発表年:1978年
ez的ジャンル:ゴスペル系ラテン・ファンク
気分は... :友よ、静かに瞑れ・・・
今回はレア・グルーヴ好きには垂涎モノの1枚、Aposento Alto『Goodby Old Friends』(1978年)です。
遂に世界初CD化が実現したラテン・ファンク作品です。
今年購入した再発モノでは一番興奮して聴いた作品です。
Aposento Altoは、カリフォルニア州サンノゼで結成されたグループ。
メンバーは、Joe Froby(vo、b)、Zeke Mendez(congas、per)、Eliezer Ayala(ds、vo)、Vincent Lopez(g)、Samuel Ayala(g)、Eddie Lopez(sax)、Samuel Betencourt(sax)、Rob Forby(tp、vo)、Eleazar Rojas(vo)の9名。
本作『Goodby Old Friends』(1978年)はグループ唯一のアルバムです。
墓前で友の死を悼む、やや強面の9人の男達・・・・
こんなジャケを観ると、友の仇を討つために立ち上がった男達・・・なんてハードボイルドなストーリーを勝手にイメージしてしまいますね。実はこのグループ、見た目の強面ぶりに反してゴスペル系なんです。
ただし、サウンドはとてもゴスペルとは思えない、スリリングなラテン・ファンクや哀愁のラテン・メロウを堪能できます。Santana、Azteca、Malo、Sapoといった西海岸ラテン・ロックがお好きな人は気に入るサウンドだと思います。
アルバムのハイライトは「Te Amo」ですが、個人的にはオープニング「El Vendra (He's Coming)」「What A Happy Life」 の格好良さに即KOされてしまいました。とにかくエキサイティングかつキレキレなラテン・グルーヴにアドレナリン出まくりです。
全曲紹介しときやす。
「El Vendra (He's Coming)」
オススメその1。不穏なイントロを突き破りホーン隊が駆け抜けていくスリリングなラテン・ファンク。西海岸を舞台にした刑事アクション映画のテーマ曲とかに似合いそうです。中盤のコンガのブレイクやカッティング・ギターの響きも格好良すぎます!緩急のつけ方も絶妙!この1曲だけでもかなり満足です!
http://www.youtube.com/watch?v=m8Rnw7uffmo
「I'm So Tired」
哀愁のラテン・チューン。男の哀愁が滲み出てくるヴォーカルやギターがいいですね。中盤のパーカッシヴな展開でメリハリをつけているのがいいですね。
「What A Happy Life」
オススメその2。開放的かつキレ味抜群のラテン・メロウ・グルーヴ。フリーソウル好きの人なんかはこの曲が一番フィットするのでは?それにしてもホーン隊の鳴りが実にいいですな!
http://www.youtube.com/watch?v=7Lpt3Qw0qW4
「Rejoice」
オススメその3。不穏な疾走感にハードボイルドな魅力を感じます。ラテン・ロック好きの人は間違いなくテンション上がると思います。終盤のドラム・ブレイクもサイコーにキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=7wnm5YcQQjU
「Te Amo」
オススメその4。本作のハイライト。12分超の大作ですが、喜怒哀楽・・・さまざまな表情を魅せるドラマティックな展開に圧倒されっぱなしです。中でも中盤のパーカッション、ドラムのブレイクにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=HqO7zdhOOrE
「Good-by Old Friends」
ラストは哀愁メロウなタイトル曲で締め括ってくれます。音的にはハワイアンAORあたりと一緒に聴いてもフィットすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=DvznMAr4q2Q
これぞレア・グルーヴの真骨頂!
歓喜の世界初CD化です。