The Source誌マイク5本、90年代Hip-Hopクラシックとして名高いデビュー作☆
Brand Nubian『One For All』♪
発表年:1990年
ez的ジャンル:東海岸ニュースクールHip-Hop
気分は... :今聴いてもキャッチー!
今回は90年代前半Hip-Hop黄金期を代表する1枚、
Brand Nubian『One For All』(1990年)です。
Brand Nubianは
Grand Puba、
Sadat X、
Lord Jamarという3名のMCと
DJ Alamoの4名がN.Y.で結成したHip-Hopユニット。
1989年にシングル
「Brand Nubian」でデビュー。1990年にリリースしたデビュー・アルバム
『One For All』はいきなりかのThe Source誌でマイク5本を獲得し、Hip-Hopの新星として一躍注目を浴びました。
しかし、Grand Puba、DJ Alamoが脱退してしまい、新たなDJであるDJ Sincereを加えて、2ndアルバム
『In God We Trust』(1993年)、3rdアルバム
『Everything Is Everything』(1994年)をリリースしました。その後、Puba、Alamoが復帰し、リユニオン・アルバム
『Foundation』(1998年)をリリースしています。
2000年代に入ってからも
『Fire in the Hole』(2004年)、
『Time's Runnin' Out』(2007年)といったアルバムをリリースしています。
やはり、デビュー・アルバム
『One For All』のインパクトが強いグループですよね。ニュースクールらしい Puba、Sadat X、JamarのフロウとDJ Alamoによるキャッチーなトラックが見事にハマった傑作だと思います。
ちょうど僕がHip-Hopに興味を持ち、あれこれアルバムを購入し始めた時期にリリースされ、大きなインパクトを与えてくれたニュースクール系アルバムでした。僕の場合、
De La Soul、
A Tribe Called Quest、
Jungle BrothersといったNative Tongues系を中心に聴いていましたが、そうしたアーティストと共通する魅力に惹かれた記憶があります。
「Slow Down」、
「Wake Up」、
「All for One」といったHip-Hopクラシックも良いですが、僕の場合、
「Feels So Good」、
「Concerto in X Minor」、
「Ragtime」、
「Brand Nubian」あたりのキャッチーさも大好きです。
Hip-Hop黄金期を満喫できる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「All for One」オープニングはHip-Hopクラシック。
James Brown「Can Mind」、「Funky President」をサンプリングしたトラックをバックに、Puba、Sadat X、Lord Jamarが個性的なフロウを展開します。
Guy「Goodbye Love」、
James Brown「All for One」もサンプリングソースとなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=8auuY4fvLyY 「Feels So Good」僕のお気に入り曲。
War「Sing a Happy Song」をサンプリングした開放的な雰囲気が大好きです。僕が90年代前半のHip-Hopが大好きだったのは、こういった楽しいパーティー・ラップがあったからです。中盤に
Billy Joel「Just the Way You Are」のフレーズが聴こえてくるのも嬉しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=QZ1bI1BX1pw 「Concerto in X Minor」この曲も大好き!
Cannonball Adderley Quintet feat. Jesse Jackson「Walk Tall」ネタのトラックをバックに、軽快なフロウが駆け巡ります。
De La Soulあたりと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=Zg8dtA6stu4 「Ragtime」The Gap Band「Tommy's Groove」ネタのファンキー・グルーヴにのって、Puba、Sadat X、Lord Jamarが達者なフロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=XD43PZNRlEI「To the Right」James Brown「Funky President」ネタのファンキー・リズムをバックに、歌心のあるフロウで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9Dd6X0Ys_P4Pete Rock & C.L. Smooth feat. Grand Puba「Skinz」で本曲がサンプリングされています。僕は「Skinz」でこの曲を聴いた方が多いかも?
「Dance to my Ministry」Earth, Wind & Fire「Bad Tune」ネタのダンサブル・トラックが印象的です。さらにTrouble Funk「Pump Me Up」、Syl Johnson「Different Strokes」の声ネタで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=CCFZXOlWOc4「Drop the Bomb」タイトルから想像できるようにTrouble Funk「Drop the Bomb」ネタのGo-Goトラックです。それ以外にも
Kool & the Gang「Jungle Jazz」、
Public Enemy「Anti-Nigger Machine」がサンプリングソースとなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z62DWfcYMxU 「Wake Up (Stimulated Dummies Mix)」シングルになったHip-Hopクラシック「Wake Up」のリミックス。オリジナルは
Roy Ayers「Everybody Loves the Sunshine」のループが印象的でしたが、こちらのリミックスはNite-Liters「Tanga Boo Gonk」をサンプリングしています。オリジナルを聴きたい方は後述の
「Wake Up (Reprise in the Sunshine)」をどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=s8BskXBBXtw 「Step to the Rear」少しユルめのトラックにのって雰囲気たっぷりのフロウを披露してくれます。The Mar-Keys「Plantation Inn」、
Big Daddy Kane「Smooth Operator」、Biz Markie「Just a Friend」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=GuBw32ddh_0「Slow Down」問答無用のHip-Hopクラシック。90年代前半Hip-Hop黄金期の魅力が凝縮されています。Edie Brickell & New Bohemians「What I Am」ネタのループが印象的なトラックをバックに、Puba、Sadat X、Lord Jamarが素晴らしいフロウを重ねます。
Kool & the Gang「Kool It (Here Comes the Fuzz) 」 、
Ohio Players「Never Had a Dream」、Freddie Jackson「Rock Me Tonight」もサンプリングしています。
http://www.youtube.com/watch?v=fuhaFdBuwp4このHip-Hopクラシックは
Groove Theory feat. Brand Nubian「Tell Me (6 Karat Hip Hop Mix) 」、
Gang Starr「Ex Girl to Next Girl (Remix) 」、
EPMD feat. K-Solo & Redman「Head Banger」、
Quasimoto「Planned Attack」等数多くの楽曲でサンプリングされています。
Groove Theory feat. Brand Nubian「Tell Me (6 Karat Hip Hop Mix) 」 http://www.youtube.com/watch?v=d1XoDUyz1PM「Try to Do Me」「Dance to my Ministry」に続き使われたSyl Johnson「Different Strokes」の声ネタにJuice「Catch a Groove」、Wild Sugar「Bring It Here」ネタのリズムが絡むイントロに続き、この時期ならではのNJS調トラックにのった歌心のあるフロウが実にキャッチーです。80年代好きには懐かしいRockwell feat. Michael Jackson「Somebody's Watching Me」のフレーズが聴こえてくるのも楽しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tEJ26_VdMBU 「Who Can Get Busy Like This Man...」ラガ調の仕上がり。こういうのもイーストコーストHip-Hopらしいですね。
James Brown「Popcorn With a Feeling」、Rose Royce「Ooh Boy」、Lady G「Nuff Respect」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=7_tmMJ9-7Vs「Grand Puba, Positive and L.G.」Positive KとL.G.をフィーチャー。Steve Arrington「Nobody Can Be You」ネタの硬質トラックにのって、見事なマイクリレーを展開します。
Run-D.M.C.「Here We Go (Live at the Funhouse)」、DJ Grand Wizard Theodore and Kevie Kev Rockwell「Military Cut(Scratch Mix)」 ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=VrMYXggDBhQ「Brand Nubian」彼らのデビュー・シングルをCDのボーナス・トラックとして追加収録。
Cameo「Rigor Mortis」、
Parliament「Flash Light」ネタのトラックが実にキャッチーですね。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=WmQRtwrqwQ8 「Wake Up (Reprise in the Sunshine)」シングルになったHip-Hopクラシック「Wake Up」のロング・ヴァージョン。前述のように
Roy Ayers「Everybody Loves the Sunshine」のループが印象的です。実にクールでキャッチーですね。ベースのループはRay, Goodman & Brown「Another Day」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=wq_658ObzYY「Dedication」James Brown「Say It Loud - I'm Black and I'm Proud」ネタのトラックにのって、Puba、Sadat X、Lord Jamarのフロウを存分に堪能できます。このフロウは
Fu-Schnickens「Props」や2Pac「Old School」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=iwJBDS-3gNABrand Nubianの他作品もチェックを!
『In God We Trust』(1993年)
『Everything Is Everything』(1994年)
『Foundation』(1998年)
『Fire in the Hole』(2004年)
『Time's Runnin' Out』(2007年)
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