2013年05月19日

Ariya Astrobeat Arkestra『Towards Other Worlds』

UK産アフロビートの格好良さ!☆Ariya Astrobeat Arkestra『Towards Other Worlds』
Towards Other Worlds
発表年:2012年
ez的ジャンル:UK産アフロビート
気分は... :アフロビートに煽られて・・・

今回はUKのアフロ・ファンク・グループAriya Astrobeat Arkestraの2ndアルバム『Towards Other Worlds』(2012年)です。昨年アナログ盤でリリースされた最新作が今年に入りCDリリースされました。その意味では今年の新作扱いでも構わないかもしれません。

Ariya Astrobeat Arkestraは2007年に結成されたリーズを拠点とするアフロ・ファンク・グループ。現在のメンバーは、Eddie Hick(ds)、Paul Baxter(b)、Taz Modi(key)、Neil Innes(g)、Simon Nixon(tp)、Pete Williams(ts、bcla、fl、per)、Martyn Strange(bs)、Leon Johnson(ts)、Kris Wright(per)という9名。

2010年にThe Jimi Hendrix Experience「Crosstown Traffic」のアフロ・ファンク・カヴァーをシングル・リリースしてデビュー。同年に1stアルバム『Ariya Astrobeat Arkestra』を発表しています。

当ブログでも昨年あたりからアフロ・ファンク系の新作を紹介する機会が多くなりましたが、本作『Towards Other Worlds』も近年のアフロビート/アフロ・ファンクの充実ぶりを象徴する1枚に仕上がっています。

Fela KutiのアフロビートをUKジャズ・ファンク/ディープ・ファンクのフィルターを通して格好良く聴かせてくれる感じがいいですね。

アフロビート/アフロ・ファンクをあまり聴いたことがない人でも、アフロビートの煽動的なリズム、覚醒的なキーボードの音色、フリーキーなホーン・セクションなどその魅力をわかりやすく満喫できる1枚ではないかと思います。

『Towards Other Worlds』Album Teaser
http://www.youtube.com/watch?v=9TaP1uclPTc

全曲紹介しときやす。

「Old Ground」
オープニングはアフロビート・ミーツ・レゲエといった趣。

「Blood in the Water」
フリーキーなアフロビート。アフロビートらしい覚醒的なキーボードの音色とフリーキーなサックスに煽られます。

「March of the Idiots」
エチオピアン・ジャズ調のアフロ・ファンク。どこか懐かしい雰囲気のメロディが日本人の感性にマッチするのでは?

「Turncoat」
タイトル曲と並ぶ僕のお気に入り。UKジャズ・ファンクらしい疾走するアフロ・ファンク・チューンに仕上がっています。前のめり気味で一気に突き抜けていく感じが好きですね。

「Ministry of Aggression」
フリーキーで攻撃的なアフロビートの魅力にずっぽりハマっていきます。覚醒的なキーボードが暗黒の音世界へ引きずり込みます!

「Towards Other Worlds」
僕の一番のお気に入りはこのタイトル曲。スリリングに疾走するUKディープ・ファンク感覚のアフロ・ファンクは間違いなく格好良いです。ワウワウ・ギターがいい感じです。

「Future Ancestors」
この曲も大好き!UKジャズ・ファンクとアフロビートがうまく噛み合った格好良さを持った仕上りです。実に洗練されたアフロビートです。

「New Frontiers」
ラストはスピリチュアル・ジャズ感覚の壮大なアフリカン・ジャズで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=KMM6ex-4bjU

『Ariya Astrobeat Arkestra』(2010年)
Ariya Astrobeat Arkestra
posted by ez at 12:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月18日

Olivier Peters Quartet『Wings Of Spring』

ジャズ・ダンサー名曲「Full Moon」収録!ドイツ産ジャズ/フュージョン
Olivier Peters Quartet『Wings Of Spring』
Wings of Spring
発表年:1980年
ez的ジャンル:ドイツ産ジャズ/フュージョン
気分は... :バイオリズムを取り戻す・・・

昨日は心身ともに絶不調・・・何かバイオリズムが悪い1日でした。
何をやっても気分が乗らず、やることすべてが中途半端でした。焦ってもろくなことにならないので、無理にアウトプットせずに気分をリセットすることに・・・いい音楽でも聴いて1日寝れば良いアイデアが舞い降りてくるでしょう!

こんなときに聴きたい音楽は・・・ダンサブルなジャズ作品あたりがいいかなぁ。

ということで、今回は再評価の高いドイツ産ジャズ/フュージョン
作品Olivier Peters Quartet『Wings Of Spring』(1980年)です。

カフェ・アプレミディのコンピ『Cafe Apres-Midi Pastille』に収録された「Full Moon」収録作品として、クラブジャズ/レア・グルーヴ方面から再評価の高い1枚ですね。じ

Olivier Petersはドイツを拠点に活動するサックス/フルート奏者。1955年生まれで出生地はフランス、パリです。ケルンのビッグ・バンドWDRのメンバーとして活動していたOlivierの初リーダー作品が本作『Wings Of Spring』(1980年)です。

レコーディングはベルリンで行われ、Olivier Peters(sax)、Gerd Mayer-Mendez(b)、Vinnie Johnson(ds)、Walter Norris(p)、Joan E. Johnson(vo)といったメンバーが参加しています。ベースのGerd Mayer-Mendezがプロデュースも務めています。

やはり、紅一点のJoan E. Johnsonが参加した「Full Moon」「Kekay」「It's Always Spring」「Morning Mist」という4曲のヴォーカル曲がオススメです。Kitty Winter Gipsy Nova『Feel It』あたりがお好きな方は気に入るはずです。

一方、インスト4曲もOlivier Petersをはじめとするメンバー4名の確かな演奏を満喫できる正統派ジャズで聴き応えがあります。

東西冷戦下のベルリンでこういった作品がレコーディングされたというのも興味深いですね。

ブラジリアン・フレイヴァーのヴォーカル曲、ジャーマン・ジャズの底力を感じるインスト曲と異なる魅力で2倍楽しめるアルバムです。

全曲紹介しときやす。

「Wings Of Spring」
タイトル曲は主役Olivierのテナー・ソロをはじめ、メンバー全員のエナジーが詰まった演奏を満喫できます。ラテン・フレイヴァーが効いているのがいいですね。Walter Norrisのピアノタッチもナイス!インスト曲ではこの演奏が一番お気に入りです。

「Full Moon」
本作のハイライト。ミステリアスでスピリチュアルな序盤から一気に加速して、ブラジリアン・ジャズへと変貌します。軽快なブラジリアン・リズム、天使のようなJoanのヴォーカル、Olivierのテナー・ソロとすべて上手く噛み合い聴く者を魅了します。もっと長尺で聴きたい!
http://www.youtube.com/watch?v=S2AKWUau27A

「Mr Steve」
ブルージーな中にもミステリアスな雰囲気が漂います。派手さはありませんが、聴き応えはあります。

「Kekay」
「Full Moon」と並ぶ本作の目玉となるジャズ・ダンサー。Joanの高速スキャットが一気に駆け抜けるブラジリアン・ジャズです。Olivierのテナー・ソロも聴き応えがあります。3分にも満たない曲ですが、「Full Moon」同様、長尺で聴きたい1曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=J3pnVKw8q1U

「It's Always Spring」
Joanのヴォーカルが聴きたい人にとっては、このメロウ・ボッサにも相当グッとくるはず!Walter Norrisのピアノをはじめバックの小粋な演奏もグッド!

「Intercom Blues」
4人の演奏を存分に満喫できるブルース・チューン。Gerd Mayer-Mendezのベースが全体を牽引している感じがいいですね。

「Morning Mist」
朝霧のようなJoanの声が心の奥へ浸透してくる1曲。ここでのOlivierはフルートを吹いています。まさにタイトル通りの演奏です。

「Happy Endings」
ラストはエキサイティングな演奏で一気に駆け抜けます。4人のテンション高いソロを満喫しましょう。

「Full Moon」、「Kekay」といったJoanのヴォーカルをフィーチャーしたブラジリアン・ジャズ目当てで購入した作品ですが、Joanが参加していないインスト4曲の充実ぶりにも感動した1枚です。
posted by ez at 03:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月16日

Julie Dexter & Khari Simmons『Moon Bossa』

R&Bアーティストによるメロウ・ボッサ☆Julie Dexter & Khari Simmons『Moon Bossa』
Moon Bossa (Dig)
発表年:2006年
ez的ジャンル:メロウ・ボッサ・ソウル
気分は... :月明かりのボッサ・・・

今回はUSのベーシスト/プロデューサーKhari Simmons(Khari Cabral Simmons)、UK出身、現在はアトランタを拠点に活躍する女性R&BシンガーJulie Dexterの共同名義アルバムJulie Dexter & Khari Simmons『Moon Bossa』(2006年)です。

Khari Simmonsについては、当ブログで少し前に最新作『Sun Flower』を紹介しました。Julie Dexterでは以前に紹介したAngela Johnson『A Woman's Touch Vol.1』でJulieがフィーチャーされています。

何となく良質のメロウR&B作品をイメージしてしまうコラボですが、中身はメロウ・ボッサ/ブラジリアン・リズムが中心の作品に仕上がっています。

オーガニック・ソウル/R&B、ジャズ/クロスオーヴァー、クラブミュージックを経由したメロウ・ボッサといった感じですかね。

オリジナルに加え、Everything but the GirlSwing Out SisterBasia等のカヴァーが含まれています。さらにはIncognitoによるリミックスも収録され、いかにも日本人好みの構成になっています。

メロウなボッサ・ソウルで穏やかな時間を過ごすのもいいもんですよ。

全曲紹介しときやす。

「Moon Bossa」
Khari Cabral Simmons作。タイトル曲はボッサ調のメロウ・チューン。本作らしいライト&メロウ感を楽しめます。

「My Baby Don't Love Me」
Ben Watt作。Everything but the Girlのカヴァー。オリジナルは『The Language of Life』(1990年)に収録されています。クラブ仕様のダンサブルな仕上がりがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=y_cigRFFBhM

「Salt Sea」
Sergio Mendes/Lani Hall/Sebastiao Neto作。セルメンのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介したSergio Mendes & Brasil '66『Crystal Illusions』に収録されています。穏やかなカフェ・タイムに似合いそうなオーガニック感覚のメロウ・ボッサは僕の一番のお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=Ocy8NompJtE

「Venusian」
Khari Cabral Simmons作。ブラジリアン・リズムが心地好く響き渡るボッサ・グルーヴ。

「The Dove」
Khari Cabral Simmons/Julie Dexter/Dana Johnson/Alex Lowe作。落ち着いたメロウ・ボッサですが、R&Bシンガーによるボッサ・チューンぅて雰囲気がいいですね。

「Sea and Sky」
Khari Cabral Simmons作。クラブジャズ/クロスオーヴァー感覚のボッサ・グルーヴに仕上がっています。

「Fooled by a Smile」
Andy Connell/Corinne Drewery/Martin Jackson作。Swing Out Sisterのカヴァー。オリジナルは『It's Better to Travel』(1987年)に収録されています。ライト&メロウなボッサ・チューンで聴かせてくれます。

「Promises」
Basia/Peter Ross/Danny White/Linda Nail作。Basiaのカヴァー。オリジナルは『Time and Tide』(1987年)に収録されています。サンバのリズムが軽快に鳴り響くメロウ・グルーヴ。アコーディオンの音色もアクセントになっていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=jDWRjO59IKw

「What Do I Do」
Julie Dexter作。クラヴィネットやムーグを駆使した大人のボッサ・ソウルに仕上がっています。

「Wave」
Antonio Carlos Jobim作。Jobimの名曲カヴァー。ここではAlex Latimoreのヴォーカル&フリューゲル・ホーンをフィーチャーし、正攻法のロマンティックな「Wave」を聴かせてくれます。

「Fooled by a Smile (Incognito Remix)」
「Fooled by a Smile」のIncognitoによるリミックス。Jean-Paul "Bluey" Maunick自身がギターをプレイし、クラブ仕様のリミックスに仕上げています。

「Venusian (Aquariana Remix)」
「Venusian」のリミックス。ここではジャズ/クロスオーヴァー感覚のリミックスが施されています。

「The Dove (Jiva Remix)」
「The Dove」のリミックス。このヴァージョンもクロスオーヴァー感覚な仕上がりです。

「Moon Bossa (Piano Outro)」
ラストはタイトル曲のピアノによるアウトロで幕を閉じます。

Khari SimmonsJulie Dexter関連の他作品もチェックを!

Khari Simmons『Sun Flower』(2013年)
SUNFLOWER

Jiva『Sun & Moon』(2005年)
サン・アンド・ムーン

Jiva『Day Into Night』(2007年)
デイ・イントゥ・ナイト

Julie Dexter『Dexterity』(2002年)
デクステリティ

Julie Dexter『Conscious』(2005年)
コンシャス

Julie Dexter『New Again』(2011年)
New Again
posted by ez at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月14日

Michael Orr『Spread Love』

メロウ・グルーヴ好きはたまらない1枚。ジャケで判断しないように!☆Michael Orr『Spread Love』
Spread Love
発表年:1976年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系メロウ・ファンク/ソウル
気分は... :ジャケで判断しないように!

今回はレア・グルーヴ・シーンで再評価が高まった1枚Michael Orr『Spread Love』(1976年)です。

アーティストの名義についてはCarey Harris & Michael Orr(Harris & Orr)として紹介しているケースも多いですが、所有するCDの表記には『Michael Orr Presents Spread Love』となっているので、便宜上Michael Orr名義で紹介しておきます。

キーボード奏者兼ヴォーカリストMichael Orrが幼馴染みのベーシストCarey Harrisらと制作したアルバムが本作Michael Orr『Spread Love』(1976年)です。レコーディングはオハイオ州クリーブランドで行われました。

Michael Orrの下手ウマ・バリトン・ヴォーカルはGil Scott-Heronに共通するものがあります。ベーシストとのコラボということも含めてGil Scott-Heron & Brian Jacksonの諸作をイメージさせます。

オーセンティックなソウル・バラードなども収録されていますが、パーカッシヴなメロウ・グルーヴ/ファンク・チューンが本作の魅力だと思います。

ジャケだけで判断すると勿体ない作品です。
ジャケ・イメージからかけ離れたメロウ・グルーヴの数々を満喫できます。

とりあえず「Spread Love」「Here I Go (Through These Changes Again)」「Ecstasy, Fantasy and Dreamland」の3曲を聴けば、本作の魅力を実感できるはずです。

楽曲はすべてMichael Orrのオリジナル(そのうち約半数がCarey Harrisとの共作)です。

全曲紹介しときやす。

「Ecstasy, Fantasy and Dreamland」
オススメその1。一発でジャケのイメージを覆してくれるメロウ・グルーヴ。涼しげなフルートもいい感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=VZ4ktg21Tnw

「Let Me Be With You Awhile」
サンセット・モードな雰囲気のメロウ・バラード。ハイアイアンAORなんかと一緒に聴くとマッチしそうです。

「Here I Go (Through These Changes Again)」
オススメその2。「Spread Love」と並ぶハイライト曲。程良くパーカッシヴな極上メロウ・グルーヴ。Michael Orrのバリトン・ヴォーカルが栄えるモロに僕好みの1曲!ヴァイヴの響きもいいスパイスになっています。モダン・ソウル名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=vBgW6Z0-FQU

「Feelings」
Bernadine Mitchellがゲスト・ヴォーカルで参加しているオーセンティックなソウル・バラード。

「A Piece of Mine」
ヴァイヴやトランペットをフィーチャーしたインスト・チューン。インストですが、パーカッシヴに疾走してなかなか格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=0iYo5eEeYY4

「Spread Love」
オススメその3。本作のハイライトとなるレア・グルーヴ名曲。Gil Scott-Heron好きの人であればグッとくるジャズ・ファンク・チューン。序盤のMichael Orrの熱唱から一気に加速する瞬間の格好良さがたまりません。ムーグの響きもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=W78KltLKk3Q

「Keep My Fire Burning」
メロウなソウル・バラード。Michael Orrはヴォーカリストとして圧倒的な存在感があるわけではありませんが、どこか惹きつかれるものがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=4Re4aX7HAHQ

「You Opened My Eyes to the World」
オススメその4。サマー・モードにフィットするメロウ・フュージョン風の仕上がり。ブラジリアン・グルーヴと一緒に聴くたくなる曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=JX1yvGkq-HI

「Afterwhile」
波の音と共に始まるメロウなインスト・チューンで本編は幕を閉じます。

ここからの3曲はCDのボーナス・トラックです。

「I Don't Know You」
女性ヴォーカルしたフィーチャーしたメロウ・ファンク。ヴォーカルのせいで本編とは全然雰囲気が異なりますが、なかなかキュートなヴォーカルでグッときます。

「Hear the Message」
こちらはMichael Orr自身がリード・ヴォーカルをとる哀愁メロウ・バラード。

「Spread Love (Book of Life)」
「Spread Love」の別ヴァージョン。

本作のようにジャケのみで判断できないアルバムって結構ありますよね。僕の場合、ジャケの影響を受けやすいので注意しないといけないのですが・・・
posted by ez at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月13日

Sound Of Life『Unity』

キッズ・グループと侮るなかれ!90年代R&Bの隠れた佳作☆Sound Of Life『Unity』
Unity
発表年:1995年
ez的ジャンル:キッズ・グループ系メロディアスR&B
気分は... :侮るなかれ!

今回は90年代R&Bの隠れた佳作Sound Of Life『Unity』(1995年)です。

Sound Of Life(SOL)は、シカゴのキッズR&Bグループ。メンバーはChris "Shade" RobinsonJoel "Shorty Sublime" RobinsonRyan "Dred" Russの3名。ShadeとShorty Sublimeは兄弟であり、Shadeがグループのリーダーです。

リーダーのShadeがプロデュースも手掛け(共同プロデュースも含む)、楽曲もすべてメンバーによるオリジナルです。

キッズR&Bグループと書くと、勢いにまかせたポップな内容を想像するかもしれまんせんが、メロディアスなスロウ〜ミディアム中心の落ち着いた雰囲気の1枚に仕上がっています。まだまだ幼さの残る曲もありますが、キッズ・グループとは思えない大人びたリード・ヴォーカル&コーラスを聴かせてくれる楽曲も多数収録されています。

90年代前半の男性R&Bの良質な部分をしっかり受け継いでいる感じがいいですね。

とりあえず「Baby Love」「For Your Love」あたりを聴いてもらえれば、本作品の魅力を実感できると思います。

全曲紹介しときやす。

「Unity」
シングルにもなったタイトル曲。NJSなアッパー・チューンです。アッパーでもメロディを大切にしているのがいいですね。NJSの良質な部分をきちんと受け継いでいる点に好感が持てます。
http://www.youtube.com/watch?v=DmdJjxRkXw0

「Baby Love」
この曲もシングルになりました。今日的にはこの曲がハイライトかもしれませんね。キッズ・グループとは思えない大人びたヴォーカル・ワークを聴かせてくれるメロウ・グルーヴ。テナー系男性R&B好きにはグッとくる名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=iQkZsjVhKcY

「Hush」
この曲もシングル曲です。哀愁のメロディをしっとりと歌い上げる美しきミディアム・スロウ。

「Ecstasy」
甘酸っぱい雰囲気が胸にグッとくるスロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=jhvDAU5-k3A

「For Your Love」
甘く切ない恋心って感じにグッとくるビューティフル・バラード。美しいメロディと切々と歌い上げるヴォーカルにハマります。
http://www.youtube.com/watch?v=Xs0gfYqBuQo

「P.O.P. (Power of Prayer)」
キッズ・グループらしいHip-Hopチューン。ポップなファンキーなテイストがなかなかキャッチーです。

「Alright」
90年代前半のR&B好きの人にはグッときそうなアッパー・チューン。前曲のキッズ全開から一変し、大人なR&Bを聴かせてくれます。

「Is Money All About You」
ヴォーカルに幼さが残るものの、完成度の高さに感心するミディアム・スロウ。。

「Babies Pushin' Babies」
ヴァイヴの音色が印象的です。ラップ・パートと美しいコーラス・パートのコントラストがいい感じです。

「Show Me Love」
哀愁バラードを切々と歌い上げます。

「Don't Ever Go」
グループの素晴らしいヴォーカル・ワークを堪能できる切ないミディアム・スロウ。

「Big Daddy's Home」
素晴らしいテナーが印象的です。終盤の感動的な仕上がりがいいですね。

「Mama Do」
Daddyの次はMamaというのがキッズ・グループらしい構成かもしれませんね。温もりを感じる1曲です。

「Through the Storm」
ラストはタイトルも含めてコンテンポラリー・ゴスペル調です。
http://www.youtube.com/watch?v=bq5AV8D55rE

構成にもう少しメリハリがあるとさらに良いのかもしれませんが、それでも90年代男性R&Bグループの魅力を十分満喫できる1枚だと思います。
posted by ez at 01:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする