2014年01月15日

Da Lata『Songs From The Tin』

ロンドン発のアフロ・ブラジリアン作品☆Da Lata『Songs From The Tin』
Songs from the Tin
発表年:2000年
ez的ジャンル:ロンドン発アフロ・ブラジリアン・ジャズ
気分は... :大地の鼓動が伝わってきます!

今回はロンドン発のブラジリアン・ジャズ作品Da Lata『Songs From The Tin』(2000年)です。

昨年末、10年ぶりにリリースされた最新アルバム『Fabiola』(2013年)も大変気になるDa Lataですが、まずはユニットを代表する1stアルバム『Songs From The Tin』を取り上げたいと思います。

Da LataPatrick ForgeChris Frankの2人が1994年に結成したユニット。90年代後半に何枚かのシングルをリリースした後、2000年に1stアルバム『Songs From The Tin』をリリースします。その後、『Serious』(2003年)、『Fabiola』(2013年)といったアルバムをリリースしています。

Patrick Forgeは90年代前半からGilles Petersonらと共にロンドンのクラブ・シーンを牽引してきたDJであり、Chris FrankSmoke CityZeepといったユニットの活動でも知られるミュージシャンです。

僕がPatrick ForgeとChris Frankの音楽に初めて出会ったのは2人が参加していたユニットBatuのシングルCD「Seasons Of My Mind/Hold It Now」(1994年)でした。当時はメンバーの名前まではインプットする余裕がありませんでしたが、心地好いブラジリアン・サウンドを愛聴していました。

Da LataもそんなBatuの流れを汲むブラジル音楽の影響が色濃いユニットです。特に、アフロ・ブラジリアン色が強いですね。

1stとなる本作『Songs From The Tin』(2000年)では、Patrick Forge、Chris Frank以外にOli SavillLiliana Chachianの2人がメンバーとして名を連ねています。ポルトガル出身のパーカッション奏者Oli SavillもBatuのメンバーでした。また、Reel People等ロンドンのクラブ系作品に多数参加しています。Liliana Chachianはロンドンを拠点とするブラジル人女性シンガーです。

それ以外にSmoke City、Chris & Nina、ZeepとChris Frankとの接点が多い女性シンガーNina Miranda等も参加しています。

アコースティック感覚を重視したアフロ・ブラジリアン・サウンドを満喫できます。そんな中にも薄っすらとエレクトロなスパイスを効かせているのが心憎いです。単に心地好いだけで終わらない大地の鼓動が伝わってくる感じが魅力です。

クラブ経由の大地のアフロ・ブラジリアン・サウンドを堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Binti」
Dierdre Duboisの女性ヴォーカルををフィーチャー。幻想的なエレクトロニカ・サウンドの中からアフロ・ブラジリアンのリズムが抜け出してくるオープニング。Christian FranckろOli Savillが様々な打楽器を駆使して幻想的なリズム・シャワーを浴びせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=S-ZDpFcAD6o

「Cores」
Adekoye Williams、Abayomi Jamesによるヨルバ語をフィーチャー。アフリカン・リズムを前面に打ち出した味わい深い1曲。美しいメロディと大地のリズムに耳を傾けましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=SnQ4jXfDMYg

「Rain Song」
Nina Mirandaの女性ヴォーカルをフィーチャー。アコースティック感覚のアフロ・ブラジリアン・サウンドが印象的です。大地のリズムを感じる1曲に仕上がっています。うっすらとしたエレクトロニカ感のバランスも絶妙です。
http://www.youtube.com/watch?v=5bR0w7MCYsw

「O Mago E A Borboleta」
美しく幻想的なアコースティック・チューン。素朴な味わいながらもグイグイ引き込まれます。チェロの美しい調べが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=iNU__XWSCLo

「Pra Manha」
僕の一番のお気に入り。憂いを帯びて疾走するブラジリアン・メロウ。透明感のあるアコースティックなグルーヴ感と少し気怠いLiliana Chachianのヴォーカルがたまりません。メロディカがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=T4h5WeeJjmk

「Tregua」
インタールード的なアフロ・ブラジリアン小曲。

「Inae」
哀愁のメロディが印象的なアフロ・ブラジリアン・チューン。リズムの鼓動が体の奥まで伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=KPVn-a4fSwY

「Indo」
爽快なブラジリアン・ジャジー・メロウ。心地好いブラジリアン・サウンドがお好きな人にはコレがオススメ!Liliana Chachianのサウダージなヴォーカルもいい感じ!

「Rio Vida」
アルバムに先駆けてシングル・リリースされた人気曲。アコースティックなブラジリアン・サウンドとドリーミーなエレクトロニカ・サウンドが融合したDa Lataらしい仕上り。クラブ経由のブラジリアン・サウンドがいい感じです。Nathan Hainesのサックスも盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=qg_NWja3HjQ

「The Tin Within」
本編の最後は美しいアコースティック・チューンのインストで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=3rQ00vm2jNI

国内盤には 「Binti (Restless Soul- Off-Centre Mix)」「Inae (Truly One Dub)」 という2曲のボーナス・トラックが収録されています。前者はRestless Soulがリミックスし、Kaidi Tathamも参加しているで西ロン好きの方は要チェックです。

Da Lataの他作品もチェックを!

『Serious』(2003年)
Serious

『Fabiola』(2013年)
ファビオラ
posted by ez at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする