発表年:1976年
ez的ジャンル:Wayne Henderson系メロウ・ファンク/ソウル・グループ
気分は... :いよいよスーパーボウル!
いよいよスーパーボウルですね。
悪天候にならないことを祈るばかりです!
今回はレア・グルーヴ/フリーソウル好きにも人気のソウル/ファンク作品、Side Effect『What You Need』(1976年)です。
Side Effectは、1972年にL.A.でAugie Johnsonを中心に結成したヴォーカル・グループ。結成時のメンバーはAugie Johnson、Louis Patton、Gregory Matta、Jim Gilstrap。1973年にGAS Recordsからデビュー・アルバム『Effective』をリリース。
その後Fantasy Recordsへ移籍し、CrusadersのWayne Hendersonプロデュースの下、『Side Effect』(1975年)、『What You Need』(1976年)、『Goin' Bananas』(1977年)、『Rainbow Visions』(1978年)といったアルバムをリリースしています。その間、Sylvia Nabors、Helen Lowe、Sylvia St. Jamesという紅一点の女性ヴォーカリストたちがグループに在籍していました。
Elektraに移籍後は後にソロ・アーティストとしても活躍するMiki Howardをグループに迎え、『After the Rain』(1980年)、『Portraits』(1981年)、『All Aboard』(1982年)といったアルバムをリリースしています。
『After the Rain』収録のTotoの名曲カヴァー「Georgy Porgy」もフリーソウル方面で人気ですが、やはりグループを代表する楽曲といえば、「Always There」なのでは?
その「Always There」が収録されたアルバムが『What You Need』(1976年)です。多くの方がSide Effectの代表作に推す1枚なのでは?Fantasy Records第2弾となる本作では女性ヴォーカルがSylvia NaborsからHelen Loweへチェンジしています。
メンバー4名の素晴らしいヴォーカル・ワークとWayne HendersonのAt-Home Productionsによるファンキー&メロウなクロスオーヴァー・サウンドが見事にマッチしているのが本作の魅力だと思います。
同じWayne Hendersonがプロデュースしたジャズ・ファンク・グループPleasureもレコーディングに参加しています。
歌良し、曲良し、サウンド良し!充実の1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Always There」
Paul Allen/William Jeffrey/Ronnie Laws作。前述のように本作のハイライト。アルバムからの1stシングルにもなりました。オリジナルは本作と同じWayne HendersonがプロデュースしたRonnie Lawsヴァージョンです(アルバム『Pressure Sensitive』収録)。紅一点Helen Loweのパワフルなソウルフル・ヴォーカルとPleasureのメンバーやホーン隊による躍動するファンキー・サウンドがマッチしたエキサイティングなダンス・クラシックです。この1曲だけでも本作を名盤と呼べるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=9cs4tJCG39Y
この曲といえば、Jocelyn BrownをフィーチャーしたIncognitoヴァージョンも人気ですね。
Ronnie Laws「Always There」
http://www.youtube.com/watch?v=TDZeimhYdEI
Incognito feat. Jocelyn Brown「Always There」
http://www.youtube.com/watch?v=I4weGwDt13Q
「Keep That Same Old Feeling」
Wayne Henderson作。『Those Southern Knights』(1976年)に収録されたCrusadersヴァージョンでもお馴染みの楽曲ですね。Crusadersヴァージョン同様に、アーバン・フィーリングたっぷりで、かつヴォーカル・グループらしい素晴らしいコーラス・ワークを堪能できます。サウンド面で少しやり過ぎな感はありますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=IhXt_J-6Ick
Crusaders「Keep That Same Old Feeling」
http://www.youtube.com/watch?v=sgGQxnzy1Qs
「Time Has No Ending」
Wayne Henderson作。素敵なミュート・トランペット&ピアノと共に始める小粋なバラード。リード・ヴォーカルはGregory Matta。アレンジの妙が光ります。この素敵なサウンドはSmoke DZA「Sour Hour」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=CVvXit7oJGI
Smoke DZA「Sour Hour」
http://www.youtube.com/watch?v=sYGE3oZgK-s
「S.O.S」
Augie Johnson作。アルバムからの3rdシングル。Helen Loweのソウルフル・ヴォーカルを堪能できるラテン・フレイヴァーの効いたクロスオーヴァーなミディアム・チューン。Fiend and Cookin' Soul「PSA Your Lady」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=-NGzjxhRdzM
「Honky Tonk Scat」
Wayne Henderson/Augie Johnson作。ファンキー・グルーヴをバックに、素晴らしいヴォーカル・ワークを披露してくれる迫力満点の仕上がり。聴いているだけで盛り上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=UzsZIDe_0ok
「Finally Found Someone」
Esau Joyner作。後にWayne HendersonプロデュースでデビューするAllspiceのメンバーEsau Joynerの作品。アルバムからの2ndシングル。「Always There」に次ぐ僕のお気に入り。Augie Johnsonがリード・ヴォーカルをとるメロウ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=h9nsttHtl0k
「Changes」
Louie Patton/Gregory Matta作。ソウル・ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を堪能できるバラード。リード・ヴォーカルはLouie Patton。
http://www.youtube.com/watch?v=HmgSDrAoBn4
「Life Is What You Make It」
Wayne Henderson/Augie Johnson作。ファンク好きの人には、ファンキー・ディスコなこの曲もかなりグッとくるのでは?腰にくる感じがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=FaJo8KmQPHI
「I Know You Can」
Johnnie Johnson作。ラストは素晴らしいヴォーカル・ワークを満喫できる楽しげなミディアム・チューンで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=1rW-_8s2yLI
『Effective』(1973年)
『After the Rain』(1980年)
『Portraits』(1981年)
『All Aboard』(1982年)