム・・・

今回はMinnie Ripertonも在籍していたサイケデリック・ソウル・グループRotary Connectionの1stアルバム『Rotary Connection』(1967年)です。

Rotary Connectionは、1966年にシカゴで結成された白人・黒人混合グループ。Minnie Ripertonをはじめ、Sidney BarnesPhil Upchurch等が在籍し、Charles Stepneyがプロデュース&アレンジを手掛け、ゴスペル、ソウル、サイケデリック、ソフト・ロック、クラシック、ジャズ、電子音楽と多様な音楽性で融合させたスタイルで作品をリリースしました。

グループは『Rotary Connection』(1967年)、『Aladdin』(1968年)、『Peace』(1968年)、『Songs』(1969年)、『Dinner Music』(1970年)、『Hey, Love』(1971年)という6枚のアルバムをリリースしています。

今日紹介する1stアルバム『Rotary Connection』は、サイケデリック全盛の1967年にリリースされたこともあり、サイケデリックをはじめ多様な音楽のエッセンスが闇鍋の如く投入されたアルバムであり、そのカオス状態的な危うさに魅了されます。案外、賛美歌的な要素が強いのも印象的です。一歩間違えれば、空中分解しかねないような音ですが、それをきちんと束ねているのはCharles Stepneyの手腕かもしれませんね。

「Amen」「Memory Band」といったオリジナルと、「Lady Jane」「Ruby Tuesday」「Like a Rolling Stone」「Soul Man」といったロック/ソウルの名曲カヴァーがバランス良く配されているのもいいですね。

この不思議な音世界にハマりましょう。

全曲紹介しときやす。

「Amen」
Marshall Paul/Charles Stepney作。サイケデリックから賛美歌へ、さらにはソフトロックへと次々に表情を変えていくのが印象的なオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=tilgHVpRBnA

「Rapid Transit」
Marshall Paul/Charles Stepney作。クラシック調の小曲。

「Turn Me On」
Sidney Barnes/Greg Perry作。The Beatles「Lucy In The Sky With Diamonds」タイプのトリッピーな音世界と美しいコーラスが展開されます。
http://www.youtube.com/watch?v=rrTb3uHeXDY

「Pink Noise」
インタールード。

「Lady Jane」
The Rolling Stonesの名バラードをカヴァー(Mick Jagger/Keith Richards作)。Stonesの名曲をサイケ&クラシックの壮大なサウンドで聴かせてくれます。

「Like a Rolling Stone」
Stonesの次はBob Dylanの永遠の名曲をカヴァー。ここでもサイケ&クラシック調のアレンジで聴かせてくれます。

「Soul Man」
David Porter/Isaac Hayes作。Sam & Daveの代表曲をカヴァー。賛美歌とソウルとサイケデリックが融合した実に興味深いカヴァーです。

「Sursum Mentes」
オリエンタル風のインタールード的小曲。

「Didn't Want to Have to Do It」
John Sebastian作。Lovin' Spoonfulのカヴァー。Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsもカヴァーしていましたね。アルバムの中では比較的大人しめの仕上がりですが、甘酸っぱい雰囲気のグッド・カヴァーです。Statik Selektah feat. Reks, Joe Scudda and JFK「Drunken Nights」のサンプリング・ソースにもなっています。

「Black Noise」
Beatles「Hello, Goodbye」の終盤を援用したようなインタールード。

「Memory Band」
Richard Rudolph/Charles Stepney作。ジャズ風のイントロからあの有名なシタールの音色が鳴り響きます。電子音楽とクラシックとスピリチュアル・ジャズと天使の歌声が織り成す摩訶不思議な音世界に魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=UEVXHGXWNfo

本曲は当ブログでも紹介したHip-HopクラシックA Tribe Called Quest「Bonita Applebum」のサンプリング・ソースとしても有名ですね。それ以外にもCommon feat. Erykah Badu, Pharrell & Q-Tip「Come Close Remix (Closer)」、RZO「O Trem」等のサンプリング・ソースとなっています。

「Ruby Tuesday」
The Rolling Stonesのカヴァー2曲目(Mick Jagger/Keith Richards作)。ゴスペル調のイントロに続き、賛美歌とソフト・ロックを融合させたドラマチックな「Ruby Tuesday」を聴かせてくれます。

「Rotary Connection」
ラストはアルバム全体のサウンド・コラージュ。

Rotary Connectionの他作品もチェックを!

『Aladdin/Dinner Music』(1968年、1970年) ※2in1CD
Aladdin / Dinner Music

『Songs/Hey, Love』(1969年、1971年) ※2in1CD
SONGS/HEY-LOVE
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2013年05月28日

The Rhinestones『The Rhinestones』

ブルーアイド・ソウル的AORとして人気の1枚☆The Rhinestones『The Rhinestones』
ラインストーンズ (生産限定紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:ブルーアイド・ソウル的AOR
気分は... :センチメンタル・モード

ここ数日はセンチメンタルな気分に・・・
こんな時にはメロウなシティ・ミュージックがフィットするかなぁ・・・

今回はブルーアイド・ソウル的AOR作品として人気の1枚The Rhinestones『The Rhinestones』(1975年)です。

The Rhinestonesは元々The Fabulous Rhinestonesとして結成されたグループ。メンバーはHarvey Brooks(b)、Kal David(g、vo)、Marty Grebb(key、vo、b、sax)、Greg Thomas(ds)、Reinol "Dino" Andino(per)の5名。Harvey Brooksは元The Electric Flag、Kal Davidは元Illinois Speed Pressのメンバーです。

The Fabulous Rhinestones名義で『The Fabulous Rhinestones』(1972年)、『Freewheelin' 』(1973年)という2枚のアルバムをリリースした後、メンバー・チェンジを行い、The Rhinestonesとしてリリースしたアルバムが本作『The Rhinestones』(1975年)です。

Harvey Brooks(b)、Kal David(g、vo)以外のメンバーを入れ替え、Bob Leinbach(key、tb、vo)、Arti Furano(g、vo)、Eric Parker(ds)が新たに加入しました。

シティ・ミュージックとダウン・トゥ・アースな楽曲が混在しながらも、全体を貫くメロウ&グルーヴ感覚でアルバム1枚、最初から最後まで楽しめます。

また、Brian AugerGene PageEric KazRichard BellPaul HarrisBilly Mundi等がゲスト参加しています。

個人的には「One Time Love」「Party Music」「Another Song For You」といったシティ・ミュージック感覚のメロウ・チューンが好みですが、「Ridin' Thumb」「Get It Up For Love」「Love On My Mind」といったダウン・トゥ・アースな楽曲にも捨て難い魅力があります。

ブルーアイド・ソウル的AOR好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「One Time Love」
Harvey Brooks/Kal David作。爽快ハーモニーと共にスタートするメロウ・チューン。AWB好きの人が気に入りそうなシティ・ミュージックです。
http://www.youtube.com/watch?v=q81cBcmSk9E

「Ridin' Thumb」
James Seals/Dash Crofts作。Seals & Croftsのカヴァー。オリジナルは『Down Home』(1970年)に収録されていますが、Harvey Brooksはこのレコーディングにも参加しています。ここではスワンピー&ブルージーなカヴァーを聴かせてくれます。本曲ではBrian Augerがゲスト参加し、彼らしいオルガンをたっぷり聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=6QHNGBnztGs

「Party Music」
Melissa Manchester/David Wolfert作。Melissa Manchester自身のヴァージョンは『Melissa』に収録されています。ここではメロウなブルーアイド・ソウルを聴かせてくれます。Gene Pageがオーケストレーションを手掛け、盛りあげてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=-T-TgULgAVs

「Get It Up For Love」
Ned Doheny作。Ned自身のヴァージョンは名作『Hard Candy』(1976年)に収録されています。ここではアーシーな香りの漂うファンキー・チューンとして聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=lGsFlpBTiXU

「Love Jam」
Harvey Brooks/Bob Leinbach/Kal David/Artie Furano/Eric Parker作。軽快なギター・カッティングが印象的なファンキーなインスト・チューン。

「Another Song For You」
Marty Grebb/Harvey Brooks作。The Fabulous Rhinestones時代のレコーディング。軽快なメロウ・グルーヴはモロに僕好み!フリーソウル好きの人であれば気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=AyAD49Mx1ws

「Love On My Mind」
Harvey Brooks作。R&B色の強いスワンピー・ブギーの中にも微かにメロウな味わいが香ります。
http://www.youtube.com/watch?v=EL8JqNnubSM

「Crossroads Of My Life」
Eric Kaz作。Richard Bell(p)、Paul Harris(org)、Billy Mundi(ds)といった名うてのゲストがバックを固め、作者Eric Kaz自身もARPシンセのストリングス・サンサンブルを手掛けています。激シブのブルージー・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=l8ilJxquE6M

「This Devil In Me」
Harvey Brooks/Kal David作。ミステリアスなブルージー感覚がいい感じのブルーアイド・ソウル。
http://www.youtube.com/watch?v=ONGTmqB1NoU

「All My Love」
B. Benson/V. Benson/L. Perry作。ラストはFour Topsのカヴァー。オリジナルは『Meeting of the Minds』(1974年)に収録されています。レイドバック感覚ながらもソウルフルな仕上がりです。

他のThe Fabulous Rhinestones/The Rhinestones作品もチェックを!

The Fabulous Rhinestones『The Fabulous Rhinestones』(1972年)
ファビュラス・ラインストーンズ (生産限定紙ジャケット仕様)

The Fabulous Rhinestones『Freewheelin' 』(1973年)
フリー・ホイーリン (生産限定紙ジャケット仕様)

『Live at the Bottom Line(1976)』
ライヴ・アット・ザ・ボトムライン1976 (生産限定紙ジャケット仕様)
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2013年05月26日

Zo!『ManMade』

これぞ現在進行形ソウル/R&B!多彩なシンガー/MCをゲストを迎えた最新作☆Zo!『ManMade』
Manmade
発表年:2013年
ez的ジャンル:デトロイト系キーボード奏者
気分は... :こんな新作ソウル/R&Bが聴きたかった!

今回はデトロイト出身のキーボード奏者Zo!の最新作『ManMade』です。

エッジーな音楽ファンから絶大な人気を誇るZo!の紹介は『SunStorm』(2010年)に続き2回目です。

J Dilla、Slum Village、Platinum Pied Pipers、Little Brother、The Foreign Exchange等の作品での客演や、PhonteとのコラボZo! & Tigalloでも知られるZo!。現在はThe Foreign Exchangeファミリーの一員として、The Foreign Exchange Musicのミュージック・ディレクターを務めています。

前作『SunStorm』では、多彩なシンガー/MCをゲストに迎え、良質のソウル/R&Bをクリエイトして新たなファン層を拡げることに成功しました。

最新作『ManMade』Sy SmithPhonteEric RobersonAnthony Davidといったお馴染みのミュージシャンをはじめ、Gwen Bunn1-O.A.K.Carlitta Durand、、ChoklateJeanne JollyEric Roberson、、Carmen Rodgersといった多彩なシンガー/MCが参加し、ヴォーカルにウエイトを置いたソウル/R&B作品に仕上がっています。

特にThe Foreign ExchangePhonteはZo!と共に共同プロデューサーを務め、殆どの楽曲をZo!らと共作しています。その意味ではZo!とPhonteの強力コラボを楽しむ作品と呼べるかもしれません。

アンダーグラウンド・シーンでこういった良質のソウル/R&Bに出会えると救われる気分になります。10年後に評価されているのはメインストリーム作品ではなく、こういったアングラ作品ではないでしょうか。

これぞ現在進行形ソウル/R&B!
ぜひ多くの方に聴いて欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「The Train」
オススメその1。アンダーグラウンド・ソウル・クイーンSy Smithをフィーチャー。Zo!とSy Smithのコラボらしいドリーミーなフューチャー・ソウルを聴かせてくれます。サイコーのオープニング!
http://www.youtube.com/watch?v=xq6hXYsxjTM

「Count to Five」
オススメその2。Gwen Bunnをフィーチャー。キュートなGwen Bunnのヴォーカルが軽やかに駆け巡るフューチャリスティックなエレクトリック・ソウルです。
http://www.youtube.com/watch?v=UsQNid_4SZI

「New in Town (Happy)」
オススメその3。1-O.A.K. & Carlitta Durandをフィーチャー。フューチャリスティックながらも爽快なメロウネスを感じる仕上がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=hL_ZmPQwD_Q

「Making Time」
オススメその4。Phonte & Choklateをフィーチャーしたフューチャー・アーバン・ソウル。シアトルを拠点に活動する女性ソウル・シンガーChoklateはReel People『Reel People Presents Golden Lady』でもフィーチャーされていましたね。ここでは華やかなバック・コーラスPhonteのヴォーカルをサポートしています。
http://www.youtube.com/watch?v=iMBNMo0pgnI

「Tell Me Something New」
Jeanne Jollyをフィーチャー。彼女はPhonteの初ソロ・アルバム『Charity Starts At Home』でもフィーチャーされていましたね。ここでは艶やかなヴォーカルでアルバムに落ち着きを与えています。
http://www.youtube.com/watch?v=1evYNNa1YQA

「ManMade」
タイトル曲はPhonteをフィーチャー。愛に満ちたビューティフル・ソウルが胸の奥に沁みてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=9a_tsU5_0Bo

「We Are on the Move」
オススメその5。インディ・ソウルの実力派シンガーEric Robersonをフィーチャー。ダンサブルなエレクトリック・ディスコでばっちりキメてくれます!PhonteSy Smith、Gwen Bunnもバック・コーラスで加わり盛り上げてくれます。ティバレス、コンガ等が加わった終盤のパーカッシヴな展開も僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=NItf85OEi-E

「Show Me the Way」
オススメその6。Anthony David & Carmen Rodgersをフィーチャー。当ブログでもお馴染みの男性ソウル・シンガーAnthony Davidですが、彼の魅力を存分に引き出すことに成功しているジェントル・ソウルに仕上がっています。キュートなCarmen Rodgersの女性コーラスが華を添えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=SpktsConwyw

「For Tina」
Sy Smithをフィーチャーした小曲。2分にも満たない曲ですがメロウな音世界を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=Txm56yVJY-c

「Out in the World」
Choklate & Phonteをフィーチャー。この曲はThe Foreign Exchangeっぽいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=lQ7iwtypxDo

「Body Rock」
ラストはSy Smithをフィーチャー。8分超の大作ですが、愛の歌をSy Smithがしっとりと歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=ANp3v5ci7CY

他のZo!作品もどうぞ!

『Passion & Definition』(2004年)
Passion & Definition

『Freelance』(2006年)
Freelance

『SunStorm』(2010年)
SUNSTORM

Zo! & Tigallo『Love The 80's』(2008年)
Love the 80's

Zo! + Asylum 7『Overdue Process』(2009年)
Overdue Process
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2013年05月25日

Agustin Pereyra Lucena『Miradas』

名人の域に達した美しい音世界☆Agustin Pereyra Lucena『Miradas』
Miradas
発表年:1998年
ez的ジャンル:名人ギタリスト系アルゼンチン・ジャズ/ボッサ
気分は... :澄み切った空気!

今回はアルゼンチン人ギタリストAgustin Pereyra Lucenaが1998年にリリースした『Miradas』です。

当ブログで紹介したAgustin Pereyra Lucena関連作品は以下の4枚(発売順)。

 『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
 『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
 Candeias『Sambaiana』(1976年)
 『La Rana』(1980年)

「私のルーツはアルゼンチンにあって、憧れはブラジルにある」と、アルゼンチン人ながらもブラジル音楽に大きく影響を受けたギタリストAgustin Pereyra Lucenaの作品は、どのアルバムも彼の美学で貫かれたピュアな魅力がありますね。

前作『Puertos de Alternativa』(1988年)から約10年ぶりの新作となった『Miradas』では、円熟味を増したAgustin Pereyra Lucenaワールドを堪能できます。ブラジル音楽への憧れを進化させ、独自の美しい音世界を構築しています。

レコーディングにはAgustin Pereyra Lucena作品ではお馴染みのGuillermo Reuter(el-b、p、vo、per)をはじめ、Lucho GonzalezRuben IzarrualdeAlejandro SantosDaniel Albano等多数のミュージシャンが参加しています。その中でも要注目はアルゼンチン在住のブラジル人女性シンガーAdriana Riosです。

Adriana Riosについては、約2週間前に彼女の最新作となる2ndアルバム『Cadapaju, Terra Da Inocencia』(2012年)を大絶賛したばかりです。『Cadapaju, Terra Da Inocencia』にはAgustin Pereyra Lucenaも参加しています。

さて話を『Miradas』に戻すと、全体的にはToninho Hortaなどミナス系の音が好きな人であれば、気に入る内容ではないかと思います。

その繊細で美しい内容に、聴く者の耳も研ぎ澄まされていく感じがします。あるいは澄み切った空気を吸い込んで体中が浄化されていくような感覚にもなります。

全14曲、なかなか聴き応えのある濃密な内容です。
名人の域に達した美しい音世界を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「De Oslo a Rio」
Agustin Pereyra Lucena/Andres Laprida作。軽やかな中にも清らかな美しさを持ったライト・フュージョン的なオープニング。Agustinの素晴らしいソロも堪能できます。Alejandro Santosの涼しげなフルートとAdriana Riosらのコーラスもグッド!

「La Espera」
Agustin Pereyra Lucena作。落ち着いた雰囲気の中にもPat Methenyのような壮大なスケールを感じます。。澄み切った美しさにグッときます。

「Aguas de Marco」
Antonio Carlos Jobimの名曲「三月の水」のカヴァー。キュートなAdriana Riosのヴォーカルをフィーチャーしたメロウ・ボッサに仕上がっています。Adriana Rios好きの人であれば、彼女のキュートな魅力を満喫できます。

「Nocturnal」
Agustin Pereyra Lucena作。ギター、ストリングス、フルートによる美しいアンサンブル。エレガントな時間を過ごせます。

「Minha Namorada」
Carlos Lyra/Vinicius de Moraes作。Carlos Lyraをカヴァー。Agustinのギターのみの演奏です。ひたすらその素晴らしいギターを堪能しましょう。

「Rutas」
Agustin Pereyra Lucena作。Agustinらしい澄み切った美しい音世界に魅了される1曲。小粋なアンサンブルが至極の音世界へ誘ってくれます。

「Agua Serena」
Agustin Pereyra Lucena作。序盤はAgustinのギター&スキャットのみ、中盤から他のミュージシャンも加わってきます。1曲の中に美しい音ストーリーが流れています。

「Vuelo Amazonico」
Agustin Pereyra Lucena作。軽快なボッサ・チューン。Alejandro Santosのソプラノ・サックス&フルートが盛り上げてくれます。

「Despues de las Seis」
Agustin Pereyra Lucena/Guillermo Reuter作。Agustinのギターのみの美しい演奏。

「Choro Insolente」
Agustin Pereyra Lucena作。哀愁モードの小曲です。

「Rutas (Desiertas)」
Agustin Pereyra Lucena作。「Rutas」の別ヴァージョン。8分超のこちらのヴァージョンは壮大な音絵巻といった趣の仕上がりです。

「Sambaden」
Agustin Pereyra Lucena作。Agustinに大きな影響を与えた偉大なギタリストBaden Powellへ捧げた曲。偉大な先人の影響を受けながら、独自の音世界を築き上げたAgustinがここにいます。

「Desolacion」
Agustin Pereyra Lucena作。こちらはアルゼンチンの偉大なフォルクローレ・ギタリストAtahualpa Yupanquiへ捧げた曲。隣国のボサノヴァのみならず自国のフォルクローレのDNAも受け継いでいるAgustinの演奏を堪能できます。

「Al Fin y al Cabo」
Agustin Pereyra Lucena作。ラストはメロウ・ボッサで締め括ってくれます。

他のAgustin Pereyra Lucena作品もチェックを!

Agustin Pereyra Lucena『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
Agustin Pereyra Lucena

Agustin Pereyra Lucena『Climas』(1973年)
CLIMAS~友との語らい

Agustin Pereyra Lucena『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
Ese dia va a llegar

Candeias『Sambaiana』(1976年)
Sambaiana

Agustin Pereyra Lucena Quartet『La Rana』(1980年)
La Rana

Agustin Pereyra Lucena『42:53』(2009年)
42:53
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