2013年09月25日

Dionne Warwick『Make Way For Dionne Warwick』

「Walk On By」「A House Is Not a Home」など珠玉の名曲の数々を満喫できる1枚☆Dionne Warwick『Make Way For Dionne Warwick』
メイク・ウェイ・フォー・ディオンヌ・ワーウィック(紙ジャケット)
発表年:1964年
ez的ジャンル:Hal David/Burt Bacharach黄金コンビ系女性ヴォーカル
気分は... :なんとかなるさ・・・

今回は今年デビュー50周年を迎えたベテラン女性シンガーDionne Warwickの3rdアルバム『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)です。

Dionne Warwickの紹介は、『Then Came You』(1975年)、『Love at First Sight』(1977年)に続き3回目となります。

デビュー50周年やら来日記念やらで今年作品の紙ジャケ化が一気に進んだDionne Warwick。僕自身はDionne Warwickというシンガーが特別好きというわけではありませんが、紙ジャケ化された彼女のアルバム群を眺めてみると、やはり偉大なシンガーであると実感しますね。

3rdアルバムとなる本作『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)は、彼女初の全米R&Bアルバム・チャートTop10入りのアルバムであり、大ヒット曲「Walk On By」が収録された作品です。

デビュー以来、Hal David/Burt Bacharachの黄金コンビがプロデュース/ソングライティングを手掛けてきましたが、彼らとのトライアングルが大きく花開いた出世アルバムかもしれませんね。

「Walk On By」「You'll Never Get to Heaven」「A House Is Not a Home」「Reach Out for Me」というシングル4曲、さらには後年The Carpentersが大ヒットさせた「They Long to Be Close to You」のDionneヴァージョンなどHal David/Burt Bacharachによる珠玉の名曲の数々を満喫できます。

個人的には、内容以前にジャケだけで名盤に認定してしまった1枚です(笑)
自信満々の表情でポーズをキメるDionneの姿は、そのまま歌やサウンドにも反映されています。

コンパクトに初期Dionne Warwickの魅力とHal David/Burt Bacharach作品の素晴らしさを堪能できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「A House Is Not a Home」
アルバムからの3rdシングル。他のシングルほどヒットはしませんでしたが、その後数多くのアーティストによってカヴァーされた名曲です。当ブログでもLuther VandrossCheryl "Pepsii" RileyBill Evans TrioThe Frank Cunimondo Trio Feat. Lynn Marinoのカヴァーを紹介済みです。美しく切ないメロディをDionneがエレガントな歌声で情感豊かに歌い上げます。改めて素晴らしい名曲だと感心してしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=DR3lfJjCMWE

「People」
Jule Styne/Bob Merrill作。Barbra Streisand主演のミュージカル『Funny Girl』の挿入歌をカヴァー。当ブログではThe Peddlersのカヴァーも紹介済みです。ポピュラー・スタンダード然としたエレガントさが漂うカヴァーに仕上がっています。

「They Long to Be Close to You」
The Carpentersの大ヒット曲でお馴染みの楽曲のDionneヴァージョン。オリジナルはRichard Chamberlainヴァージョン(1963年)です。Dionneが切々と歌い上げる本ヴァージョンは、The Carpentersヴァージョンを予感させる素晴らしい仕上がりです。やはりこの曲は女性ヴォーカルがいいですね。当ブログではBirgit Lystagerのカヴァーも紹介済みです。
http://www.youtube.com/watch?v=MsBHXGpVtM8

「The Last One to Be Loved」
Dionneらしい華のある歌声が栄えるドラマティックなアレンジが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=mtWKMiztuqg

「Land of Make Believe」
小粋なピアノとストリングをバックに、少しキュートな雰囲気の歌声を聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=WcIVyH-YefM

「Reach Out for Me」
アルバムからの4thシングル。全米R&Bチャート第1位(全米チャート第20位)のヒットとなりました。オリジナルはLou Johnsonヴァージョンです。当ブログではMichael HendersonThe Carnivalのカヴァーも紹介済みです。やはり、この曲はDionneヴァージョンがサイコーですね。ポップでソウルな魅力がバランス良く詰まっています。本作における僕の一番のお気に入りでもあります。
http://www.youtube.com/watch?v=3SRWHRIvy9Q

「You'll Never Get to Heaven」
アルバムからの2ndシングル。全米R&Bチャート第10位(全米チャート第34位)のヒットとなりました。この曲も大好き!恋する女心をキュートに歌い上げます。実にキャッチーでいいですね。当ブログではCal Tjaderのカヴァーも紹介済みです。
http://www.youtube.com/watch?v=s91DltUQvC4

「Walk On By」
全米R&Bチャート第1位(全米チャート第6位)となった大ヒット・シングル。彼女のキャリアを代表するヒット曲であり、Hal David/Burt Bacharachコンビを代表する名曲ですね。数多くのアーティストがカヴァーしていますが、やはりDionneのオリジナルがしっくりきますね。歌やサウンドから名曲のオーラが出ていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=vsGsCvJWEo8

本曲について、当ブログではCal TjaderAverage White BandGloria GaynorThe Four King CousinsThe CarnivalPucho & The Latin Soul BrothersGimmicksChristopher ScottRobin McKelle & The Flytonesのカヴァーも紹介済みです。ご興味のある方はそれらの記事もご参照下さい。

「Wishin' and Hopin'」
こちらはDusty SpringfieldがヒットさせたHal David/Burt Bacharach作品。デビュー・アルバム『Presenting Dionne Warwick』にも収録されていた作品です。派手さはありませんが、小粋な雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2ZbrDo6pvT8

「I Smiled Yesterday」
軽快なリズムにのってDionneの歌声も軽やかです。ただし、他の楽曲と比較して少し古めかしい印象を受けます。
http://www.youtube.com/watch?v=l01THpM5oVs

「Get Rid of Him」
ラスト2曲はHal David/Burt Bacharach作品ではありません。本曲はHelen Miller/Howard Greenfield作。少しレイジーな雰囲気が実にキュートです。意外に気に入っている1曲。

「Make the Night a Little Longer」
Gerry Goffin/Carole King作。ラストはCarole King作品で締め括ってくれます。少し切ないメロディをDionneらしいエレガントな歌声で歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=tGdoQ15G274

ご興味がある方は初期(Scepter時代)の他作品もチェックを!

『Presenting Dionne Warwick』(1963年)
プレゼンティング・ディオンヌ・ワーウィック(紙ジャケット)

『Anyone Who Had a Heart』(1964年)
エニイワン・フー・ハド・ア・ハート(紙ジャケット)

『The Sensitive Sound of Dionne Warwick』(1965年)
ザ・センシティヴ・サウンド・オブ・ディオンヌ・ワーウィック(紙ジャケット)

『Here I Am』(1965年)
ヒア・アイ・アム(紙ジャケット)

『Here Where There Is Love』(1966年)
ヒア・ホエア・ゼア・イズ・ラヴ(紙ジャケット)

『On Stage and in the Movies』(1967年)
オン・ステージ・アンド・イン・ザ・ムーヴィー(紙ジャケット)

『The Windows of the World』(1967年)
ザ・ウィンドウズ・オブ・ザ・ワールド(紙ジャケット)

『The Magic of Believing』(1968年)
ザ・マジック・オブ・ビリーヴィング(紙ジャケット)

『Dionne Warwick in Valley of the Dolls』(1968年)
哀愁の花びら(紙ジャケット)

『Promises, Promises』(1968年)
プロミセス・プロミセス(紙ジャケット)

『Soulful』(1969年)
ソウルフル(紙ジャケット)

『I'll Never Fall in Love Again』(1970年)
恋よ、さようなら(紙ジャケット)

『Very Dionne』(1970年)
ヴェリー・ディオンヌ(紙ジャケット)

Dionne Warwickの過去記事もご参照下さい。

『Then Came You』(1975年)
愛のめぐり逢い(紙ジャケット)

『Love at First Sight』(1977年)
ラヴ・アット・ファースト・サイト(紙ジャケット)
posted by ez at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする