2014年01月30日

Karla Bonoff『Karla Bonoff』

美人女性SSWの飾り気のないデビュー作☆Karla Bonoff『Karla Bonoff』
Karla Bonoff
発表年:1977年
ez的ジャンル:ウエストコースト系女性シンガーソングライター
気分は... :切なる願い・・・

今回はL.A.生まれの女性シンガーソングライターKarla Bonoffのデビュー・アルバム『Karla Bonoff』(1977年)です。

Karla Bonoffの紹介は、3rdアルバム『Wild Heart Of The Young』(1982年)に続き2回目となります。

『Wild Heart Of The Young』のエントリーが2007年ですから、かなり前ですね。正直、最近はこのタイプのアルバムをあまり聴いていませんでしたが、今日は素朴なSSW作品が急に聴きたくなりセレクトした次第です。

ファンの方はご存知の通り、Linda Ronstadtのバックを務めるようになったKenny Edwardsの紹介でKarlaはLindaと交流を持つようになり、Lindaがアルバム『Hasten Down The Wind』(1976年)でKarlaの作品を3曲取り上げたことで彼女に注目が集まりました。

そして、LindaとKennyの強力なプッシュのもとにColumbiaとのソロ契約に成功し、Kenny Edwardsプロデュースにより制作されたデビュー・アルバムが本作『Karla Bonoff』(1977年)です。

レコーディングにはKarla Bonoff(vo、p、g)、Kenny Edwards(g、b、mandolin、back vo)以下、Waddy Wachtel(g)、Andrew Gold(g、key、back vo)、Dan Dugmore(steel g)、Jai Winding(p)、Linda Ronstadt(back vo)、Wendy Waldman(back vo)、J.D. Souther(back vo)、Glenn Frey(back vo)、Steve Forman(per)、Leland Sklar(b)、Michael Botts(ds)、Russ Kunkel(ds)等のミュージシャンが参加しています。Linda Ronstadt作品でお馴染みのミュージシャンが多く参加しています。

オリジナルは上記ジャケですが、僕が保有するのは下記のジャケのものです。個人的には飾り気のないこちらのジャケの方が中身にフィットしていて好きです。

『Karla Bonoff』 ※ジャケ違い
カーラ・ボノフ

本作には、Linda Ronstadt『Hasten Down The Wind』(1976年)で取り上げられた「Someone To Lay Down Beside Me」「Lose Again」「If He's Ever Near」という3曲のセルフ・ヴァージョンが収録されています。

全体的には飾り気のないシンプルな仕上がりの曲が多くなっています。そのシンプルさがKarlaのピュアな魅力とフィットしているのが本作の魅力だと思います。個人的には切ない恋心を歌うシンプルなアレンジのバラード系の曲が特に好きですね。

Craig Safan作「Faces In The Wind」、Steve Ferguson作「Flying High」以外はKarlaのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Someone To Lay Down Beside Me」
オープニングはLinda Ronstadt『Hasten Down The Wind』にも収録された哀愁チューン。Lindaヴァージョンに近い仕上がりです。Waddy Wachtelのギター・ソロが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=C96oDES_Tpw

「I Can't Hold On」
シングルにもなった楽曲。開放的なウエストコースト・ロック調の仕上がりです。本作というよりも2nd『Restless Nights』に収録されていそうな曲ですね。リード・ギターはAndrew Gold
http://www.youtube.com/watch?v=1stGa0eWpOM

「Lose Again」
『Hasten Down The Wind』収録曲のセルフ・ヴァージョン2曲目。切ない女心を歌うバラード。Lindaヴァージョンとは異なり、ピアノの弾き語りというシンプルな演奏です。こういう曲がKarlaには似合いますね。
http://www.youtube.com/watch?v=iU8inRDAIw8

「Home」
カントリー調のアコースティック・チューン。Linda Ronstadtもバック・コーラスに加わり、故郷への思いを透明感のあるヴォーカルで歌い上げます。カントリー苦手の僕ですが、こういう演奏ならばOKです。
http://www.youtube.com/watch?v=j_N25p4JHLc

「Faces In The Wind」
Craig Safan作。切ないバラード。何かを吹っ切ろうとするKarlaのヴォーカルが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=2i-Hxa0drJ4

「Isn't It Always Love」
少しトロピカル調のリラックス・ムードの仕上がり。Andrew Goldのメロウなエレピがいい感じです。

「If He's Ever Near」
『Hasten Down The Wind』収録曲のセルフ・ヴァージョン3曲目。Karlaのギター弾き語りをKenny Edwards、Glenn Frey、J.D. Southerによるバック・コーラスとJai Windingのピアノが好サポートします。シンプルながらも味わい深い1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=4XXWR5i9PVo

「Flying High」
Steve Ferguson作。ウエストコーストらしい雰囲気の1曲に仕上がっています。Dan Dugmoreのスティールが効いています。

「Falling Star」
シンプルなアレンジのアコースティック・チューン。美しくも切ないKarlaらしい1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=jR54IcxTpFc

「Rose In The Garden」
ラストは切なる願いが込められたバラード。飾り気のない感じが大好きです。Linda Ronstadtもバック・コーラスで盛り上げてくれます。ギター・ソロはWaddy Wachtel。
http://www.youtube.com/watch?v=wjP6032MSjE

Karla Bonoffの他作品もチェックを!

『Restless Nights』(1979年)
Restless Nights

『Wild Heart Of The Young』(1982年)
麗しの女~香りはバイオレット(紙ジャケット仕様)

『New World』(1988年)
New World
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2014年01月29日

L'Altra『In The Afternoon』

美しく儚い音世界が魅力のサッドコア☆L'Altra『In The Afternoon』
In the Afternoon
発表年:2002年
ez的ジャンル:シカゴ系スロウコア/サッドコア
気分は... :浮かんでは消える夢・・・

今回は美しく儚い音世界が魅力の1枚、L'Altra『In The Afternoon』(2002年)です。

シカゴ出身のスロウコア/サッドコアのグループL'Altraの紹介は、デビュー・アルバム『Music Of A Sinking Occasion』(2000年)に続き2回目となります。

2ndとなる本作『In The Afternoon』Lindsay Anderson(vo、key)、 Joseph Costa(vo、g)、Ken Dyber(b)、Eben English(ds)という4名のメンバーによる最後の作品となります。

本作を最後にKen DyberとEben Englishが脱退し、Lindsay AndersonJoseph Costaの男女デュオとして活動するようになります。

正直、リアルタイムで聴いた1st『Music Of A Sinking Occasion』(2000年)以外はあまり聴いたことがありませんでしたが、この2nd『In The Afternoon』の方が美しく儚いL'Altra本来の音世界を体現できる1枚かもしれません。

最初聴くと、暗くて悲しいアルバムという印象を受けるかもしれませんが、浮かんでは消える夢のような美しく儚い音世界を何度も聴いていると、達観の境地となり、無になることができます。

毎日聴きたいとは思いませんが、たまに聴くと心を整えることができる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Soft Connection」
美しくも切ないL'Altraならではの音世界を堪能できるオープニング。悲しげなJosephのヴォーカルを遮るようなLindsayのヴォーカル・・・決して交わらな2つの思い・・・う〜ん、切ない。
http://www.youtube.com/watch?v=Hym9CikPono

「Certainty」
浮かんでは消える空虚な夢・・・といった趣の仕上がり。終盤の美しいトランペットの音色が実に儚い・・・

「Black Arrow」
僕の一番のお気に入り。Lindsayのレイジーなヴォーカルと美しいアレンジが傷ついた心を癒してくれます。待つのは終わり・・・矢は放たれた・・・
http://www.youtube.com/watch?v=mz3WfIQuqBQ

「A Delicate Flower」
タイトルのあるように繊細な音世界が展開されます。時間がゆっくりと流れていくような感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=odLbBwXXwKI

「Traffic」
Lindsayの切ないヴォーカルと共に、やり場のない不安と悲しみが込み上げてきます。そして今は雨が降っている・・・

「Ways Out」
この曲も出口なしの悲劇といった感じです。人生は実に儚く、空虚なものなのか・・・チェロの美しい響きが涙雨のようです。
http://www.youtube.com/watch?v=Usb6NaAS5bY

「Moth In Rain」
シカゴ派らしい仕上がり。雨を眺めながら、現実逃避といった趣です。儚くも美しい夢世界といった音世界が展開されます。
http://www.youtube.com/watch?v=9Lb9K4wjukM

「Broken Mouth」
美しくも悲しげなピアノが先導します。前半の悲しみに満ちた音色から、終盤は一筋の光明が見えるかのような音色へ変化していきます。
http://www.youtube.com/watch?v=9C89ubnvOBE

「Afternoon Sun」
アルバムの中でも最も美しく安らいだ雰囲気の曲。それはようやく悲しみから逃れることができた天国からの歌声のように聴こえます。
http://www.youtube.com/watch?v=kepdkdvuBYY

「Goodbye Music」
本編のラストはレクイエムのような締め括り。

国内盤には「Unperfect Storm」「Colours」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。本編の雰囲気とは多少異なるシカゴ派らしい音世界が楽しめる2曲です。

L'Altraの他作品もチェックを!

『L'Altra』(1999年)
L'Altra

『Music Of A Sinking Occasion』(2000年)
Music of a Sinking Occasion

『Different Days』(2005年)
Different Days

『Telepathic』(2010年)
TELEPATHIC
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2014年01月28日

D-Nice『Call Me D-Nice』

Boogie Down Productionsのメンバーによる1stソロ☆D-Nice『Call Me D-Nice』
Call Me D-Nice (Special Edition)
発表年:1990年
ez的ジャンル:サウス・ブロンクス系Hip-Hop
気分は... :グラミーを観てしまいましたが・・・

毎年興味ないと言いながら、観てしまうグラミー賞。
今年はNFLプロボウルと時間がモロに重なりましたが、ついつい観てしまいました。

まぁ、誰が何を受賞した云々にはあまり興味がないので、素晴らしいパフォーマンスのみを期待してここ数年は観ています。

今年でいえば、面白かったのはDaft PunkPharrell WilliamsNile RodgersStevie Wonderぐらいでしたかね。

正直、オープニングのBeyonce & Jay-Zの夫婦共演や、Paul McCartneyとRingo Starrの共演は、もう少しやりようがないのかなぁ・・・と物足りなさを感じました。

受賞には興味がないと言いましたが、Daft Punkの主要部門受賞は、彼らのクリエイティヴな音楽活動の弊害になるような気がします。今後US音楽ビジネスの渦に飲み込まれないことを祈るばかりです。まぁ、難しいと思いますが・・・

今回はBoogie Down ProductionsのメンバーD-Niceの1stソロ・アルバム『Call Me D-Nice』(1990年)です。

D-Nice(本名:Derrick Jones)は1970年生まれ。KRS-OneDJ Scott La Rockと共にサウス・ブロンクスの強力Hip-HopユニットBoogie Down Productionsのメンバーとして活躍してきたD-Nice

ソロ名義では『Call Me D-Nice』(1990年)、『To Tha Rescue』(1991年)という2枚のアルバムをリリースしています。

同じBoogie Down Productionsのメンバーでも、硬派なイメージのKRS-Oneとは少し異なるキャラを感じるD-Nice

そんな彼のキャラを明確に感じることができるのが1stソロ・アルバム『Call Me D-Nice』(1990年)です。自身がプロデュースを手掛けた本作からはタイトル曲「Call Me D-Nice」がヒットしました。

その「Call Me D-Nice」をはじめ、オールド/ミドル・スクールのキャッチーな魅力を満喫できる1枚に仕上がっています。

全曲紹介しときやす。

「Crumbs on the Table」
アルバムからの2ndシングル。Laura Lee「Crumbs Off the Table」ネタのループにのって、D-Niceがスムーズなフロウを聴かせてくれます。オールド/ミドル・スクール的な味わいを満喫できます。Mikey Dread「Comic Strip」、「Operator's Choice」、「Saturday Night Style」もサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=MJStI9-mNao

「Call Me D-Nice」
本作のハイライトとなるHop-Hopクラシック。The Turtles「Buzzsaw」のオルガン・フレーズとPaul Nero「(This Is) Detroit Soul」のベース・ラインを組み合わせた重量トラックがサイコーです。重量トラックなのに、少しユルい感じがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=iPuvn4-x8ww

この重量トラックはIce Cube「Jackin' for Beats」、Mary J. Blige feat. Jermaine Dupri「Everything (So So Def Remix)」でもサンプリングされています。

Ice Cube「Jackin' for Beats」
 http://www.youtube.com/watch?v=oTfkAicXmEo
Mary J. Blige feat. Jermaine Dupri「Everything (So So Def Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=Wgkbwef5EnA

「Glory」
Denzel WashingtonやMorgan Freemanが出演した南北戦争を舞台にしたドラマ『Glory』(1989年)のサントラ収録曲でシングル・カットもされました。PVにも映画シーンが挿入されています。このあたりはBDPらしい曲かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=IBQf5VI3h_Q

「The TR 808 Is Coming」
タイトルはD-Niceの兄貴分であった故DJ Scott La RockがD-Niceのヒューマン・ビートボックスを称したフレーズなのだとか。Three Dog Night「Mama Told Me (Not to Come)」のサンプリング・ループを使ったシンプルなトラックをバックに、D-Niceがリリックを重ねていきます。。
http://www.youtube.com/watch?v=AqAS2aoW_dQ

「Under Some Budda」
レゲエ・トラックにのって頭がイカれた奴について歌っています。
http://www.youtube.com/watch?v=_xD9z8-xIdc

「It's Over」
女優のDawnn Lewisをフィーチャー。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。90年前後らしいダンサブルでメロディアスな仕上がりです。軽快なD-Niceのフロウとキャッチーな女性コーラスが良くマッチしています。効果的なスクラッチも格好良い!
http://www.youtube.com/watch?v=3PCy1oRdAnk

「A Few Dollars More」
Blue Mitchell「Square Business」 をサンプリングしたファンク・トラックをバックに、D-Niceのフロウが冴えます。
http://www.youtube.com/watch?v=U6Dj5FrNwaI

「It's All About Me」
軽快なトラックにのって、D-Niceが自身のことを存分に語った1曲。D-Nice自身はこの曲のタイトルをアルバム・タイトルにしたかったようですが、レコード会社に却下された模様です。
http://www.youtube.com/watch?v=LbNnJg3RmuU

「Pimp of the Year」
女たらしに気を付けろ!といった歌です。The Pazant Brothers and The Beaufort Express「A Gritty Nitty」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=gxsp8JTQErw

「And You Don't Stop」
James Brown「Mind Power」をサンプリングしたファンキー・トラックがサイコーのパーティー・チューン!
http://www.youtube.com/watch?v=QXFyrBbimrY

『To Tha Rescue』(1991年)
To Tha Rescue

BDPの過去記事もご参照ください。

Boogie Down Productions『By All Means Necessary』(1988年)
By Any Means Necessary
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2014年01月27日

Bloodstone『Bloodstone』

ロック色の強い重量ファンクがオンパレードのデビュー作☆Bloodstone『Bloodstone』
Bloodstone
発表年:1972年
ez的ジャンル:重量ファンク/ファンク・ロック
気分は... :こんなBloodstoneも好きです!

今回は70〜80年代に活躍したソウル・グループBloodstoneのデビュー・アルバム『Bloodstone』(1972年)です。

1962年カンザスシティで結成されたThe Sinceresを前身とするソウル・グループBloodstoneの紹介は、『Party』(1984年)に続き2回目となります。

このデビュー・アルバムはDecca Recordsからリリースされた英国録音作品であり、当時本国アメリカではリリースされなかった幻のデビュー・アルバムです。

本作におけるメンバーはCharles McCormick(b、vo)、Willis Draffen(vo、g)、Charles Love(vo、g)、Harry Williams(key、vo)、Roger Durham(per)、Eddie Summers(vo、ds)。

本作ではロック色の強い荒削りなファンク・サウンドが中心の構成であるため、素晴らしいヴォーカルワークが魅力のソウル・グループとしてのBloodstoneをイメージするとギャップがあるかもしれません。その意味では賛否両論あるアルバムだと思います。

それでもSly & The Family StoneThe Isley Brothersが好きな人や、レア・グルーヴ好きの人にはグッとくる1枚ではないかと思います。

個人的には「Friendship」「Lady of the Night」をはじめ、単純に格好良いファンキー・グルーヴのオンパレードでとても気に入っています。

O. C. Smithのヒット曲カヴァー「Little Green Apples」以外はグループのオリジナルです。

重量ファンクで押しまくる荒削りなBloodstoneもなかなかいいですよ!

全曲紹介しときやす。

「Sadie Mae」
Eddie Summers作。このファンキーなオープニングでKOされていまいます。軽くラテン・フレイヴァーが効いているのが僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=TLko6vEkQuA

「Take These Chains」
Eddie Summers作。ソウルフルなヴォーカルワークとロック色の強いファンク・サウンドの融合がたまりません。単純に格好良い演奏だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=CyIfTpNz5P0

「You Don't Mean Nothing」
Charles McCormick作。ワウワウ・ギターが生み出す荒削りなファンキー・グルーヴが腰にきます!
http://www.youtube.com/watch?v=wO8cFMiiAvs

「Little Green Apples」
Bobby Russell作。O. C. Smith、1968年のヒット曲をカヴァー。ソウル・グループらしいスウィートなコーラスワークを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=VPf-KcDJvkk

「This Thing Is Heavy」
Charles McCormick作。開放感のあるファンキー・チューン。軽快なレゲエ・チューンと一緒に聴きたくなります。

「Friendship」
Eddie Summers作。本作のハイライトと呼べるディープなファンク・チューン。Sly & The Family StoneThe Isley Brothersに通じるものを感じます。重量ファンクにも関わらず、コーラスワークはしっかりソウルしているのが彼ららしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=XKS-6Kmz14Q

「Lady of the Night」
Eddie Summers作。アルバムの中でも最もロック色の強い重量ファンク・サウンドを満喫できます。このパワフルなファンキー・サウンドはグッときます。

「Dumb Dude」
Charles Love作。ラストはビター・スウィートな雰囲気にグッとくるソウル・バラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=_y-1ile4yek

Bloodstoneの他作品もチェックを!

『Natural High』(1973年)
Natural High

『Unreal』(1974年)
Unreal

『I Need Time』(1974年)
I Need Time

『Riddle of the Sphinx』(1975年)
Riddle Of The Sphinx

『Train Ride to Hollywood』(1975年)
Train Ride To Hollywood

『Do You Wanna Do A Thing』(1976年)
Do You Wanna Do A Thing

『Don't Stop』(1979年)
ドント・ストップ

『We Go A Long Way Back』(1982年)
We Go a Long Way Back

『Party』(1984年)
PARTY
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2014年01月26日

Chicano Batman『Cycles Of Existential Rhyme』

レトロなチカーノ・サウンドがクセになる☆Chicano Batman『Cycles Of Existential Rhyme』
サイクルズ・オブ・エグジステンシャル・ライム
発表年:2013年
ez的ジャンル:摩訶不思議系チカーノ・ロック
気分は... :摩訶不思議サウンドでマッタリ・・・

今回は昨年11月に発売されたChicano Batmanの最新作『Cycles Of Existential Rhyme』です。

Chicano Batmanは2008年にL.A.で結成されたチカーノ系ロック・バンド。メンバーはEduardo Arenas(b、g、vo)、Carlos Arevalo(g)、Bardo Martinez(g、org、vo、b)、Gabriel Villa(ds、per)の4名。コロンビア生まれのGabriel以外はL.A.のラテン系アメリカ人です。

これまで2010年に1stアルバム『Chicano Batman』、2012年に4曲入りEP『Joven Navegante』をリリースしています。

70年代南米サイケのようなジャケ・イメージのとおり、コンボ・オルガンやヴィンテージ・アンプなど古い機材を駆使したレトロでちょっとサイケなラテン・ロックが繰り広げられます。コロンビア出身のメンバーもいるのでクンビアのエッセンスなども聴くことができます。

僕がChicano Batmanを最初に聴いたのはEP『Joven Navegante』(2012年)でした。CDショップで試聴コーナーで聴き、一発で気に入りました。最初はてっきり南米のグループだと思っていましたが・・・

「Joven Navegante」(From 『Joven Navegante』)
 http://www.youtube.com/watch?v=DE8M3UzXTtg

その時の印象からすると、MaloAztecaのようなチカーノ・ロックをイメージしていたのですが、本作『Cycles Of Existential Rhyme』を聴くとラテンの躍動感というよりも、摩訶不思議なレイドバック・サウンドがこのバンドの魅力かもしれませんね。

適度にユルいレイドバックしたラテン・ロックはマッタリ過ごしたい気分に持って来いだと思います。

時代が一回りしてレトロが新感覚サウンドとなった・・・そんな感じです。

全曲紹介しときやす。

「El Frio」
オープニングはコンボ・オルガンやギターの哀愁のメロディが印象的なインスト・チューン。

「Cyles Of Existential Rhyme」
タイトル曲はレイドバック感のあるレトロ・サウンドがいい感じのマッタリ・チューン。Carlos Arevaloの泣きのギターにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=vecOBsQ2Otc

「Lisandreando」
軽快なCarlosのギターがリードするインスト。レトロ感が逆にいい味出しています。

「El Jalapeno」
軽快な序盤、哀愁モードの中盤のコントラストがいい感じです。バンドの演奏力を満喫できます。

「She Lives On My Block」
オルガンの響きがよくマッチするマッタリ・モードの1曲。このユルさがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=e4zMGckP2XY

「El Frio II」
「El Frio」のパート2。こちらはヴォーカル入りです。中盤のGabrielのドラム・ソロ以降のエキサイティングな演奏にグッときます。

「Fantasia」
Carlosのレトロ感覚がギターが胸に沁みる甘く儚い1曲。胸が締めつけられる摩訶不思議なレトロ・サウンドに脱帽です。

「Bilbao」
疾走するファンキー・ラテン・ロック。2分弱なのでもっと長尺で聴きたいですね。

「Amor Verde」
レトロ感覚たっぷりの哀愁チカーノ・チューン。チープなオルガンの響きがたまりません。

「A Cool Blessing」
格好良いGabrielのブレイクと共にスタートするインスト。このバンドらしいヴィンテージ・サウンドを満喫できます。

「Magma」
アルバムに先駆けてシングルになった楽曲。このバンドの摩訶不思議なレトロ・サウンドの魅力が凝縮されています。終盤のリズミックな展開も格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=b-X-Mzt1iiQ

「Stoned Soul Picnic」
ユルさがたまらないレイドバック感覚のメロウ・バラード。マッタリ過ごしたい時のお供に最適です。

「Wednesday Morning」
レア・グルーヴ的なサウンドを求めるのであれば、パーカッシヴな疾走感が格好良い本曲が一番フィットするのでは?

「Para Agradecer」
ラストは哀愁メロウな雰囲気で締め括ってくれます。

Chicano Batmanの他作品もチェックを!

『Chicano Batman』(2010年)
チカーノ・バットマン

『Joven Navegante』(2012年)
ホベン・ナベガンテ
posted by ez at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする