2013年07月31日

Victor Davies『Victor Davies』

ブラジリアン・フレイヴァーのアコースティック・ソウルが詰まった1stアルバム☆Victor Davies『Victor Davies』
Victor Davies
発表年:2001年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フレイヴァー系アコースティック・ソウル
気分は... :シュラスコ食べ放題・・・

昨夜はシュラスコ食べ放題のお店へ・・・サンバのショータイムも含めてブラジリアン・ナイトを満喫しました。肉を食べ過ぎて今でも腹がパンパンですが・・・

そうなると気分はブラジリアン・モード!なのですが・・・少し変化球でブラジリアン・モードのアコースティック・ソウルを!

ということで、今回はUKの黒人シンガー・ソングライターVictor Daviesの1stアルバム『Victor Davies』(2001年)です。

Victor Daviesの紹介は、3rdアルバム『Hear The Sound』(2006年)、2ndアルバム『Hoxton Popstars』(2003年)に続き3回目となります。

本作『Victor Davies』は、Victor Daviesの名を音楽好きに知らしめた彼の代表作です。収録曲のリミックスも数多くリリースされ、クラブミュージック好きから高い支持を得ました。

自らのレーベルAfro Gigolo Recordsからアナログ・リリースされた後、ドイツのJazzanova Compost Recordsからライセンス・リリースされています。Jazzanovaらの評価も高かったことが窺えますね。

このように書いてくると、クラブミュージック色がかなり強いアルバムをイメージされる方もいるかもしれませんが、アルバム全体としてはブラジリアン・フレイヴァーのアコースティック・ソウルといった趣の仕上がりです。

Terry CallierJon Lucienあたりの影響を感じるフォーキー/アコースティック・ソウル感覚にブラジリアン・フレイヴァーが加わった音世界は、メロディを重視した自然体のアコースティック・グルーヴという印象を受けます。

「Brother」「Lady Luck」「Sound Of The Samba」といったシングル曲をはじめ、心地好いアコースティック・グルーヴが揃っています。

上記ジャケは輸入盤ですが、国内盤はジャケが異なるのでご注意を!
僕が保有しているのも国内盤です。

全曲紹介しときやす。

「Sound Of The Samba」
オープニングはシングルにもなったブラジリアン・グルーヴ。前半は抑えたトーンのブラジリアン・フォーキーといった趣ですが、中盤から一転し、パーカッシヴなリズムが強調されたブラジリアン・グルーヴが展開されます。Nathan Hainesの涼しなフルートもいい感じ!
http://www.youtube.com/watch?v=VKOGwd24iw8

「Better Place」
パーカッシヴなアコースティック・グルーヴ。Jon Lucienあたりがお好きな人は気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=joD-eWN1U-o

「Runaway Train」
美しくも切ないフォーキー・チューン。シンプルながらも味わい深い仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=S1iyAFAJO7w

「Spirit」
グルーヴィーなビューティフル・ソウル。メロウなエレピの音色とパーカッシヴなリズム、ソウルフルなホーン隊などがVictorのオーガニックな音世界を盛り上げてくれます。

「Take It Or Leave It」
切ないアコースティック・バラード。一人、黄昏モードで聴きたくなるような仕上がりです。

「One Thing」
シンプルながらも素敵なムードが漂うアコースティック・バラード。探し求めていた運命の人に出会ったことを歌ったラブソングです。

「Lady Luck」
シングルにもなった人気のブラジリアン・グルーヴ。Victorの自然体のフォーキー感覚とブラジリアン・サウンドが実によくマッチしています。

「I'm Just Me」
美しいストリングスを配したビューティフル・ソング。

「Blues For You」
エレクトロ・サウンドを強調したクロスオーヴァー・ソウル。アコースティック路線の楽曲とは異なるVictorの別の魅力を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=xrZaqWNRJJo

「Winnie's Song」
Victorの彼女のことを歌ったラブリーなラブソング。メロウなエレピの音色とコーラスがラブリー・モードを盛り上げてくれます。

「Brother」
Victorのデビュー・シングル。アコースティック・ボッサ・グルーヴといった趣の哀愁グルーヴ感がグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=afUdtgquJic

国内盤には美しすぎるアコースティック・バラード「Last Time」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

本作収録曲のリミックスにご興味がある方は『Remix Alubum』(2002年)もチェックを!

『Remix Alubum』(2002年)
REMIX ALBUM

他のVictor Daviesの作品もチェックを!

『Hoxton Popstars』(2003年)
HOXTON POPSTARS〈初回限定盤〉

『Hear The Sound』(2006年)
HEAR THE SOUND

『Stop』(2011年)
ストップ!
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2013年07月30日

100% Pure Poison『Coming Right At You』

レア・グルーヴ人気盤。人気曲「Windy C.」収録☆100% Pure Poison『Coming Right At You』
Coming Right at You
発表年:1974年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ファンク/ソウル・グループ
気分は... :危険な毒薬のような・・・

今回はUSの9人組ファンク・グループ100% Pure Poison唯一のアルバム『Coming Right At You』(1974年)です。

100% Pure Poisonは、リーダーのDanny Leake(g)を中心に、Jackie Beard(sax、vo)、Slide Beard(tb、vo)、Marvin Daniels(tp、vo)、Pie Harrison(vo、per)、John Jackson(per)、Steve Maxwell(org)、Lawrence Reynolds(b)、James Williams(g、key)から成る9人組グループ。

『Coming Right At You』はUKのみでリリースされた作品ですが、後年再評価が高まった作品であり、『Rare Groove A to Z』にも掲載されたレア・グルーヴ人気盤です。

ジャケだけ見ると、ロック・アルバムのような趣ですが、中身なグルーヴィーなファンク・チューンとメロディアスなソウル・チューンがバランス良く配されたファンク/ソウル作品に仕上がっています。

個人的にはソウル・バラード系の楽曲よりも、グルーヴィーなファンキー・チューンが魅力のアルバムだと思います。また、「Windy C.」はサンプリング・ソースとしても人気です。

レア・グルーヴ人気作に相応しい内容の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「You Keep Coming Back」
オススメその1。オープニングはAverage White BandのOnnie McIntyreの作品。メロディアスで適度にパーカッシヴなメロウ・ソウルは僕好み!終盤のハンド・クラップも盛り上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=e3CwNfZXF5Y

「No More City, No More Country」
オススメその2。Marvin Daniels作。格好良いギター・カッティングにグッとくるファンキー・グルーヴ。僕の一番のお気に入り。掛け合いヴォーカルと女性コーラス隊の絡みや効果的なホーン・サウンドも含めて構成が素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gQTmSNuD7uA

「Boarding Pass」
Danny Leake作。哀愁のソウル・バラード。このグループのソウルな側面を聴くことができます。Tabasko「Dzieci Kwiaty」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ehR_C5tg8qw

「Holes In My Shoes」
オススメその3。Pie Harrison/Danny Leake作。ファンク・グループとしての魅力を満喫できるファンク・チューン。コクとキレのあるグルーヴがサイコーです!
http://www.youtube.com/watch?v=2Qv6f_gZVbA

「My Little Someone」
オススメその4。Marvin Daniels作。メロディアスなミディアム・チューン。ソウルフル・ヴォーカルと優しいメロディがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=R51zddpeVTY

「Windy C.」
オススメその5。Danny Leake作。本作のハイライトといえば、この曲でしょうね。メロウ・フィーリングな序盤から、グルーヴィーなパートへと展開するドラマティックな展開は、1粒で2度美味しい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=iKnAwaOr1xc

Aim「Concentrate on the Rhythm」、Kojak「My Futomaki」、St. Germain「Sure Thing」、Pete Rock「Get Involved」、Kenny Dope「Mr Dope」、J Dilla「Track 21」、Fisz Emade「Jestes Tam?」といった曲のサンプリング・ソースとなっています。

St. Germain「Sure Thing」
 http://www.youtube.com/watch?v=zMM044eL56c
Pete Rock「Get Involved」
 http://www.youtube.com/watch?v=4aZ4M4arddk
Kenny Dope「Mr Dope」
 http://www.youtube.com/watch?v=XZTkrViaTIw
J Dilla「Track 21」
 http://www.youtube.com/watch?v=J1GdBGTW9I4
Fisz Emade「Jestes Tam?」
 http://www.youtube.com/watch?v=bDMQvz0W62s

「(But You Say) You Want To Make It With Me」
Danny Leake作。メロウなソウル・バラード。あまる濃厚になりすぎていないのが僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=LDYJm7iXVcc

「Don't Let Your Pride, Overpower Your Love」
Danny Leake作。ストリングも配した重厚なサウンドをバックに熱唱するソウル・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=xqAGaW6Eyc0

「(And When I Said) I Love You」
Rick Hartung作。この曲もめくるめくストリングスによるスウィートなバラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=AjPaLFRgqYU

「Puppet On A Chain」
オススメその6。Billy Durham/Carl Davis/Danny Leake作。ゲットー・ソウル的な雰囲気の漂うミディアム・チューンです。Action Bronson and The Alchemist「Randy the Musical」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=7AphK1dD80g

この内容を聴くと、1枚したアルバムをリリースしていないのが残念ですね。
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2013年07月29日

Tom Lellis『And In This Corner』

キラー・チューン「Lucky Southern」収録!☆Tom Lellis『And in This Corner』
アンド・イン・ディス・コーナー
発表年:1981年
ez的ジャンル:変幻自在系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :KO勝ちだぜ!

今回はUSの男性ジャズ・ヴォーカリスト/ピアニストTom Lellisの1stアルバム『And in This Corner』(1981年)です。

カフェ・アプレミディ好き、ムジカ・コロンド好きにはお馴染みのアルバムですね。

Tom Lellisはクリーブランド出身。

1981年に1stアルバムとなる本作『And in This Corner』(1981年)をリリース。その後は『Double Entendre』(1991年)、『Taken to Heart』(1992年)、『Skylark』(2002年)、『Southern Exposure』(2003年)、『Avenue of the Americas』(2006年)、『Tonight』(2008年)といったアルバムをリリースしています。

『Taken to Heart』、『Southern Exposure』、『Avenue of the Americas』、『Tonight』といったアルバムには、ブラジルの人気ギタリスト/シンガー・ソングライターToninho Hortaが参加しています。

よく言われるように、Mark Murphyを思わせるようなヴォーカルが印象的な人ですね。そんなTom Lellisの代表作といえば、ブラジリアン・ジャズ好きにはクラシックとして有名なキラー・チューン「Lucky Southern」が収録された本作『And in This Corner』(1981年)だと思います。

レコーディング・メンバーはTom Lellis(vo、p)、Bill Dobbins(p)、Eddie Gomez(b)、Jack DeJohnette(ds)、Jeremy Steig(fl)、Skip Hadden (per)、Ron Busch(vib)という編成。Eddie Gomez、Jack DeJohnetteといった大物ジャズ・ミュージシャンが名を連ねているのが印象的ですね。

「Lucky Southern」のインパクトが強いので、ブラジリアン・ジャズのイメージが強い作品ですが、アルバム全体としてはミステリアス/スピリチュアルな演奏も数多く収録されています。その意味では、一筋縄ではいかない変幻自在な感じがアルバムの魅力かもしれません。

ジャケ同様に、KO勝ち必至の男性ジャズ・ヴォーカル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Lucky Southern」
Keith Jarrett作。オリジナルはAirto Moreira 『Free』(1972年)に収録されています。本ヴァージョンはTom Lellisが歌詞につけたものです。前述のようにロンドンのジャズ・シーンでも人気となった本作のキラー・チューン。カフェ・アプレミディのコンピにも収録されています。小粋な躍動感にグッとくる爽快ブラジリアン・ジャズです。ブラジリアン・サウンドをバックにしても、Tom Lellisのヴォーカルはジャズ・ヴォーカリスト然としているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8tyaiaaw4Qk

「E.S.P.」
帝王Miles Davisの名盤『E.S.P.』(1965年)のタイトル曲としてお馴染みのWayne Shorter作品。この曲もTomが歌詞をつけています。ミステリアスな雰囲気を醸し出しつつ、ブラジリアン・フレイヴァーとエキサイティングなソロ・パートを巧みに織り交ぜた演奏は聴きどころ満載です。

「Begin The Beguine」
Cole Porter作。僕などはこの曲といえばJulio Iglesiasを思い出してしまいますが(笑)。甘いバラードをイメージする楽曲ですが、美しさの中にミステリアスな雰囲気も醸し出すビター・スウィートなカヴァーに仕上がっています。

「Nightshades」
Tom Lellis作。ピアノの弾き語りですが、スピリチュアルな雰囲気もあります。

「Man From Tanganyika」
McCoy Tyner作。オリジナルは当ブログでも紹介した『Tender Moments』(1967年)に収録されています。このアフリカン・スピリチュアル・ジャズ作品をTomが見事な節回しで歌っています。Tomのピアノ・プレイにも注目です。スピリチュアル・ジャズ好きの方はぜひチェックを!

「One On One」
Tom Lellis作。ドライヴ感のある演奏と力強いTomのヴォーカルが印象的です。Jeremy Steigのミステリアスなフルートも効いています。

「Times Lie」
Chick Corea作。男性ジャズ・ヴォーカル然としたリリカルなバラードを聴かせてくれます。。

「Lluvia」
Tom Lellis作。Tomのスキャットが駆け巡る、格好良い高速ラテン・フュージョン。スピード感の演奏がエキサイティングです。

「Atlantis, Pompeii, and Athens」
Tom Lellis作。タイトルからもイメージされるような壮大なスケールのミステリアス・チューン。

「Lucky Southern」
ラストはオープニング「Lucky Southern」のフル・ヴァージョン。

ご興味がある方はTom Lellisの他作品もチェックを!

『Double Entendre』(1991年)
Double Entendre

『Taken to Heart』(1992年)
Taken to Heart

『Skylark』(2002年)
Skylark

『Southern Exposure』(2003年)
Southern Exposure

『Avenue of the Americas』(2006年)
Avenue of the Americas

『Tonight』(2008年)
Tonight
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2013年07月28日

Alexandre Andres『Macaxeira Fields』

ミナスの若き才能による豊かな音世界☆Alexandre Andres『Macaxeira Fields』
マカシェイラ・フィールズ
発表年:2012年
ez的ジャンル:ミナス系静かなる音楽
気分は... :ミナスの森の楽団・・・

昨晩は突然の豪雨で隅田川の花火が途中で中止になったのは残念でしたね。
遠くからでしたが、僕もホロ酔い状態で眺めていたのですが、あの終わり方だと酔うに酔えない感じでしたね。と言いつつ、その後調子に乗って日本酒をガンガンいってしまいましたが(笑)

さて、久々に"静かなる音楽"を・・・ミナスの若き才能Alexandre Andresの2ndアルバム『Macaxeira Fields』です。

昨年リリースされたアルバムですが、日本に本格流通するようになったのは今年なので、今年の新作扱いでここ1〜2ヶ月愛聴しています。

Alexandre Andresはミナス出身のシンガー/コンポーザー/フルート奏者。現在の年齢は多分23歳前後だと思います。Alexandreの父はブラジルの創作楽器集団として知られるUaktiのフルート奏者Artur Andresです。

今回紹介する『Macaxeira Fields』は、『Agualuz』(2011年)に次ぐ2ndアルバムとなります。

『Agualuz』と同様に、詩人で哲学者のBernardo Maranhaoがすべての作詞を、Alexandre自身がすべての作曲を手掛けています。

レコーディングには、ブラジルの若手No.1ジャズ・ピアニストAndre Mehmari、当ブログでも2ndアルバム『So』を紹介したサンパウロ出身のマルチ奏者/コンポーザーAntonio Loureiro、昨年リリースした最新作『Motivo』が素晴らしかったミナス出身のピアニストRafael Martiniといった"静かなる音楽"好きには興味深いミュージシャンが参加しています。さらには父Artur AndresUaktiのメンバーも参加しています。Andre Mehmari、Rafael Martini、Artur Andresはアレンジも手掛けています。
Rafael Martini『Motivo』については、ぜひ当ブログでも紹介したい作品なのですが、未だにAmazonでの扱いがない状態なので保留にしたままです。

ゲスト・ヴォーカル陣も僕にとっては興味深いです。アルゼンチン・ネオ・フォルクローレを代表する鍵盤奏者Andres Beeuwsaertとの共作アルバム『Aqui』を当ブログでも紹介したサンパウロ出身の女性シンガーTatiana Parra、そのAndres Beeuwsaertも所属するAca Seca TrioのメンバーであるJuan Quintero、素晴らしいサンバ・アルバムであったデビュー作『Brigador - Ilessi Canta Pedro Amorim E Paulo Cesar Pinheiro』を当ブログでも紹介したIlessi、昨年のマイ・ベスト・アルバムCarlos Aguirre『Orillania』でもフィーチャーされていたサンパウロの新世代MPBシンガーMonica Salmaso等が参加しています。

こういった参加ミュージシャンの顔ぶれを眺めただけで、"静かなる音楽"好きの方は「間違いない作品」と確信できるのでは?

芸術的かつ美しいストリングスを織り交ぜながら、大自然の息吹のする音世界を満喫することができます。かといって難解ではなく、カラフルな雰囲気もあって結構聴きやすいです。

ミナスの若き才能が、同じく才能豊かな新世代ミュージシャンらと共に創り上げた壮大な音世界は、好き/嫌いを抜きに聴く者を魅了すると思います。

美しきミナスの森の楽団が、音の魔法で心を豊かなにしてくれるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Um Som Azul」
繊細なAlexandreのヴォーカルと美しいストリングスの調べが美しいミナス・ワールドへと誘ってくれます。Andre MehmariのピアノやAlexandreのフルートも加わった豊かな音世界に引きずりこまれるはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=1fcMdIw1LMM ※ライブ音源

「Aguaceiro」
Tatiana Parraのヴォーカルをフィーチャー。Andre Mehmariの繊細かつ美しいタッチのピアノをバックに、Tatianaが澄み切った歌声を聴かせてくれます。Antonio Loureiroのドラム、Alexandreのフルート、さらにはAlexandreとMehmariによるコーラス等も加わり、ミナスの大地の音世界を満喫できます。Andre Mehmariのアレンジが冴え渡ります。

「Macaxeira Fields」
タイトル曲はRafael Martiniのアコーディオンと共に始まります。Alexandreのヴィオラン、Martiniのアコーディオン、Joana Queirosのクラリネットのアンサンブルが絶妙です。聴いていると旅人モードになる曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=-Bu5IWa281U ※ライブ音源

「Menino」
Monica Salmasoのヴォーカルをフィーチャー。AlexandreとArturによる親子フルート共演を聴くことができます。さらにはUaktiのメンバーも加わり、親子共演を盛り上げてくれます。Andre Mehmariの美しいピアノも含めて、すべてが感動的です。
http://www.youtube.com/watch?v=bTwN1_KvLQ4

「Ala Petalo」
Alexandreのヴォーカル&ヴィオランを、Andre Mehmariアレンジによる華のあるストリングス&ホーンが盛り上げてくれます。「花びらの翼」という邦題がぴったりです。
http://www.youtube.com/watch?v=OgDjP8zx6Lc

「A Meu Velho」
Ilessiのヴォーカルをフィーチャー。アコースティックな響きをバックに、IlessiとAlexandreが味わい深いヴォーカルを聴かせてくれます。終盤は徐々に厚みを増していく美しいストリングスが感動を大きくしてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=f56MKP-0hEs ※ライブ音源

「O Canto da Formiga」
チェロで参加しているFelipe Joseがアレンジを担当しています。美しいストリングスのアンサンブルがAlexandreの繊細なヴォーカルに豊かな深みを与えてくれます。

「Entre Aguas」
Leonora Weismannのヴォーカルをフィーチャー。Felipe JoseアレンジのストリングスとUaktiによるパーカッションの融和が独特の音世界を構築しています。

「Nina」
Juan Quinteroのヴォーカルをフィーチャー。Antonio Loureiroのドラムが牽引しながら、ジワジワと躍動していく展開がいいですね。

「Em Brancas Nuvens」
この曲もAlexandreとArturによる親子フルート共演です(アレンジも親子二人)。歌詞には♪いつの日か♪僕は見たい♪日本の空を♪なんて一節もあります。そのせいか、和のエッセンスを感じる音も織り交ぜられているように聴こえます。

「A Voz de Todos Nos」
この曲も親子でアレンジを手掛けています。「僕らみんなの声」という邦題のように、終盤には参加メンバーが大挙してコーラスに参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=DN1iboJd0T4 ※ライブ音源

「Sem Fim」
ラストは本作の功労者の一人であるAndre Mehmariが美しい鍵盤のみならずヴォーカルも披露してくれます。ここでは主役をMehmariに譲り、Alexandreは脇役に徹している感じです。

『Agualuz』(2011年)
Agualuz
posted by ez at 02:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月27日

Crackin'『Crackin'』

Michael Omartianプロデュース。夏モードにフィットするファンキー&メロウ☆Crackin'『Crackin'』
クラッキン(SHM-CD紙ジャケット仕様)
発表年:1977年
ez的ジャンル:ライト感覚ファンキー&メロウ
気分は... :ベイエリアの風・・・

今日はCrackin'の3rdアルバム『Crackin'』(1977年)の紹介です。

サンフランシスコを拠点に活躍した白人黒人混合のファンク・グループCrackin'の紹介は、2nd『Makings Of A Dream』(1977年)、『Special Touch』(1978年)に続き、3回目となります。

レア・グルーヴ/フリーソウル方面で人気の『Makings Of A Dream』、AOR方面で人気の『Special Touch』に比べると、注目度の低いアルバムかもしれませんが、本作『Crackin'』もCrackin'のファンキー&メロウな音が好きな人であれば楽しめる1枚だと思います。

本作におけるメンバーは、Arno Lucas(vo、per)、Leslie Smith(vo、per)、Lester Abrams(vo、key)、Bob Bordy(g)、Brian Ray(g)、G. T. Clinton(key、syn)、Rick "Cheese" Chudacoff(b)、Peter Bunetta(ds、per)。ヴォーカルのLeslie Smith、後にプロデュース・チームとして活躍するRick "Cheese" ChudacoffとPeter Bunettaなどお馴染みのメンバーが名を連ねます。

本作からMichael Omartianがプロデュースを務めています。彼の手腕が光るのはソフィスティケイトされた次作『Special Touch』かもしれませんが、逆にソフィスティケイトされすぎていないのが本作の魅力かもしれません。

『Makings Of A Dream』収録の人気曲「Feel Alright」のようなキラー・チューンがないのが難点ですが、アルバム全体では白人黒人混合グループの特長を活かした、ライト感覚のファンキー&メロウを存分に満喫できます。アルバム全体の流れが実にいいと思います。

ライト感覚のファンキー&メロウは夏モードによくフィットします。

全曲紹介しときやす。

「It Just Takes A While」
Arno Lucas/Rick Chudacoff作。サマー・モードの爽快グルーヴ。爽やかなリード&コーラスが西海岸の晴れた空がよく似合いそうなオープニングです。

「The Force Is Watching You」
Leslie Smith/Lester Abrams/Michael Omartian作。ベイエリアらしいファンキー・フィーリングが楽しめる1曲。70年代好きの人であれば、初めて聴いても懐かしい印象を受ける仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=CtJPledk0TA

「Fallen Dancer」
Lester Abrams作。Crackin'らしいハイ・トーンのヴォーカル・ワークが栄えるミディアム・チューン。軽くラテン・フレイヴァーが効いています。

「I Know You Can」
L. Lovingood/Lester Abrams/Rick Chudacoff作。印象的なピアノ・リフが牽引します。『Makings Of A Dream』収録の人気曲「Feel Alright」をのどかにしたような雰囲気が僕好み。

「Do You Need More Time」
Arno Lucas/Leslie Smith/Lester Abrams作。抑えたなかにも存分にファンキー・フィーリングを満喫できる仕上り。

「Don't You Wish You Could Be There」
Arno Lucas/Leslie Smith/Rick Chudacoff作。さり気ないメロウ・フィーリングに思わずニンマリしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=wAyrQF81X7M

「You Know Where I Am」
Arno Lucas/Leslie Smith/Michael Omartian作。イントロのエレピの音色にグッとくるメロウ・バラード。AOR好きの人はなかなかグッとくる1曲なのでは?サンセット・モードがよく似合います。
http://www.youtube.com/watch?v=GKx_ukA3CkY

「The World's A Fool For You」
Lester Abrams作。Crackin'らしいライトで爽快なファンキー・フィーリングが堪能できます。ライト感覚ですが、しっかりとしたドライブ感があるのがいいですね。

「You'll Feel Better」
Arno Lucas/Peter Bunetta/Rick Chudacoff作。ギター・カッティングが心地好いミディアム・メロウ。ファンキーなのに、どこかのどかな感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=T2uBzs-70-0

Crackin'の過去記事もご参照ください。

『Makings Of A Dream』(1977年)
メイキングス・オブ・ア・ドリーム

『Special Touch』(1978年)
スペシャル・タッチ(SHM-CD紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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