2014年03月09日

The New Mastersounds『Therapy』

UKジャズ・ファンクのトップ・ランナーの最新作☆The New Mastersounds『Therapy』
セラピー
発表年:2014年
ez的ジャンル:UKジャズ・ファンク
気分は... :ジャズ・ファンク療法?

今回はUKジャズ・ファンクを牽引するグループThe New Mastersoundsの最新作『Therapy』です。

The New Mastersounds(NMS)はリーダーEddie Roberts(g)を中心に、Simon Allen(ds)、Pete Shand(b)、Bob Birch(org、key)の4名で結成したグループ。

1stアルバム『Keb Darge Presents The New Mastersounds』(2001年)を皮切りに今日までコンスタントに作品をリリースしています。

当ブログでThe New Mastersounds関連の作品を紹介するのは、リーダーEddie Robertsが女性R&BシンガーFrecklesをフィーチャーしたEddie Roberts & Freckles『Move』(2010年)以来となります。

間もなく結成15周年を迎えるグループがリリースした最新作『Therapy』。Eddie Robertsが2011年からシスコへ移住したことに伴い、前作はUSレコーディングを行ったNMSですが、本作も引き続きUSレコーディングです。

本作におけるメンバーはEddie Roberts(g)、Simon Allen(ds)、Pete Shand(b)、Joe Tatton(org、p、el-p、key)の4名。さらにKim Dawson(vo)、Ryan Zoidis(sax)がゲスト参加しています。

Kim Dawsonをフィーチャーした2曲、メンバー自身がヴォーカルをとる曲が2曲と計4曲のヴォーカルが収録されているのが本作の特徴かもしれません。それ以外にも「Old Man Noises」「Monday Meters」のような200%NMS印のインスト・ファンク、NMS流ディスコ・ハウスな「When It Rains...」Bruno Marsのヒット曲のディスコ・カヴァー「Treasure」など聴きどころ満載です。

UKジャズ・ファンクのトップランナーNMSの自信に溢れたファンク・サウンドを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Old Man Noises」
怒涛のオルガン・ファンクでアルバムは幕を開けます。グルーヴィーなハモンド、ワウワウ・ギター、ファンキー&パワフルなリズム隊が織り成すサウンドは200%NMS印のキラー・チューンです。

「Morning Fly」
軽く肩慣らしといった感じで、メンバー達の確かな演奏力を確認できるファンキー・チューン。

「I Want You To Stay」
Kim Dawsonをフィーチャーした1曲目。キュートでキャッチーなヴォーカル・チューンはNMSの新境地開拓といったところでしょうか。Eddie Robertsのギター・プレイも楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=DHUj2n50lWU

「Monday Meters」
タイトル通り、彼らの敬愛するグループThe Metersへのオマージュ。NMSの原点のようなものを感じるファンキー・グルーヴです。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=iRhxXnzanls

「When It Rains...」
NMS流ディスコ・ハウスといった趣の四つ打ちダンス・チューン。見事な生音ハウス・チューンを堪能できます。

「Whistle Song」
タイトル通りの口笛ファンク。軽快なグルーヴィー・サウンドを楽しめるオルガン・ファンク好きにはたまらない1曲です。

「Soul Sista」
Kim Dawsonをフィーチャーした2曲目。こちらはファンク魂を前面に押し出したシスター・ファンクです。

「Stop This Game」
メンバー自身がヴォーカルをとっている楽曲です。ライナーノーツに書かれている通り、70年代のBrian Auger風ですね。そんなことも手伝って僕はかなり好きです。

「Slow Down」
この曲でもメンバー自身がヴォーカルをとっています。Maceo Parker風サウンドを取り入れるために、Ryan Zoidisがサックスで参加しています。ライブで聴くと盛り上がりそうな曲です。

「WWIII (and how to avoid it)」
タイトルは第三次世界大戦を意味するもの。シリアの騒乱を懸念し、このタイトルが付けられたらしいです。演奏自体はEddieのギターを堪能できるグルーヴィーなインストです。

「Detox」
Eddieのギターが体内の毒素を浄化してくれそうなデトックスなインスト・チューン。

「Treasure」
ラストはBruno Marsのヒット曲「Treasure」のカヴァー。オリジナル自体70年代ディスコへのオマージュを感じるものですが、NMSは1974年のGeorge Bensonがこの曲を演奏したら・・・といったフィーリングでこのカヴァーを演奏しているのだそうです。インストながらもなかなかキャッチーなカヴァーに仕上がっていると思います。

Bruno Mars「Treasure」
 http://www.youtube.com/watch?v=nPvuNsRccVw

The New Mastersoundsの他作品もチェックを!

『Keb Darge Presents The New Mastersounds』(2001年)
ケブ・ダージ・プリゼンツ

『Be Yourself』(2003年)
ビー・ユアセルフ

『This Is What We Do』(2005年)
ディス・イズ・ワット・ウィー・ドゥ [初回限定盤]

『Live at la Cova』(2006年)
ライヴ・アット・ラ・コヴァ

『102%』(2007年)
102%

『Plug & Play』(2008年)
プラグ&プレイ

『Live in San Francisco』(2008年)
ライヴ・アット・サンフランシスコ

『Ten Years On』(2009年)
テン・イヤーズ・オン

『Breaks from the Border』(2011年)
Breaks from the Border

『Out on the Faultline』(2012年)
Out on the Faultline
posted by ez at 00:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする