2013年08月13日

Blue Pearl『Naked』

ダンス・ヒット「Naked In The Rain」収録!☆Blue Pearl『Naked』
Naked
発表年:1990年
ez的ジャンル:ディーヴァ系UKクラブミュージック
気分は... :雷光が・・・

今回はUS黒人シンガーDurga McBroomと元Killing JokeのYouth(Martin Glover)によるダンス・ミュージック・デュオBlue Pearl唯一のアルバム『Naked』です。

同作からのシングル「Naked In The Rain」はUKシングル・チャート第4位のヒットとなりました。また、USダンス・チャートでもヒットしました。

今となっては忘れ去られた感のあるユニットですが、90年代UKクラブミュージックをリアルタイムで聴いていた人であれば懐かしい作品ですよね。僕も当時愛聴していた一人です。僕の場合、ヒット・シングル「Naked In The Rain」以上に、2ndシングル「Little Brother」や3rdシングル「Alive」がお気に入りでよく聴いていた記憶があります。

僕が所有するCDはUS盤であり、曲構成は同じですが、アルバム・タイトルが『Blue Pearl』であり、ジャケも異なります。

Blue Pearl『Blue Pearl』 ※US盤
blue pearl blue pearl.jpg

ハウス、グラウンドビート等のエッセンスも取り入れたYouthが創り出すダンス・サウンドには、当時のUKクラブミュージックの魅力が詰まっています。そこにDurga McBroomの圧倒的な低音ソウルフル・ヴォーカルが加わり、パワフルなケミストリーを起こしているのが本作の魅力だと思います。

Durga McBroomがPink Floydのツアーのバック・ヴォーカルを務めていた縁で、David Gilmour(g)とRichard Wright(key)というPink Floydのメンバー2名が参加しています。

僕にとっては、聴くたびに懐かしさが込み上げてくる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Naked In The Rain」
前述のようにUKシングル・チャート第4位のヒットとなったグループの代表曲。サウンドだけ聴くと必ずしも僕好みの音ではありませんが、Durgaのドスの効いたヴォーカルが加わることにより、ケミストリーが起こり、魅力的なダンス・チューンに変貌しています。
http://www.youtube.com/watch?v=MLSGYZpsg9k

「Down To You」
Durgaのパンチの効いたヴォーカルの魅力を活かしたソウルフルなダンス・チューン。生演奏のベースが結構効いています。

「Chemical Thing」
オススメその1。Durgaの圧倒的なヴォーカルとYouthによるダークなダンス・サウンドが良くマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=-iQDeE7-xLI

「I Never Knew」
ダンサブル&サイバーUKソウルといった趣の仕上がり。Soul II Soul等でお馴染みのUKのプロデューサーSimon Lawがピアノで参加しています。

「Running Up That Hill」
オススメその2。Kate Bush作品のカヴァー。なかなか格好良いアッパー・チューンに仕上がっています。ギターはDavid Gilmour。

「Little Brother」
オススメその3。アルバムからの2ndシングル。前述のように当時の僕のお気に入り曲。重心低く疾走するグルーヴとDurgaの艶やかなディープ・ヴォーカルが生み出すコズミック&ドリーミーな音世界はサイコーです!
https://www.youtube.com/watch?v=07IV7VynI8E

「Alive」
オススメその4。「Little Brother」と並ぶ僕のお気に入り。グラウンドビート調トラックをバックに、DurgaがソウルフルなヴォーカルでキメてくれるUKソウル・チューン。こういった曲にDavid GilmourとRichard Wrightが参加しているのが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=vfkOdio74nQ

「Rollover」
オススメその5。Durgaのヴォーカルが栄えるソウル・チューン。アフリカ的エッセンスの取り入れ方などはCaron Wheeler作品あたりにも通じるものがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=buy4wN8UED8

「Without Love」
ハウス色の強いダンス・チューン。「Naked In The Rain」あたりと比較すると、あくまでDurgaのヴォーカルをメインに据えている感じが僕好み。

「Over You」
本作では異色の正統派バラード。哀愁のメロディをしっとりと歌い上げます。

「Chemical Thing (Ambient Mix)」
「Chemical Thing」のリミックスです。アンビエント感が漂います。
http://www.youtube.com/watch?v=_afxh27bqFI

「Rollover (Acapella)」
ラストは「Rollover」のア・カペラです。

90年代前半のUKクラブミュージック好きだなぁ・・・
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2013年08月12日

Switch『Switch』

Bobby DeBarge、Phillip Ingramの双頭ヴォーカルによるソウル/ファンク作品☆Switch『Switch』
SWITCH
発表年:1977年
ez的ジャンル:メロウ・ソウル/ファンク・グループ
気分は... :岡崎上手かった!

サッカーはドイツ・ブンデス・リーガが開幕!
細貝、岡崎は新天地で良いスタートを切れて良かったですね。
特に岡崎の今季リーガ初ゴールは見事でしたね。

今回は某ブラック・ディスク・ガイドにも掲載されている1枚、Switch『Switch』(1978年)です。

Switchは1970年代後半から80年代前半に活動していたソウル/ファンク・グループ。

結成時のメンバーは、Bobby DeBarge(vo、key、ds)、Tommy DeBarge(b、vo)、Phillip Ingram(vo、key、per)、Jody Sims(ds、per、vo)、Gregory Williams(tp、key、vo)、Eddie Fluellen(key、tb、vo)の6名。

このうち、Bobby DeBarge、Tommy DeBargeの2人は80年代に活躍した兄妹ソウル・グループDeBargeのメンバーの実兄です(Bobbyは後にDeBargeに加入)。また、Phillip Ingramは人気ソウル・シンガーJames Ingramの実弟です。

Switchの前身はBarry Whiteのバック・バンドのWhite Heatです。Bobby DeBarge、Phillip Ingram、Jody Sims、Gregory Williamsが参加していたWhite Heatは1975年にアルバム『White Heat』をリリースしています。

その後、上記4名にTommy DeBargeを加えた5名がHot-Iceとしてバンドを継続させます。Hot-Iceは1977年にアルバム『Pall Mall Groove』(1977年)をドイツでリリースしています。同作は1979年にSmash名義のアルバム『Smash』として、本国アメリカでリリースされています。ちなみに、『Pall Mall Groove』のレコーディングにはDeBargeのメンバーたちも参加していた模様です。

こうした紆余曲折を経て、上記6名のラインナップでSwitchとして新たなスタートを切ったグループは、Motown傘下のGordyレーベルとの契約を勝ち取り、1978年に今日紹介する1stアルバム『Switch』(1978年)をリリースします。同作は全米R&Bアルバム・チャート第6位となり、同作からのシングル「There'll Never Be」は全米R&Bチャート第6位のヒットとなりました。

その後もグループは、『Switch II』(1979年)、『This Is My Dream』(1980年)、『Reaching for Tomorrow』(1980年)、『Switch V』(1981年)、『Am I Still Your Boyfriend?』(1984年)といったアルバムをリリースしています。

プロデュースは、メンバー以外にJermaine JacksonThe Bewley BrothersGreg WrightMichael B. Sutton/Brenda Suttonが務めています。

アッパーなファンク・チューンも収録されていますが、本作の魅力は「There'll Never Be」「I Wanna Be Closer」「It's So Real」あたりのメロウなミディアム〜スロウにあると思います。

メロウ・ソウルでジェントル気分に!

全曲紹介しときやす。

「I Wanna Be With You」
Bobby DeBarge作。The Bewley Brothers/Bobby DeBargeプロデュース。BobbyのPhillip双頭リードを満喫できるオープニング。メロウな中のソウルフルな味わいが芳しいミディアム・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=o5KIizZdpqs

「There'll Never Be」
オススメその1。Bobby DeBarge作。The Bewley Brothers/Bobby DeBargeプロデュース。前述のように、全米R&Bチャート第6位のヒット・シングル。ハイ・トーンのヴォーカル・ワークと都会的サウンドにグッとくるメロディアスなメロウ・チューン。このグループの魅力が凝縮されている1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=q2LCd53CYqA

2Pac feat. Jewell & Danny Boy「Never Call You Bitch Again」
Erykah Badu「That Hump」、Irealz「Never B a Better」のサンプリング・ソースにもなっています。
2Pac feat. Jewell & Danny Boy「Never Call You Bitch Again」
 http://www.youtube.com/watch?v=94mT6vn-nqM

「I Wanna Be Closer」
オススメその2。Jermaine Jackson作・プロデュース。この曲もシングルになりました。ロマンティック・モードのスウィート・バラードです。美しいヴォーカル・ワークを満喫しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=3ZdINRs8BBQ

「We Like To Party...Come On」
Bobby Debarge/Gregory Williams作。The Bewley Brothers/Gregory Williamsプロデュース。EW&F風のキャッチーなファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=VJ28jTvMti8

「Fever」
Ronnie Vann/Greg Wright作。Greg Wrightプロデュース。開放的なミディアム・ファンク。悪くはないけど、インパクト不足の感も否めないかも!
http://www.youtube.com/watch?v=xYJ33ZCLIW8

「You Pulled A Switch」
Ronnie Vann/Greg Wright作。Greg Wrightプロデュース。メロウ・ダンサーなミディアム・グルーヴ。もっと突き抜けてもいい感じもしますが、メロウなグルーヴ感は悪くはないです。
http://www.youtube.com/watch?v=tCrutWOy9Q0

「It's So Real」
オススメその3。Michael B. Sutton/Brenda Sutton作・プロデュース。アーバン・メロウ好きにはグッとくるミディアム・スロウ。Mike & Brenda Suttonは良い曲書きますね。元々はThe Originalsへ楽曲提供していた曲です。The Originalsヴァージョンは『Communique』(1976年)に収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=N8O_kwoVBEI

「Somebody's Watchin' You」
Jody Sims作。The Bewley Brothers/Jody Simsプロデュース。ヴォーカル・ワークの魅力を活かした切れ味のあるファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Zy8yMYL8u1I

Switchの他作品もチェックを!

『Switch II』(1979年)
SWITCH II

『This Is My Dream』(1980年)
This Is My Dream

『Reaching for Tomorrow』(1980年)
リーチング・フォー・トゥモロー
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2013年08月11日

The Oldians『Island Jazz Sessions』

サマー・モードに最適!バルセロナ発ジャマイカン・ジャズ!☆The Oldians『Island Jazz Sessions』
アイランド・ジャズ・セッションズ
発表年:2013年
ez的ジャンル:バルセロナ産ジャマイカン・ジャズ
気分は... :アイランド気分で・・・

今回はこの夏イチオシのアルバム、バルセロナ発のジャマイカン・ジャズ作品The Oldians『Island Jazz Sessions』です。

The Oldiansは、2001年にスペイン、バルセロナで結成されたジャマイカン・ジャズ・グループ。

メンバーはリーダーのJavier Garcia(g)を中心に、Xavi Angulo(ds)、 Alvaro Taborda(b)、Eduard Fernandez(p、org)、Ricard Vinyets(sax)、Pol Omedes(tp)、Leire Etxarri(vo)という編成です。

グループはこれまで『Old Secrets』(2008年)、『Arts of Seduction』(2010年)、『Wandering Souls』(2011年)、『Downtown Rock』(2013年)という4枚のアルバムをリリースしています。

本作『Island Jazz Sessions』は、上記のオリジナル・アルバム4枚から20曲をセレクトした日本独自の編集盤であり、国内デビュー盤となります。

日本独自の編集盤の類は好きではない僕ですが、The Oldiansの場合、現状で入手しづらいアルバムやアナログのみのアルバムもあるので、この『Island Jazz Sessions』はグループの全貌を手軽に把握できるお得な1枚だと思います。

ロックステディ、スカといったヴィンテージなジャマイカン・サウンドとジャズ・サウンドを融合させた"ジャマイカン・ジャズ"という独自スタイルが、スペイン、バルセロナから生まれたというのが興味深いですね。

ジャズ・サウンドとの融合でマイルドになった分、オーセンティックなレゲエ/スカよりも聴きやすいと思います。また、紅一点Leire Etxarriのコケティッシュなヴォーカルも大きな魅力です。

南国のアイランド気分に浸れる夏モードにピッタリな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Crossroads」
オススメその1。『Downtown Rock』収録曲。ミュート・トランペットによるジャジーなイントロから一転、軽快なジャマイカン・リズムが心地好く響くオープニング。伸びやかでキュートなLeire Etxarriのヴォーカルもサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=r6rlqB1lYbI

「Talking Alone」
『Wandering Souls』収録曲。ユル〜いリズムとジャジー・ムードが違和感なく同居しているのがいいですね。バカンス・モードには最高です!

「Wandering Souls」
『Wandering Souls』収録曲。スカのリズムにのったメロウなジャジー・サウンドとコケティッシュなLeire Etxarriのヴォーカルがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=mYfGMBu1EKg

「Moonriver」
『Old Secrets』収録曲。映画『ティファニーで朝食を』の主題歌としてお馴染みのJohnny Mercer/Henry Mancini作品のカヴァー。アカデミー歌曲賞およびグラミーを受賞した大名曲を、ストリングスも入ったエレガントなジャマイカン・ジャズで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=QJLAVV4SR_Y

「Jay's Mood」
『Downtown Rock』収録曲。リーダーJavier Garciaのギターをフィーチャーしたメロウなインスト。
http://www.youtube.com/watch?v=t3kW6FG4ve4

「Blue Marbles」
オススメその2。『Wandering Souls』収録曲。ラヴァーズ好きの人にオススメなメロウ・チューン。コケティッシュなLeire Etxarriのヴォーカルが実に愛らしい!サックス・ソロも盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=G-3TuMkB4JY

「Deception (Misty)」
オススメその3。『Arts of Seduction』収録曲。Erroll Garner作のジャズ・スタンダード「Misty」のカヴァー。個人的には、和モノGROOVE好きの方は知っているであろうInclude「Go Who Goo Fool」(1992年)に収録されていた「Misty」のレゲエ・カヴァーが好きだったのですが、本カヴァーを聴いていたらそれを思い出してしまいました。思わず、CD棚から久々に「Go Who Goo Fool」を取り出し、Includeの「Misty」を聴いてしまいました。

「Ilusions (You Make Me Feel Brand New)」
『Arts of Seduction』収録曲。The Stylisticsの大ヒット曲「You Make Me Feel Brand New」(Thom Bell/Linda Creed作)をカヴァー。アイランド・モードの「You Make Me Feel Brand New」もいいもんですよ。

「The Fighter」
『Wandering Souls』収録曲。ジャジーな哀愁モードがアルバムに落ち着きを与えてくれます。

「One Way Ticket」
オススメその4。『Wandering Souls』収録曲。キュートなLeire Etxarriのヴォーカルの魅力全開のラブリー・チューン。Eduard Fernandezの小粋なピアノもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ji5eNUva0rk

「Seduction (Speak Low)」
『Arts of Seduction』収録曲。Kurt Weill作のスタンダードをカヴァー。ジャジー&メロウなジャマイカン・ジャズを堪能できるインストです。

「Red Code」
オススメその5。『Downtown Rock』収録曲。初めて聴くのに、昔から愛聴したいる曲のようにスンナリ入ってきたジャマイカン・メロウ・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=OFH78y50spo

「Slowly」
オススメその6。『Wandering Souls』収録曲。ロマンティック・サウンドとLeire Etxarriのヴォーカルが素敵なアイランド・モードへ誘ってくれます。

「Shalalala (Prisoner of Love)」
オススメその7。『Downtown Rock』収録曲。ラヴァーズ好きの人であれば、グッとくるメロウ・チューンなのでは?Leire Etxarriのレイジー・ヴォーカルとロマンティックなサックス・ソロもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=gwNsQEhedyY

「Words On The Sand」
『Downtown Rock』収録曲。ユル〜いジャマイカン・サウンドがリラックスさせてくれます。

「Dippy」
『Downtown Rock』収録曲。オルガンの効いたヴィンテージ感のあるジャマイカン・サウンドがいい感じ。

「Sometimes」
オススメその8。『Old Secrets』収録曲。ここではRuben Lopezの男性ヴォーカルも加わり、Leire Etxarriと交互にリードをとります。その意味では、他の曲にはない印象を受けるかも?
http://www.youtube.com/watch?v=CXfJAqRaJlg

「Failed Love Affairs」
『Downtown Rock』収録曲。ヴィンテージ・ソウルとジャマイカン・ジャズを融合させた雰囲気が印象的です。。
http://www.youtube.com/watch?v=nfj1Em6b7ZE

「Smooth Taste」
『Old Secrets』収録曲。メロウなJavier Garciaのギターと共にスタートするインスト・チューン。エレピやサックスもメロウ・ワールドを盛り上げてくれます。サンセット気分にぴったりな1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=gK3DI0vTPBg

「The Rich Life Of A Poor Man」
オススメその9。『Wandering Souls』収録曲。ラストもメロウなインスト・チューン。こんな素敵なサウンドを聴けば、貧乏人でも豊かな生活を過ごせる?
http://www.youtube.com/watch?v=OzVVDEk3h7A

ご興味がある方はオリジナル・アルバムもチェックを!

『Arts of Seduction』(2010年)
Arts of Seduction

『Downtown Rock』(2013年)
Downtown Rock
posted by ez at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月10日

Willie Bobo『Juicy』

ヒップなブーガルー/ラテン・ジャズ!☆Willie Bobo『Juicy』
Juicy
発表年:1967年
ez的ジャンル:N.Y.ブーガルー/ラテン・ジャズ
気分は... :ジューシー・オレンジ!

今回はラテン・パーカッション/ティンバレス奏者Willie Boboが1967年にリリースした『Juicy』です。

Willie Bobo(本名:William Correa)(1934-1983年)はN.Y.スパニッシュ・ハーレム出身のニューヨリカン。

Cypress HillのメンバーであるEric "Bobo" Correaは彼の息子です。

Machito、Tito PuenteCal Tjader等のグループで活躍し頭角を現し、60年代以降は自身のリーダー作も数多くリリースしています。

『Juicy』は数あるWillie Bobo作品のなかでも今日再評価の高い1枚ですね。ダンス・ジャズ全盛の90年代に再び脚光を浴びたのも頷ける内容です。

当時のソウル・ヒットやジャズ・スタンダードのカヴァーをはじめ、ヒップなブーガルー/ラテン・ジャズで聴かせてくれます。

ジューシー&セクシーなジャケに惹かれた方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Knock on Wood」
Steve Cropper/Eddie Floyd作。オープニングはEddie Floydのソウル・ヒットをカヴァー。ソウル・ジャズ好きの方も楽しめるブーガルーを楽しみましょう。

「Mating Call」
Tadd Dameron/Bert Keyes作。N.Y.ラテンらしい雰囲気の中でラテン・リズムが躍動しています。

「Mercy, Mercy, Mercy」
Joe Zawinul作の名曲カヴァー。オリジナルは当ブログで紹介したCannonball Adderley『Mercy, Mercy, Mercy!』(1968年)に収録されています。ゆったりとした中にもラテン・ソウルな味わいを存分に満喫できます。

「Felicidad」
Clarence "Frogman" Henry作。エレガントな疾走感にグッとくるパーカッシヴ感抜群の仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=Xfy544KwH0s

「La Descarga del Bobo」
オススメその1。William Correa作。Boboのティンヴァレスが炸裂するデスカルガ。ハイテンションで駆け抜けます。
http://www.youtube.com/watch?v=ye3Nap_zY3E

「Juicy」
Mike Stoller作。タイトル曲は軽快なブーガルー。ジャケ同様のヒップな感覚が伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=GEZubD07AYM

「Ain't Too Proud to Beg」
Eddie Holland / Norman Whitfield作。The Temptationsのヒット曲をカヴァー。ソウルフルな味わいを損なわず、上手くラテン・フレイヴァーを足しているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=3H-SRikU06o

「Music to Watch Girls By」
Sid Ramin作。Bob Creweのヒット曲をカヴァー。ノスタルジック・モードの哀愁ラテンに仕上がっています。

「Dreams」
オススメその2。Bobby Valentin作。この疾走感は格好良いですね。この演奏を聴けば、本作の再評価が高いのも頷けます。

「Dis-Advantages」
Mitch Leigh作。正攻法ラテン・ジャズに仕上がっています。

「Roots」
オススメその3。Sonny Henry作。個人的には本作のハイライト。ハードボイルドな疾走感が格好良いN.Y.ラテンを満喫できます。ダンス・ジャズ時代の今日聴いてもフィットする格好良さです。サイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=ls60ByO9D5k

「Shing-a-Ling Baby」
William Correa/Bobby Valentin作。ラストはN.Y.らしいシング・ア・リング(ブーガルー)で締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=n2uHdehw7Ag

CDには「Juicy」「Music to Watch Girls By」「Dis-Advantages」「Shing-a-Ling Baby」の別テイクがボーナス・トラックとして追加収録されています。

Willie Boboの他作品もチェックを!

『Bobo's Beat』(1963年)
ボボズ・ビート

『Bobo! Do That Thing/Guajira』(1963年)
Do That Thing

『Let's Go Bobo!』(1964年)
レッツ・ゴー・ボボ

『Spanish Grease/Uno, Dos, Tres 1.2.3』(1965/66年) ※2in1
Uno Dos Tres & Spanish Grease

『Bobo Motion』(1967年)
Bobo Motion (Dig)

『A New Dimension』(1968年)
New Dimension (Special Packaging)

Willie Bobo & The Bo-Gents『Do What You Want To Do, Tomorrow Is Here』(1971年)
Do What You Want to Do

『Tomorrow Is Here』(1977年)
トゥモロー・イズ・ヒア

『Bobo』(1979年)
ボボ【完全生産限定盤】
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2013年08月09日

『今の気分は...2013年8月9日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は今年紹介した新作の中から今の季節にフィットしそうな楽曲をセレクトしてみました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

restless soul Fun Band「Krafty Hand」
http://www.youtube.com/watch?v=yCzgVd3lCzY
From 『Fun Lp』(2013年)
restless soul fun band fun lp.jpg

Elements Of Life「You Came Into My Life (Louie Vega Roots NYC Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=etRK4ndwNO4
From 『Eclipse』(2013年)
エクリプス

Omar「There's Nothing Like This」
http://www.youtube.com/watch?v=Y8ZsPdJOmBQ
From 『The Man』(2013年)
Man

The Jazzinvaders Featuring Dr. Lonnie Smith「Mellow Mood」
http://www.youtube.com/watch?v=hkBLDosdAIY
From 『That's What You Say!』(2013年)
ザッツ・ホワット・ユー・セイ!

Gaetano Partipilo「Ocean Dance」
http://www.youtube.com/watch?v=9vuQCfOMB80
From 『Besides - Songs from the Sixties』(2013年)
BESIDES ~ Songs from the Sixties [輸入盤]

Papik「Rimpiangerai」
http://www.youtube.com/watch?v=Or0qI5RI4cQ
From 『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』(2013年)
カクテル・マルティーノ ~ ブルーノ・マルティーノ・トリビュート・アルバム (papik presents COCKTAIL MARTINO ~ tribute to Bruno Martino) [輸入盤]

Mario Biondi「Girl Blue」
http://www.youtube.com/watch?v=vyxiyple00o
From 『Sun』(2013年)
Sun

Khari Simmons「Never In Your Sun」
http://www.youtube.com/watch?v=ZO6r89eNQtE
From 『Sun Flower』(2013年)
SUNFLOWER

Charlie Wilson「Oooh Wee」
http://www.youtube.com/watch?v=M3H1PZj5ZEo
From 『Love, Charlie』(2013年)
Love Charlie

Dexter Story「Underway (Love Is...)」
http://www.youtube.com/watch?v=G1VHlNxhFVQ
From 『Seasons』(2013年)
Seasons
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