2014年03月01日

Bobbi Humphrey『Fancy Dancer』

女流フルート奏者によるメロウ・グルーヴ作品☆Bobbi Humphrey『Fancy Dancer』
ファンシー・ダンサー (完全期間限定盤)
発表年:1975年
ez的ジャンル:Sky High Productions系メロウ・グルーヴ
気分は... :もう3月かぁ・・・

今回は再評価の高い女流ジャズ・フルート奏者Bobbi Humphreyが1975年にリリースした『Fancy Dancer』です。

僕の中では『Blacks and Blues』(1973年)あたりを既に当ブログでエントリーした気分になっていたのですが、僕の勘違いでした。

最初に紹介する作品として、『Blacks and Blues』と本作のどちらにするか迷いましたが、僕の一番のお気に入り作である『Fancy Dancer』をセレクトしました。

Bobbi Humphreyは1950年テキサス州生まれのジャズ・フルート奏者。

人気女流ジャズ・フルート奏者として、Blue Noteから『Flute In』(1971年)、『Dig This!』(1972年)、『Blacks and Blues』(1973年)、『Live At Montreux 』(1973年)、『Satin Doll』(1974年)、『Fancy Dancer』(1975年)、Epicから『Tailor Made』(1977年)、
『Freestyle』(1978年)、『The Good Life』(1979年)といったアルバムを70年代にリリースしています。

フリーソウル/レア・グルーヴ方面で再評価の高まった女流ジャズ・フルート奏者ですね。

(『Blacks and Blues』収録)、(『Fancy Dancer』収録)、(『Freestyle』収録)、(『The Good Life』収録)といった楽曲はフリーソウルのコンピでお馴染みですね。僕もフリーソウルのコンピでこれらの楽曲を聴き、Bobbi Humphreyへの興味が高まった次第です。

今日紹介する『Fancy Dancer』(1975年)はBlue Noteの最終作です。Mizell兄弟(Larry Mizell & Fonce Mizell)のSky High Productionsが手掛けた『Blacks and Blues』(1973年)『Satin Doll』(1974年)というジャズ・ファンク路線のアルバムで人気を博していったBobbi Humphreyですが、『Fancy Dancer』(1975年)はその集大成的なアルバムです。

プロデュースはLarry Mizell/Chuck Davis。レコーディングには、Bobbi Humphrey(fl、vo)、Oscar Brashear(tp)、Fonce Mizell(tp、clavi、solina、vo)、Julian Priester(tb)、Tyree Glenn Jr.(ts)、Dorothy Ashby(harp)、Roger Glenn(vibes、marimba)、Chuck Davis(p、el-p)、Skip Scarborough(p、el-p、clavi)、Jerry Peters(p、el-p、syn)、Larry Mizell(p、el-p、syn、solina、vo)、Craig McMullen(g)、John Rowin(g)、Chuck Rainey(b)、Harvey Mason(ds)、Mayuto Correa(conga)等のミュージシャンが参加しています。

Blue Note時代の作品でいえば、『Blacks and Blues』の方が今日人気かもしれませんが、内容の充実度でいえば、本作も負けていません。

捨て曲ナシのSky Highらしいメロウなジャズ・ファンクのオンパレードです。ブラジル/ラテン・フレイヴァーの効いた楽曲が多いのも僕好みです。

本作収録の多くの曲がサンプリング・ソースとなっている点からも本作の評価の高さを確認できると思います。Hip-HopアーティストWiz Khalifa and Curren$yが本作の楽曲をサンプリングしたEP『Live In Concert』を昨年リリースしたのはその象徴かもしれません。

全曲紹介しときやす。

「Uno Esta」
Larry Mizell作。ブラジリアン・フレイヴァーのジャズ・ファンク・チューン。Bobbiの軽やかなフルートが栄える華やかなジャズ・ファンクは実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=nbLx2MBvT84

この曲といえば、Yesterdays New Quintetのカヴァーがお馴染みなのでは?それ以外にAlex Malheiros and Banda Utopia feat. Sabrina Malheiros「Uno Esta」もカヴァーしています。また、
Wiz Khalifa and Curren$y「Cabana」のサンプリング・ソースとなっています。
Yesterdays New Quintet「Uno Esta」
 http://www.youtube.com/watch?v=xkbZ8YCEzVE
Alex Malheiros and Banda Utopia feat. Sabrina Malheiros「Uno Esta」
 http://www.youtube.com/watch?v=u3FDoTNQWaU
Wiz Khalifa and Curren$y「Cabana」
 http://www.youtube.com/watch?v=_M3KVk5BOOo

「The Trip」
Chuck Davis/Doug Jones作。ミステリアスなメロウネスが印象的な1曲。Sky High Productionsらしいサウンドを満喫できる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=B-B2wKSBI2c

Wiz Khalifa and Curren$y「Landing」のサンプリング・ソースとなっています。
Wiz Khalifa and Curren$y「Landing」
 http://www.youtube.com/watch?v=CYLQpkrcGs4

「You Make Me Feel So Good」
Larry Mizell/Fonce Mizell作。前述のようにフリーソウル・クラシックにもなっている人気曲です。めくるめくピアノに続くメロウ・サウンドにグッとくる至極のミディアム・ファンク。Bobbiの素敵なフルートも含めてサンセット・モードが似合いそうな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=mAFotx4YSeQ

Dynamic and Command Strange「A Girl Like You」、Wiz Khalifa and Curren$yのサンプリング・ソースとなっています。
Dynamic and Command Strange「A Girl Like You」
 http://www.youtube.com/watch?v=IXy0hQW-MIQ
Wiz Khalifa and Curren$y「The Blend」
 http://www.youtube.com/watch?v=qr173bHsIZ0

「Fancy Dancer」
Jerry Peters作。タイトル曲はマリンバの音色が印象的なメロウ・ファンク。適度にパーカッシヴなのが僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=bNFEWM9rE1k

「Mestizo Eyes」
William Jordan/Larry Mizell/Fonce Mizell作。美しいピアノと哀愁のメロディが印象的なミディアム・チューン。軽くラテン・フレイヴァーが効いているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=WN5tVxSiLps

この曲もYesterdays New Quintetがカヴァーしています。また、AMG「Vertical Interlude」、Metro Zu and Spaceghostpurrp「Mink Rug」、Wiz Khalifa and Curren$y「Toast」のサンプリング・ソースとなっています。
Yesterdays New Quintet「Mestizo Eyes」
 http://www.youtube.com/watch?v=iVyaSo9lSeI
AMG「Vertical Interlude」
 http://www.youtube.com/watch?v=UsL-HadLv8o
Metro Zu and Spaceghostpurrp「Mink Rug」
 http://www.youtube.com/watch?v=m-TnC3xl3pk
Wiz Khalifa and Curren$y「Toast」
 http://www.youtube.com/watch?v=an49BTB3dvE

「Sweeter Than Sugar」
Chuck Davis/Skip Scarborough作。Sky High Productionsらしいコーラスが入ったロマンティックなメロウ・グルーヴ。Oscar BrashearのトランペットやBobbiのフルートがよく栄えます。

「Please Set Me at Ease」
Larry Mizell/Fonce Mizell/Ruby Mizell作。ラストはラテン・フレイヴァーのメロウ・チューンで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=QsEd_N-xuvs

Bahamadia「Intro」、Madlib feat. M.E.D.「Please Set Me at Ease」、DJ Day「A Place to Go」、Sir Michael Rocks「Thank God」Wiz Khalifa and Curren$y「For Her」のサンプリング・ソースとなっています。
Madlib feat. M.E.D.「Please Set Me at Ease」
 http://www.youtube.com/watch?v=fFh9XwNkzFw
DJ Day「A Place to Go」
 http://www.youtube.com/watch?v=vvGc5proL-Q
Sir Michael Rocks「Thank God」
 http://www.youtube.com/watch?v=dHGvSDBcjVA
Wiz Khalifa and Curren$y「For Her」
 http://www.youtube.com/watch?v=ebSdd7ws05o

Bobbi Humphreyの他作品もチェックを!

『Flute In』(1971年)
フルート・イン

『Dig This!』(1972年)
ディグ・ジス

『Blacks and Blues』(1973年)
ブラックス・アンド・ブルース

『Live At Montreux 』(1973年)
ボビー・ハンフリー・ライヴ・アット・モントルー

『Satin Doll』(1974年)
サテン・ドール (完全期間限定盤)

『Tailor Made』(1977年)
テイラー・メイド【完全生産限定盤】

『Freestyle』(1978年)
Freestyle: Expanded Edition
posted by ez at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする