2013年07月24日

Nicolette『Let No-One Live Rent Free In Your Head』

当時のUKらしさ満載!官能的超現実体験な女性ヴォーカル作品☆Nicolette『Let No-One Live Rent Free In Your Head』
Let No One Live Rent Free
発表年:1996年
ez的ジャンル:テクノ/アンビエント系女性ヴォーカル
気分は... :電脳世界の天使の声・・・

今回はナイジェリア系UK女性シンガーNicoletteの2ndアルバム『Let No-One Live Rent Free In Your Head(邦題:官能的超現実体験への情熱)』(1996年)です。

Nicolette(本名:Nicolette Suwoton)は1964年、スコットランド、グラスゴー生まれのナイジェリア系女性シンガー。

これまで『Now is Early』(1992年)、『Let No-One Live Rent Free In Your Head』(1996年)、『Life Loves Us』(2005年)といったアルバムをリリースしています。

トリップ・ホップ名盤Massive Attack『Protection』(1994年)において「Sly」「Three」の2曲でフィーチャーされ、その個性的なヴォイスと共に一躍注目の存在となったNicolette。

そんな注目を集めるなか、Talkin' Loudからリリースされた2ndアルバムが本作『Let No-One Live Rent Free In Your Head』(1996年)です。

4HeroDego、Ed HandleyとAndy Turnerによるテクノ/エレクトロニカ・ユニットPlaid、Atari Teenage Riotの設立メンバーでもあるドイツ人ミュージシャン、Alec Empire、UKのDJ/プロデューサーFelix、そしてNicolette本人がプロデュースを務めています。

唯一無二なNicoletteのチャーミングなヴォーカルと多彩なプロデューサー陣によるサウンドが相俟って、この時期のUKの最新サウンドを提示してくれます。僕もリアルタイムで本作を聴いた時、"これぞ今のUKの音!"と思い、何度も繰り返し聴いていた記憶があります。

ただし、どんなサウンドをバックにしても彼女の声がそこに入るとNicoletteワールドにしてしまうところがNicoletteというヴォーカリストのユニークなところですね。

個人的には電脳感覚のアンビエントな音世界にも惹かれます。

官能的超現実をぜひ体験あれ!

全曲紹介しときやす。

「Don't Be Afraid」
Nicoletteプロデュース。次曲「We Never Know」のプロローグのような電脳チューン。

「We Never Know」
Plaidプロデュース。テクノ/アンビエント・トラックと天からの声のようなNicoletteのユニーク・ヴォイスにより、脳内が電脳化されてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=jxyemSXmfcU

「Song For Europe」
Degoプロデュース。僕の一番のお気に入り。Degoによるアンビエント感覚のドラムンベース調サウンドとNicoletteのキュート・ヴォーカルが透明感のある音空間を創り上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=SgqvC5RsArE

「Beautiful Day」
Plaidプロデュース。ダークなトリップ・ホップ。美しくも儚い音世界が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=sHY1zaebMYE

「Always」
Nicoletteプロデュース。囁くようなNicoletteのヴォーカルがキュートなプリティ・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Ip_MpjdUw7Q

「Nervous」
Alec Empireプロデュース。へヴィ&ノイジーなデジタル・サウンドとNicoletteのユニーク・ヴォーカルのケミストリーを楽しみましょう。

「Where Have All The Flowers Gone?」
Plaidプロデュース。Pete Seeger作の反戦フォークをカヴァー。お馴染みの反戦ソング「花はどこへ行った」をアンビエント+教会音楽といった趣のカヴァーで聴かせてくれます。

「No Government As A Way Of Life」
シングルにもなった「No Government」のPlaid Remix。Plaidらしい電脳サウンドを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=W5hivDXm5wY

「Nightmare」
Alec Empireプロデュース。まさに悪夢といった雰囲気のダーク・サウンドとNicoletteのヴォーカルのコントラストが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=dZOWvYJXxlI

「Judgement Day」
Nicoletteプロデュース。美しいピアノをバックに、しっとりと歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=POHj5HmIhbQ

「You Are Heaven Sent」
Felixプロデュース。電脳空間で天国へ誘うかのようなNicoletteのヴォーカルが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=ut--Ly4fmg4

「Just To Say Peace And Love」
Degoプロデュース。ドラムンベース調「Song For Europe」に対して、こちらはDegoのHip-HopプロジェクトTek 9に通じる、ジャジーなブレイクビーツに仕上がっています。ジャジー・サウンドとNicoletteの不思議系ヴォーカルが案外マッチします。

「No Government (Original Version)」
Plaidプロデュース。前述のようにアルバムからの先行シングルにもなった楽曲です。ダークでエキゾチックなトラックに負けない、Nicoletteの個性的な声質の存在感が抜群です。
http://www.youtube.com/watch?v=kZXGvU6qLoI

「Don't Be Ashamed (Don't Be Afraid Part II)」
ラストは電脳チューンで締め括ってくれます。

『Now is Early』(1992年)
Now Is Early

『Life Loves Us』(2005年)
Life Loves Us
posted by ez at 02:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする