2013年06月02日

Jukka Eskola Orquesta Bossa『Jukka Eskola Orquesta Bossa』

FCQのリーダーによるボサノヴァ・プロジェクト☆Jukka Eskola Orquesta Bossa『Jukka Eskola Orquesta Bossa』
JUKKA ESKOLA ORQUESTRA BOSSA
発表年:2013年
ez的ジャンル:北欧クラブジャズ/ボッサ・ジャズ
気分は... :エクセレント!

今回はクラブジャズ新作から、フィンランドの人気クラブジャズ・グループThe Five Corners Quintet(FCQ)のリーダーであり、トランペット奏者であるJukka Eskolaによるボサノヴァ・プロジェクトJukka Eskola Orquesta Bossa『Jukka Eskola Orquesta Bossa』です。

Jukka Eskolaの紹介は、彼の初ソロ・アルバム『Jukka Eskola』(2005年)以来2回目となります。

Jukka Eskola Orquesta BossaはJukkaが影響を受けた60年代ボサノヴァ作品へのオマージュの色合いが濃いボサノヴァ・プロジェクトです。

Jukkaと同じくThe Five Corners QuintetのメンバーであるTeppo Makynenがプロデューサーを務めています。当ブログでは彼がTeddy Rok Sevenでリリースした『Universal Four』(2004年)を紹介済みです。

さらに日本が誇るDJ、須永辰緒氏がエグゼクティヴ・プロデューサーとして名を連ねています。

レコーディングにはJukka Eskola(tp、flh)、Petri Puolitaival(as、fl)、 Peter Engberg(g)、Ville Herrala(b)、Jaska Lukkarinen(ds)、Teppo Makynen(p、per)、Abdissa Assefa(per)、chihiRo(vo)、Keissy Costa(vo)、Proton String Quartet等が参加しています。

chihiRo、Keissy Costaといった須永氏のコーディネートによる女性ヴォーカリスト陣がアルバムに華を添えてくれます。また、Proton String Quartetによる美しい弦の響きもアルバムの魅力アップに大きく貢献しています。

「From the Hot Afternoon」「Wien」「Brigas Nunca Mais」の3曲以外はJukka Eskola & Teppo Makynenのオリジナルです。

エクセレントな大人のボッサ・ジャズ作品を存分に堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Bolly Beat」
軽快なジャズ・サンバでアルバムは幕を開けます。軽快なリズム隊とエレガントなストリングスが2管の涼しげな響きを盛り上げてくれます。

「And the Days Passed By」
Proton String Quartetによる美しいストリングス・アンサンブルとともにスタートするイージーリスニング調のエレガント・ボッサ。

「Tensions」
エレガントなストリングス・アンサンブルと疾走するボッサ・ジャズの組み合わせがクラブジャズ経由のボサノヴァ作品らしいですね。

「Chester-le-Street」
憂いを帯びたストリングスに続き、大人のメロウ・ボッサ・ジャズが軽やかに演奏されます。風を感じるボッサ・リズムが心地好いですね。

「Martha's Moment」
レイジーな軽やかさ(?)がいい感じの演奏です。JukkaのトランペットやPetri Puolitaivalのアルトもそんな雰囲気を醸し出しています。Ville Herralaのギターも印象的です。

「From the Hot Afternoon」
Milton Nascimentoのカヴァー。Jukka自身はアルバム『From the Hot Afternoon』(1969年)に収録されたPaul Desmondのヴァージョンを意識しているようです。哀愁モードで疾走する極上ボッサを満喫できます。Proton String Quartetの美しい弦の響きによるドラマティックな演出もグッド!。

「Wien」
フィンランドのシンガー・ソングライターVille Leinonenのカヴァー。ここでは日本のジャズ・ユニットJiLL-Decoy association(ジルデコイ・アソシエーション)のヴォーカルchihiRoをフィーチャーした日本語カヴァーになっています。実にロマンティックなボッサ・チューンに仕上がっています。

「Siam Square」
エキゾチックなスパイスの効いたボッサ・ジャズといった趣でアルバムの中でも異色の仕上がりです。

「Ricky-Tick」
北欧クラブジャズ好きにはお馴染みのレーベル名をタイトルに冠した軽やかに疾走するボッサ・ジャズ。クラブジャズ好き向けのボッサ・ジャズに仕上がっています。

「Brigas Nunca Mais」
ラストはAntonio Carlos Jobimのカヴァー。日系ブラジル人の女性ボサノヴァ・シンガーKeissy Costaをフィーチャーしています。彼女は須永氏イチオシのボサノヴァ・シンガーです。Keissy Costaの魅力を引き出した華やかなボッサ・チューンに仕上がっています。

未聴の方は他のJukka Eskola作品やFCQ作品もチェックしてみて下さい。

『Jukka Eskola』(2005年)
Jukka Eskola

『Hub Up』(2006年)
HUB UP

『Walkover』(2009年)
WALKOVER

Jussi Lampela Nonet Featuring Jukka Eskola『Lampela X Eskola』(2010年)
ランペラ・エツクス・エスコラ

The Five Corners Quintet『Chasin' the Jazz Gone By』(2005年)
チェイシン・ザ・ジャズ・ゴーン・バイ

The Five Corners Quintet『Hot Corner』(2008年)
HOT CORNER

The Five Corners Quintet『Helsinki Sessions』(2011年)
Helsinki Sessions
posted by ez at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする