2014年03月08日

The Stanky Brown Group『Our Pleasure To Serve You』

人気曲「You've Come Over Me」収録!☆The Stanky Brown Group『Our Pleasure To Serve You』
Our Pleasure to Serve You
発表年:1976年
ez的ジャンル:ポップ・ロック系プレAOR
気分は... :体調不良・・・

久々に体調不良・・・
週末は静かにしています。

今回はAOR/フリーソウル・ファンから再評価の高いThe Stanky Brown Group『Our Pleasure To Serve You』(1976年)です。

ニュージャ―ジー出身のグループThe Stanky Brown Groupの紹介は、Stanky Brown名義でリリースした3rdアルバム『Stanky Brown』(1978年)以来、2回目となります。

今回紹介する1stアルバム『Our Pleasure to Serve You』のハイライトは、何といっても爽快メロウ「You've Come Over Me」ですね。

ただし、アルバム全体としてはパワー・ポップ、ロックンロール、フォーキー、グッドタイム・ミュージックなど音楽的な幅の広さを訴求する作品に仕上がっています。

本作におけるメンバーはJames Brown(key、vo)、Richard Bunkiewicz(b)、Jerry M. Cordasco(ds、per、vo)、Jeffrey Leynor(g、vo)、 Allan Ross (sax、cla、fl)、Frank Greene(lryics)の6名。

それ以外にLeslie West(g)、Eric Weissberg(g)、Stan Bronstein(ts)、Artie Kaplan(clarinet)等がゲスト参加しています。

まずは「You've Come Over Me」を堪能し、あとはこのバンドのさまざまな側面を楽しむ、といった感じですかね。

楽曲はすべて彼らのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Masquerade」
オープニングはポップ・ロックです。あくまでも爽快な感じがいいですね。リード・ギターはLeslie West。涼しげなフルートがいいアクセントになっています。

「You've Come Over Me」
前述のように本作のハイライト。穏やかな爽快メロウは週末モードにピッタリです。微風のような名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=gF-rWykFwTg

「Let's Get To Livin'」
青春の甘酸っぱい香りのするラブソング。不意にこういうメロディを聴くとキュンとしちゃいます(笑)。Leslie Westのギターが印象的です。

「U B U」
軽快に疾走します。なかなか洗練された演奏で楽しませてくれます。Stan Bronsteinのサックスが盛り上げてくれます。

「A Hundred Times Around」
S&G的なフォーキー・チューン。これは僕の好みから少し外れていますね。

「Don't You Refuse」
パワー・ポップ的な仕上がり。シンセ・サウンドが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=8QnlTjvQnWE

「Friday Night Without You」
軽快なロックンロール。僕好みの音ではありませんが、楽しそうに演奏しているのが好感持てます。ここでもStan Bronsteinのサックスが盛り上げてくれます。

「Matthew」
美しいバラードをしみじみと歌い上げます。

「Misery Loves Company」
バンジョーやクラリネットも入ったグッドタイム・ミュージック。僕はこういうタイプの曲が苦手なのですが、これはなかなか洒落ていて好きです。

「Ravin' Beauty」
前曲から一転して、ドライブ感のあるロックンロール。ロック・バンドらしく盛り上げてくれます。

「Where Have They Gone」
ラストは美しいメロディを美しいハーモニーで聴かせてくれるビューティフル・ソングで締め括ってくれます。

2nd、3rdもチェックを!

『If the Lights Don't Get You the Helots Will 』(1977年)
If the Lights Don't Get You the Helots Will

『Stanky Brown』(1978年)
スタンキー・ブラウン
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2014年03月06日

Con Funk Shun『7』

爽快メロウなファンク・サウンドを楽しめる1枚☆Con Funk Shun『7』
7
発表年:1981年
ez的ジャンル:カリフォルニア産ファンク
気分は... :W杯大丈夫かぁ?

サッカー日本代表の今年初戦は格下相手に不安を残す内容でしたね。
実はW杯本番まで数えるほどしか試合がないのに大丈夫なのかなぁ・・・

今回はカリフォルニア出身の人気ファンク・バンドCon Funk Shunが1981年にリリースした『7』です。

Con Funk Shunの紹介は『Spirit Of Love』(1980年)、『Secrets』(1977年)に続き3回目となります。

Con Funk Shun作品でいつも思うのですが、せっかく内容がいいのにアルバム・ジャケで損している気がします。本作『7』ジャケは暑苦しい感じですが、内容はカリフォルニア出身のファンク・バンドらしい開放的で爽快メロウなファンク・サウンドを楽しめます。

本作もMichael Cooper(vo、g、syn)、Felton Pilate II(vo、g、tb)、Karl Fuller(tp、flh、per)、Paul Harrell(sax、fl、per)、Danny Thomas(key)、Cedric Martin(b、g)、Louis McCall(ds、per)というお馴染みのラインナップです。

それ以外にPete Escovedo(per)等がレコーディングに参加しています。

恋したくなるファンク・アルバムって感じが好きです!

全曲紹介しときやす。

「Bad Lady」
Danny Thomas/Felton Pilate/Linda Lou McCall作。オープニングはCon Funk Shunらしいライト&メロウなファンキー・チューン。つかみはかなりOKなのでは?

「I'll Get You Back」
Felton Pilate/Nita Wells-Pilate作。爽快なミディアム・ファンク。ファンク・チューンでもメロディアスで爽快コーラスが聴けるのがいいですね。伸びやかなホーン隊もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=Jb3bwh0KkvA

「Body Lovers」
Michael Cooper/Perri McKissack作。この時代らしいヴォコーダー使いのエレクトロニック・ファンキー・ディスコ。カリフォルニアらしい開放的なファンキー感がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=0QZb_0AJuiI

「Promise You Love」
Linda Lou McCall/Michael Cooper/Anthony Crosley作。ロマンティック・ムード満点のラブ・バラード。ラブラブ・モードになりたい人はぜひ!
http://www.youtube.com/watch?v=PhiB1fiM8ao

「If You're In Need Of Love」
Felton Pilate/Nita Wells-Pilate作。僕の一番のお気に入り曲はコレ。ファンキーとメロウネスの絶妙なバランスが僕好みのメロウ・ディスコ・チューンです。Paul Harrellのサックス・ソロもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ng90RaDWwN8

Homicide「Ride 4 Ever」でサンプリングされています。
Homicide「Ride 4 Ever」
 http://www.youtube.com/watch?v=DFjNnXq9yXg

「Straight From The Heart」
Felton Pilate/Nita Wells-Pilate作。素敵なラブ・バラード。ひたすらロマンティックな感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=h2Xtc5T3Yco

本曲は14Kt「Cherish」、Drew Sidora feat. Mario「For the Love」、Animal Cannibals「Robbanunk a Semmibol」のサンプリングソースになっています。また、Public Announcementがカヴァーしています。
Public Announcement「Straight From the Heart」
 http://www.youtube.com/watch?v=TcwK2tGdZTQ

「A Song For You」
Felton Pilate/Paul Harrell/Peggy W. Harrell作。軽快に駆け抜けるファンキー・チューン。パーカッシヴな仕上がりが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=LAutB_nUlME

「California 1」
Felton Pilate/Linda Lou McCall/Louis McCall作。この曲が一番のお気に入りという方も多いかもしれませんね。忘れられない夏の思い出といった趣の素敵なライト&メロウなミディアム・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=u11DWbzHcDs

Con Funk Shunの他作品もチェックを!

『Con Funk Shun/Secrets』(1976/1977年) ※2in1CD
Con Funk Shun / Secrets (2 on 1) [from UK]

『Secrets』(1977年)
シークレッツ

『Loveshine』(1978年)
Loveshine

『Candy』(1979年)
キャンディ

『Spirit Of Love』(1980年)
Spirit of Love

『Touch』(1980年)
タッチ

『Touch/Seven/To The Max』(1980/1980/1981年) ※3in1CD
Touch / Seven / To The Max

『Fever』(1983年)
Fever

『Electric Lady』(1985年)
Electric Lady
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2014年03月05日

Marisa Monte『Infinito Particular』

『Universo Ao Meu Redor』と対を成すMPB作品☆Marisa Monte『Infinito Particular』
Infinito Particular
発表年:2006年
ez的ジャンル:MPBの歌姫
気分は... :自分の中の無限の世界・・・

今回はMPBの歌姫Marisa Monte『Infinito Particular』(2006年)です。

これまで当ブログで紹介したMarisa Monte作品は以下の6枚。

 『Marisa Monte(MM)』(1989年)
 『Mais』(1991年)
 『Verde Anil Amarelo Cor de Rosa e Carvao』(1994年)
 『Barulhinho Bom(A Great Noise)』(1996年)
 『Universo Ao Meu Redor』(2006年)
 『O Que Voce Quer Saber De Verdade』(2011年)

また、Carlinhos BrownArnaldo Antunesによるスーパー・トリオTribalistasのアルバム『Tribalistas』(2002年)も紹介済みです。

ブラジル音楽ファンはご存知の通り、本作『Infinito Particular(邦題:私の中の無限)』は、『Universo Ao Meu Redor(邦題:私のまわりの宇宙)』(2006年)と共に2枚同時にリリースされたことで話題になったアルバムです。

『Universo Ao Meu Redor(邦題:私のまわりの宇宙)』(2006年)
Universo ao Meu Redor

当ブログで既に取り上げた『Universo Ao Meu Redor』が新感覚の"サンバ"を取り上げたグラミー受賞(ラテン部門)アルバムであるのに対して、本作『Infinito Particular』は"MPB"に焦点を当てたMPBトップアーティストらしいアルバムに仕上がっています。

プロデュースはMarisa MonteAle Siqueira

レコーディングにはAle Siqueira(g、programming)、Dadi(g、key、b、accordion、per)、Pedro Baby(g、b)、Liminha(b)、Pupillo(ds)、Pedro Bernardes(melodica、p)、Leonardo Reis(g、bongo)、Marcelo Costa(pandeiro、effects)、Peu Meurray(ds、per、tabla)、Rick Ferreira(g)、Eduardo Morelenbaum(p)、Nicolas Krassik(violin)、Jaques Morelenbaum(cello)、Jesse Sadoc(flh、tp)、Juliano Barbosa(bassoon)、Joao Donato(el-p)、Tamie Kitahara(koto)、Kitty Pereira(koto)、

Eumir DeodatoJoao DonatoPhilip Glassがアレンジを担当しています。さらにArto Lindsayが歌詞の翻訳でクレジットされています。

全編ビューティフルな音世界が拡がっています。しかも、やり過ぎ感のないところがいいですね。

聴いていると自分の内面が浄化されていく気がします。

『Universo Ao Meu Redor(邦題:私のまわりの宇宙)』とセットで手元に置いて欲しいです。

全曲紹介しときやす。

「Infinito Particular」
Arnaldo Antunes/Marisa Monte/Carlinhos Brown作。タイトル曲はミステリアス&ビューティフルな音世界が心の中に浸透していきます。Philip Glassによる管弦アレンジが素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=LvSMH7nXecI

「Vilarejo」
Marisa Monte/Pedro Baby/Carlinhos Brown/Arnaldo Antunes作。静かなる躍動を感じるエレガントな雰囲気がいいですね。アレンジはEumir Deodato
http://www.youtube.com/watch?v=j2_0GJV-ZMQ

「Pra Ser Sincero」
Carlinhos Brown/Marisa Monte作。哀愁のメロディを切々と歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=Lk3jpgb-0iE

「Levante」
Arnaldo Antunes/Carlinhos Brown/Marisa Monte/Seu Jorge作。ロードムーヴィーのサントラが似合いそうな楽曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=F5z7SsAk5ZA

「Aquela」
Marisa Monte/Leonardo Reis作。アコーディオンやスティール・ドラムなどの音色が印象的な仕上がり。地味な華やかさ(何じゃそりゃ)がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=HufSUI3jixI

「A Primeira Pedra」
Carlinhos Brown/Marisa Monte/Arnaldo Antunes作。心のままに声を発しているかのようなMarisaの歌声がたまりません。アレンジはEumir Deodato
http://www.youtube.com/watch?v=DwyfgxTvPWI

「O Rio」
Seu Jorge/Carlinhos Brown/Arnaldo Antunes/Marisa Monte作。清らかな美しさに満ちたMarisaらしいビューティフル・ソング。スペシャル・ゲストとしてクレジットされているJaques Morelenbaumのチェロにも注目です。こんな歌を聴きながら、眠りにつきたい・・・
http://www.youtube.com/watch?v=UmnlGEV5XOQ

「Geranio」
Nando Reis/Marisa Monte/Jennifer Gomes作。清々しい疾走感がいいですね。『世界の車窓から』のBGMに似合いそうです。Philip Glassのアレンジも冴えています。
http://www.youtube.com/watch?v=dEj5zpBHAOQ

「Quem Foi」
Marisa Monte/Marcelo Yuka作。スペシャル・ゲストとしてJoao Donatoがローズで参加し、アレンジも手掛けています。メロウなエレガント感にグッとくる仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=bL-2MAg9xz8

「Pernambucolismo」
Marisa Monte/Rodrigo Campello作。MarisaとDadiのみによるエクスぺリメンタルな雰囲気の仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=cFXhQXeP1Kk

「Aconteceu」
Marisa Monte/Arnaldo Antunes作。この曲もスペシャル・ゲストとしてJoao Donatoがローズで参加し、アレンジも手掛けています。少し艶やかな雰囲気にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=irqtfXSuV4o

「Ate Parece」
Marisa Monte/Dadi/Arnaldo Antunes/Carlinhos Brown作。SSW風の味わい深い仕上がり。ジワジワ来る感じがたまりません。アレンジはEumir Deodato
http://www.youtube.com/watch?v=lxiNvRn7y9M

「Pelo Tempo que Durar」
Adriana Calcanhotto/Marisa Monte作。ラストは琴の音色が美しく響く和風な(?)仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=CJTmDGNQO5M

Marisa Monte関連作品の過去記事もご参照下さい。

『Marisa Monte(MM)』(1989年)
マリーザ・モンチ

『Mais』(1991年)
Mais

『Verde Anil Amarelo Cor de Rosa e Carvao(Rose and Charcoal)』(1994年)
ローズ・アンド・チャコール

『Barulhinho Bom(A Great Noise)』(1996年)
Great Noise

Tribalistas『Tribalistas』(2002年)
Tribalistas

『Universo Ao Meu Redor』(2006年)
Universo ao Meu Redor

『O Que Voce Quer Saber De Verdade』(2011年)
あなたが本当に知りたいこと
posted by ez at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

Horace Silver『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』

全編ヴォーカルをフィーチャーしたレア・グルーヴ/クラブジャズ方面で人気の1枚☆Horace Silver『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』
トータル・レスポンス
発表年:1971年
ez的ジャンル:人心連合系(?)ジャズ・ファンク/ソウル・ジャズ
気分は... :もう一人の自分で自分を俯瞰してみる・・・

昨日は年一回の国民の義務として確定申告を行いました・・・
毎年、昨年の稼ぎを眺めながら「今年はもっと稼ぐぞ〜」と思うのですが(笑)

今回はジャズ・ジャイアントの一人Horace Silverが1970年代初めにリリースしたThe United States of Mind(人心連合)3部作の第2弾アルバム『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)です。

ファンキー・ジャズの伝道師として名高いジャズ・ピアニストHorace Silverについて、当ブログでこれまで紹介した作品は以下の3枚。

 『Song For My Father』(1964年)
 『The Cape Verdean Blues』(1965年)
 『The Jody Grind』(1966年)

久々に紹介するHorace Silverですが、次回紹介する時には人心連合3部作か、『In Pursuit of the 27th Man』(1973年)にしようと思っていました。

今回紹介する『Total Response』(1971年)は、『That Healin' Feelin'(The United States Of Mind/Phase 1)』(1970年)、『All (The United States Of Mind/Phase 3)』(1972年)と共にThe United States of Mind(人心連合)3部作としてリリースされた作品です。

これらの作品はジャズ・ファンからは不評でしたが、90年代以降レア・グルーヴ/クラブジャズ方面で再評価が高まりました。その代表作が今回紹介する『Total Response』(1971年)です。

ファンキーなジャズ・ファンク/ソウル・ジャズ・サウンドと共に全編ヴォーカルをフィーチャーしているのが本作の特徴です。ヴォーカルをとるのは前作『That Healin' Feelin'』にも参加していた男性シンガーAndy BeyとAndyの妹Salome Beyです。
※SalomeをAndyの姉と紹介しているサイトが多いようですが、僕が調べた限りではAndy1939年生まれ、Salome1944年生まれなのでSalomeはAndyの妹だと思います。

レコーディングにはHorace Silver(el-p)、Cecil Bridgewater(tp、flh)、Harold Vick(ts)、Richie Resnicoff(g)、Bob Cranshaw(el-b)、Mickey Roker(ds)といったミュージシャンが参加しています。

「Won't You Open up Your Senses」「I've Had a Little Talk」「Soul Searching」「Acid, Pot or Pills」あたりが人気曲です。

今聴くべきHorace Silver作品かもしれませんね。

楽曲は全てHorace Silverのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Acid, Pot or Pills」
オープニングはSalome Beyをフィーチャーしたファンク・チューン。低音でディープに迫るSalomeのヴォーカルとギターのエフェクト音が印象的な腰にくるファンキー・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=tIHSrd25dJE

「What Kind of Animal Am I」
開放的なスウィング・チューン。正直、僕の好みの音ではありませんが、Salomeのディープ・ヴォーカルに救われます。
http://www.youtube.com/watch?v=iQNvH7sOCkY

「Won't You Open up Your Senses」
Andy Beyをフィーチャー。ブルージーな中にもエレガントな趣のあるワルツ・チューンは本作の中でも人気の高い1曲かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=XKYpT0cGvpg

本曲は4Heroがカヴァーしたことでも知られていますね。
4Hero「Won't You Open up Your Senses」
 http://www.youtube.com/watch?v=1ueZfippWds

「I've Had a Little Talk」
Andy Beyをフィーチャーしたダンシング・ジャズは各種コンピでも人気です。ラテン・リズムで疾走するこの格好良さはクラブジャズの到来を予見しているかのようですね。Richie Resnicoffのギターもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=AbXwuJQFpok

「Soul Searching」
Salomeをフィーチャーした哀愁メロウなソウル・ジャズ。この曲もDJ方面で人気の高い1曲ですね。Horaceの哀愁エレピの音色がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=wLIKbnMpy7M

「Big Business」
Salomeのディープ・ヴォーカルとホーン・アンサンブルがよくフマッチしたジャズ・ファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=a3lN2TnMsA4

「I'm Aware of the Animals Within Me」
アルバムの中でも最もソウルフルな味わいの仕上がり。貫録のソウル・ジャズといった雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=7Q1Pag1Vi70

「Old Mother Nature Calls」
お洒落なリムショットにグッとくる大人のジャズ・チューン。Andy Beyの低音ヴォーカルが良く似合うジャズ・ヴォーカル作品らしい仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=TA4Du5p1-PU

「Total Response」
ラストはSalomeをフィーチャーしたジャズ・ファンク・チューン。ファンキーに盛り上がってアルバムは幕を閉じます。Bob CranshawとMickey Rokerのリズム隊がなかなか格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=tNr3KytoM08

本作の前後の作品もぜひチェックを!

『That Healin' Feelin'(The United States Of Mind/Phase 1)』(1970年)
ザット・ヒーリン・フィーリン

『In Pursuit of the 27th Man』(1973年)
イン・パースート・オブ・ザ・27th・マン

Horace Silverの過去記事もご参照ください。

『Song For My Father』(1964年)
ソング・フォー・マイ・ファーザー

『The Cape Verdean Blues』(1965年)
The Cape Verdean Blues

『The Jody Grind』(1966年)
The Jody Grind
posted by ez at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月03日

Brand Nubian『One For All』

The Source誌マイク5本、90年代Hip-Hopクラシックとして名高いデビュー作☆Brand Nubian『One For All』
One for All
発表年:1990年
ez的ジャンル:東海岸ニュースクールHip-Hop
気分は... :今聴いてもキャッチー!

今回は90年代前半Hip-Hop黄金期を代表する1枚、Brand Nubian『One For All』(1990年)です。

Brand NubianGrand PubaSadat XLord Jamarという3名のMCとDJ Alamoの4名がN.Y.で結成したHip-Hopユニット。

1989年にシングル「Brand Nubian」でデビュー。1990年にリリースしたデビュー・アルバム『One For All』はいきなりかのThe Source誌でマイク5本を獲得し、Hip-Hopの新星として一躍注目を浴びました。

しかし、Grand Puba、DJ Alamoが脱退してしまい、新たなDJであるDJ Sincereを加えて、2ndアルバム『In God We Trust』(1993年)、3rdアルバム『Everything Is Everything』(1994年)をリリースしました。その後、Puba、Alamoが復帰し、リユニオン・アルバム『Foundation』(1998年)をリリースしています。

2000年代に入ってからも『Fire in the Hole』(2004年)、『Time's Runnin' Out』(2007年)といったアルバムをリリースしています。

やはり、デビュー・アルバム『One For All』のインパクトが強いグループですよね。ニュースクールらしい Puba、Sadat X、JamarのフロウとDJ Alamoによるキャッチーなトラックが見事にハマった傑作だと思います。

ちょうど僕がHip-Hopに興味を持ち、あれこれアルバムを購入し始めた時期にリリースされ、大きなインパクトを与えてくれたニュースクール系アルバムでした。僕の場合、De La SoulA Tribe Called QuestJungle BrothersといったNative Tongues系を中心に聴いていましたが、そうしたアーティストと共通する魅力に惹かれた記憶があります。

「Slow Down」「Wake Up」「All for One」といったHip-Hopクラシックも良いですが、僕の場合、「Feels So Good」「Concerto in X Minor」「Ragtime」「Brand Nubian」あたりのキャッチーさも大好きです。

Hip-Hop黄金期を満喫できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「All for One」
オープニングはHip-Hopクラシック。James Brown「Can Mind」、「Funky President」をサンプリングしたトラックをバックに、Puba、Sadat X、Lord Jamarが個性的なフロウを展開します。Guy「Goodbye Love」James Brown「All for One」もサンプリングソースとなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=8auuY4fvLyY

「Feels So Good」
僕のお気に入り曲。War「Sing a Happy Song」をサンプリングした開放的な雰囲気が大好きです。僕が90年代前半のHip-Hopが大好きだったのは、こういった楽しいパーティー・ラップがあったからです。中盤にBilly Joel「Just the Way You Are」のフレーズが聴こえてくるのも嬉しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=QZ1bI1BX1pw

「Concerto in X Minor」
この曲も大好き!Cannonball Adderley Quintet feat. Jesse Jackson「Walk Tall」ネタのトラックをバックに、軽快なフロウが駆け巡ります。De La Soulあたりと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=Zg8dtA6stu4

「Ragtime」
The Gap Band「Tommy's Groove」ネタのファンキー・グルーヴにのって、Puba、Sadat X、Lord Jamarが達者なフロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=XD43PZNRlEI

「To the Right」
James Brown「Funky President」ネタのファンキー・リズムをバックに、歌心のあるフロウで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9Dd6X0Ys_P4

Pete Rock & C.L. Smooth feat. Grand Puba「Skinz」で本曲がサンプリングされています。僕は「Skinz」でこの曲を聴いた方が多いかも?

「Dance to my Ministry」
Earth, Wind & Fire「Bad Tune」ネタのダンサブル・トラックが印象的です。さらにTrouble Funk「Pump Me Up」、Syl Johnson「Different Strokes」の声ネタで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=CCFZXOlWOc4

「Drop the Bomb」
タイトルから想像できるようにTrouble Funk「Drop the Bomb」ネタのGo-Goトラックです。それ以外にもKool & the Gang「Jungle Jazz」、Public Enemy「Anti-Nigger Machine」がサンプリングソースとなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z62DWfcYMxU

「Wake Up (Stimulated Dummies Mix)」
シングルになったHip-Hopクラシック「Wake Up」のリミックス。オリジナルはRoy Ayers「Everybody Loves the Sunshine」のループが印象的でしたが、こちらのリミックスはNite-Liters「Tanga Boo Gonk」をサンプリングしています。オリジナルを聴きたい方は後述の「Wake Up (Reprise in the Sunshine)」をどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=s8BskXBBXtw

「Step to the Rear」
少しユルめのトラックにのって雰囲気たっぷりのフロウを披露してくれます。The Mar-Keys「Plantation Inn」、Big Daddy Kane「Smooth Operator」、Biz Markie「Just a Friend」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=GuBw32ddh_0

「Slow Down」
問答無用のHip-Hopクラシック。90年代前半Hip-Hop黄金期の魅力が凝縮されています。Edie Brickell & New Bohemians「What I Am」ネタのループが印象的なトラックをバックに、Puba、Sadat X、Lord Jamarが素晴らしいフロウを重ねます。Kool & the Gang「Kool It (Here Comes the Fuzz) 」 、Ohio Players「Never Had a Dream」、Freddie Jackson「Rock Me Tonight」もサンプリングしています。
http://www.youtube.com/watch?v=fuhaFdBuwp4

このHip-HopクラシックはGroove Theory feat. Brand Nubian「Tell Me (6 Karat Hip Hop Mix) 」、Gang Starr「Ex Girl to Next Girl (Remix) 」、EPMD feat. K-Solo & Redman「Head Banger」、Quasimoto「Planned Attack」等数多くの楽曲でサンプリングされています。

Groove Theory feat. Brand Nubian「Tell Me (6 Karat Hip Hop Mix) 」
 http://www.youtube.com/watch?v=d1XoDUyz1PM

「Try to Do Me」
「Dance to my Ministry」に続き使われたSyl Johnson「Different Strokes」の声ネタにJuice「Catch a Groove」、Wild Sugar「Bring It Here」ネタのリズムが絡むイントロに続き、この時期ならではのNJS調トラックにのった歌心のあるフロウが実にキャッチーです。80年代好きには懐かしいRockwell feat. Michael Jackson「Somebody's Watching Me」のフレーズが聴こえてくるのも楽しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tEJ26_VdMBU

「Who Can Get Busy Like This Man...」
ラガ調の仕上がり。こういうのもイーストコーストHip-Hopらしいですね。James Brown「Popcorn With a Feeling」、Rose Royce「Ooh Boy」、Lady G「Nuff Respect」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=7_tmMJ9-7Vs

「Grand Puba, Positive and L.G.」
Positive KとL.G.をフィーチャー。Steve Arrington「Nobody Can Be You」ネタの硬質トラックにのって、見事なマイクリレーを展開します。Run-D.M.C.「Here We Go (Live at the Funhouse)」、DJ Grand Wizard Theodore and Kevie Kev Rockwell「Military Cut(Scratch Mix)」 ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=VrMYXggDBhQ

「Brand Nubian」
彼らのデビュー・シングルをCDのボーナス・トラックとして追加収録。Cameo「Rigor Mortis」、Parliament「Flash Light」ネタのトラックが実にキャッチーですね。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=WmQRtwrqwQ8

「Wake Up (Reprise in the Sunshine)」
シングルになったHip-Hopクラシック「Wake Up」のロング・ヴァージョン。前述のようにRoy Ayers「Everybody Loves the Sunshine」のループが印象的です。実にクールでキャッチーですね。ベースのループはRay, Goodman & Brown「Another Day」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=wq_658ObzYY

「Dedication」
James Brown「Say It Loud - I'm Black and I'm Proud」ネタのトラックにのって、Puba、Sadat X、Lord Jamarのフロウを存分に堪能できます。このフロウはFu-Schnickens「Props」や2Pac「Old School」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=iwJBDS-3gNA

Brand Nubianの他作品もチェックを!

『In God We Trust』(1993年)
In God We Trust

『Everything Is Everything』(1994年)
Everything Is Everything

『Foundation』(1998年)
Foundation

『Fire in the Hole』(2004年)
Fire in the Hole

『Time's Runnin' Out』(2007年)
Time's Runnin' Out-4
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