2013年07月16日

Cesar『Cesar 830』

レア・グルーヴ方面で人気のラテン・ファンク/ソウル☆Cesar『Cesar 830』
Cesar 830
発表年:1975年
ez的ジャンル:Flying Dutchman系ラテン・ファンク/ラテン・ソウル
気分は... :灼熱のラテン・グルーヴ・・・

今回はボリビア出身のピアニストCesar AscarrunzCesar『Cesar 830』(1975年)です。レア・グルーヴ方面で有名な作品ですね。

Cesar Ascarrunzはボリビア出身でサンフランシスコのクラブ・オーナーだった人のようです。そのCesar唯一のアルバムがジャズ・ファンク系名門レーベルFlying Dutchmanからリリースされた本作『Cesar 830』(1975年)です。

プロデュースはBob Thiele、アレンジは帝王Miles Davis作品でお馴染みのTeo Maceroという大物が務めています。でもこれって完璧ジャズ作品の体制ですよね(笑)

内容としては、主役のCesar Ascarrunz自体はあまり目立っておらず、どちらかといえばCesar Ascarrunzとその仲間たちによるラテン作品という印象です。

アルバムには女性ソウル・シンガーLinda Tilleryやキューバ出身のコンガ奏者Aguabella(Francisco Aguabella)も参加しています。Linda TilleryはSantanaCoke Escovedoのアルバムにも参加していますね。Aguabellaはレア・グルーヴ好きには『Hitting Hard』が名盤として人気です。

ラテン作品といっても、ラテンをベースにジャズ、ファンク、ソウル、ロックのエッセンスを取り入れたミクスチャー感覚の躍動するラテン・サウンドを楽しめます。

とりあえずレア・グルーヴ人気曲「See Saw Affair」を聴けば、本作の魅力が実感できると思います。

灼熱のラテン・グルーヴで猛暑を乗り切る!

全曲紹介しときやす。

「Descarga」
Cesar Ascarrunz作。タイトルの通り、灼熱のデスカルガ(ジャム・セッション)を満喫できるラテン・グルーヴ。軽快なホーン隊にロッキン・ギターも入り乱れたハイテンションのラテン・グルーヴを満喫しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=SqefromzhpE

「See Saw Affair」
オススメその1。P. E. Smith作。レア・グルーヴ的にはLinda Tilleryのソウルフル・ヴォーカルをフィーチャーした本曲がハイライトですね。ラテン、ファンク、ロック、ソウルが見事に融合したフリーソウルな名曲だと思います。Linda Tilleryのヴォーカルはコクがあって素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=uzFGJrPQK4k

「The Devil & Montezuma」
Teo Macero作。スリリングなラテン・リズムに素晴らしいホーン・アンサンブルが絡むインスト・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=xT1WFI6TYVw

「Navidad Latino」
Teo Macero作。メロウなカッティング・ギターと開放的なホーン・アンサンブルが心地好いインスト・チューン。

「Azucar」
オススメその2。Louie Ramirez作。ラテン好きにはお馴染みのミュージシャンLouie Ramirezのカヴァー。ここではラテン・ロック調のテイストも織り交ぜたミクスチャー感のあるカヴァーで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=E2tFau2pg-M

「Gotta Get Away」
オススメその3。Angelo/Benny Velardo/Jim Vincent作。Linda Tilleryのエレガントなソウル・ヴォーカルとハイテンション&ハイブリッドなラテン・サウンドの組み合わせがサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=uxUK89yvhEQ

「Bridges」
Teo Macero作。いきなり爽快ベイエリア・フュージョンって感じで、他の楽曲と少し雰囲気が異なります。これはこれで楽しめますが・・・

「The Lady In My Life」
Tomas Gutierrez/Eddie Palmieri/Isamael Quintana作。ラストは正統派のラテン・チューンで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=rhVYd3MOHu8

ご興味がある方は本作に参加していたLinda TilleryAguabella(Francisco Aguabella)の作品をチェックしてみるのも面白いのでは?

Linda Tillery『Linda Tillery』(1977年)
Linda Tillery (韓国盤, 紙ジャケット仕様)

Linda Tillery『Secrets』(1985年)
Secrets

Aguabella『Hitting Hard』(1977年)
Hitting Hard

同じ西海岸ラテン・ファンクということで、少し前に紹介したAposento Alto『Goodby Old Friends』(1978年)もセットでどうぞ!

Aposento Alto『Goodby Old Friends』(1978年)
グッドバイ・オールド・フレンズ (GOODBY OLD FRIENDS) 紙ジャケット仕様
posted by ez at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする