2013年10月02日

Laura Nyro『Smile』

再び音楽シーンに戻ってきた復帰作☆Laura Nyro『Smile』
Smile
発表年:1976年
ez的ジャンル:エモーショナル女性シンガーソングライター
気分は... :ドルフィンズ全勝ストップ!

NFLでは我がドルフィンズがセインツとの全勝対決に敗れ、連勝がストップしてしまいました。
いやぁ、完敗でしたね。攻撃陣、守備陣共にイルカ軍団の実力不足を素直に認めざるを得ません。ここからの立て直しができるのか、次戦が今季を占ううえで重要になります。

久々にLaura Nyroの紹介です。
急に彼女が1976年にリリースした『Smile』が聴きたくなりました

剥き出しの感性で聴く者を魅了する、偉大な女性シンガー・ソングライターLaura Nyro(1947-1997年)の紹介は、『Eli And The Thirteenth Confession(イーライと13番目の懺悔)』(1968年)、『New York Tendaberry』(1969年)に続き3回目です。

本作『Smile』は、1971年に突如引退してしまったLauraが、5年ぶり音楽業界に戻ってきた復帰作です。この間、彼女は結婚、離婚、母の死という私生活で大きな出来事を経験しています。

大きな試練を経ての復帰作ですが、それ程力まず落ち着いた雰囲気の作品に仕上がっているのがいいですね。まぁ、歌詞はLaura Nyroらしい世界観が健在ですが・・・

Laura Nyroと共にCharlie Calelloがプロデューサーとして起用されます。

レコーディングには、John Tropea(g)、Jeff Mironov(g)、Hugh McCracken(g)、Joe Beck(g)、Richard Davis(b)、Will Lee(b)、Alan Schwartzberg(ds)、Chris Parker(ds)、Rick Maratta(ds)、David Friedman(vib)、Randy Brecker(tp)、Michael Brecker(sax)、Joe Farrell(sax)、George Young(sax)等が参加しています。

これらバック陣によるジャズ/クロスオーヴァーな都会的サウンドが全体に落ち着きを与えてくれます。

派手さはありませんが、落ち着いた雰囲気の中で一皮剥けたLaura Nyroの新境地を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Sexy Mama」
オープニングは本作唯一のカヴァー。ソウル・グループThe Momentsのカヴァーです。このあたりはLabelleと共演したソウル・カヴァー集『Gonna Take a Miracle』(1971年)を彷彿させます。ただし、『Gonna Take a Miracle』と比べて、より自然体でソウル作品をカヴァーしている印象を受けます。この洗練されたアコースティック・ソウルはカフェ・アプレミディのコンピにも収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=TGU6iy0u7RQ

J-POP好きはPizzicato Five「This Year's Girl #1」で、冒頭のLauraの♪Strange!♪という声がサンプリングされていたのを思い出す方もいるのでは?

「Children Of The Junks」
美しい音空間がゆったりと流れていく感じがいいですね。オリエンタルなスパイスが隠し味で効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=wfEQSOnOK1w

「Money」
疾走するグルーヴ感が格好良い1曲。Lauraお得意の緩急をつけた展開も嬉しいです。Michael Breckeのサックスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=jNTO5OKpKZ4

「I Am The Blues」
イントロのDavid Friedmanのヴァイヴがいい感じです。本作らしいジャジー&ブルージーな雰囲気を楽しめます。Randy BreckerのミュートとJoe Beckのギターが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=cIMRmt7fcTY

「Stormy Love」
離婚を乗り越え、前へ前進していくLauraの決意表明のような1曲。都会的なサウンドが全体に落ち着きを持たせているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=0VzjCyAhAXM

「The Cat-Song」
猫の鳴き声のようなギター音と始まる飼い猫を歌ったエディキャット・ソング。曲調も含めてLauraらしい雰囲気に溢れています。
http://www.youtube.com/watch?v=gpziE09KJkE

「Midnite Blue」
愛する人への思いを切々と歌う切ないラブソング。Lauraらしい剥き出しの感性で歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=6ouLf1Z6LRw

「Smile」
タイトルは琴の音色と共に始まります。琴の音色も交えたジャズ/クロスオーヴァー感覚を楽しめます。個人的には琴の音色はビミョーですが。
http://www.youtube.com/watch?v=PwccEPwKcLo

Laura Nyroの他作品もチェックを!

『First Songs』(1973年) ※『More Than a New Discovery』(1967年)の再発盤
First Songs

『Eli And The Thirteenth Confession』(1968年)、
Eli & the Thirteenth..

『New York Tendaberry』(1969年)
New York Tendaberry (Exp)

『Christmas and the Beads of Sweat』(1970年)
Christmas & Beads of Sweat

『Gonna Take a Miracle』(1971年)
Gonna Take a Miracle

『Season of Lights』(1977年)
Seasons of Lights: Laura in Concert

『Nested』(1978年)
Nested

『Mother's Spiritual』(1984年)
マザーズ・スピリチュアル(紙ジャケット仕様)

『Laura: Live at the Bottom Line』(1989年)
Laura: Laura Nyro Live at the Bottom Line

『Walk the Dog and Light the Light』(1993年)
Walk the Dog & Light the Light
posted by ez at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月01日

Heatwave『Current』

Rod Tempertonも楽曲提供で貢献!メロウなディスコ・ファンク満載☆Heatwave『Current』
カレント(紙ジャケット仕様)
発表年:1982年
ez的ジャンル:メロウ・ディスコ/ファンク
気分は... :だまっちゃいない!

さて、今回はディスコ/ファンク・グループHeatwaveが1982年にリリースした『Current』(1982年)です。

これまで当ブログで紹介したHeatwave作品は以下の3枚。

 『Too Hot To Handle』(1976年)
 『Central Heating』(1978年)
 『Candles』(1980年)

Heatwaveといえば、Michael Jackson「Off The Wall」、「Rock With You」のソングライティングを手掛け売れっ子ソングライターRod Tempertonが在籍していたグループとしてお馴染みですが、2nd『Central Heating』(1978年)リリース後にはグループを巣立っています。

しかしながら、その後も楽曲提供を通してRod Tempertonとグループの蜜月関係は続き、本作でもグループに5曲を提供しています。

1988年に『The Fire』というアルバムもリリースしていますが、メンバー構成やRod Temperton作品ゼロという状況を踏まえれば、本作『Current』(1982年)はグループの実質的なラスト・アルバムと呼べるでしょう。

本作におけるメンバーは、Johnnie Wilder Jr.(vo)、Keith Wilder(vo)、Ernest Berger(ds)、Keith Harrison(key、syn、vo)、Calvin Duke(key、syn、vo)、Derek Bramble(b)、William L. Jones(g、vo)とい7名。プロデューサーBarry BlueJohnnie Wilder Jr.の2人。

また、Herbie Hancock(p)、Greg Phillinganes(syn)、Paulinho Da Costa(per)といったミュージシャンが参加し、

Ashley IngramBernard FowlerCarl CarwellLeee JohnLouis PriceNoel McCallaRalph Atkinといったシンガー陣がゲストとしてクレジットされています。

ヒットはしませんでしたが、Heatwaveらしいヴォーカル&コーラスを引き立てるメロウなディスコ・ファンクが満載です。

全曲紹介しときやす。

「Lettin' It Loose」
シングルにもなったオープニング。Rod Temperton作らしい明るく開放的なディスコ・ファンクです。
http://www.youtube.com/watch?v=B_yp07f2_zo

「State to State」
オススメその1。軽快なブギー・ディスコ。スペイシーなシンセ音がよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=a17LFcz7QHA

Louis La Roche「Malfunction」でサンプリングされています。
Louis La Roche「Malfunction」
 http://www.youtube.com/watch?v=H9Ria0iLYn8

「Look After Love」
甘く切ないメロディを歌い上げるメロウなスロウ。美しいコーラスにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=QVrmMhfXTCA

「Naturally」
オススメその2。この曲はBarry Blue/Robin Smith作。シンセベースがブリブリ響くファンク・チューン。メロディアスでもあり、実にキャッチーです。
http://www.youtube.com/watch?v=D_mLl9z6iJU

「The Big Guns」
オススメその3。Herbie Hancock、Greg Phillinganes参加曲。男女スキャットが爽快に響くフュージョン風味のファンク・チューン。ゲストの2人がそれぞれさすがのソロを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=5-1hGR6_DFQ

「Find It in Your Heart」
オススメその4。この曲もBarry Blue/Robin Smith作。いきなり素晴らしいアカペラと共に始まるメロウ・ファンク。このグループのヴォーカル&コーラスの魅力を存分に満喫できます。僕の一番のお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=Rfc3Bd2Vs9Q

「Hold On to the One」
ポップなディスコ・ファンク。少しポップすぎる気もしますが、それもRod Temperton作品らしさかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=QrZDp0IAOLE

「Mind What You Find」
オススメその5。Derek Bramble作。ラストはソフトリー&ハートフルな魅力に溢れた爽快メロウ・グルーヴ。後半hレゲエ調の展開でアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=K4qsS2DSbP4

僕の保有するCDには「Lettin' It Loose (12" Version)」「Look After Love (Single Version)」「Mind What You Find (12" Version)」の3曲がボーナス・トラックで追加収録されています。

未聴の方は他のHeatwave作品もチェックを!

『Too Hot To Handle』(1976年)
トゥー・ホット・トゥ・ハンドル(紙ジャケット仕様)

『Central Heating』(1978年)
Central Heating

『Hot Property』(1979年)
ホット・プロパティ(紙ジャケット仕様)

『Candles』(1980年)
キャンドルズ(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする