2013年11月04日

Minnie Riperton『Come To My Garden』

天使の歌声の1stソロ・アルバム☆Minnie Riperton『Come To My Garden』
Come to My Garden
発表年:1970年
ez的ジャンル:天使の歌声系女性ドリーミー・ソウル
気分は... :妖しくドリーミー・・・

今回は5オクターブの声域を持つ「天使の歌声」で人々を魅了したMinnie Ripertonの1stソロ・アルバム『Come To My Garden』(1970年)です。

Minnie Riperton(1947-1979年)の紹介は、『Adventures In Paradise』(1975年)に続き2回目となります。

(実質的な)Rotary Connection解散後、プロデューサーのCharles Stepney、後に夫となるソングライターのRichard Rudolphらと創り上げた1stソロ・アルバムが『Come To My Garden』(1970年)です。

レコーディングには、Minnie Riperton(vo)以下、Phil Upchurch(g)、Ramsey Lewis(p)、Maurice White(ds)、Elsa Harris(back vo)、Kitty Hayward(back vo)等が参加しています。アレンジャーはCharles Stepney。

Phil Upchurch、Ramsey LewisMaurice Whiteといった名うてのミュージシャンの参加が目を引きますね。

Rotary Connection時代のサイケデリック・ソウルに対して、本作ではCharles StepneyによるドラマティックなオーケストレーションとMinnieの天使の歌声によるポップでドリーミーな楽曲が目立ちます。少し妖しげなスパイスが効いているのもいいですね。

『Perfect Angel』以降のMinnie Ripertonをイメージするとギャップがあるかもしれませんが、Minnie RipertonとCharles Stepneyという組み合わせでしか創れない独自の音世界を堪能できる至極の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Les Fleurs」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。オリジナルはRamsey Lewisヴァージョンです(アルバム『Maiden Voyage』収録)。美しくも儚い雰囲気のアコースティック・サウンド&ストリングスをバックに、Minnieの天使の歌声が響きます。Minnieとバック・コーラスの存在感に圧倒されるオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=npclX84jwFs

Freundeskreis feat. Joy Denalane「Mit Dir」、Jurassic 5 feat. Nelly Furtado「Thin Line」、Junkie XL「Legion」 、Fuse「Mais Um Dia」、Free the Robots「The End (Destroy)」、Kenneth Bager feat. Julee Cruise「Fragment Seven (Les Fleurs)」、Cut Chemist「Thin Line」、Damu the Fudgemunk「Brooklyn Flower」等のサンプリング・ソースにもなっています。また、当ブログで紹介した4Heroのカヴァーもありましたね(アルバム『Creating Patterns』収録)。

Freundeskreis feat. Joy Denalane「Mit Dir」
 http://www.youtube.com/watch?v=HoeQCQKK_lU
Jurassic 5 feat. Nelly Furtado「Thin Line」
 http://www.youtube.com/watch?v=WrnkrQlgXIk
4Hero「Les Fleurs」
 http://www.youtube.com/watch?v=GgyEEf-0tfo

「Completeness」
Charles Stepney/Rose Johnson作。驚異のオクターブ・スキャットと共にスタートする甘く妖しいビューティフル・ソング。Charles Stepneyによるドラマティックなオーケストレーションが盛り上げてくれます。Ramsey Lewisらバックの好サポートも目立ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=A7_c9hrbFow

Tracey Lee「Big Will」、Calibre「Our Love Part 1」、Logic (Hip-Hop) feat. Dizzy Wright「Young Jedi」 のサンプリング・ソースにもなっています。

「Come to My Garden」
Richard Rudolph作。ドラマティックなオーケストレーションと共に始まるドリーミーなタイトル曲。ここではMinnieのしっとりしたヴォーカルを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=3rIxl42aP1c

「Memory Band」
Charles Stepney作。当ブログでも紹介したRotary Connection『Rotary Connection』収録曲をカヴァー。シタールの音色が印象的であったオリジナルに対して、ここではソフト・ボッサ調の「Memory Band」を聴くことができます。フリーソウル好きの人にとってのハイライト曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=xorzuwB95Bs

「Rainy Day in Centerville」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。個人的にはこの曲も大好き。ソフトロック好きの方も魅了しそうな美しいメロディをMinnieが爽快に歌い上げます。さりげにMaurice Whiteのドラミングが格好良かったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=HH1wCwuijC8

Real Live「Crime Is Money」、J. Rawls feat. Grap Luva & J. Sands「Check the Clock」 、Nas「Where Y'all At」のサンプリングソースになっています。
J. Rawls feat. Grap Luva & J. Sands「Check the Clock」
 http://www.youtube.com/watch?v=VbSbsQPg5Bs

「Close Your Eyes and Remember」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。美しいハープの音色と共に始まるドリーミー・ソング。まさに天使の歌声に相応しい1曲かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=-cZNH13EzA0

9th Wonder「Close Your Eyes」のサンプリングソースになっています。
9th Wonder「Close Your Eyes」
 http://www.youtube.com/watch?v=1VpCib6ujJU

「Oh, By the Way」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。Charles Stepneyの生み出す音世界とMinnieの天使の歌声が見事に噛み合った美メロのポップ・チューン。この曲もソフトロック好きの方が気に入るはず。Five Deez「Four Black Dudes」のサンプリングソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=rkGSym99Q2A

「Expecting」
Charles Stepney/Jon Stocklin作。幻想的なアコースティック・サウンド&ストリングスの中をMinnieの天使の歌声が漂います。
http://www.youtube.com/watch?v=naYMYJpiKAk

「Only When I'm Dreaming」
Charles Stepney/Sidney Barnes作。僕の一番のお気に入りはコレ。「Memory Band」同様のボッサ調の仕上がりです。ボッサ・サウンドとMinnieの歌声、Stepneyのストリングスが見事に調和した大人のドリーミー・ソングです。
http://www.youtube.com/watch?v=EoBBg1mQJds

Smif-N-Wessun「Hellucination」、Will.i.am feat. Phife Dawg「Nah Mean」、Sam the Kid「Eternamente Hoje」、Juaninacka「Espana,Sevilla Y Yo」のサンプリングソースになっています。

Smif-N-Wessun「Hellucination」
 http://www.youtube.com/watch?v=IrtC9HzaL_w
Will.i.am feat. Phife Dawg「Nah Mean」
 http://www.youtube.com/watch?v=QbjprMZ6Q-M
Sam the Kid「Eternamente Hoje」
 http://www.youtube.com/watch?v=0ynzetH8a0k
Juaninacka「Espana,Sevilla Y Yo」
 http://www.youtube.com/watch?v=rOGLl6dZC0M

「Whenever, Wherever」
Charles Stepney/Rose Johnson作。ラストはRamsey Lewisのピアノにナビゲートされたドリーミー・ポップで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=g_I7z3_BVGI

Minnie Ripertonの他作品もどうぞ!

『Perfect Angel』(1974年)
Perfect Angel

『Adventures In Paradise』(1975年)
ミニーの楽園

『Stay in Love』(1977年) ※ジャケは『Minnie』との2in1CD
Stay in Love / Minnie

『Minnie』(1979年)
ミニー(ミニーと出会ったら)

『Love Lives Forever』(1980年)
Love Lives Forever (Reis)
posted by ez at 00:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする