2013年11月15日

Salt Water Taffy『Finders Keepers』

Rod McBrien/John Giamettaによる至極のサンシャイン・ポップ☆Salt Water Taffy『Finders Keepers』
Finders Keepers
発表年:1968年
ez的ジャンル:サンシャイン・ポップ系ソフトロック
気分は... :カラフル&スウィートなキャンディはいかが?

今回はソフトロック名盤Salt Water Taffy『Finders Keepers』(1968年)

Salt Water Taffyはプロデュース/ソングライティングを手掛けるRod McBrienJohn Giametta、さらにリード・シンガーPhil Giarrantano、2人の女性シンガーKathey WeinbergJohnny Giamettaから成る5人組。

中心人物Rod McBrienはSalt Water Taffy以前にもThe Long Island Sounds名義やThe ValraysThe Eastern Sceneのメンバーとしてレコーディングを経験しています。

また、The Shangri-Las「Leader Of The Pack」(1964年)、The Innocence『The Innocence』(1967年)、The Tradewinds『Excursions』(1967年)のエンジニアリングやPebbles & Shells「Let's Be More Than Friends Tonight」(1967年)のプロデュースも務めています。

Salt Water Taffyは1967年にデビュー・シングル「Finders Keepers」をリリース、その流れで1968年にグループ唯一のアルバム『Finders Keepers』を発表しています。

その後「Summertime Girl/ One Hand Washes the Other」(1970年)等のシングルをリリースしますが、商業的成功には恵まれずグループは解散してしまいます。

本作『Finders Keepers』(1967年)はグループ唯一のアルバムですが、実際にはメンバー以外のセッション・シンガーが多数関与するなどメンバー5名によるアルバムとは言い難いのかもしれません。それでもソフトロック・ファンを虜にするドリーミーなサンシャイン・ポップ作品であることに間違いありません。

人気のタイトル曲「Finders Keepers」のようなドリーミー・ポップの印象が強いですが、アルバム全体はソフトロック/ポップの玉手箱のように、さまざまなタイプのポップ・チューンで楽しませてくれます。

Rod McBrien/John Giamettaの素晴らしい仕事ぶりに感服する1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Finders Keepers」
John Giametta/Rod McBrien作。タイトル曲は前述のようにデビュー・シングルにもなったドリーミーなバブルガム・ポップです。ポップなメロディと爽快コーラスで心を晴れモードにしてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tKp7ZyuL1BQ

「Whence I Make Thee Mine」
Peter Anders/Ritchie Cordell/Vini Poncia作。The Innocence『The Innocence』にも収録されているAnders & Poncia作品です。ポップの玉手箱から飛び出してきたかのような魅力があります。
http://www.youtube.com/watch?v=s1D9qmabmWs

「The Girl Is Broken」
Marty Gino/Rod McBrien作。女性コーラス隊がキュートな軽快ポップ・チューン。シタールの音色が聴こえてくるのがいいですね。

「I'll Always Be True to You」
John Giametta/Rod McBrien作。ブラス・セクション、躍動するリズム、サイケなギター、キュートな女性ヴォーカルが絶妙に絡む僕好みのグルーヴィー・ポップ。
http://www.youtube.com/watch?v=CH8_Y9et31Q

「He's Still in My Heart」
John Giametta/Rod McBrien作。素晴らしいコーラスワーク&アレンジを堪能できる至極のポップ・ワールド!「Finders Keepers」あたりとは異なる大人のポップ・ワールドって雰囲気で楽しませてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tKp7ZyuL1BQ

「You Baby」
Barry Mann/Phil Spector/Cynthia Weil作。The Ronettesのカヴァーです。当ブログでも紹介したLovin' Spoonful『Do You Believe In Magic』でもカヴァーされています。メリハリのあるポップ・ワールドを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=izPIDzMXtec

「Sticks and Stones」
John Giametta/Rod McBrien作。この曲もシングルになりました。「Finders Keepers」と同タイプのサンシャイン・ポップです。
http://www.youtube.com/watch?v=lUCVYM01tl8

「Something to Live For」
John Giametta/Rod McBrien作。明るいポップ・チューンが続いたので、少し哀愁を帯びたメロディが新鮮に聴こえます。
http://www.youtube.com/watch?v=6QKkDydjl8o

「Suddenly I See」
John Giametta/Rod McBrien作。今日的にはソフト・ボッサな本曲は人気があるのかもしれませんね。もちろんボッサ好きな僕のお気に入り曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=esUlxQy9upc

「Love Don't Keep Me Waiting」
John Giametta/Rod McBrien作。キュートな女性ヴォーカルとポップ・ソウルな躍動感が僕好みの1曲。

「He'll Pay」
John Giametta/Rod McBrien作。美しくも切ないメロディで落ち着かせてくれる黄昏ポップ・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=6SJCdFXPGm0

「I'll Get Along Somehow」
John Giametta/Rod McBrien作。本編のラストは男性ヴォーカル陣による爽快ポップで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=rlBiT0Z3nA8

ここから2曲はCDボーナス・トラック。どちらの曲も本作のリリース後にシングルとしてリリースされた楽曲です。

「Loop de Loop」
Teddy Vann作。Johnny Thunderによる1963年のR&Bヒットをカヴァー。本編では聴かれないロック寄りのサウンドで楽しませてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tEV0FAbwlyU

「Easy Does It」
John Giametta/Rod McBrien作。実はアルバムで一番好きな曲がコレ。フォーキー感覚のロック・サウンドとこのグループらしいポップ感覚が絶妙にマッチしていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=D8EZPtw5Efg

ご興味がある方はAnders & Poncia絡みの2枚、The Innocence『The Innocence』(1967年)やThe Tradewinds『Excursions』(1967年)あたりをチェックするのも楽しいのでは?

The Innocence『The Innocence』(1967年)
Innocence

The Tradewinds『Excursions』(1967年)
Excursions
posted by ez at 00:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする