2013年06月12日

Daniela Basso/Ernesto Salgueiro『Fotografia』

アルゼンチンのボサノヴァ・デュオによる名曲カヴァー集☆Daniela Basso/Ernesto Salgueiro『Fotografia』
daniela basso ernesto salgueiro fotografia.jpg
録音年:2003年
ez的ジャンル:アルゼンチン産ボサノヴァ
気分は... :シンプル・イズ・ベスト・・・

今日は2014年6月12日に開幕するサッカーのブラジルW杯のちょうど1年前ですね。

既に本選出場を決めている日本代表ですが、ここ数試合のパフォーマンスに不満が募るばかりです。試合途中ですがイラク戦もイマイチですね・・・

ザック監督はコンフェデ杯を区切りに、一度リセットして本選に向けたチーム作りを行うようなので、その意味では大胆なメンバー見直しを期待しています。

今回はアルゼンチンのボサノヴァ・デュオ作品、Daniela Basso/Ernesto Salgueiro『Fotografia』(2003年)です。

女性ヴォーカリストDaniela Bassoと男性ギタリストErnesto Salgueiroによるボサノヴァ名曲カヴァー集です。

Antonio Carlos JobimGilberto GilDjavanChico BuarqueCaetano VelosoDorival CaymmiJoao Boscoといったブラジルの偉大なアーティスト達の名曲を、アルゼンチン人の2人がシンプルなボサノヴァ・サウンドでカヴァーしています。

基本的に演奏はDanielaの歌とErnestoのギターのみです。それ以外は2曲ほどSantiago Vazquezのパーカッションが加わっている位です。

シンプルな分、Daniela BassoのヴォーカルとErnestoのギターの素晴らしさが際立つと同時に、ボサノヴァ名曲の素晴らしさを再認識できたりします。

シンプル・イズ・ベスト・・・そんな言葉がぴったりなボサノヴァ名曲集です。

全曲紹介しときやす。

「Fotografia」
タイトル曲はAntonio Carlos Jobim作の名曲。当ブログでもこれまでNara LeaoElis ReginaAdam Dunningのカヴァーを紹介済みです。Ernestoの美しいギターをバックに、Danielaがサウダージなヴォーカルで魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=bkFbeQtQ_tc

「Eu Vim da Bahia」
Gilberto Gil作。ギターとヴォーカルのみと思えない躍動感のある演奏です。改めて名曲だと思い知らされた気がします。

「A Rota do Individuo」
Djavan作。Djavan作品らしく大地の香りがする味わい深いカヴァーに仕上がっています。サンセット・モードにぴったりなのでは?

「Samba e Amor」
Chico Buarque作の名曲カヴァー。当ブログではBebel GilbertoCaetano Velosoのカヴァーも紹介済みです。ここでは憂いを帯びた哀愁ボッサで聴かせてくれます。Danielaの思い入れたっぷりのヴォーカルがいいですね。

「Falsa Bahiana」
Geraldo Pereira作。僕の一番のお気に入りの演奏です。Ernestoの軽快なギターに合わせて、Danielaが爽快なヴォーカルを聴かせてくれます。

「Meu Bem, Meu Mal」
Caetano Veloso作。当ブログでは『Cores, Nomes』(1982年)に収録されたCaetano自身のヴァージョンをはじめ、Gal Costaのカヴァーも紹介済みです。ここでは切々としたバラードで聴かせてくれます。Danielaの切々とした歌にグッときます。

「Desde Que o Samba e Samba」
Caetano Veloso作品。当ブログではSpinetti/Dadi/Ceccarelli/Petreniのカヴァーを紹介済みです。ここではギターのみのバッキングがよくフィットした素敵なメロウ・ボッサを聴かせてくれます。

「Acontece Que eu Bahiano」
Dorival Caymmi作。Santiago Vazquezのパーカッションが加わった疾走感が魅力のボッサ・グルーヴに仕上がっています。

「Papel Mache」
Joao Bosco/Capinan作。Danielaの豊かな表現力に魅了される感動的な仕上がり。

「Chega de Saudade」
Vinicius de Moraes/Antonio Carlos Jobim作のボサノヴァ名曲で締め括ってくれます。当ブログではTania Mariaのカヴァーも紹介済みです。この曲でもSantiago Vazquezのパーカッションが加わり、サウダージ・モードで疾走します。

サッカーW杯アジア最終予選の対イラク戦は日本代表の手詰まり感が強いですね。
まぁ、相手の退場による数的優位で何とか勝利しましたが・・・
やはり、もっと個の力が向上しないと限界を感じてしまいますね。
コンフェデはあまり期待していないので、それ以降のメンバー入れ替えの断行を望むばかりです。
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2013年06月11日

Clementine『Sings Ben Sidran』

Ben Sidranとのコラボ第二弾☆Clementine『Sings Ben Sidran』
パリス・ウォーク
録音年:1993年
ez的ジャンル:ウィスパー系フレンチ・ポップ/ジャズ
気分は... :ウィスパー・ヴォーカルと"Dr.Jazz"の相性が抜群!

今回は日本人に大人気のフランス人女性シンガーClementine(クレモンティーヌ)が"Dr.Jazz"Ben Sidranとコラボした『Sings Ben Sidran』(1993年)です。

パリ生まれの女性シンガーClementine(本名:Clementine Mitz)の紹介は、『Solita』(1997年)に続き2回目となります。

以前のエントリーでも書きましたが、非常に評価が難しいアーティストですよね。日本産フレンチ・ポップ・アーティストの印象が強く、"クレモンティーヌ"というカタカナ表記の方がしっくりくるアーティストかもしれません。彼女の作品のなかには企画先行の感が否めない日本制作のアルバムがあるのも事実です。

その一方で先入観なしで聴けば十分楽しめる作品もあります。今日紹介するフランス制作作品『Sings Ben Sidran』もそんな1枚です。

『Sings Ben Sidran』はその名の通り、音楽好きを唸らせるミュージシャンBen Sidranの作品を歌った作品であり、Ben Sidran本人がプロデュース、アレンジも手掛けています。

ClementineとBen Sidranのコラボといえば、本作以外に『Spread Your Wings and Fly Now!!』(1988年)、『Solita』(1997年)もありますが、全曲Ben Sidran作品で固めた本作が2人のコラボの決定盤と呼べるかもしれませんね。

レコーディングには、Clementine(vo)、Sylvain Beuf(sax)、Alain Jean-Marie(p)、David Levray(b)、Tony Rabeson(ds)、Ben Sidran(vo)が参加しています。

本作を聴くと、Clementineのウィスパー・ヴォーカルと"Dr.Jazz"の小粋なジャズ・ワールドの相性の良さが実感できます。そして、Ben SidranがClementineというシンガーの長所・短所をしっかり理解し、彼女の魅力を最大限引き出していることに感心させられます。

Clementine作品を侮るなかれ!

全曲紹介しときやす。

「Be Nice To Me Baby(But Don't Be That Nice)」
本作の為にBenが書き下ろした曲でアルバムは幕を開けます。Clementineのキュートなウィスパー・ヴォイスが栄える小粋なオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=SaLQtxQrG30

「On The Cool Side」
僕の一番のお気に入り。オリジナルはアルバム『On The Cool Side』(1985年)のタイトル曲。ClementineとBenの息の合ったデュエットを満喫できます。ネガティブ・モードに陥りそうな時に聴くと、ポジティブ・モードへ引き戻してくれます。Sylvain Beufのサックスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=_Z1xCHQbmOs

「Paris Walk」
この曲も本作の為にBenが書き下ろしたもの。"Dr.Jazz"のセンス全開といった感じで、決して歌唱力があるわけではないClementineのウィスパー・ヴォーカルの魅力をセクシー&キャッチーに引き出しています。
http://www.youtube.com/watch?v=CIjX8UGB-OE

「Old Hoagy」
オリジナルはアルバム『On The Cool Side』(1985年)に収録されています。Alain Jean-Marieのピアノのみをバックに、ClementineとBenがデュエットしています。シンプルですが"Dr.Jazz"らしさが存分に伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=q5kA5a7PNfw

「Choice In The Matter」
オリジナルはアルバム『Get to the Point』(1981年)に収録されています。ここではフランス語で歌っています。スウィンギーなバックとフレンチ・ウィスパー・ヴォイスがよくマッチしています。

「Lately (I've Been Thinking Of You)」
オリジナルはアルバム『Have You Met... Barcelona?』(1989年)に収録されています。スタンダード然としたラブ・バラードですが、Clementineが切ない思いをキュートに歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=SL7o8ZdxYHo

「Feel Your Groove」
オリジナルはアルバム『Feel Your Groove』(1971年)に収録されています。Clementineのウィスパー・ヴォイスの不安定さを逆手に取った爽快な仕上がりが心憎いですね。

「Try To Remember」
Clementineのウィスパー・ヴォイスをセクシーに聴かせてくれます。まさに悩殺モードの仕上がり。

「You Know It Don't Pay」
聴いているだけで愛おしい気持ちになるキュートな仕上がりです。ClementineとBen Sidran作品の相性の良さを感じる1曲ですね。Sylvain Beufのサックスもグッド!

「Set Yourself Free」
オリジナルは『The Doctor Is In』(1977年)に収録されています。"Dr.Jazz"らしい小粋なジャズ・ワールドにClementineが上手くフィットしています。

「Song For a Sucker Like You」
オリジナルは『The Doctor Is In』(1977年)に収録されています。ラストはClementineらしいお洒落なフレンチ・ポップを満喫できます。ある意味一番Clementineらしい仕上りかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=UmQLGWBdAmM

他のClementineBen Sidranのコラボ作品もチェックを!

『Spread Your Wings and Fly Now!!』(1988年)
スプレッド・ユア・ウィングス

『Solita』(1997年)
ソリータ

Ben Sidranの過去記事もご参照下さい。

Ben Sidran『Feel Your Groove』(1971年)
夢の世界(紙ジャケット仕様)

Ben Sidran『The Cat And The Hat』(1980年)
ザ・キャット・アンド・ザ・ハット(紙ジャケット仕様)
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2013年06月10日

Reuben Wilson『Set Us Free』

ファンキー・フィーリングとメロウ・フィーリングを上手く融合させたオルガン・ソウル・ジャズ☆Reuben Wilson『Set Us Free』
Set Us Free
録音年:1971年
ez的ジャンル:ソウルフル・オルガン・ジャズ
気分は... :オルガンの音色を欲して・・・

今日はオルガン・サウンドが聴きたい気分です。

そこでセレクトしたのは、ソウルフル/ファンキーなジャズ・オルガン奏者Reuben Wilsonが1971年にリリースした『Set Us Free』です。

Reuben Wilsonのリーダー作の紹介は、『Got To Get Your Own』(1975年)、『Love Bug』(1969年)に続き3回目です。

『Set Us Free』は、『Got To Get Your Own』と並んで人気の高いReuben Wilson作品ですね。全体としてはファンキー・フィーリングとメロウ・フィーリングを上手く融合させた品に仕上がっています。

レコーディングにはReuben Wilson(org)以下、
Jerome Richardson(ts、ss)、David Spinozza(g、el-g)、Richard Davis(b)、Jimmy Johnson(ds)、Ray Armando(conga)、Gordon "Specs" Powell(per)、Gene Bianco(harp)、Wade Marcus(arr)、Mildred Brown(vo)、Naomi Thomas(vo)、Rosalyn Brown(vo)が参加しています。

Mildred Brown、Naomi Thomas、Rosalyn BrownというEssenceの3名のヴォーカルをフィーチャーしたMarvin Gayeの名曲カヴァー「Mercy Mercy Me (The Ecology)」や、Hip-HopクラシックNas「Memory Lane (Sittin' in da Park) 」のサンプリングソースとして有名な「We're in Love」の2曲がハイライトですかね。

個人的にはその2曲以外に「Sho-Nuff Mellow」「Mr. Big Stuff」あたりもお気に入りです。

オルガン・ジャズ好きは勿論のこと、ソウル好きも楽しめる作品だと思います。

ハイボールでも飲みながら、気軽に聴きたくなるイージーリスニング的な要素もあります。リラックス・モードで聴きましょ。

全曲紹介しときやす。

「Set Us Free」
Eddie Harris作。オリジナルはLes McCann & Eddie Harris『Second Movement』(1971年)に収録されています。メロウなオルガン・グルーヴにJerome Richardsonのサックスが絡むジャズ・ファンク・チューン。Ray Armandoのコンガをはじめに適度にパーカッシヴなのがいいですね。

「We're in Love」
Reuben Wilson作。本作のハイライト。Essenceの3名のソウルフル・スキャットが入ったイージーリスニング的なメロウ・ソウル・ジャズ。この曲を有名にしたのはDJ PremierがプロデュースしたHip-HopクラシックNas「Memory Lane (Sittin' in da Park) 」でのサンプリング・ループかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=HVl5QFZWxU4

Nas「Memory Lane (Sittin' in da Park) 」
 http://www.youtube.com/watch?v=TfoOGYra47A

Nas「Memory Lane (Sittin' in da Park) 」以外にもScientifik「I Ain't the Damn One」、Ace Hood「Forgiv'n」等でサンプリングされています。

「Sho-Nuff Mellow」
Reuben Wilson作。格好良すぎるRichard Davisのベースラインにグッとくるソウル・ジャズ。David SpinozzaのソウルフルなギターとReubenのオルガンの絡みがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=06ZnNTAULdI

「Mr. Big Stuff」
Joseph Broussard/Carol Washington/Ralph Williams作。女性R&BシンガーJean Knightのデビュー・ヒットをカヴァー。ソウルフルなコーラス隊を活かしたソウル・ジャズ・チューン。プレイヤー&コーラス隊が一体となったソウルフルな演奏を満喫できます。特に終盤のReubenのオルガン・プレイがいいですね。

「Right On With This Mess」
本作でアレンジャーを務めているWade Marcusの作品。ここでもRichard Davisのベースをはじめとするリズム隊が生み出すグルーヴをバックに、Reubenのオルガンが駆け巡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=r_llBFYBCyA

「Mercy Mercy Me (The Ecology)」
「We're in Love」と並ぶ本作のハイライト。Marvin Gayeの名曲カヴァー。Essenceのビューティフル・コーラスとReubenのオルガンにハープやマリンバも加わって、壮大なニューソウル的ソウル・ジャズが展開されます。
http://www.youtube.com/watch?v=1nWF9rxbPCs

「Tom's Thumb」
Reuben Wilson作。ラストはイージーリスニング調のソウル・ジャズ・サウンドで締め括ってくれます。適度にブルージーな感じがいいですね。

他のReuben Wilson作品もチェックしてみては!

『Love Bug』(1969年)
ラヴ・バッグ

『Blue Mode』(1969年)
Blue Mode

『A Groovy Situation』(1971年)
A GROOVY SITUATION

『The Sweet Life』(1972年)
Sweet Life

『The Cisco Kid』(1974年)
Cisco Kid

『Got To Get Your Own』(1975年)
Got to Get Your Own
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2013年06月09日

Elements Of Life『Eclipse』

ハウスのトップ・プロデューサーLouie Vegaは健在!ニューヨリカン・テイスト満載のハウス作品☆Elements Of Life『Eclipse』
エクリプス
発表年:2013年
ez的ジャンル:ニューヨリカン系アーバン・ハウス
気分は... :全25曲の紹介は大変ですが、中身は折り紙付!

今回は最新アルバムの中から、Masters At WorkNuyorican Soulで一時代を築いたN.Y.ハウスのトップ・プロデューサーLouie VegaのプロジェクトElements Of Lifeの第2弾アルバム『Eclipse』です。

Elements Of Life名義のアルバムは『Elements Of Lif』(2004年)以来となります。

前作は自身が立ち上げたVega Recordsからのリリースでしたが、本作『Eclipse』はN.Y.ラテンの老舗レーベルFania Recordsからのリリースです。そのせいもあってか、本作はLouie Vegaの叔父でN.Y.サルサを代表するトップ・シンガーであった故Hector Lavoeに捧げられています。

CD2枚組の大作となった本作『Eclipse』は、Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』(1997年)や前作『Elements Of Lif』(2004年)がお好きな人でれば必ず気に入るであろう、ニューヨリカンのハウス・プロデューサーらしいエッセンスがぎっしり詰まった大人のアーバン・ハウス作品に仕上がっています。ハウスを中心にラテン、ブラジル、アフリカ、ソウル、ジャズ等のエッセンスを飲み込んだ集大成的な作品に仕上がっています。

レコーディングには、Louie Vegaの奥方でもある女性シンガーAnane、ハウス界のレジェンド・グループBlazeのヴォーカリストJosh Milan、パーカッション・マッドネスLuisito QuinteroといったLouie Vegaファミリーをはじめ、かつての渋谷系ディーヴァMonday Michiru(MONDAY満ちる)(fl)、Ursula Rucker(vo)、Nina Rodriguez(vo)、Lisa Fischer(vo)、Cindy Mizelle(vo)、Oveous Maximus(vo)、Sheyi Olagunju(vo)、Sahr Ngaujah(vo)、Raul Midon(g、vo)、Axel Tosca(p、key、vib)等のミュージシャンがゲスト参加しています。

ちなみに『Eclipse』というアルバム・タイトルは来日時に日本で皆既日食に遭遇したことがきっかけなのだとか。

かなり前に入手していたのですが、CD2枚組全25曲というヴォリュームのせいで紹介するのが遅れてしまいました。でも中身はN.Y.ハウス、Masters At WorkNuyorican Soul好きの人には間違いない、100%Louie Vega印の1枚に仕上がっています。

Louie Vegaほどのネーム・バリューがあれば、もっと話題になってもいい作品だと思いますが、イマイチ地味な扱いな気がします。

これだけ安定感のあるアーバン・メロウなハウス・アルバムに出会ったのは久々です。
さすがはLouie Vega!と感心することしきりの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Balance In All Things」
オープニングはLuisito QuinteroのパーカッションとAxel Toscaのピアノをバックに、Ursula Ruckerのスポークン・ワードをフィーチャーしたものです。フィラデルフィア出身の女性詩人Ursula RuckerはThe Roots4HeroJazzanovaRichard Earnshaw等への参加でもお馴染みですね。

「Canto Para Ochosi」
ラテン系女性シンガーNina Rodriguezをフィーチャー。アフロ・ラテンといった趣でコーラスも含めてアフリカの大地の香が漂います。

「Celebrate」
オススメその1。Josh Milanをフィーチャー。ピースフルな雰囲気のラテン・グルーヴは僕好み。ジワジワと盛り上がっていく感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=kwd5kYW4hFE

「I Dream A World」
オススメその2。Josh Milanをフィーチャー。Luisito Quinteroの疾走するパーカッションをバックに、Josh Milanが彼らしい浮遊感のあるヴォーカルを聴かせてくれます。小粋なバック・コーラスがニューヨリカンらしくていいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ERzfM2i_1z4

「Most Beautiful」
オススメその3。AnaneとLisa Fischerをフィーチャー。華やかな女性ヴォーカル陣が栄えるラテン・フレイヴァーのビューティフル・ハウスです。Raul MidonのギターやJosh Milanのハーモニカもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=nAbMlckr_Bc

「Children Of The World」
Josh Milanをフィーチャー。少しレイジーな雰囲気のトラックをバックに、Josh Milanがソウルフル・ヴォーカルを聴かせてくれます。本作には収録されていませんが、よりフロア仕様のリミックスもありますので興味がある方はチェックを!

「Children Of The World (Roots Mix)」 ※アルバム未収録
http://www.youtube.com/watch?v=9agYz6jjkSw

「Barbara Ann」
オススメその4。Cindy Mizelle、Lisa Fischerをフィーチャー。僕好みのブラジリアン・グルーヴに仕上がっています。クラブジャズ寄りのブラジリアン・グルーヴ好きの人も気に入るのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=AOgiNfaO6_Q

「Overtake Don Overtake Overtake」
Sheyi Olagunjuのスポークン・ワードをフィーチャー。Fela Kutiのカヴァーです。アフロビートの王道をいく仕上がりはアフロビート/アフロ・ジャズ好きのハートも射止めるはず!

「Sodade」
Ananeをフィーチャー。Cesaria Evoraが歌った哀愁のアフロ・キューバン作品をカヴァー。Ananeはこういった妖艶なラテンものを歌わせるとピカイチですね。
http://www.youtube.com/watch?v=CKzD7SmQnQQ

「Love Is You」
インタールード的な雰囲気もあるメロウな小曲。しばし小休止といったところでしょうか。

「This Is Us」
Haki R. Madhubuti & Nation African Liberation Arts Ensemble「Children」がベースとなっている楽曲。Ursula Ruckerのスポークン・ワードをフィーチャーしたジャジーな仕上がりです。

「Berimbau」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作のアフロ・サンバ名曲のカヴァー。Josh Milanをフィーチャーしています。当ブログでも10アーティスト以上のカヴァー・ヴァージョンを紹介しているお馴染みの名曲ですが、このハウス・カヴァーはなかなか新鮮な印象を受けます。
http://www.youtube.com/watch?v=s0HIntwxSL4

「Harlem River Drive」
Bobbi Humphrey『Blacks And Blues』(1974年)でお馴染みのLarry Mizell作品をカヴァー。Axel Toscaの鍵盤を前面に打ち出したエレガントなラテン・グルーヴに仕上がっています。涼しげなMonday Michiruのフルートもいい感じ!
http://www.youtube.com/watch?v=Suk3qE5AzuE

「Live Your Life For Today」
オススメその5。Josh Milanをフィーチャー。Louie Vega好き、Blaze好きであれば、必ずグッとくるメロウ&ソウルフルなハウス・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=iekWNoG_CjI

「I'm A Woman, I'm A Queen」
Cindy Mizelle、Lisa Fischerをフィーチャー。序盤じらしにじらして、1分40秒あたりで一気にスパークする感じがたまりません。

「I Believe In Miracles」
オススメその6。前曲に続きCindy Mizelle、Lisa Fischerをフィーチャー。ドリーミーな王道ハウスって雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=mJMGld4AZJo

「You Came Into My Life」
Roy Ayersのカヴァー。Ananeをフィーチャーし、ミディアム・テンポのメロディアスな仕上がりで聴かせてくれます。

ここまでがCD1です。

「You Came Into My Life (Louie Vega Roots NYC Mix)」
オススメその7。CD2のトップはCD1のラストを飾った「You Came Into My Life」のリミックス。こちらはCD1から一転してフロア仕様のアッパーな仕上がりです。『Nuyorican Soul』がお好きだった人であれば間違いなく気に入るはず!Axel Toscaのヴァイヴが余計にそんな思いにさせます。
http://www.youtube.com/watch?v=etRK4ndwNO4

「Draggin' My Heels」
オススメその8。Holliesのカヴァー(Allan Clarke/Terry Sylvester/Tony Hicks作)という意外なセレクトです。Lisa Fischerをフィーチャーした大人のソウルフル・ハウスに仕上がっています。随所にニューヨリカン・フレイヴァーを散りばめているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Eu897QTWUwY

「Pastime Paradise」
オススメその9。『Songs In The Key Of Life』に収録されたStevie Wonderの名曲をカヴァー。この曲のラテン・カヴァーといえば、当ブログでも紹介したRay Barrettoヴァージョン(アルバム『La Cuna』収録)が有名ですが、ここではJosh Milanをフィーチャーし、Ray Barrettoヴァージョンの流れを汲むラテン・フレイヴァーのカヴァーに仕上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=kwsCEKlwzsI

「I Wanna Be Where You Are」
Michael Jackson、1972年のシングル曲をカヴァー(Arthur Ross/。Leon Ware作)。Cindy Mizelleをフィーチャーしたボッサ・グルーヴ調のカヴァーに仕上がっています。

「Overtake Don Overtake Overtake (Roots Vocal Version)」
CD1に収録された「Overtake Don Overtake Overtake」のリミックス。ここではSahr Ngaujahの男性ヴォーカルをフィーチャーしています。

「This Is Us (Roots Mix)」
CD1に収録された「This Is Us」のリミックス。ここではUrsula Ruckerのスポークン・ワードにOveous Maximusのヴォーカルが加わり、壮大なスケール感のある演奏を楽しめます。

「Hot Music」
Pal JoeyがSoho‎名義でリリースした「Hot Music」(1990年)のカヴァー。Lisa Fischerのスキャットが浮遊するミステリアスなジャジー・テイストのハウス・チューンに仕上がっています。

「Stand On The Word」
オススメその10。The Joubert Singersのガラージ・クラシックのカヴァー(Phyliss Joubert作)。ガラージ好きの人であればグッとくるであろう王道ガラージに仕上がっています。

未聴の方は1st『Elements Of Lif』(2004年)もぜひチェックを!

Elements Of Life『Elements Of Lif』(2004年)
Elements of Life

Louie Vega関連の作品や彼に近いアーティストの過去記事もチェックを!

Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』(1997年)
Nuyorican Soul

Blaze『25 Years Later』(1990年)
25イヤーズ・レイター

Blaze『Basic Blaze』(1997年)
Basic Blaze

Luisito Quintero『Percussion Maddnes』(2006年)
Percussion Madness

Anane『Selections』(2006年)
ルイ・ヴェガ・プレゼンツ・アナネ’セレクションズ’
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2013年06月08日

Vince Andrews『Love, Oh Love』

人気曲「Love,Oh Love」、「The One Who Needs You」収録☆Vince Andrews『Love, Oh Love』
ラヴ、オー・ラヴ
発表年:1983年
ez的ジャンル:ハッピー・ローカル・ジャズ
気分は... :寛ぎのアフタヌーン・タイム・・・

今回はOrgan B/サバービア好きにはお馴染みの1枚、Vince Andrews『Love, Oh Love』(1983年)です。

Vince Andrewsはオハイオ州デイトン出身のジャズ・サックス奏者。

1stアルバムとなる本作『Love, Oh Love』(1983年)をはじめ、『Hey, Vince!』(1986年)、『Very Convincing』(1986年)、『Vince Andrews』(1990年)といったアルバムをリリースしているようです。

本作『Love, Oh Love』は、須永辰緒氏によって紹介された「Love,Oh Love」、ジャズ・コンピ作品に収録された「The One Who Needs You」という2曲のキラー・チューンが収録されているアルバムです。

レコーディング・メンバーはVince Andrews(as、ts、ss、fl、vo)、Bobby Floyd(org、p、syn)、Matt Wagner(ds)、Kelly Crum(vo)、Angela Alderidge(vo)、Jeanette Williams(vo)という編成です。

「Love,Oh Love」、「The One Who Needs You」以外の楽曲も聴きやすく、約半数が歌ものなにでジャズ初心者の方でもすんなり聴ける1枚だと思います。

リラックス・モードのハッピー・ジャズは、寛いだアフタヌーン・タイムを過ごすのには最適です!

何はともあれ、まずはキラー・チューン「Love,Oh Love」を聴いてみてください!

全曲紹介しときやす。

「Vibrating With Vince」
Vince Andrews作。リラックスしたブルース・チューンでアルバムは幕を開けます。

「Being With You」
Bobby Floyd作。Vince自身のヴォーカルをフィーチャーしたソウルフルな味わいのメロウ・ジャズ。ハートウォーミングな雰囲気にグッときます。

「The One Who Needs You」
「Love,Oh Love」と並ぶ本作のハイライト。Jeanette Williamsの女性ヴォーカルをフィーチャーした格好良いスウィンギー・ジャズ。躍動するJeanette Williamsのヴォーカル、Bobby Floyのオルガン、Vince Andrewsのサックスも含めてメリハリが効いているのがいいですね。Vince Andrews/Bobby Floyd作。
http://www.youtube.com/watch?v=MOQuJI6gNH0

「Akila (Morning Sun)」
Vince Andrews作。サブ・タイトル「Morning Sun」のイメージそのままの柔らかい朝陽のような演奏にウットリします。

「Love,Oh Love」
本作のハイライト。VinceとKelly Crumによる息の合った男女ヴォーカル・デュエットが心地好いハッピー・ジャズ・クラシックです。聴いているだけで心が晴れやかになるサイコーのアフタヌーン・ジャズだと思います。Vince Andrew/sBobby Floyd作。
https://www.youtube.com/watch?v=by8-4UKwcKU

「Anne」
軽快なスウィンギー・ボッサ。オルガン・ジャズをバックにVinceのサックスが軽やかに歌います。

「Over The Rainbow」
E.Y. Harburg/Harold Arlen作のポピュラー・スタンダードをカヴァー。この曲のみライブ録音です。フリー・ジャズ調のサックスにVince自身の感動的なヴォーカルを満喫できます。

「Merry Christmas, Baby」
Vince Andrews/Odessa Andrews作。メンバーがリラックス・ムードでジャム・セッションを楽しんでいる感じです。ブルージーながらも楽しげなのがいいですね。

CDにはボーナス・トラックとして「Love,Oh Love (Alternate take)」が追加収録されています。
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