2013年10月13日

The Foreign Exchange『Love In Flying Colors』

クロスオーヴァー色をさらに強めた最新作☆The Foreign Exchange『Love In Flying Colors』
Love in Flying Colos
発表年:2013年
ez的ジャンル:ハイパー・クロスオーヴァー・ソウル
気分は... :進化が止まらない・・・

The Foreign Exchangeの最新作『Love In Flying Colors』です。

オランダ出身のトラックメイカーNicolayとアメリカ・ノースカロライナ出身のHip-HopグループLittle BrotherのMCであったPhonteの二人から成るユニットThe Foreign Exchangeについて、これまで紹介した作品は以下の2枚。

 『Leave It All Behind』(2008年)
 『Authenticity』(2010年)

また、Nicolayの別ユニット作品やPhonteのソロ作も紹介済みです。

 Nicolay & Kay『Time:Line』(2008年)
 Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)

前作『Authenticity』(2010年)から約3年ぶりの新作となる4thアルバム『Love In Flying Colors』

元々はHip-HopユニットとしてスタートしたThe Foreign Exchangeですが、2nd『Leave It All Behind』からPhonteのヴォーカルの比重が高まり、殆どラップを聴けませんでした。さらに前作『Authenticity』でもエレクトリック・ソウル色を強め、もはやHip-Hopユニットというより、エレクトリック・ソウル・ユニットという呼称が相応しくなっていました。

そんな流れで最新作もソウル・ヴァイヴを強めた方向になると予想していましたが、ここまでクロスオーヴァー色を強めてくるとは思いませんでした。それまでの彼らの作品よりも、彼らのレーベルThe Foreign Exchange Musicの音楽ディレクターを務めるキーボード奏者/プロデューサーZo!の最新作『ManMade』(2013年)の雰囲気に近いですね。実際、参加メンバーもかなり重なっていますし・・・

レコーディングにはZo!(key、p、b)、Chris Boerner(g)といったFE作品でお馴染みのミュージシャンや、Sy SmithCarmen RodgersShana TuckerEric RobersonGwen BunnCarlitta DurandJeanne Jollyといったシンガーが参加しています。

Zo!Mark De Clive-Loweあたりが好きな人であれば、ジャスト・フィットするクロスオーヴァー作品だと思います。もちろん僕の嗜好にもジャスト・フィットです。

進化し続けるForeign Exchange!
信頼できる音がここにある!

全曲紹介しときやす。

「If I Knew Then」
Carmen Rodgersをフィーチャー。オープニングは爽快フューチャー・ソウル。フューチャーリスクティックな疾走感にのって、Phonteのジェントル・ヴォーカルとCarmen Rodgersの爽快ヴォーカルが駆け抜けます。
http://www.youtube.com/watch?v=fTLikNTpIVk

「Right After Midnight」
Sy Smithをフィーチャー。80年代のエッセンスも感じられるエレクトリックなクロスオーヴァー・ソウルに仕上がっています。Sy Smithは本作の雰囲気に相応しい客演ですな。
http://www.youtube.com/watch?v=ykNWPBJcjc0

「Better」
Shana Tucker & Eric Robersonをフィーチャー。ビューティフルなクロスオーヴァー・ソウルはForeign Exchangeらしい音世界を満喫できます。インディ・ソウルの実力派シンガーEric RobersonはPhonteZo!のアルバムにも参加していたので自然な客演ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=X_B74vG2v2Q

「On A Day Like Today」
ドリーミーなクロスオーヴァー・ソウル。Zo!『ManMade』をイメージさせる音なので、てっきりZo!参加曲だと思い込んでいましたが、僕の誤認でした(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=NCwpzGJ1BVA

「Listen To The Rain」
本曲こそはZo!参加曲(ピアノ、フェンダー・ローズ、ベース)。Phonteの味わい深いヴォーカルとChris Boernerのアコースティック・ギターが印象的なオーガニック感覚の仕上がりです。美しいストリングスも印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=LWMHPwC-tf4

「Call It Home」
Jeanne Jollyをフィーチャー。アルバムからの先行シングルにもなったミステリアス&サイバーなフューチャー・ソウル。クロスオーヴァーなクラブミュージック好きの人はグッとくるはず!フューチャーリスティックながらもソウルなグッドヴァイヴを忘れていないのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=mj9XRorvs70

「The Moment」
この曲もクラブミュージック仕様のフューチャー・ソウル。ひたすら心地好いひと時を満喫できます。前曲と本曲あたりにNicolayとPhonteが本作で目指した音世界が凝縮されているのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=HppIkLG8PxI

「Can't Turn Around」
Gwen Bunnをフィーチャー。Mark De Clive-Loweあたりが参加していそうな雰囲気のフューチャーリスティックなクロスオーヴァー・ソウルです。
http://www.youtube.com/watch?v=tT88rtso1G8

「Dreams Are Made For Two」
Carlitta Durandをフィーチャー。揺らめくエレクトリック・ソウルが二人を夢の世界へ誘ってくれます。本作で唯一ラップ・パートがある曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=_IN2LMCOh9w

「When I Feel Love」
Jeanne Jollyをフィーチャー。オーガニック&ハイパーなビューティフル・ソウルで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=BcbZLEh5ZRk

The Foreign Exchangeの過去作品もチェックを!

『Connected』(2004年)
Connected

『Leave It All Behind』(2008年)
Leave It All Behind

『Authenticity』(2010年)
Authenticity

『+FE Music: The Reworks』(2013年) ※リミックス集
+FE Music: The Reworks

Nicolay & KayPhonteのソロ作の過去記事もご参照ください。。

Nicolay & Kay『Time:Line』(2008年)
Time:Line

Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)
Charity Starts at Home

The Foreign Exchange Musicの音楽ディレクターZo!の過去記事もご参照ください。本作と同路線のアルバムです。

『SunStorm』(2010年)
SUNSTORM

『ManMade』(2013年)
Manmade
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2013年10月12日

Patrice Rushen『Pizzazz』

キュート&ダンサブル&メロウな魅力が詰まっています!☆Patrice Rushen『Pizzazz』
Pizzazz
発表年:1979年
ez的ジャンル:女性キーボード奏者系コンテンポラリー・ファンク/ソウル
気分は... :陽気なレイディ!

サッカー日本代表の欧州遠征対セルビア戦は殆ど見せ場なく0対2で敗れました。

現メンバーでの4-2-3-1による手詰まり状態に、TVで観ていてもどかしくなりました。そろそろ大胆な決断でチームを活性化すべきなのでは?

今回は女性キーボード奏者/シンガー/コンポーザーPatrice Rushenが1979年にリリースした5thアルバム『Pizzazz』です。

これまで当ブログで紹介したPatrice Rushen作品は『Posh』(1980年)、『Straight From The Heart』(1982年)の2枚。

PrestigeからElektraへ移籍し、ジャズ/フュージョン路線からファンク/ソウル路線へ大きく転換したPatrice Rushen。本作『Pizzazz』『Patrice』(1978年)に続くElektra第2弾アルバムです。

プロデュースはCharles Mims, Jr.Patrice RushenReggie Andrews

レコーディングにはPatrice Rushen(p、el-p、syn)以下、Freddie Washington(b、g、per)、Leon "Ndugu" Chancler(ds)、James Gadson(ds)、"Wah Wah" Watson(g)、Wali Ali (g)、Marlo Henderson(g)、Paul Jackson, Jr.(g)、Al McKay(g)、Marlo Henderson(g)、Bill Summers(per)、Melvin Webb(congas)、Oscar Brashear(tp、flh)、Raymond Lee Brown(tp、flh)、Gerald Albright(sax)等が参加しています。

さらにD. J. Rogers Pauline WilsonSyreeta WrightJosie JamesLynn DavisRoy GallowayJim Gilstrap等の豪華シンガー陣が参加しています。

アルバム全体を貫く、明るいキュート&ダンサブル感は『陽気なレイディ』という邦題がぴったりです。さらにアーバン・メロウな魅力も加わった僕好みの爽快なアルバムです。

「Haven't You Heard」「Settle for My Love」といったあたりがハイライトですかね。

とにかく聴いていて元気になる1枚です。
陽気なレイディPatriceのキュート・ヴォーカルでポジティヴ!

全曲紹介しときやす。

「Let The Music Take Me」
Patrice Rushen/Sheree Brown作。アルバムからの2ndシングル。僕も大好きな黒人女性SSW、Sheree Brownとの共作です。ダンサブルなファンク・チューンです。Freddie Washington、Leon Chanclerが生み出す強力ファンキー・グルーヴと開放的な雰囲気が印象的です。Patrice自身のシンセ・ソロも聴きどころ。
http://www.youtube.com/watch?v=AlPssasPleg

「Keepin' Faith In Love」
Patrice Rushen/Angela Rushen作。Pauline WilsonSyreeta Wrightという豪華なバック・ヴォーカル陣を従えた華やかなダンス・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Dqc7lnZ9XxY

「Settle for My Love」
Patrice Rushen/Freddie Washington/Sheree Brown作。シングル曲ではありませんが、本作のハイライト曲の1つ。幻想的なメロウ・チューン。印象的なPatriceのエレピとFreddie Washingtonのアコギがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=pO8RCrdIjWA

Anotha Level「What's That Cha Say」、Joya「Gettin' Off on You」、Shyheim feat. Squigg Trust「Shaolin Style」、Too Short & Ice Cube「Big Thangs」等でサンプリングされ、Musiq Soulchild、Trina & Tamaraがカヴァーしています。

Anotha Level「What's That Cha Say」
 http://www.youtube.com/watch?v=ywfYRtp-nDk
Joya「Gettin' Off on You」
 http://www.youtube.com/watch?v=GOzytSRqShg
Shyheim feat. Squigg Trust「Shaolin Style」
 http://www.youtube.com/watch?v=q-vpdq_psbI
Musiq Soulchild「Settle for My Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=_zlL-_nFLUo
Trina & Tamara「Settle for My Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=C6SlteewO-o

「Message In The Music」
Patrice Rushen作。パワフルなミディアム・ファンク。ここでもFreddie Washington、Leon Chanclerの強力リズム隊が目立っています。厚みのあるバック・コーラスもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=kcHcQ7wsyHs

「Haven't You Heard」
Patrice Rushen/Charles Mims Jr./Freddie Washington/Sheree Brown作。アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第7位、全米チャート第42位のヒットとなった爽快ダンス・チューン。この曲もアルバムのハイライトの1つ。軽快リズムとPatriceのチャーミング・ヴォーカルがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=QHxc3e2TJXc

サンプリング・ソースとしても人気があり、Zhane「Groove Thang」Kirk Franklin「Looking for You」、Daddy's Favourite「I Feel Good Things for You」。、2 Chainz feat. Pharrell Williams「Feds Watching」 等でサンプリングされています。また、本曲のExtended MixはBrandy feat. LL Cool J 「Sittin' Up in My Room (Doug Rasheed Remix)」でサンプリングされています。

Zhane「Groove Thang」
 http://www.youtube.com/watch?v=1SVszYWFdvc
Kirk Franklin「Looking for You」
 http://www.youtube.com/watch?v=GniCwTDWrCc

「Givin' It Up Is Givin' Up」
Patrice Rushen/Freddie Washington/Angela Rushen作。男性ソウル・シンガーD. J. Rogersとのデュエット。アルバムからの3rdシングルにもなりました。アーバン・メロウなミディアム・スロウで魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=IMSCGlMowwc

"Wah Wah" Watsonのギターによる印象的なイントロはDe La Soul「Millie Pulled a Pistol on Santa (Full Mix)」 、The Crisis「Summer Dayz」、Gravediggaz「Mommy, What's a Gravedigga?」、Heavy D「Waterbed Hev」、Afrodiziac「Trouve-Moi Un Job」等のサンプリング・ソースとしても大人気です。

De La Soul「Millie Pulled a Pistol on Santa (Full Mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=luuZ8O8RY7w
The Crisis「Summer Dayz」
 http://www.youtube.com/watch?v=pwVhFj25CQ8
Gravediggaz「Mommy, What's a Gravedigga?」
 http://www.youtube.com/watch?v=Ua4nPwor0kM
Heavy D「Waterbed Hev」
 http://www.youtube.com/watch?v=L0r6D9S1v-M
Afrodiziac「Trouve-Moi Un Job」
 http://www.youtube.com/watch?v=9W9ztvzAM_A

「Call On Me」
Patrice Rushen/Angela Rushen/Sheree Brown作。小気味良いアップチューン。本作の持つキュート&ダンサブルな魅力を実感できる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=46RKouvmkLU

「Reprise」
Patrice Rushen作。「Message In The Music」のリプライズを用いたアルバムのアウトロ。

Elektra時代の他作品もチェックを!

『Patrice』(1978年)
Patrice

『Posh』(1980年)
Posh

『Straight From The Heart』(1982年)
Straight From the Heart

『Now』(1984年)
Now

『Patrice/Pizazz/Posh』 ※3in1
Patrice & Pizazz & Posh

『Straight from the Heart/Now』 ※2in1
Straight from the Heart & Now
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2013年10月11日

Beau Williams『Stay With Me』

実力派男性ソウル・シンガーの代表作☆Beau Williams『Stay With Me』
ステイ・ウィズ・ミー
発表年:1983年
ez的ジャンル:コンテンポラリー男性ソウル・シンガー
気分は... :C'est La Vie !

今回は男性ソウル・シンガーBeau Williamsの2ndアルバム『Stay With Me』(1983年)です。

Beau Williamsは1950年、テキサス州ヒューストン生まれ。

Temptationsにも誘われた実力派シンガーであり、1980年代には『Beau Williams』(1982年)、『Stay With Me』(1983年)、『Bodacious!』(1984年)、『No More Tears』(1986年)といったアーバンなソウル・アルバムをリリースしています。80年代終わりにゴスペル・シンガーに転じ、ゴスペル・アルバムも何枚かリリースしています。

当ブログではBeau WilliamsがフィーチャーされたアルバムNorman Connors『MR.C』(1981年)を紹介しています。

僕がBeau Williamsの名前を最初に知ったのは、白人SSW、 Robbie Nevilが1986年に大ヒットさせたシングル「C'est La Vie」がきっかけだったと記憶しています。友達がこの曲が大好きで、よく口ずさんでいました。作品自体はNevilのオリジナル(共作)ですが、この曲を最初にレコーディングしたのはBeau Williamsでした(アルバム『Bodacious!』収録)。

さて、80年代にコンテンポラリーなソウル作品を4枚リリースしているBeau Williamsですが、その中でも代表作に挙げられることが多いアルバムが本作『Stay With Me』(1983年)です。ガイド本でも取り上げられていますね。

プロデュースはRon Kersey。レコーディングにはGeorge Benson(g)、Poul Jackson Jr.(g)、David Shields(b)、Melvin Davis(b)、Abe Laboriel(b)、Alvino Bennett(ds)、Steve Ferrone(ds)、Patrice Rushen(el-p)、Paulinho Da Costa(per)、The Temptations(vo)、Jeffrey Osborne(vo)、Sam Dees(vo)、 Alex Brown(vo)、Gwen Evans(vo)、Jessica Williams(vo)等が参加しています。

アーバン・メロウな雰囲気がたまらないタイトル曲「Stay With Me」、爽快ダンサブルな「SOS」、Sam Deesがソングライティングを手掛けた「You've Been」「When My Love Starts Coming Down On Me」という2曲の素晴らしいバラード、Patrice RushenGeorge Bensonが盛り上げてくれるコンテンポラリーな「I'll Take Your Love With Me」あたりが僕のお気に入りです。

実力派男性ソウル・シンガーの代表作をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「SOS」
Brian Short/Patrick Henderson/Vassel Benford作。爽快なギター・カッティングと開放的なホーン隊が心地好いダンサブルなオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=0fejlOpbqnw

「When My Love Starts Coming Down On Me」
Ron Kersey/Sam Dees作。Sam Deesらしいサザン・ソウルな雰囲気と本作らしいコンテンポラリー感が上手く折り合っています。Beau Williamsというシンガーの魅力も存分に堪能できる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=TyjwjgWtcNA

「Love And Happiness」
Al Green、1977年のシングル曲をカヴァー(Al Green, Mabon Hodges)。当ブログではKero Oneのカヴァーも紹介済みです。多少、楽曲とサウンドがミスマッチな気もしますが、名曲カヴァーを楽しみましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=lcEF2odHJZk

「I'll Take Your Love With Me」
Beau Williams作。Patrice RushenのエレピとGeorge Bensonのギターが彩る素敵なコンテンポラリー・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=V5ePDUp8rmw

「You're Front Page News」
Alex Brown/Ron Kersey作。打ち込みリズムとケバケバしい音色はBeau Williamsに合わない気もしますが、80年代エレクトリック・ファンクがお好きな人には案外フィットするのでは?

「You've Been」
Sam Dees作。本作のハイライトに挙げる人も多いであろうTemptationsをバックに歌うSam Dees作のバラード。BeauとTemptationsの顔合わせというだけでもグッときますよね。Beauがテンプスに加入していたらこんな感じだったのか・・・なんて想像してしまう絶品バラードです。Bar-Kays(アルバム『Injoy』収録)、Larry Graham(アルバム『Victory』収録)も取り上げていますので、聴き比べるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=wQTjFLTSTFY

「Stay With Me」
Brian Short/John Rosasco作。タイトル曲はJeffrey Osborne、Ron Kersey、Sam Deesをバッキング・ヴォーカルに従えたアーバン・メロウ。AOR好きの人も気に入る1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Id8c292-mqw

「Elvina」
Beau Williams作。ラストはストリングスが盛り上げる正統派バラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZCrbQtC9sOo

『Bodacious!』(1984年)
BODACIOUS

『No More Tears』(1986年)
No More Tears
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2013年10月09日

The Bamboos『Step It Up』

人気オージー・ディープ・ファンク・バンドの1stアルバム☆The Bamboos『Step It Up』
Step It Up
発表年:2008年
ez的ジャンル:オージー産ディープ・ファンク・バンド
気分は... :やっぱりファンクだね!

今回はオーストラリアの人気ディープ・ファンク・バンドThe Bamboosの1stアルバム『Step It Up』(2006年)です。

当ブログではグループのリーダー/ギタリストであるLance FergusonLanu名義でリリースしたブロークンビーツ/フューチャー・ソウル作品『This Is My Home』(2008年)、オルガン奏者Ben GraysonBennson名義でリリースしたクロスオーヴァー・ディスコ・ソウル作品『Let The Love』(2008年)を紹介しています。

The Bamboosは2000年にメルボルンで結成されたファンク・バンド。グループは2001年にシングル「Eel Oil/Blackfoot」でデビュー。アルバムとしてはこれまで『Step It Up』(2006年)、『Rawville』(2007年)、『Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!』(2008年)、『Side Stepper』(2008年)、『4』(2010年)、『Medicine Man』(2012年)といった作品をUKの人気レーベルTru Thoughtsからリリースしています。

そのなかでも今日紹介する1stアルバム『Step It Up』(2006年)は、オージー・ディープ・ファンクの魅力がダイレクトに伝わってくる1枚に仕上がっています。

Terry Callier『Occasional Rain』を模したジャケも印象的ですね。

本作におけるメンバーは、Lance Ferguson(g)、Daniel Farrugia(ds)、Ben Grayson(org)、Yuri Pavlinov(b)、Anton Delecca(ts)、Ross Irwin(tp)の6名。

Tru Thoughtsのレーベル・メイトであるUKの歌姫Alice Russellをフィーチャーした「Step It Up」「Transcend Me」、同じくレーベル・メイトのThe Limp Twinsのカヴァー「Another Day In The Life Of Mr. Jones」、2004年にシングル・リリースし、話題となったArchie Bell & the Drellsの名曲カヴァー「Tighten Up (Album Version)」、デビュー・シングルとなった「Eel Oil/Blackfoot」など注目曲が目白押しです。

この手のディープ・ファンク作品は数多くリリースされていますが、このThe Bamboosの1stには何か特別な魅力があります。やっぱり、ファンクっていいなぁ!と再認識させてくれた1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Step It Up」
Alice Russellをフィーチャーしたタイトル曲。シングルにもなりました。Aliceのソウルフル・ヴォーカルを活かしたファンキー・チューン。UK女性ソウル×オージー・ディープ・ファンクの相乗効果を感じるパワフルなオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=2p1F4smumxc

「Tighten Up (Album Version)」
Archie Bell & the Drellsのお馴染みの名曲カヴァー。シングル・リリース時から話題になっていたカヴァーのアルバム・ヴァージョンです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、タイト&グルーヴィーな感覚が強調されたインパクト大のインスト・カヴァーに仕上がっています。Bruce Sandellのフルートがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hQ1C9LiZrnY

「In The Bamboo Grove」
タイトルからしてJames Brownを意識したメドレー形式のインスト・ファンク。緩急織り交ぜて、ディープ・ファンクの魅力を伝えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=a4P7Vr6sLj8

「Golden Rough」
古き良きファンクへのリスペクトを感じる1曲。こういったタイプのファンク・チューンは繰り返し聴いてきているのに、耳にすると思わず体を揺らしてしまうのがファンクの魅力ですな。ホーン・アンサンブルもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=9PHqZ-xuCR0

「Black Foot」
前述のように彼らのデビュー・シングル(「Eel Oil」とのカップリング)。グルーヴィーに駆け抜ける直球ディープ・ファンク。彼らの潔さのようなものを感じます。>Ben Graysonのグルーヴィーなハモンドにヤラれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Q_NBqq9-T-A

「Transcend Me」
Alice Russellをフィーチャー。Neon PhusionBugz In The Attic等の活動でも知られるAfronaught(Orin Walters)による2001年のブロークンビーツ・シングルをカヴァー。本作の中では異色のカヴァーですが、彼らのディープ・ファンクの枠に収まらないクロスオーヴァー感覚を満喫できる人力ブロークンビーツです。
http://www.youtube.com/watch?v=DDBeKSWsCYQ

「Tobago Strut」
アフロ/ラテン・ジャズなフレイヴァーの効いた僕好みのパーカッシヴな1曲。中盤のブレイクもかなり格好良い!
http://www.youtube.com/watch?v=nxxBgB6HIWI

「Another Day In The Life Of Mr. Jones」
The Limp Twins(Quantic & Russ Porter)のカヴァー。ここではスピード重視で一気に駆け抜けるオリジナル以上に疾走感を感じる仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=u3012wgkRps

「Crooked Cop」
グイグイ牽引するベースラインに魅了される1曲。一度聴いたら、しばらくベースラインが脳内リピートしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=MK4mfLGRX3A

「Eel Oil」
前述のように彼らのデビュー・シングル(「Black Foot」とのカップリング)。オージー・ディープ・ファンクの真髄!といったところでしょうか。出だしのドラム・ブレイク、うねるベースライン、グルーヴィー・オルガンだけでKOされてしまいます。リーダーLanceのギター・プレイも格好良い!
http://www.youtube.com/watch?v=lVCD9KS8Uvs

「Voodoo Doll (Album Version)」
シングル「Tighten Up」のB面曲。いぶし銀のインスト・ファンクといった風格のあるサウンドに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=8p4a8uITO7w

The Bamboosの他作品もチェックを!

『Rawville』(2007年)
Rawville (TRUCD125)

『Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!』(2008年)
Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!

『Side Stepper』(2008年)
Side Stepper (TRUCD178)

『4』(2010年)
4 [TRUCD210]

『Medicine Man』(2012年)
Medicine Man (TRUCD251)

Lance FergusonBen Graysonのソロ作の過去記事もご参照ください。

Lanu『This Is My Home』(2008年)
This Is My Home

Bennson『Let The Love』(2008年)
LET THE LOVE
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2013年10月08日

Tania Maria『Brazil With My Soul』

Barclay3部作のラスト作。我が魂はブラジルと共に!☆Tania Maria『Brazil With My Soul』
Brasil With My Soul
発表年:1978年
ez的ジャンル:ブラジリアン女性ジャズ・ヴォーカル/ピアノ
気分は... :マニング対ロモ凄かった!

NFL第5週、我がドルフィンズはレイブンズに惜敗。連敗で3勝2敗に・・・
ラン攻撃の弱さとQBタネヒルの被サック数の多さという課題は相変わらず・・・ここを何とかしないとしんどいですな。

それはさておき、カウボーイズ対ブロンコス、両軍合計99得点の激戦は見応えありましたね。
途中までは覚醒したカウボーイズQBロモに興奮していたのですが、最後に痛恨のインターセプト・・・やはりマニングの方が役者が一枚上でしたね。

今回はブラジルを代表する女性ジャズ・シンガー/ピアニストTania Maria『Brazil With My Soul』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したTania Maria作品は以下の3枚。

 『Olha Quem Chega』(1971年)
 『Via Brasil vol.1』(1975年)
 『Via Brasil vol.2』(1975年)

本作『Brazil With My Soul』(1978年)は『Via Brasil vol.1』(1975年)、『Via Brasil vol.2』(1975年)に続くフランスBarclayに残した3部作のラスト作となるアルバムです。

レコーディング・メンバーはTania Maria(vo、p)以下、Zezito(b)、J.F. Jenny-Clark(b)、Aldo Romano(ds)、Passarinho(ds)、L.C. Fuina(ds、per)、Clovis Lobao(per)、Alain Hatot(ts、fl)、Alfred Housepian(tp、flh)、Hubert Varron(cello)。

アレンジはTania Maria自身とJanos Geszti

ブラジリアン・ジャズですが、ブラジル色ばかりが突出するのではなく、ジャズ・ヴォーカリスト/ジャズ・ピアニストとしてのTania Mariaの魅力が存分に堪能できる1枚に仕上がっています。また、フランス録音らしくパリの香りも散りばめられています。

Taniaにとって、フランスでの活動の集大成的な1枚だと思います。
珠玉のブラジリアン・ジャズを満喫できます。

全曲紹介しときやす。

「Tatiana」
Tania Maria作。オープニングはしっとりとした哀愁メロウ。抑えたサウンドをバックにTaniaの品のあるヴォーカルが栄えます。

「Passarella」
Carlos Dafe作。Taniaの豊かな表現力のヴォーカルと美しいピアノの音色に魅了される小粋なメロウ・チューン。 パーカッシヴなのに落ち着いた雰囲気なのがいいですね・・・なんて思っていると最後にリズム・シャワーが押し寄せます。

「Pecados Meus」
Ricardo Villas/Tania Maria作。Taniaの情感たっぷりのヴォーカルが素晴らしいビューティフル・バラード。ホーン隊も盛り上げてくれます。

「Rua 17B」
Tania Maria作。フランス録音らしいパリの街角がイメージされる小粋なジャズ・チューン。途中で突如サンバ・フュージョン調になるのが本作らしいですね。

「Ze」
Tania Maria作。Taniaの小粋なスキャットとサンバのリズムが心地好いメロウ・グルーヴ。ジャズ・シンガーらしいサンバ・チューンになっているのがいいですね。

「Eu Fui A Europa」
Chiquinho Solles作。ジャズ・ヴォーカリストとしての技量を存分に発揮した1曲。お馴染みの名曲を引用する茶目っ気もいいですね。

「Retrato Em Branco E Preto」
Antonio Carlos Jobim/Chico Buarque作の名曲「白黒のポートレイト」をカヴァー。当ブログではThe G/9 Groupのカヴァーを紹介済みです。ここでもチェロも加わり、しっとりとしたジャズ・バラードで聴かせてくれます。Taniaが哀愁モードで歌い上げます。

「Para Chick」
Tania Maria作。「チック・コリアに捧げる」という邦題のようにChick Coreaへのリスペクトを示した1曲。インスト曲ですが格好良さではアルバム随一。クラブジャズ新曲といって流してもイケそうな今時感覚の疾走感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=r-ESJ5nUlog

「Ideias E Ideais」
Tania Maria作。Zezitoのベースが牽引するクール&ヒップなジャズ・サンバで締め括ってくれます。「冷めた愛のサンバ」というタイトルが実に相応しい音です。

Tania Mariaの他作品もチェックを!

『Olha Quem Chega』(1971年)
Olha Quem Chega

『Via Brasil vol.1』(1975年)
ヴィア・ブラジル

『Via Brasil vol.2』(1975年)
Via Brasil Vol.2

『Come With Me 』(1982年)、
Come with Me
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