2013年10月07日

Jamm『I Promise』

男性デュオによるアーバンなR&B作品☆Jamm『I Promise』
jamm ‎i promise.jpg
発表年:1991年
ez的ジャンル:男性R&Bデュオ
気分は... :ワン・プラス・ワン!

今回は男性R&BデュオJammの2ndアルバム『I Promise』(1991年)です。

一般的にはあまり知られていないB級扱いの90年代R&B作品だと思います。僕も当時どんな経緯で本作を購入したのか全く記憶にありません。

JammFreddy Boy(vo)、Keecho(key)による男性R&Bデュオ。『Jamm』(1988年)、『I Promise』(1991年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Freddy Boyは70〜80年代にArpeggioGeminiといったディスコ/ソウル・グループにFred Sawyersの名で在籍していました。

今日紹介する2nd『I Promise』には、この時代らしいNJSテイストのアルバムですが、全体としてはアーバンな大人のR&B作品に仕上がっていると思います。

レコーディングには、Gerald Albright(sax)、Paul Jackson Jr.(g)、Paulihno Da Costa(per)、Kipper Jones(back vo)、Billy Thurston(rap)、元CameoCharlie Singleton(g)等のミュージシャンも参加しています。

当時も今も注目されることの少ない作品ですが、90年代R&B好きの人にはオススメしたい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Jamm's Jam」
アルバムのプロローグ。Guy「Teddy's Jam」を意識したタイトルですかね。

「Work You Over」
大人のNJSといった佇まいの1曲。何処となくオリエンタルなキーボードがスパイスになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=7zQsemTZ5Rk

「You Give Good Love」
美しいラブ・バラード。Freddy Boyの大人のジェントル・ヴォーカルで熱唱します。
http://www.youtube.com/watch?v=n1Z26Q42W6g

「The Games We Play」
オススメその1。アーバン・モードのミディアム。後半にラップ・パートが挿入されているのがこの時代らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=pQsTbiNY9yo

「Can't You See」
オススメその2。僕の一番のお気に入り。ハネハネ・リズムが心地好いメロウR&B。この時代のR&Bの良質な部分を堪能できる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=zVUZFJM_laA

「1 Love」
Billy Thurstonのラップをフィーチャーしたノリ勝負のダンサブル・チューン。今聴くとチープですが、逆にそれが懐かしい!
http://www.youtube.com/watch?v=ddQGkmxsRTQ

「I Promise」
オススメその3。シングルにもなったタイトル曲。Gerald Albrightのムーディーなサックスによるイントロが印象的な美バラード。Freddy Boyのセクシー・ヴォーカルを堪能しましょう。バック・ヴォーカルはKipper Jones
http://www.youtube.com/watch?v=2Tl215xVvrg

「Here To Love You」
オススメその4。ソフトリーな雰囲気に心安らぐビューティフルR&B。この曲もKipper Jonesがバック・ヴォーカルで盛り上げてくれます。Gerald Albrightのサックス・ソロもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=VNdIOdVpVBk

「One Plus One」
オススメその5。この曲も超オススメ。Keechoの鍵盤リフが印象的な込み上げ系の美メロR&Bグルーヴ。メロディアスかつダンサブルな90年代R&Bの魅力が詰まった1曲です。

凱旋門賞は日本馬の初制覇はなりませんでしたね。
やはり世界の壁は高いですな・・・
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2013年10月06日

Elvis Costello & The Roots『Wise Up Ghost』

CostelloとThe Rootsのスペシャル・コラボ☆Elvis Costello & The Roots『Wise Up Ghost』
Wise Up Ghost
発表年:2013年
ez的ジャンル:殿堂入りロッカー&最強Hip-Hopバンド
気分は... :こんなCostelloを待っていた!

今回は新作アルバムの中から偉大なロック・アーティストElvis Costelloと最強Hip-HopバンドThe Rootsによる話題のコラボ作品Elvis Costello & The Roots『Wise Up Ghost』です。

Elvis Costelloの紹介はかなり久々です。
これまで当ブログで紹介してきたCostello作品は以下の5枚。

 『This Year's Model』(1978年)
 『Get Happy!!』(1980年)
 『Imperial Bedroom』(1982年)
 『Blood & Chocolate』(1986年)
 『Spike』(1989年)

一方、これまで当ブログで紹介したThe Roots作品は以下の9枚。

 『Do You Want More?!!!??!』(1994年)
 『Things Fall Apart』(1999年)
 『Phrenology』(2002年)
 『Game Theory』(2006年)
 『Rising Down』(2008年)
 『How I Got Over』(2010年)
 John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)
 Betty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』(2011年)
 『Undun』(2011年)

The Rootsがハウスバンドを務める人気TV番組『Late Night with Jimmy Fallon』での共演をきっかけに実現したCostelloとThe Rootsのスペシャル・コラボ!?uestloveがCostellの大ファンということで、このプロジェクトが実現した模様です。ただし、コラボといっても基本的にはThe RootsがバックアップしたCostelloの新作という位置付けだと思います。

僕の場合、『Imperial Bedroom』(1982年)からリアルタイムでCostello作品を聴いてきましたが、『North』(2003年)を最後にそれも途絶えてしまいました。

当ブログでも紹介したカナディアン女性ジャズ・ピアニスト/シンガーDiana Krallと2003年に結婚した影響からか、ロッカーとういうよりもバラード・シンガーのイメージが強くなってしまったCostelloに少し寂しさを感じたものです。

正直、それ以降のCostello作品は殆どスルーしてきましたが、The Rootsという最強パートナーを得て、僕が大好きだったElvis Costelloが復活した気がします。アルバムを支配するトーンはかなりダークですが、かつての怒れるパンク・ロッカーElvis Costelloのスピリッツを感じます。

プロデュースはElvis Costello?uestloveSteven Mandel

意外とCostello好きでThe Roots作品もコンスタントにチェックしている人って少ないのかもしれませんが、The Rootsらしいやり方でCostelloのモチベーションを高めることに成功していると思います。

まぁ、The Roots自体はコラボ作ではない新作リリースも予定されているので、そちらを楽しみにすることとして、まずはElvis Costelloの健在ぶりに拍手を送りましょう。

全曲紹介しときやす。

「Walk Us Uptown」
このスペシャル・コラボを象徴するオープニング。不協和音による不気味なイントロに続き、?uestloveらしいビートにのったCostello節を聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=9lfhafgiONU

「Sugar Won't Work」
『North』収録の「You Left Me In The Dark」をサンプリングしたロック・バラード。ベースはPino Palladino。

「Refuse To Be Saved」
一聴しただけではわからないかもしれませんが、『Mighty Like A Rose』(1991年)収録の「Invasion Hit Parade」のリメイクです。?uestlove、Mark Kelley、Kirk DouglasというThe Rootsメンバーの生み出す重量感のあるビートがCostelloのロック魂を呼び戻しています。
http://www.youtube.com/watch?v=tuCptcW9BN8

「Wake Me Up」
この曲は?uestloveの叩き出すThe Roots寄りのビートにCostelloがアジャストしている雰囲気ですね。短いですがKirk Douglasのリードも格好良い!

「Tripwire」
いきなり『Spike』(1989年)収録の名曲「Satellite」のサンプリングで始まるんでファンはニンマリなのでは?その「Satellite」のループを上手く活かした美しいバラードです。

「Stick Out Your Tongue」
Costelloと?uestloveの個性が上手くブレンドしたダーク・トーンの仕上がり。演奏の面でもCostelloがギター、エレピ、ベースと頑張っています。

「Come The Meantimes」
The Glass House 「I Don't See Me In Your Eyes Anymore」ネタも引用し、?uestlove、Mark Kelley、Kirk Douglas、Frank KnucklesというThe Rootsの強力サウンドがCostelloのヴォーカルを牽引します。

「(She Might Be A) Grenade」
?uestloveの乾いたビートがCostello節を引き立てます。ストリングスも効果的です。

「Cinco Minutos Con Vos」
La Marisoulのヴォーカルも加わったエキゾチック・チューン。アルバムの中では少し異彩を放っています。『North』収録の「Impatience」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=lqlLaWrcLqU

「Viceroy's Row」
完璧にネオソウル調のリズムにのったCostello節を聴くことができ、なかなか面白いです。

「Wise Up Ghost」
タイトル曲はダークな味わいの仕上がり。CostelloとThe Rootsのコラボに相応しいずしりとした手応えのあるサウンドを満喫できます。『North』収録の「Can You Be True」をサンプリング。

「If I Could Believe」
ラストはCostelloらしい美しいバラードで締め括ってくれます。

僕が保有するのは通常盤ですが、デラックス盤には「My New Haunt」「Can You Hear Me?」「The Puppet Has Cut His Strings」の3曲が追加収録されています。

Elvis Costelloの過去記事もご参照下さい。

『This Year's Model』(1978年)
This Year's Model

『Get Happy!!』(1980年)
Get Happy (Bonus CD) (Dlx)

『Imperial Bedroom』(1982年)
Imperial Bedroom

『Blood & Chocolate』(1986年)
Blood & Chocolate (Dig) (Spkg)

『Spike』(1989年)
Spike (Bonus CD)

The Rootsの過去記事もご参照下さい。

『Do You Want More?!!!??!』(1994年)
Do You Want More?!!!??!

『Things Fall Apart』(1999年)
シングズ・フォール・アパート

『Phrenology』(2002年)
Phrenology

『Game Theory』(2006年)
Game Theory

『Rising Down』(2008年)
Rising Down

『How I Got Over』(2010年)
How I Got Over

John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)
Wake Up

Betty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』(2011年)
Betty Wright: the Movie

『Undun』(2011年)
Undun
posted by ez at 03:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月05日

The Joneses『The Joneses』

フィラデルフィア、シグマ録音の珠玉のソウル作品☆The Joneses『The Joneses』
ザ・ジョーンジズ
発表年:1977年
ez的ジャンル:シグマ録音男性ソウル・グループ
気分は... :やるっきゃないでしょ!

今日はソウル・グループThe Jonesesの2ndアルバム『The Joneses』(1977年)です。

The JonesesはリーダーのGlenn Dorseyを中心にピッツバーグで結成されたグループ。

1972年にシングル「Pretty, Pretty」でデビュー。1973年にはMercuryとの契約し、1974年にはシングル「Sugar Pie Guy」がヒットし、1stアルバム『Keepin' Up With the Joneses』をリリースしています。

この時点のメンバーはGlenn DorseyHarold TaylorWendell NobleReggie NobleSam Whiteの5名。

その後メンバー交代を経て、1977年にEpicと契約し、本作『The Joneses』(1977年)をリリースしています。

『Keepin' Up With the Joneses』(1974年)、『The Joneses』(1977年)ともに再評価されているアルバムですね。

それまでグループはN.Y.を拠点に活動していましたが、今日紹介する『The Joneses』はフィリー・ソウルの本拠地シグマ・サウンドでレコーディングされた作品です。プロデュースはBobby Eli。もちろんバックはMFSB。

ということで本作ではフィリー・サウンドをバックにした珠玉のソウル作品となっています。特に「Who Loves You」「Universal Love」 といったフィリー・ダンサーな楽曲が僕のお気に入りです。

素晴らしいリード&コーラスとフィリー・サウンドが至極のソウル・ワールドへ誘ってくれます。

全曲紹介しときやす。

「Who Loves You」
オススメその1。Bobby Eli/Terry Collins作。伸びやかなテナーと華やかなフィリー・サウンドに彩られた爽快フィリー・ダンサーでアルバムは幕を開けます。僕の一番のお気に入り!
http://www.youtube.com/watch?v=wZCsZfcR9J4

「In Love Again」
オススメその2。Glenn Dorsey作。メロディアスな爽快ミッド・チューン。晴れモードに聴きたい1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=RmGAS4FENcM

「(If You Could Have) Your Love For A Song」
オススメその3。Bobby Eli/Jeffrey Prusan作。爽快ディスコ・チューンで盛り上げてくれます。ディスコ調でもしっかりとしたヴォーカル&コーラスを聴かせてくれるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=UcE93t-t6Yw

「All The Little Pieces」
Bobby Eli/Terry Collins作。正統派ソウル・バラードで感動させてくれます。

「Music To My Ears」
Bobby Eli/Jeffrey Prusan作。バリトン・リードで聴かせるヴォーカル・グループらしいダンサブル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=XZuz2dMdGWM

「Lies」
Glenn Dorsey作。フィリー・サウンドにのったディスコ・チューン。華やかさがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=t_HJFqLrFEM

「Groovin' On Ya」
Bobby Eli/Terry Collins作。この曲もフィリー・ダンサーで盛り上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=OIHXi28IJuE

「Merry Go Round」
オススメその4。Glenn Dorsey作。ファルセットも交えたスウィート・バラード。ヴォーカル・グループとしての魅力を堪能できるメロウ・トラック。
http://www.youtube.com/watch?v=HNfbB9mQfN4

「Universal Love」
オススメその5。Bobby Eli/Ron Tyson作。「Who Loves You」と並ぶ僕のイチオシ!華やかでドリーミーなフィリー・ダンサーに胸トキメキます!
http://www.youtube.com/watch?v=PYvZLuHvXwE

「Rat Race」
オススメその6。Jeffrey Prusan作。ラストは甘く妖しい香りの漂うセクシー・ファンキー・チューン。Canibus「Golden Terra of Rap」でサンプリングされています。

『Keepin' Up With the Joneses』(1974年)は未入手ですが、ぜひゲットしたいですね。
posted by ez at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月04日

Bobby Hutcherson『Oblique』

Hancockらとの激しいプレイを堪能できるモーダル作品☆Bobby Hutcherson『Oblique』
Oblique
録音年:1967年
ez的ジャンル:新主流派ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :ようやく見つかった・・・

今回はJazzシーンを代表するヴァイヴ奏者Bobby Hutchersonが1967年にレコーディングした『Oblique』(1967年)です。

実は数か月前に本作を聴こうと思い、我が家のCD棚から取り出そうとしたところ所定の位置で見つからず、行方不明状態になっていましたが、ようやく見つかったので取り上げることにしました。

これまで当ブログで紹介したBobby Hutcherson作品は以下の5枚。

 『Components』(1965年)
 『Happenings』(1966年)
 『Stick-Up!』(1966年)
 『San Francisco』(1970年)
 『Montara』(1975年)

『Oblique』は1967年にレコーディングしたものの、長らくBlue Noteでお蔵入りとなっていた作品ですが1979年に日本でアルバム・リリースされ、ようやくその音源を聴くことができるようになった作品です。

レコーディング・メンバーはBobby Hutcherson(vibe)、Herbie Hancock(p)、Albert Stinson(b)、Joe Chambers(ds)という編成。

Hancock、Hutchersonを中心になかなか激しい演奏を楽しめる作品です。曲ごとにバラエティ感があるのもいいですね。なぜこんなに素晴らしい作品がお蔵入りになっていたのでしょうか?

ちなみに僕が保有するのはこちらのジャケの盤です。こちらのジャケの方が断然好きですけど・・・
bobby hutcherson oblique.jpg

Hutchersonの素晴らしいマレットさばきを堪能できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「'Til Then」
Bobby Hutcherson作。ひたすらエレガントなオープニング。Hancockの美しいピアノにうっとりです。Hutchersonのヴァイヴの音色も実に上品です。

「My Joy」
Bobby Hutcherson作。ミステリアスなモーダル・チューン。Hutchersonの華麗なマレットさばきを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=iH57HeS1yP0

「Theme from "Blow Up"」
Herbie Hancock作。Hancock自身がサントラを手掛けた映画『Blow Up(邦題:欲望)』(1967年)のテーマ曲をカヴァー。Hancock & Hutchersonのコンビでこの曲の演奏を聴けるのは嬉しいですね。Joe Chambersのロッキン・ドラムが効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=m18zaFKBwpU

「Subtle Neptune」
Bobby Hutcherson作。疾走するボッサ・チューンに仕上がっています。激しさとエレガントさを併せ持っている感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=d7xhulFa-7k

「Oblique」
Joe Chambers作。張り詰めた空気の中でのHutchersonのハイ・テンション・プレイに圧倒されます。そんなHutchersonに牽引され、他のプレイヤーも激しい演奏を繰り広げます。

「Bi-Sectional」
Joe Chambers作。幻想的かつアヴァンギャルドな雰囲気が漂います。
http://www.youtube.com/watch?v=nVCrglUeGi0

Bobby Hutchersonの過去記事もご参照下さい。

『Components』(1965年)
コンポーネンツ

『Happenings』(1966年)
ハプニングス

『Stick-Up!』(1966年)
Stick-Up!

『San Francisco』(1970年)
San Francisco

『Montara』(1975年)
Montara
posted by ez at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月03日

Mamas Gun『Routes To Riches』

スケールの大きなUKファンキー・ロッキン・ソウル☆Mamas Gun『Routes To Riches』
ルーツ・トゥ・リッチーズ
発表年:2009年
ez的ジャンル:UKファンキー・ロッキン・ソウル
気分は... :我が道を貫く!

Mamas Gunはシンガーソング・ライター、デザイナー、マルチ奏者のAndy Platts(1979年香港生まれ)を中心に、2007年ロンドンで結成された5人組ソウル・バンド。バンド名は当ブログでも紹介したErykah Baduのネオソウル名盤『Mama's Gun』(2000年)からとったもの。

Andy Plattsはグループ結成以前にCorinne Bailey Raeのデビュー作『Corinne Bailey Rae』(2006年)のレコーディング等に参加したり、 Zomba Musicとソングライティング契約を結び、Toby Smith(Jamiroquai)、John Oates(Hall &Oates)、Rod Tempertonらとも交流を持っていたようです。

他のメンバーはRex Horan(b)、Dave Oliver(key)、Terry Lewis(g)、Jack Pollitt(ds)の4名。

2009年に1stアルバム『Routes To Riches』、2011年に2ndアルバム『The Life And Soul』をリリースしています。

日本ではJohn OatesやRod Tempertonとの関係を強力プッシュし、"Jamiroquai meets Maroon 5"みたいな紹介のされ方がなされていましたね。正直、僕はこれらの謳い文句にドン引きし、最初少し距離を置いていましたが・・・。しかし、そんな謳い文句が功を奏したのか、日本ではそこそこ注目を集めましたね。

さて、その話題となった1st『Routes To Riches』ですが、ソウル/R&B好きの人が聴くアルバムと、ロック/ポップ好きの人が聴くアルバムのちょうど際にあるような作品ですよね。僕が聴いた印象はファンキー・ロッキン・ソウルといったイメージですかね。その意味ではポップな要素はもっと抑えて、もっとファンキー・ロック/ソウル寄りでも良かったのかな・・・なんて思いもあります。

それでもAndy Plattsの持つ才能の素晴らしさは十分聴く者を魅了するし、バンドの持つスケールの大きさは期待のニューカマーの名に相応しいデビュー作であったと思います。

今日紹介する国内盤には、本編11曲に加え、ボーナス・トラック6曲が追加収録されています。カラフル・ポップの要素を散りばめたファンキー・ロッキン・ソウルな本編と、よりUKソウル的な要素を楽しめるボートラの2部構成として楽しむとかなり充実した1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「House On A Hill」
オープニングはファンキー・ロッキン・ソウル。カラフルなポップさがありながらアーシーな味わいも併せ持っているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=aOq94MP5sK0

「Rico」
哀愁のメロディが印象的なファンキー・ロック。Andyの曲作りの巧みさを実感できます。
http://www.youtube.com/watch?v=OqYYJ2F5QDo

「You Are The Music」
壮大なストリングスと共に始まります。70年代ロックのエッセンスを巧みに採り入れながら盛り上げていくのが上手いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=xdxu7X5fLAk

「Finger On It」
僕の一番のお気に入り!弾けたファンキー・ロッキン・ソウルで一気に駆け抜けます。聴いていてスカッとします。
http://www.youtube.com/watch?v=Nbc47W0tuOE

「Pots Of Gold」
Andyのソウルな側面がよく表れたメロウ・バラード。素敵なメロディを優しく歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=HBmM9rhH8AQ

「Chasing Down Shadows」
スケールの大きなポップ・バラード。僕には少々仰々しく感じられますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=f9oQrJc3pv4

「Psycho Territory」
「Finger On It」と並ぶ僕のお気に入り。切れ味鋭い不敵なファンキー・ロック。ズシリと重量感のあるグルーヴが魅力です。
http://www.youtube.com/watch?v=tLecj_zwDAw

「Bitch」
セクシー&ファンキーなロッキン・チューン。デビュー・アルバムとは思えない堂々とした佇まいがいいですな。
http://www.youtube.com/watch?v=N1GoIvZSDiI

「Let's Find A Way」
フィリーソウルのエッセンスを取り入れたポップ・ソウル。ありそうでない感じの雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=0mgDzzaL5pE

「Miracle」
ファルセット・ヴォーカルでソウルフルに迫ります。個人的にはこういった曲をもう少し多めにして欲しかった気が・・・
http://www.youtube.com/watch?v=fXcEnkDQp5Y

「Big Betty」
クラヴィネットがビシバシ効いたStevie Wonder調のファンクが本編のラストです。
http://www.youtube.com/watch?v=QlMbThF_7BI

国内盤には以下の6曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。実はこれが本編以上に良かったりします。その意味では国内盤が絶対オススメです。

「Kill The DJ (Delrosario Remix)」
本編では聴くことができないフロア仕様のダンサブル・ソウル・チューン。

「Supa Sneakers」
何処となくPrince殿下を連想させるのアッパー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=ehyufEhuJHk

「Never Be Right」
Andyの持つソウル・スピリットを感じる1曲。かなり好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=SyZKdhkvbmU

「Skeches」
ア・カペラです。彼らの懐の深さを感じます。

「Wishing」
どっしりとした安定感のあるソウル・チューン。UKソウル好きの人であれば気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=nzZDj-vhq68

「Let's Find A Way (DJ Mitsu The Beats Remix)」
「Let's Find A Way」のDJ Mitsu The Beatsのリミックス。この曲の持つソウル・フィーリングが実感でき、オリジナルより断然いいですね。さすがはDJ Mitsu The Beats!
http://www.youtube.com/watch?v=fyUvyieowAQ

ご興味がある方は、2ndアルバム『The Life And Soul』もチェックを!UK女性ソウル・シンガーBeverley Knightもゲスト参加しています。

『The Life And Soul』(2011年)
ザ・ライフ・アンド・ソウル
posted by ez at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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