2013年12月17日

Van Morrison『Into The Music』

Vanが自身の内面をさらけ出した1枚☆Van Morrison『Into The Music』
Into the Music
発表年:1979年
ez的ジャンル:孤高の男性シンガー。
気分は... :暗い行き止まりから 道の明るい方へ....

今日は孤高の実力派シンガーVan Morrisonが1979年にリリースした『Into The Music』です。

何か迷うことがあり、自分の心をリセットしたい時に聴きたくなるVan Morrison。きっと今コレを取り上げるということは、僕の中に何らかの迷いがあるのでしょう(笑)

これまで当ブログで紹介してきたVan Morrison作品は以下の7枚(発売年順)。

 『Astral Weeks』(1968年)
 『His Band And The Street Choir』(1970年)
 『Tupelo Honey』(1971年)
 『Saint Dominic's Preview』(1972年)
 『Veedon Fleece』(1974年)
 『A Period Of Transition』(1977年)
 『Avalon Sunset』(1989年)

ファンはご存知の通り、本作のタイトル『Into The Music』はRitchie YorkeによるVan Morrisonの伝記のタイトルにもなりました。それだけ"Into The Music"という言葉は、魂の音楽を追い求めるVan Morrisonというアーティストの本質に迫るものなのかもしれませんね。

レコーディングの基本メンバーはVan Morrison(vo、g、har)以下、Herbie Armstrong(g、back vo)、Pee Wee Ellis(ts)、David Hayes(b)、Mark Isham(tp、flh、piccolo tp)、Mark Jordan(p)、Katie Kissoon(back vo)、Toni Marcus(mandolin、violin、viola、stroviola)、Peter Van Hooke(ds)といった顔ぶれです。

それ以外にJohn Allair(org)、Ry Cooder(g)、Zakir Hussain(tabla)、Robin Williamson(penny whistle)、Kurt Wortman(ds)といったミュージシャンがゲスト参加しています。

タイトルが示すようにVanが自身の内面を深く掘り下げたアルバムです。アルバムはポジティヴなヴァイヴに満ちた前半(オリジナルLPのA面)と、自身の内面と対話する感動的な後半(オリジナルLPのB面)が対照的です。

プロデュースはVan MorrisonMick Glossop

洋楽好きにはお馴染みのフォトグラファーNorman Seeffによるジャケも崇高な雰囲気があっていいですね。

全曲紹介しときやす。

「Bright Side of the Road」
♪暗い行き止まりから 道の明るい方へ飛び出そう♪楽しめる間に楽しもうじゃないか♪というVanの歌には自身を奮い立たせて進もうとするポジティヴなヴァイヴに溢れています。Vanのハーモニカも実に軽やか!Katie Kissoonのバック・コーラスが盛り上げてくれます。ケルティックなサウンド・アレンジも曲調にフィットしていてグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=rCDZzf4ragg

「Full Force Gale」
ケルティックな疾走感が心地好いVan Morrisonらしいソウルフル・チューン。Ry Cooderがスライド・ギターで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=91zmKvvjL0U

「Steppin' Out Queen」
「Full Force Gale」同様、ケルティック・テイストとソウル/R&Bテイストを上手く融合させた仕上りが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=bxJpKMdNrnA

「Troubadours」
中世の吟遊詩人を歌った味わい深い仕上がり。中世ヨーロッパの香りが漂うアレンジが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=gbINpArBCJo

「Rolling Hills」
美しい弦の響きと武骨なVanのヴォーカルのコントラストが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=vBCsMO2A2rc

「You Make Me Feel So Free」
僕の一番のお気に入り。解放的なソウルフル・チューン。早く自由の身になりたい最近の僕にとっては何度もリピートしたくなる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=gmVlnhup9oA

ここまでオリジナルLPのA面です。

「Angeliou」
Vanの歌世界がジワジワと胸の奥まで沁み渡ってくるビューティフル・ソング。Vanの内面からの切なる声が歌に宿っています。
http://www.youtube.com/watch?v=EpEebsX24kk

「And the Healing Has Begun」
牧歌的な味わいのフォーキー・バラード。さまざまな困難を乗り越えて自身を再生させようとするVanの静かなる決意のようなものを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=QXMwEsfUBUo

「It's All in the Game」
Tommy Edwards、1958年のヒット曲をカヴァー(Charles Dawes/Carl Sigman)。美しいメロディをバックにVan Morrison節を存分に堪能できる感動的な仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=5dEvMcsFKFI

「You Know What They're Writing About」
前曲「It's All in the Game」からシームレスに繋がっています。自身の内面と対話した結果、Vanが辿り着いた崇高なヴァイヴが聴く者に何か特別なものを届けてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=z8-taUiSxag

Van Morrisonの過去記事もご参照下さい。

『Astral Weeks』(1968年)
アストラル・ウィークス

『His Band And The Street Choir』(1970年)
ストリート・クワイア

『Tupelo Honey』(1971年)
Tupelo Honey (Exp)

『Saint Dominic's Preview』(1972年)
Saint Dominic's Preview

『Veedon Fleece』(1974年)
Veedon Fleece (Reis)

『A Period Of Transition』(1977年)
A Period of Transition

『Avalon Sunset』(1989年)
Avalon Sunset
posted by ez at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする