2014年04月25日

Djalma Dias『Destaque』

ソウルフル&メロウなサンバ作品☆Djalma Dias『Destaque』
デスタッキ
発表年:1973年
ez的ジャンル:ソウルフル・メロウ・サンバ
気分は... :そろそろW杯気分を盛り上げて・・・

UEFA CLはセミ・ファイナルに入り、各国リーグも残り数試合、マンUはモイーズ解任と、いよいよ海外サッカーの今シーズンも大詰めですね。ということは、いよいよブラジルW杯ですね。

そろそろW杯気分を盛り上げるためにブラジル作品を多めに取り上げようかな?

今回はソウルフル&メロウなサンバ作品Djalma Dias『Destaque』(1973年)です。

正直、ブラジル人男性サンバ・シンガーDjalma Diasの経歴については、あまりよく知りません。60年代からテレビ・ドラマ等のサウンド・トラックで活躍し、その中でMarcos Valleと出会い、彼の後押しでSom Livreとの契約に成功し、本作『Destaque』(1973年)と『Nao Faca Drama...Caia no Samba』(1974年)という2枚のアルバムをリリースしている・・・こんなところでしょうか。

Nicola Conteがコンパイルする人気コンピ『Viagem』シリーズの中で取り上げられるなど、近年再評価が高まっているサンバ・シンガーです。

本作『Destaque』はソウルフルなDjalmaのヴォーカルを堪能できるサンバ作品です。クラシカルなサンバとモダンなサンバが同居している感じがいいですね。

個人的にはMarcos ValleAntonio Carlos E JocafiAntonio Adolfoといったメロディ・メーカー達の作品を取り上げたメロウ・サンバが特にお気に入りです。ただし、クラシカルなサンバ・チューンも開放的で実に心地好く聴くことができます。Walter Brancoによるアレンジの妙も目立ちます。

ソウルフルなサンバづくしを堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Saudades De La」
Jose Reis/Paraguassu作。オープニングは開放的でトラディショナルなサンバです。

「Menino Levado」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。DjalmaのでデビューをバックアップしたMarcos Valle作のメロウ・チューン。ブラジル最高のメロディ・メーカーによる素敵なメロディをソウルフル・ヴォーカルで見事に歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=_RRIj4uOics

「Dono De Casa, Boa Noite」
Vidal Franca作。本作らしいハッピー・モードの仕上がり。軽快なリズムにのってDjalmaが気持ちよさそうに歌います。
http://www.youtube.com/watch?v=iy-0Y025J6E

「As Moca」
Antonio Carlos/Jocafi作。Antonio Carlos E Jocafi作によるモダンなメロウ・チューンからポジティヴなヴァイヴが伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=86TC3BfBggo

「So Lagrimas」
Silvinho do Pandeiro/Almir de Oliveir作。しっとりとした疾走感にグッときる大人のメロウ・サンバ。サンバのリズム、Djalmaのヴォーカルとコーラス隊、素敵なオーケストレーションが見事に一体化しら素晴らしい仕上がりです。

「Num Arredo O Pe」
Ze do Maranhao作。ヴィオランの素敵な響きが先導するトラディショナルなサンバ・チューン。自然体のサンバDNAのようなものが伝わってくるのがいいですね。

「Tocar Na Banda」
Adoniran Barbosa作。歓喜のサンバ・チューン。人生はカーニヴァル!といった生きる喜び、前向きな気持ちが喚起される至極のサンバです。

「O Galo Cantou」
Antonio Adolfo作。メロウ・ボッサ好きにはグッとくる仕上がり。終盤のテンポアップでも盛り上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=P_ngbWZuboI

「Marina, Marina」
Antonio Carlos/Jocafi/Ildasio Tavares作。これも素敵なメロウ・サンバです。個人的には本作で一番のお気に入りです。もっと長尺で聴きたい!
https://www.youtube.com/watch?v=SbM5_Ocg-y8

「De Ontem Pra Hoje」
J. Jolibra作。哀愁モードのジャズ・サンバかな?と思いきや、徐々に景色がポジティヴになってくる感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ePofSbYbDzk

「Desgruda」
Djavan作。これも大好き!Djavan作品を実にモダンなアレンジで聴かせてくれます。爽快に弾ける感じが涼しげでいいですね。

「Minha Serenata」
Johnny Alf作。ラストは哀愁のブラジリアン・ソウル。美しいも切ないメロディを憂いを帯びたヴォーカルでDjalmaが歌い上げます。

『Nao Faca Drama...Caia no Samba』(1974年)
ナォン・ファサ・ドラマ・・・ カイア・ノ・サンバ!
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2014年04月24日

Praful『Pyramid in Your Backyard』

エスニックなNu Jazzとスムース・ジャズの出会い☆Praful『Pyramid in Your Backyard』
Pyramid in Your Backyard
発表年:2005年
ez的ジャンル:Smooth Jazz meets Nu Jazz
気分は... :意外な組み合わせ・・・

今回はNu Jazz/クロスオーヴァーなスムース・ジャズ作品Praful『Pyramid in Your Backyard』(2005年)です。

Praful(本名:Ulrich Schroder)は1964年ドイツ、デュッセルドルフ出身のサックス奏者。

オランダ人ユニットAdani & Wolf(Roberto Gaasterland & Daniel Testas)をプロデューサーに迎えて、『One Day Deep』(2001年) 、『Pyramid in Your Backyard』(2005年)というアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Pyramid in Your Backyard』(2005年)も、Adani & WolfによるエスニックなNu JazzサウンドとPrafulのサックス/フルート等が調和した独自のジャズ・ワールドが展開されています。Smooth Jazz meets Nu Jazzというのが本作を聴いた僕のイメージです。

インド出身の女性シンガーSandhya Sanjana、ブラジル出身の女性シンガーKatia Moraes、UKの女性シンガーSudha、イラン出身のパーカッション奏者Afra Mussawisade、セネガル出身のパーカッション奏者Serigne Gueye等の多国籍なレコーディング・メンバーにも本作の特長が反映されていると思います

Smooth Jazz meets Nu Jazzな音世界を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Moon Glide」
Nu Jazz経由のスムース・ジャズといった趣のオープニング。Adani & WolfによるNu Jazz/クロスオーヴァー・サウンドをバックに、Prafulが心地好いブロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=jq5e1gnhIrI

「Says Kabir」
Sandhya Sanjanaをフィーチャー。Adani & WolfらしいエスニックなNu Jazzと神秘的なSandhya Sanjanaのヴォーカルが見事に調和しています。。
http://www.youtube.com/watch?v=L1LeprWrvss

「Acredite」
Katia Moraesをフィーチャー。Sabrina Malheirosあたりのニュー・ボッサ好きの人であれば気に入るであろうブラジリアン・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=JwM93dHEiDY

「April Seven」
エスニックなミステリアス感が印象的なインスト。Prafulによるバンスリ(インドのバンブ−フルート)がいい味出しています。
http://www.youtube.com/watch?v=9U5kXySQpOM

「Eternity」
Sudhaをフィーチャー。ボッサなスムース・ジャズ。うっすらとAdani & Wolfらしいエスニックなエッセンスが散りばめられています。
http://www.youtube.com/watch?v=Vz3um3FPiK4

「Hand-Cart Puller」
トライバルなクロスオーヴァー・チューン。Serigne Gueyeのパーカッションが印象的です。Prafulも印象的なフルートで存在感を示しています。
http://www.youtube.com/watch?v=LaEay5PKWyg

「Naked」
Praful自身がヴォーカルをとる哀愁チューン。哀愁のスムース・ジャズといった感じですかね。
http://www.youtube.com/watch?v=UoVG5B9JWio

「Azul」
インタールード的な雰囲気の小曲。
http://www.youtube.com/watch?v=VayASHAFeBQ

「Drop To The Ocean」
Nu Jazz世代のスムース・ジャズ。Adani & Wolfの本領発揮といった1曲なのでは?サウンドはエッジーなのに、Prafulのサックスはどこまでもスムースです。
http://www.youtube.com/watch?v=UD2JVoMYXqQ

「Wishful Walk」
北欧Nu Jazz風の仕上がり。伸びやかなPrafulのサックスが実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=RxsOdEv6PC4

「Ponto De Partida」
Katia Moraesをフィーチャー。アラブ・テイストの楽曲でブラジル人シンガーのKatiaを起用するあたりが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=M3VJh0wxPOQ

「We Live On」
ラストは伸びやかなPrafulのサックスを満喫できる厳かなスムース・ジャズで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=nU1UsuZo-q4

『One Day Deep』(2001年)
One Day Deep
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2014年04月22日

Garry Glenn『Feels Good To Feel Good』

AOR/クワイエットストーム人気の高いアーバン・ソウル作品☆Garry Glenn『Feels Good To Feel Good』
garry glenn feels good to feel Ggood.jpg
発表年:1987年
ez的ジャンル:クワイエットストーム系アーバン・ソウル
気分は... :思いがけず涙腺が緩くなる・・・

今回はAORやクワイエットストーム好きから人気の高いアーバン・ソウル作品Garry Glenn『Feels Good To Feel Good』(1987年)です。

Garry Glennは1955年デトロイト生まれの男性ソウル・シンガー/ソングライター。

1977年にThe Dramaticsへ楽曲提供したのをきっかけに、Eddie Kendricks、Phyllis HymanAl Hudson & The PartnersEmotionsEarth, Wind & Fire等に楽曲提供し、まずはソングライターとして実績を積み重ねていきます。1980年にはLAのインディ・レーベルからデビュー・アルバム『G.G.』をリリースしています。

Garryに転機が訪れたのは、1986年、Anita Bakerに提供した「Caught up in the Rapture」が全米R&Bチャート第6位のヒットとなったことです。Anitaのツアー・メンバーを2年間務めたGarryは、Anitaの成功と共にその存在がクローズアップされるようになり、Anita以外にFreddie Jackson、Jean Carne(Jean Carn)等にも楽曲提供しました。

こうした中でMotownから2ndアルバムとなる本作『Feels Good To Feel Good』(1987年)をリリースします。その後もさらなる飛躍が期待されましたが、1991年に36歳の若さで逝去してしまいました。

ジャケも含めて80年代後半のクワイエットストーム/アーバン・ソウルらしいアルバムですね。やはり、アーバン・メロウなラブ・バラードがアルバムの魅力です。

特にシングルになった「Feels Good To Feel Good」「Do You Have To Go」の2曲は絶品です。個人的には、リアルタイムで聴きまくったアルバムという記憶はないのですが、何故かこの2曲を聴くと大学生だった当時にタイムスリップしそうになります。

本作を聴けば、Garry Glennがクワイエットストーム系の人気ソングライターであった理由がわかるはずです。加えて、彼のジェントルなテナー・ヴォーカルもなかなか魅力的です。

記事を書きながら、「Feels Good To Feel Good」を何度もリピートして聴いていたら、思いがけずウルウルきてしまいました・・・

全曲紹介しときやす。

「Do You Have To Go」
Garry Glenn作。シングルにもなったオープニング。AOR/クワイエットストーム好きにはグッとくるアーバン・コンテンポラリーなラブ・バラード。Garryのジェントルなテナー・ヴォーカルがグッときます。メロウなイントロを聴いただけで、胸に込み上げてくるものがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=JHZzmMHD9Bg

「Torch For You」
Garry Glenn作。この曲もクワイエットストーム好きの期待を裏切らないメロウ・バラード。伸びやかなGarryのテナー・ヴォイスがよくマッチします。
http://www.youtube.com/watch?v=otrNFKeMOzw

「Running Away」
Dianne Quander/Garry Glenn作。僕の好みの軽くパーカッシヴなメロウ・グルーヴ。後半のGarryのリードと女性コーラス隊との掛け合いもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=Hd97FBNW3q0

「Out Of A Dream」
Dianne Quander/Garry Glenn作。ジャジーなコンテンポラリー感が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=cMcelcnd0b4

「I'm Still Waiting」
Dianne Quander/Garry Glenn作。アルバムの中では少し変化球な仕上がり。構成にメリハリをつけるためには必要なのでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=ovM9I2pGNaA

「Feels Good To Feel Good」
Dianne Quander/Garry Glenn作。タイトルはEmotionsSheila Hutchinsonとのデュエット。シングルにもなったAOR/アーバン・ソウル人気曲です。この1曲のためだけに本作を手元に置きたかった位、大好きなラブ・バラードです。聴いていると、青春時代の思い出が走馬灯のように脳裏を過ぎり、訳もなく涙腺が緩くなってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=MXEmI1_biok

「You Don't Even Know」
Garry Glenn/Michael Logan作。この曲もAOR/クワイエットストーム好きには間違いない仕上がり。美しいメロディをGarryのジェントル・テナーが歌い上げます。名うてのスタジオ・ミュージシャンGerald Albrightが素敵なサックスで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=JuY0ZhStJFA

「Lonely Night」
Garry Glenn作。アーバン・モードの哀愁バラード。80年代らしいコンテンポラリー感覚が好きな人にはグッとくるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Mw9ncFd39tA

「Can't Get Enough Love」
Garry Glenn作。ラスト2曲はアップもの。本曲はアーバン・ダンサーな疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=Q8ey6jhkG4Y

「Love Makes It Right」
Garry Glenn作。良くも悪くも80年代後半らしいサウンドが目立つダンサブル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=856MGtSE8wQ

『G.G.』(1980年)
G.G.
posted by ez at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月21日

Willie Hutch『In Tune』

Whitfield Records移籍第1弾アルバム、モダン・ソウルの逸品☆Willie Hutch『In Tune』
イン・チューン
発表年:1978年
ez的ジャンル:Norman Whitfield系グルーヴィー&メロウ・ソウル
気分は... :Atlantic再発シリーズに感謝!

今回はWillie Hutchが1978年にリリースした『In Tune』(1978年)です。Atlanticの再発シリーズで世界初CD化が実現した待望の1枚です。

L.A.出身のソウル・シンガー/ソングライター/アレンジャー/プロデューサーWillie Hutchの紹介は、人気サントラ盤『The Mack』(1973年)、『Fully Exposed』(1973年)に続き3回目となります。

『The Mack』以降、Motownで作品をリリースしてきたWillie Hutchですが、本作『In Tune』は、MotownからWhitfield Recordsへの移籍第一弾アルバムです。Whitfield Recordsは名プロデューサー/ソングライターNorman Whitfieldが興したレーベルです。

Norman WhitfieldとWillie Hutch自身がプロデュースし、Gene Pageがアレンジを担当しています。

レコーディングには、Rose RoyceLakesideMammatapeeNytroStargardEddie "Bongo" BrownWah Wah WatsonJack AshfordMark Davisが参加しています。

アルバムはファンキー・チューンとメロウなミディアム〜スロウがバランス良く配されています。特に本作は「Easy Does It」「Anything Is Possible If You Believe In Love」等のメロウな楽曲が人気なのでは?

ファンク・チューンではNorman Whitfield色が色濃く出た「And All Hell Broke Loose」「All American Funkathon」あたりに注目が集まりがちですが、個人的には「Hip Shakin' Sexy Lady」「Come On And Dance With Me」あたりがお気に入りです。

世界初CD化に感謝し、このモダン・ソウルの逸品を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「And All Hell Broke Loose」
Norman Whitfield作。前半ためにためて中盤から一気にスパークするサイケなグルーヴィー・ソウル。
http://www.youtube.com/watch?v=csmaR0fiG0o

「Paradise」
Robert Daniels作。スウィート&メロウなバラード。素敵なストリングス&コーラスをバックに、Willieが味わい深いヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=8nokeM3INXY

「All American Funkathon」
Norman Whitfield/Willie Hutch作。Norman Whitfield色が強いファンク・チューン。シンセ&リズムボックスが♪ビョーン♪ビョーン♪ピコピコ♪な感じです(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=kV0LKate8Lo

「Anything Is Possible If You Believe In Love」
Willie Hutch作。味わい深いメロウ・ソウル。ジワジワくる感じがいいですね。Willieのシンガーとしての魅力を実感できます。軽くパーカッシヴなのも僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=EX6wN1Lke2w

Pitch Black feat. Styles P「Nice」、Mohammed Ali「Porten」のサンプリングソースとなっています。
Mohammed Ali「Porten」
 http://www.youtube.com/watch?v=QC06r88mouo

「Come On And Dance With Me」
Willie Hutch作。リズムボックス全開のファンキー・ブギー。同じファンキー・チューンでもNorman Whitfield色全開の曲とは少し異なる印象を受けます。
http://www.youtube.com/watch?v=rxS-PlsynHg

「Easy Does It」
Willie Hutch作。今日ではこの曲がハイライトかもしれませんね。軽くディスコ調のメロウ・グルーヴは、フリーソウル好きの人なんかにもフィットするのではないかと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=9WRW-I7ctdw

「Hip Shakin' Sexy Lady」
Norman Whitfield/Willie Hutch作。僕の密かなお気に入り。Eddie "Bongo" Brownのボンゴが炸裂する、ヒップでセクシーなファンキー・グルーヴです。
http://www.youtube.com/watch?v=KzXW6tEXD0Y

「Nothing Lasts Forever」
Norman Whitfield作。Rose Royceが参加し、Whitfieldと共にプロデュースも務めています。ヴォコーダーも使ったファンキー・チューンで盛り上がって、アルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=CZ7uOgLIxi0

Willie Hutchの他作品もチェックを!

『Soul Portrait』(1969年)
ソウル・ポートレイト

『The Mack』(1973年)
The Mack

『Fully Exposed』(1973年)
FULLY EXPOSED

『Foxy Brown』(1974年)
フォクシー・ブラウン

『The Mark of the Beast』(1974年)
マーク・オブ・ザ・ビースト

『Ode to My Lady』(1975年)
オード・トゥ・マイ・レディ
posted by ez at 00:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月20日

Ruth Koleva『Ruth』

期待のブルガリア人女性シンガーによるクロスオーヴァー・ソウル☆Ruth Koleva『Ruth』
ルス
発表年:2014年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー・ソウル/Nu Jazz系ブルガリア人女性シンガー
気分は... :Richard Spavenのドラムに注目!

今回は新作の中からクロスオーヴァー・ソウル/Nu Jazz好きを魅了する1枚、Ruth Koleva『Ruth』です。

Ruth Kolevaは1990年ブルガリア、ソフィア生まれの女性シンガー。

ブルガリアの音楽といえば、80年代後半のワールドミュージック・ブームの頃のブルガリアン・ヴォイスをすぐイメージしてしまいます(笑)。CD棚のどこかにあるはずだけど、多分25年以上聴いていないはず・・・

そんな感じなので、当ブログでブルガリア出身のアーティストを取り上げるのは初めてかと思い、ブログ内を検索したらSylvie Vartanを忘れていました(泣)。まぁ、彼女の場合、ブルガリア出身シンガーというよりもフレンチ・ポップ・シンガーというイメージが強いですが・・・

Ruthの話に戻すと、彼女の父親はモスクワ五輪の重量挙げ銅メダリストなのだとか。その父が引退後は重量挙げのトレーナーとして海外で仕事をしていた関係で、幼少期から海外で過ごすことが多く、若くしてグローバルな感覚を有していたようです。音楽面でもUSソウル、ジャズなどから影響を受けたみたいですね。

アメリカで音楽を学んだ後、ブルガリアに戻り、2011年に自主制作盤『Within Whispers』をリリース。さらに2012年に5曲入りEP『Future Sweet』(2012年)をリリースしています。その過程でMark Ronson、Richard Bona、Frank McComb等数多くのミュージシャンが新世代ヴォーカリストとして彼女を称賛しています。

そんなRuth Kolevaが飛躍を目指す最新作が『Ruth』です。

本作で注目すべきはオランダ人プロデューサー/キーボード奏者Vincent Helbersが全面プロデュースし、売れっ子のイギリス人ドラマーRichard Spavenが全曲でドラムを叩いている点です。

この2人といえば、当ブログで紹介したクロスオーヴァー・ユニットSeravinceのメンバーとしてもお馴染みですね。

Vincent HelbersFlowriders‎名義でアルバムもリリースしていますし、Richard Spavenは、Mark De Clive-Lowe4HeroJose JamesFlying Lotus等の作品へ参加している人気ドラマーです。

当ブログでも紹介したSeravinceのアルバム『Hear To See』(2012年)は、元ZhaneRenee Neufvilleをはじめとする女性ヴォーカルをフィーチャーしたフューチャー・ソウル/Nu Jazz作品でしたが、そうしたエッセンスが本作にも感じられます。

Ruth Kolevaのキュート・ヴォーカルは北欧ジャジー・ソウルをイメージさせますね。あるいは、彼女のキュート・ヴォーカルとVincent Helbersらが創り出すクロスオーヴァー・サウンドの組み合わせは、先々月に紹介したRodina『Home』あたりに近いかもしれません。

また、Richard Spavenのドラミングのせいか、Robert Glasper Experimentあたりとの共通点を見出すことができます。Robert Glasper Experimentを聴いていると、Chris DaveMark Colenburgの叩き出すリズムが新感覚サウンドの要になっていることを実感できますが、本作におけるRichard Spavenのドラムにも同じような印象を受けます。

北欧ジャジー・ソウル/ポップ好き、クロスオーヴァー・ソウル/Nu Jazz好きにオススメですし、Robert Glasper Experimentが気になった人が聴いても楽しめると思います。

やはり、最近の僕の嗜好に最もフィットするのは、こういったクロスオーヴァー作品ですかね。

全曲紹介しときやす。

「What Am I Suppose To」
フューチャリスティックなエレクトリック・ソウル。Vincentの近未来的なシンセの音色とRobert Glasper Experimentあたりのグルーヴに通じるSpavenのドラミングをバックに、Ruthがキュートなヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=kmL-l0mKyt0

「Freak And Fly」
僕の一番のお気に入り。この数週間は僕のiPodヘビロテ中です。爽快に疾走するクロスオーヴァー・ソウル。このあたりはSeravince作品ともオーヴァーラップしてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=HnzKbTy6rp0

「Turn This Around」
北欧ジャジー・ソウル調の仕上がり。ミステリアスなのにソフトリーな味わいがあるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=DyrPxc98nnM

「Falling Back」
哀愁のフューチャー・ソウル。このあたりの哀愁感は東欧のイメージにフィットしますね。
http://www.youtube.com/watch?v=jqh-xC_24tw

「Dissonant」
少しレイジーなメロウネスがたまりません。Spavenの新世代らしいドラミングも全体を引き締めています。
http://www.youtube.com/watch?v=NAo0j6-aUxs

「Clarity」
ドリーミーに疾走するクロスオーヴァー・チューン。Vincent Helbersらしいクロスーヴァー・センスがよく表れた1曲かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=e-8an4d8fb4

「Better」
ジャジー&メロウなソウル・チューン。穏やかでさり気ない曲ですが、何か捨て難い魅力があります。
http://www.youtube.com/watch?v=bMW6ZG5PZpE

「Gone」
ドラムンベース・シーンで活躍するStamina Mcのラップをフィーチャー。そんな影響もあってSpavenが人力ドラムンベースでリズムを叩き出します。勿論、Ruthのヴォーカルも超キュートでクロスオーヴァー/クラブミュージック好きの人を虜にするはずでです。
http://www.youtube.com/watch?v=SrDBX_qddyI

「Dizzy Love Affair」
フューチャリスティックなボッサ・グルーヴ。ボッサ好きの僕ですが、こういったフューチャリスティック感のあるボッサって、あるようで意外にない気がします。
http://www.youtube.com/watch?v=NIIzdkUqr_s

「Sista Said No」
新世代らしいクロスオーヴァー・ソウル。聴き手を優しく励ますRuthのキュートなヴォーカルが栄えます。ここでもSpavenのドラミングが効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=UZ10QJuH3P0

「4AM」
ラストは夜明けのジャジー・ソウルといった雰囲気で締め括ってくれます。じわっとくる感じがいいでうね。
http://www.youtube.com/watch?v=AZHuIBW7KDY

『Future Sweet』(2013年)
Future Sweet

ご興味がある方はSeravinceのアルバムもチェックを!

Seravince『Hear To See』(2012年)
ヒア・トゥ・シー
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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