発表年:2008年
ez的ジャンル:オージー産ディープ・ファンク・バンド
気分は... :やっぱりファンクだね!
今回はオーストラリアの人気ディープ・ファンク・バンドThe Bamboosの1stアルバム『Step It Up』(2006年)です。
当ブログではグループのリーダー/ギタリストであるLance FergusonがLanu名義でリリースしたブロークンビーツ/フューチャー・ソウル作品『This Is My Home』(2008年)、オルガン奏者Ben GraysonがBennson名義でリリースしたクロスオーヴァー・ディスコ・ソウル作品『Let The Love』(2008年)を紹介しています。
The Bamboosは2000年にメルボルンで結成されたファンク・バンド。グループは2001年にシングル「Eel Oil/Blackfoot」でデビュー。アルバムとしてはこれまで『Step It Up』(2006年)、『Rawville』(2007年)、『Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!』(2008年)、『Side Stepper』(2008年)、『4』(2010年)、『Medicine Man』(2012年)といった作品をUKの人気レーベルTru Thoughtsからリリースしています。
そのなかでも今日紹介する1stアルバム『Step It Up』(2006年)は、オージー・ディープ・ファンクの魅力がダイレクトに伝わってくる1枚に仕上がっています。
Terry Callier『Occasional Rain』を模したジャケも印象的ですね。
本作におけるメンバーは、Lance Ferguson(g)、Daniel Farrugia(ds)、Ben Grayson(org)、Yuri Pavlinov(b)、Anton Delecca(ts)、Ross Irwin(tp)の6名。
Tru Thoughtsのレーベル・メイトであるUKの歌姫Alice Russellをフィーチャーした「Step It Up」、「Transcend Me」、同じくレーベル・メイトのThe Limp Twinsのカヴァー「Another Day In The Life Of Mr. Jones」、2004年にシングル・リリースし、話題となったArchie Bell & the Drellsの名曲カヴァー「Tighten Up (Album Version)」、デビュー・シングルとなった「Eel Oil/Blackfoot」など注目曲が目白押しです。
この手のディープ・ファンク作品は数多くリリースされていますが、このThe Bamboosの1stには何か特別な魅力があります。やっぱり、ファンクっていいなぁ!と再認識させてくれた1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Step It Up」
Alice Russellをフィーチャーしたタイトル曲。シングルにもなりました。Aliceのソウルフル・ヴォーカルを活かしたファンキー・チューン。UK女性ソウル×オージー・ディープ・ファンクの相乗効果を感じるパワフルなオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=2p1F4smumxc
「Tighten Up (Album Version)」
Archie Bell & the Drellsのお馴染みの名曲カヴァー。シングル・リリース時から話題になっていたカヴァーのアルバム・ヴァージョンです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、タイト&グルーヴィーな感覚が強調されたインパクト大のインスト・カヴァーに仕上がっています。Bruce Sandellのフルートがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hQ1C9LiZrnY
「In The Bamboo Grove」
タイトルからしてJames Brownを意識したメドレー形式のインスト・ファンク。緩急織り交ぜて、ディープ・ファンクの魅力を伝えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=a4P7Vr6sLj8
「Golden Rough」
古き良きファンクへのリスペクトを感じる1曲。こういったタイプのファンク・チューンは繰り返し聴いてきているのに、耳にすると思わず体を揺らしてしまうのがファンクの魅力ですな。ホーン・アンサンブルもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=9PHqZ-xuCR0
「Black Foot」
前述のように彼らのデビュー・シングル(「Eel Oil」とのカップリング)。グルーヴィーに駆け抜ける直球ディープ・ファンク。彼らの潔さのようなものを感じます。>Ben Graysonのグルーヴィーなハモンドにヤラれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Q_NBqq9-T-A
「Transcend Me」
Alice Russellをフィーチャー。Neon Phusion、Bugz In The Attic等の活動でも知られるAfronaught(Orin Walters)による2001年のブロークンビーツ・シングルをカヴァー。本作の中では異色のカヴァーですが、彼らのディープ・ファンクの枠に収まらないクロスオーヴァー感覚を満喫できる人力ブロークンビーツです。
http://www.youtube.com/watch?v=DDBeKSWsCYQ
「Tobago Strut」
アフロ/ラテン・ジャズなフレイヴァーの効いた僕好みのパーカッシヴな1曲。中盤のブレイクもかなり格好良い!
http://www.youtube.com/watch?v=nxxBgB6HIWI
「Another Day In The Life Of Mr. Jones」
The Limp Twins(Quantic & Russ Porter)のカヴァー。ここではスピード重視で一気に駆け抜けるオリジナル以上に疾走感を感じる仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=u3012wgkRps
「Crooked Cop」
グイグイ牽引するベースラインに魅了される1曲。一度聴いたら、しばらくベースラインが脳内リピートしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=MK4mfLGRX3A
「Eel Oil」
前述のように彼らのデビュー・シングル(「Black Foot」とのカップリング)。オージー・ディープ・ファンクの真髄!といったところでしょうか。出だしのドラム・ブレイク、うねるベースライン、グルーヴィー・オルガンだけでKOされてしまいます。リーダーLanceのギター・プレイも格好良い!
http://www.youtube.com/watch?v=lVCD9KS8Uvs
「Voodoo Doll (Album Version)」
シングル「Tighten Up」のB面曲。いぶし銀のインスト・ファンクといった風格のあるサウンドに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=8p4a8uITO7w
The Bamboosの他作品もチェックを!
『Rawville』(2007年)
『Listen! Hear!! the Bamboos Live!!!』(2008年)
『Side Stepper』(2008年)
『4』(2010年)
『Medicine Man』(2012年)
Lance FergusonやBen Graysonのソロ作の過去記事もご参照ください。
Lanu『This Is My Home』(2008年)
Bennson『Let The Love』(2008年)