発表年:1980年
ez的ジャンル:ポーランド産ネオ・アコースティック・ボッサ
気分は... :オレンジ軍団恐るべし・・・
スピードスケート男子500M、日本勢は残念でしたね。それにしてもオランダがメダル独占とは凄いですね。TVで観ていてもオレンジ軍団の滑りには迫力がありましたね。
今回はポーランド産のネオ・アコースティック・ボッサ作品Elzbieta Adamiak『Elzbieta Adamiak』(1980年)です。サバービア好きの人であれば、ご存知であろう1枚だと思います。
冬季オリンピックを観ていると、北欧、東欧の国名を耳にすることが多いせいか、それらの国のアーティストが何となく気になります。昨日のジャンプ男子ノーマルヒルで金メダルを獲ったカミル・ストッフがポーランドの選手だったので、ポーランド人アーティストの作品が聴きたくなり、本作をセレクトした次第です。
Elzbieta Adamiakは1955年ポーランド、ウッジ生まれの女性シンガー。
これまで『Elzbieta Adamiak』(1980年)、『Do Wenecji Stąd Dalej』(1986年)、Elzbieta Adamiak & Andrzej Poniedzielski『Elzbieta Adamiak & Andrzej Poniedzielski - Live』(1987年)、『Polsenne Nuty』(1992年)、『Atlantyda』(1995年)等のアルバムをリリースしています。また、ポーランド産ソフトロックの人気作Nasza Basia Kochana『Nasza Basia Kochana』(1979年)にも、Elzbietaが参加しています。
そんなElzbietaの人気作が『Elzbieta Adamiak』(1980年)です。一般にはネオ・アコースティック・ボッサ作品と紹介されることが多い本作ですが、実際に聴いてみるとエレガントなジャジー・サウンドをベースとしたピュアなボッサ&ポップ・アルバムに仕上がっています。何よりElzbietaのキュートで透明感のある囁きヴォーカルがたまらなく魅力的です。
バックはWlodzimierz Nahorny(p)、Pawel Jarzebski(b)、Janusz Stefanski (ds)、Jacek Skubikowski(g)、Janusz Strobel(g)、Henryk Miskiewicz(sax)が務めています。
フレンチ・ボッサのようなキュートな囁きヴォーカルとアレンジの妙が冴えるサウンドが織り成す素晴らしい音世界にハマるはずです。
全曲紹介しときやす。
「Opisywanie Mieszkania」
オススメその1。Jan Zych/Elzbieta Adamiak作。哀愁のボッサ・チューン。Elzbietaの囁きヴォーカルは東欧のフレンチ・ボッサ(何じゃそりゃ)って雰囲気です。ジャジーなバックも品があってグッド!
「Pozwol Mi Pozbierac Lzy」
オススメその2。Jacek Cygan/Elzbieta Adamiak作。軽快なテンポのボッサ・チューン。少し憂いを帯びた囁きヴォーカルにグッときてしまいます。Henryk Miskiewiczのクールなサックスが盛り上げてくれます。
「Rozmowa Przy Sciemnionych Swiatlach」
オススメその3。Jacek Cygan/Elzbieta Adamiak作。オーケストレーションを配したジャジー・ポップ。エヴァーグリーンな雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=uQtUgwGF6qo
「Szara Piosenka」
Jozef Baran/Elzbieta Adamiak作。ソフトロック調のキュート&ミステリアスな仕上がり。ジャジーな中にも純朴さを感じる仕上がり。
「Jesienna Zaduma」
Jerzy Harasymowicz/Elzbieta Adamiak作。好き/嫌いは別にして、ポーランドのアーティストらしい1曲に仕上がっているのでは?美しいポーランドの大自然の光景は浮かんできます。
http://www.youtube.com/watch?v=o4S75gID6uM
「Kamien」
Andrzej Poniedzielski/Elzbieta Adamiak作。作詞のAndrzej PoniedzielskiはElzbietaの旦那さんのようです。Elzbietaの囁きヴォーカルの魅力を満喫できるミステリアスなメロウ・チューン。
「Sytuacja W Drzwiach」
オススメその4。Andrzej Poniedzielski/Elzbieta Adamiak作。キュートなメロウ・ボッサ。ポーランド語の響きなのか、Elzbietaの囁きヴォーカルのせいなのか、メロウなボッサ・サウンドと実にマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=uI0sn0toFto
「No I Coz, Chyba Wiosna」
オススメその5。Andrzej Poniedzielski/Elzbieta Adamiak作。美しいピアノをバックに、Elzbietaが優しく語りかけるように歌うパートと軽快かつエレガントなボッサ・パートが織り成す素晴らしい仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=VlcGro_XfXk
「Czas Twojego Zycia」
Waldemar Chyliński/Elzbieta Adamiak作。フォーキー・サウンドとクラシック的な管楽器のアンサンブルがマッチした清らかな仕上がり。
「Poruszam Sie Na Pograniczu Kiczu」
Andrzej Poniedzielski/Elzbieta Adamiak作。マーチ調のポップ・チューン。一気に60年代へタイムスリップといった感じですね。
「Sobie Razem」
オススメその6。Andrzej Poniedzielski/Elzbieta Adamiak作。サックスがElzbietaの歌を先導するエレガント&ジャジーな雰囲気がたまらない大人のボッサ・チューン。
「Przybywa Czasu W Nas...」
Jacek Cygan/Elzbieta Adamiak作。ラストはただただ美しい哀愁ボッサ。ピュアな音世界にグッと引き込まれるはずです。
『Polsenne Nuty』(1992年)