2013年12月21日

Buddy Rich『The Roar Of '74』

レア・グルーヴ人気作。超人ドラマーの最高傑作!☆Buddy Rich『The Roar Of '74』
ザ・ロアー・オブ’74
発表年:1973年
ez的ジャンル:超人ドラマー系ビッグバンド
気分は... :この超絶ドラムのようなタフネスが欲しい!

今回はレア・グルーヴ人気作としてお馴染み、Buddy Rich『The Roar Of '74』(1973年)です。

Buddy Rich(1917-1987年)は、N.Y.ブルックリン出身のジャズ・ドラマー/バンドリーダー。

1937年に Joe Marsalaの楽団に加入し、それ以降Bunny Berigan、Artie Shaw、Tommy Dorsey、Harry James等の楽団で活躍し、ドラマーとしての地位を確立します。

1950年代半ばから自身のリーダー作を発表するようになり、最強のテクニックで超人ドラマーとしての名声を確立します。1987年にL.A.で逝去。

数多くのリーダー作を残しているBuddy Richの作品の中でも、今日最も人気が高く、彼の最高傑作の呼び声も高いのが本作『The Roar Of '74』(1973年)なのでは?

ビッグバンドを率いて、極上のジャズ・ダンスを聴かせてくれます。クラブジャズの登場を予見していたかのような演奏の数々に驚嘆するばかりです。

Buddy Rich(ds)以下、Charley Davis(tp)、Larry Hall(tp)、John Hoffman(tp)、Joe Romano(as)、Bob Martin(as)、Pat La Barbera(ts、ss)、Bob Crea(ts)、John Laws(bs)、Alan Kaplan(tb)、Keith O'Quinn(tb)、John Leys(tb)、Buddy Budson(p、key)、Joe Beck(g)、Tony Levin(b)、Jimmy Maeulen(conga)、Sam Woodyard(per)といったメンバーがレコーディングに参加しています。King Crimsonでお馴染みのTony Levinの参加が目を引きますね。

Buddy Rich、56歳の時のレコーディングですが、年齢を感じさせない圧巻のドラミングで聴く者を魅了します。

どの演奏も素晴らしく、ダイナミックなジャズ・ダンスに圧倒されながら、1曲目からラストまであっという間に聴き終えてしまう感じです。

全曲紹介しときやす。

「Nuttville」
Horace Silver作。オリジナルは当ブログでも紹介した『The Cape Verdean Blues』(1965年)に収録されています。本作のハイライトと呼べすジャズ・ダンス・クラシック。Richの超絶ドラムとビッグバンドらしい重厚なホーン・アンサンブルが素晴らしいエキサイティングな演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=JPatIkODQKs

「Kilimanjaro Cookout」
Manny Albam作。オリジナルはO'Donel Levy『Simba』(1974年)に収録されています。アフロ感覚のダイナミックなジャズ・ファンク・チューンに仕上がっています。雑然としているようできちんと統率されている感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=9U-v0AOmzlE

「Big Mac」
Ernie Wilkins作。Joe Beckのギターが活躍する格好良い、うねりまくるファンキー・グルーヴ。全体の舵を取るRichのダイナミックなドラミングも圧巻です。
http://www.youtube.com/watch?v=p95UZ9AG-mc

「Backwoods Sideman」
John La Barbera作。小気味良いスピード感が魅力です。Richのパワフルなドラミングが素晴らしいホーン・アンサンブルを牽引します。

「Time Check」
Don Menza作。「Nuttville」の並ぶハイライト。クラブジャズの到来を先取りしていたかのような切れ味のある格好良さを持っています。Tony Levinのベースがブンブン鳴り響きます。ビッグバンドならではのダイナミックな疾走感がたまりません。終盤のRichのドラム・ソロもサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=Ky_23rOl1Tk

「Prelude to a Kiss」
Duke Ellington/Mack Gordon/Irving Mills作。ムーディーな演奏で一休みといったところでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=qBjla2xjuyM

「Waltz of the Mushroom Hunters」
Greg Hopkins作。ドラマティックな出だしに続き、見事なホーン・アンサンブルを満喫できます。実にダイナミックなワルツ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=Osd46nO11L0

「Senator Sam」
Ernie Wilkins作。ラストはソウルフルな味わいの演奏で締め括ってくれます。

Buddy Richの他作品もチェックを!

『Big Swing Face』(1967年)
Big Swing Face

『Mercy, Mercy』(1968年)
マーシー・マーシー

『A Different Drummer』(1971年)
ア・ディファレント・ドラマー

『Stick It』(1972年)
Stick It

『Very Live at Buddy's Place』(1974年)
ヴェリー・ライヴ・アット・バディズ・プレイス[再発/廉価盤]

『Big Band Machine』(1975年)
ビッグ・バンド・マシーン

『Speak No Evil』(1976年)
Speak No Evil

『Buddy Rich Plays and Plays and Plays』(1977年)
Plays & Plays & Plays
posted by ez at 04:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする