2014年04月19日

Marcos Valle『Mustang Cor De Sangue』

ボサノヴァとポップ・フィーリングをバランスさせた人気作☆Marcos Valle『Mustang Cor De Sangue』
Mustang Cor De Sangue Ou Corcel Cor De Mel
発表年:1969年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :ポップ!ポップ!

今回はブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valle『Mustang Cor De Sangue』(1969年)です。

当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の8枚。

 『Samba '68』(1968年)
 『Marcos Valle(1970)』(1970年)
 『Garra』(1971年)
 『Vento Sul』(1972年)
 『Previsao Do Tempo』(1973年)
 『Vontade De Rever Voce』(1981年)
 『Pagina Central』(2009年) ※Celso Fonsecaとの共演作
 『Esphera』(2010年)

US録音の『Samba '68』(1968年)でボサノヴァに区切りをつけ、ブラジルに戻ったMarcosは『Viola Enluarada』(1968年)で新たなステージに突入します。

本作『Mustang Cor De Sangue』(1969年)は、『Viola Enluarada』に続きリリースされた作品であり、ボサノヴァとUSポップ・フィーリングを上手く掛け合わせたポップ&グルーヴィーなサウンドや時代を反映したメッセージ・ソングが印象的な1枚に仕上がっています。

アレンジをMarcos自身とEumir DeodatoMauricio MendocaOrlando SilveiraLyrio Panicaliが務め、前作『Viola Enluarada』でも共演したMilton Nascimentoが再びゲスト参加しています。

Burt Bacharachあたりの影響を感じるポップ・フィーリングが見事に開花したアルバムです。「Mustang Cor de Sangue」「Azimuth」「Mentira Carioca」「Dialogo」をはじめ、いい曲がずらりと並びます。

ポップでキャッチーなMarcos Valleを聴きたい方にはオススメです。

全曲紹介しときやす。

「Mustang Cor de Sangue」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。タイトル曲「血の色のムスタング」は本作を象徴するグルーヴィー・ポップ。グルーヴィーなオルガンや軽快なホーンなどがポップに弾けています。
http://www.youtube.com/watch?v=OT1ldar5EO8

「Summer Samba 2 (Samba de Verao 2)」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。名曲「Summer Samba」『Samba '68』収録)のパート2。パート1を受け継ぐエレガントなストリングス&ホーンを伴ったボッサ・チューンに仕上がっています。

「Catarina E O Vento」
Marcos Valle作。映画の愛のテーマ曲のような美しいサウンドを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=hybKXeF9MtM

「Frevo Novo」
Novelli/Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。本作らしいカラフルで軽快なポップ・フィーリングを楽しめる1曲。2分にも満たない演奏ですが濃密です。

「Azimuth」
Novelli/Marcos Valle作。ブラジルを代表するクロスオーヴァー/フュージョン・グループAzymuth(Azimuth)のグループ名の由来となった重要曲。Marcosの軽快なピアノが牽引するダイナミックでグルーヴィーなインスト・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=S_yyShENgnM

「Dia de Vitoria」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。邦題「勝利の日」。Golden Boysがコーラスで参加し、Eumir Deodatoがアレンジを手掛けています。ラブ&ピースなメッセージが込めれたビューティフルな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=g9f5Xk83Fpg

「Os Dentes Brancos Do Mundo」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。邦題「世界の白い歯」。ボッサ・ミーツ・バカラックといった趣。Burt Bacharach作品のようなポップ・フィーリングが魅力の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=Xpv1CXDFMoA

「Mentira Carioca」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。軽快なリズムと華やかな女性コーラスにグッとくるグルーヴィー・ポップ。この曲もかなりお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=CE0eGmmpTRo

「Das Tres As Seis」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。憂いを帯びたメロディを寂しげに歌い上げます。

「Tigre da Esso Que Sucesso」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。この曲も美しいストリングスを伴う本作らしいポップ・フィーリングを楽しめます。

「O Evangelho Segundo San Quentin」
Marcos Valle/Paulo Sérgio Valle作。平和への願いを込めて救世主に救いを求めるブラジル人らしいピース・ソング。

「Dialogo」
Milton Nascimento/Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。本編の最後はMilton Nascimentoとの共演。両者の共演に相応しい、素晴らしい楽曲だと思います。2人の感動的な歌声が胸を打ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=EmptCkKmm18

「Beijo Sideral」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。ボーナス・トラック。邦題「星のキス」。1969年にリオで行われた国際歌謡フェスティバルのエントリー曲なのだとか。メロウな雰囲気に包まれたな素敵な楽曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ooR2cj3Br3g

Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。

『Samba '68』(1968年)
サンバ’68

『Marcos Valle(1970)』(1970年)
marcos valle 1970.jpg

『Garra』(1971年)
Garra

『Vento Sul』(1972年)
ヴェント・スル

『Previsao Do Tempo』(1973年)
Previsao Do Tempo

『Vontade De Rever Voce』(1981年)
ヴォンタージ・ジ・レヴェール・ヴォセ

『Pagina Central』(2009年)
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『Esphera』(2010年)
ESPHERA
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2014年04月18日

Portrait『Portrait』

L.A.で結成された男性R&BグループによるNJS佳作☆Portrait『Portrait』
Portrait
発表年:1992年
ez的ジャンル:セルフプロデュースNJS
気分は... :自前を貫きます...

今回は90年代NJS好きには気になる1枚、Portraitの1stアルバム『Portrait』(1992年)です。

PortraitMichel Angelo SaulsberryPhillip JohnsonEric KirklandIrving Washingtonという3人のリード・シンガーの4名。

グループは1992年に1stアルバム『Portrait』、1994年に2ndアルバム『All That Matters』をリリースしています。特に今日紹介する『Portrait』は、NJS好きにはグッとくる1枚なのではないかと思います。

このグループの特長は、プロデュース、ソングライティング、アレンジを全て自分達でこなしている点ですね。大物プロデューサーやゲストに頼らず、自前を貫く心意気が気に入りました。そういった自信がサウンドにも反映されていると思います。

また、リード・シンガー3名がバランス良く配されており、アルバムにメリハリがあるのもいいですね。ダンサブルなNJSでも、メロディアスなスロウ〜ミディアムでもハイトーンのヴォーカルで魅了してくれます。

シングル曲「Here We Go Again!」「Honey Dip」をはじめ、キャッチーな楽曲が揃っています。

NJS好きの方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Commitment」
NJSでスピーディーに疾走するオープニング。セクシーな女性コーラスも加わり、華があります。
http://www.youtube.com/watch?v=cA2PUdkrftI

「Honey Dip」
アルバムからの2ndシングル。キャッチーなハネハネ感がたまらないNJSです。ジャジーなフレイヴァーが効いているのもいいですね。後半にはラップパートもあります。
http://www.youtube.com/watch?v=EQ-u2hp5OqM

「Here We Go Again!」
1stシングルであり、本作のハイライト。Michael Jackson「I Can't Help It」をベースに、Digital Underground「The Humpty Dance」のビート、さらにPublic Enemy「Bring the Noise」の声ネタを組み合わせたトラックをバックに、爽快ヴォーカルを聴かせてくれます。。
http://www.youtube.com/watch?v=OgNyWBfKtA0

「You」
切ないメロディにグッとくるキャッチーなメロウ・グルーヴ。このグループらしいハイトーンのヴォーカル・ワークが冴えています。

「Interlude: Passion」
インタールード。

「On And On」
90年代男性R&Bグループらしいヴォーカル・ワークを堪能できる絶品スロウ。サックス奏者のGerald Albrightがゲスト参加し、素晴らしいソプラノ・サックスを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=92Qbtj5BlLg

「Precious Moments」
セクシー・モードのバラード。セクシーだけど、過度にエロくなり過ぎないのがこのグループらしいのかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=5575qAyjvOk

「Down Wit Dat」
この曲も大好き!ツボを押さえた作りに感心してしまうNJS。聴いていると、思わず体を揺らしてしまいます。Brass Construction「Movin'」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=46Y32J14PRE

「Interlude: Snap Along!」
インタールード。

「Problems」
ア・カペラで始まる爽快NJS。この当時よく聴いたパターンの曲調ですが、そこが良かったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=UWAr4-cC0Bo

「Feelings」
女性コーラスも加わり、気の利いたヴォーカル・ワークを堪能できるダンサブル・チューン。ポップで聴きやすいです。
http://www.youtube.com/watch?v=_AlzKDMBd6c

「Day By Day」
アルバムからの3rdシングル。彼らのハイトーン・ヴォーカルの魅力を堪能できるミディアム・スロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=9hz01BUqndI

「Heartache」
ダンサブルな中にもメロディアスなエッセンスを上手く織り込んでいるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=C2TIt4YPMOM

「Yours Forever」
素敵なミディアム・スロウ。少し青臭い感じのハイトーン・ヴォーカルが美しいメロディとマッチしていて、逆にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=R0lB0EVxQHc

「Interlude: Why?」
美しきエピローグといった感じでしょうか。

「Here We Go Again! (Extended)」
「Here We Go Again!」のリミックス。よりアッパーなリミックスに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=FaDH69dd3vw

『All That Matters』(1994年)
All That Matters
posted by ez at 02:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月17日

Grant Green『Green Is Beautiful』

ジャズ・ファンク路線を推し進めたレア・グルーヴ人気盤☆Grant Green『Green Is Beautiful』
グリーン・イズ・ビューティフル
録音年:1970年
ez的ジャンル:ソウルフル&グルーヴィー系Jazzギター
気分は... :君は美しい・・・

今回は人気ジャズ・ギタリストGrant Greenが1970年にリリースした『Green Is Beautiful』です。レア・グルーヴ人気盤ですね。

これまで当ブログで紹介したGrant Green作品は以下の4枚。

 『Carryin' On』(1969年)
 『Alive!』(1970年)
 『Visions』(1971年)
 『Live at the Lighthouse』(1972年)

こうして眺めると、ブログで取り上げているのは『Carryin' On』(1969年)以降のファンク路線の作品ばかりですね。名盤『Idle Moments』をはじめ、ファンク路線以前の作品も所有していますが、それらの作品は10年近く聴いていない気がします(泣)

本作『Green Is Beautiful』(1970年)は『Carryin' On』に続く、ファンク路線の第2弾作品です。

レコーディング・メンバーはGrant Green(g)、Blue Mitchell(tp)、Claude Bartee(ts)、Neal Creque(org)、Emmanuel Riggins(org)、Jimmy Lewis(b)、Idris Muhammad(ds)、Candido Camero(congas)、Richie "Pablo" Landrum (bongos)です。

前作『Carryin' On』から、Candido Cameroらパーカッション陣が加わり、よりファンキー・リズムが強化されています。

「Ain't It Funky Now」「The Windjammer」「Dracula」の3曲がファンク路線の魅力をダイレクトに実感できます。

残る「A Day in the Life」「I'll Never Fall in Love Again」という名曲カヴァー2曲も実に聴きやすく楽しめます。

レア・グルーヴ人気盤となるのが頷ける1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Ain't It Funky Now」
James Brownのカヴァー。本作のハイライトと呼べるJBカヴァーのファンク・チューン。Idris Muhammad、Candidoらの強力ビート、Emmanuel Rigginsのグルーヴィーなオルガンをバックに、Greenのファンキー・ギターを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=RAKEiN9PvFI

Freestyle Fellowship「Here I Am」、Public Enemy「Gotta Do What I Gotta Do」、Wu-Tang Clan「Gravel Pit」等のサンプリングソースとなっています。

Freestyle Fellowship「Here I Am」
 http://www.youtube.com/watch?v=5GBA0UiIMkw
Public Enemy「Gotta Do What I Gotta Do」
 http://www.youtube.com/watch?v=643GKRR9uZE

「A Day in the Life」
John Lennon/Paul McCartney作。Beatlesの名曲カヴァー。本曲のジャズ・ギター・カヴァーといえば、当ブログでも紹介したWes Montgomeryヴァージョンもお馴染みですが、Greenヴァージョンはよりファンキーな味わいの「A Day in the Life」を楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=05ILcFDYYGg

「The Windjammer」
Neal Creque作。ジャズ・ファンク人気曲のGreenヴァージョン。Greenは『Live at the Lighthouse』でも本曲を演奏していましたね。当ブログではMongo Santamariaヴァージョンも紹介済みです。『Live at the Lighthouse』ヴァージョンほどの迫力はありませんが、重量感のあるリズム隊をバックに、作者Neal CrequeのオルガンとGreenのギターが織り成すファンキー・サウンドで楽しませてくれます。。
http://www.youtube.com/watch?v=Dv2DiBC6eXg

「I'll Never Fall in Love Again」
Hal David/Burt Bacharach作。ミュージカル『Promises, Promises』のために書かれた名曲です。当ブログではBirgit Lystagerのカヴァーを紹介済みです。アルバムの中では最もソフトリーな印象であり、Greenのギターも実にメロウです。メロウながらもライトなパーカッシヴ感があるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=QmEc4yJPdmo

「Dracula」
Neal Creque作。Idris Muhammadの叩き出す強力ビートが牽引する格好良いファンク・チューン。Candidoのパーカッションも効いているし、Blue Mitchellのソロもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=cWSPaZdwCv0

Grant Greenの過去記事もご参照下さい。

『Carryin' On』(1969年)
Carryin' On

『Alive!』(1970年)
アライヴ

『Visions』(1971年)
ヴィジョンズ

『Live at the Lighthouse』(1972年)
Live at the Lighthouse
posted by ez at 00:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月16日

Ledisi『Soulsinger』

これぞ実力派女性ネオソウル・シンガーLedisiの原点☆Ledisi『Soulsinger』
Soulsinger
発表年:2000年
ez的ジャンル:実力派女性ネオソウル
気分は... :僕の好きなLedisiはこの路線...

今回は女性R&B作品からLedisiのデビュー・アルバム『Soulsinger』(2000年)です。

ニューオリンズ出身の女性ネオソウル・シンガーLedisiの紹介は、『Lost & Found』(2007年)、『Pieces Of Me』(2011年)に続き、3回目となります。

Ledisiといえば、最新作『Truth』をリリースばかりであり、本来ならばそちらを紹介すべきタイミングなのかもしれません。ただし、現時点で僕は『Truth』を未購入です。発売直後にCDショップで一通り試聴したものの、購入は見送ってしまいました。僕好みの楽曲もありましたが、ジャケも含めてメジャー仕様の作りが購入を踏み止まらせたのかもしれません。

『Truth』(2014年)
Truth

個人的には応援したいアーティストなので、新作の代わりという意味でデビュー・アルバム『Soulsinger』(2000年)を取り上げたいと思います。

『Soulsinger』は自ら立ち上げたレーベルLeSunからリリースされた彼女のデビュー・アルバムです。また、2003年にオリジナル全17曲に2曲を加え、曲順変更し、ジャケも一新した『Soulsinger: The Revival』がリリースされています。

『Soulsinger: The Revival』(2003年)
Soul Singer

今日入手しやすいのは『Soulsinger: The Revival』の方ですが、僕が所有するのは2000年リリースのオリジナルなので、オリジナルをベースに紹介したいと思います。ジャケ的にもオリジナルの方が名盤の趣がありますよね。

本作を聴いて改めて思うのは、Ledisiというシンガーがソウルとジャズを自由に行き来できる実力の持ち主であるという点です。実際、次作『Feeling Orange but Sometimes Blue』(2002年)では思いきりジャズ寄りのアプローチを見せています。

この時期、Erykah BaduAngie StoneJill Scott等の女性ネオソウル・シンガー台頭してきましたが、サウンドのみならずヴォーカル・スタイルでLedisiほどジャズのエッセンスを取り入れていたシンガーは、あまり見当たらないのではと思います。本作の巧みなスキャットを聴けば、それを実感できます。

一方で、本作のタイトルの通り、ソウルな味わいも忘れず、ソウルとジャズのヴォーカル・スタイルを変幻自在に操っています。

プロデュースおよびソングライティングは全てLedisi自身とSundra "Sun" Manningの2人が務めています(一部、他者との共作有)。

個人的には「You Are My Friend」がイチオシです。

全曲紹介しときやす。 ※オリジナル仕様の曲順

「Get Outta My Kitchen」
強き女性を印象づけるソウルフルなオープニング。ファンキー・サウンドをバックにパワフルなLedisiのヴォーカルを堪能できます。男を見下すようなビッチ感のあるコーラス・パートも大好き!
http://www.youtube.com/watch?v=Q79Ddf0lL2E

「Soulsinger」
タイトル曲はこの時期のネオソウルらしいジャジー&ソウル感に溢れています。本作らしい巧みなスキャットも楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=9H1DB-v6gtU

「Take Time」
ミディアムなジャジー・ソウル。Sunのメロウ・エレピをバックに、しっかりと聴かせます。
http://www.youtube.com/watch?v=Ycu_SZF00Kg

「Stop Livin' In Ya Head」
ネオソウルらしいメロウなジャジー・グルーヴを堪能できる1曲。パーカッション強めな感じが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=yWcR0i1AuSo

「Coffee」
ハモンド、ベース、サックスのジャジー感がたまらないネオソウル。Ledisiのヴォーカルも歌うというより、演じている感じなのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=eSR2_DGCpC8

「You Are My Friend」
個人的には本作のハイライト。今聴いても心トキメク、ネオソウル名曲だと思います。メロウ・サウンドとLedisiの素晴らしいヴォーカルが見事に調和しています。後半のスキャット・パートも聴き逃せません。この1曲に出会えるだけでも本作を購入する価値があると思います。その位大好き!
http://www.youtube.com/watch?v=YnbCif0LIUw

「Hotel」
ミッドナイト・ムードに包まれた真夜中の大人のラブソングといった感じです。

「Dreaming Interlude」
その名の通り、ドリーミーなインタールード。

「Free Again」
美しも切ないバラード。悲しみを乗り越えて再出発を期す切ない女心をLedisiが切々と歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=IQs32QoDOQo

「Groove On」
幻想的なサウンドをバックに、切ない女心を素晴らしい表現力で歌い上げます。美しくも切ない雰囲気がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=rcPJAtFR-e8

「I Want'cha Babe」
この時期のネオソウルらしい浮遊感のあるメロウ・チューンです。同時期の女性ネオソウル・シンガー作品と比べると、よりジャズの比率の高いかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=hy1OpCCPdVo

「I Want'cha Babe Interlude」
ジャズ・フレイヴァーなインタールード。

「Papa Loved To Love Me」
この曲はソウルよりもジャズ・ヴォーカル好きの人が聴くと、グッとくるかもしれません。彼女の素晴らしいヴォーカルには確かな技術の裏付けがあることを実感できます。

「In My Life」
ソウルとジャズを自由に行き来できるLedisiだからこそのジャジー・ソウル。グッド・ヴァイヴがあるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=VdlEWWgy1Zc

「My Prayers」
ア・カペラで始まるパワフルなソウル・チューン。生音バックによるソウル・サウンドがいいですね。Sunのハモンドがいい味出しています。

「Good Lovin'」
それまでから一転して、ソウルフル・ハウス調のダンス・チューンです。本作らしくはありませんが、かなり僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=-rFAowhqSSc

「Snoring」
ラストはタイトル通りのいびきの音です(笑)

『Soulsinger: The Revival』には、上記17曲に「Soulsinger Live @ Yoshi's」「Hold On To Love」の2曲が加わり、曲順も変更になっています。

『Feeling Orange but Sometimes Blue』(2002年)
FEELING ORANGE BUT SOMETIMES BLUE

『Lost & Found』(2007年)
Lost & Found

『It's Christmas』(2008年) ※クリスマス・アルバム
It's Christmas

『Turn Me Loose』(2009年)
Turn Me Loose

『Pieces Of Me』(2011年)
Pieces of Me
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2014年04月15日

Leila Pinheiro『Leila Pinheiro』

実力派女性MPBシンガーのデビュー作☆Leila Pinheiro『Leila Pinheiro』
Leila Pinheiro
発表年:1983年
ez的ジャンル:女性MPBシンガー
気分は... :並みの新人ではなかった・・・

今回はブラジルものから、80年代以降を代表する実力派女性MPBシンガーの一人、Leila Pinheiroのデビュー・アルバム『Leila Pinheiro』(1983年)です。

Leila Pinheiroは1960年パラー州ベレン生まれの女性シンガー。1983年にデビュー・アルバムとなる本作『Leila Pinheiro』をリリース。その後Roberto Menescalに見出され、ボサノヴァを歌うようになり、1989年にリリースしたボサノヴァ・アルバム『Bencao, Bossa Nova』が大ヒットとなりました。

その後も幅広いスタイルで今日までコンスタントにアルバムをリリースし続ける実力派MPBシンガーです。

そんな実力派シンガーのデビュー作が本作『Leila Pinheiro』(1983年)です。

Antonio Carlos JobimToninho HortaIvan LinsJoao DonatoDori CaymmiFrancis HimeGilson Peranzzetta等の大物ミュージシャンがこぞって参加している点だけとっても、彼女が並大抵の新人シンガーではなかったことが窺えますね。

そんな大物たちの期待に応えるべく、Leila Pinheiroは新人とは思えない幅の広いヴォーカルを披露してくれます。すでに貫録十分といった雰囲気でさまざまなタイプの楽曲を堂々と歌い上げます。

プロデュースはRaymundo Bittencourt。

初々しさと早熟ぶりが同居する素晴らしいデビュー作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Tudo Em Cima」
Sergio Natureza/Tunai作。いきなり、AOR/ポップ・ロック調のオープニング。アルバムの中では異質なタイプの印象を受けますが、中盤ではしっかりブラジル作品らしいサンバのエッセンスが組み込まれています。Luiz Claudio Ramosのギターが活躍します。
http://www.youtube.com/watch?v=hNZ0-RB58hc

「Bons Amigos」
Ronaldo Bastos/Toninho Horta作。Toninho Horta自身のヴァージョンは当ブログでも紹介した『Toninho Horta』(1980年)に収録されています。ここでは作者Toninho Hortaのギター、Ricardo Pontesのアルト・サックス、壮大なオーケストレーションを配したエレガントなサウンドをバックに、Leilaがしっとりと歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=drQDodJIE18

「Vai Ficar No Ar」
Ana Terra/Gilson Peranzzetta/Joao Cortez作。作者のGilson Peranzzettaのピアノが印象的な少しミステリアスな雰囲気の仕上がり。

「Coracao Vagabundo」
Caetano Veloso作。オリジナルは『Domingo』(1967年)に収録されています。少し憂いを帯びたLeilaのヴォーカルと美しいバックが調和した大人の雰囲気がいい感じです。

「Falando De Amor」
Antonio Carlos Jobimのカヴァー1曲目。美しいオーケストレーションをバックに、哀愁ヴォーカルを雰囲気たっぷりに聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=n2seOsLqkBQ

「A Porta」
Dori Caymmi/Paulo Cesar Pinheiro作。作者Dori Caymmi自身がアレンジを務めています。Gilson PeranzzettaのエレピとToninho Hortaのヴィオランが織り成す美しい音世界にグッときます。

「Lua De Cetim」
Francis Hime/Olivia Hime作。僕の一番のお気に入り。軽快かつメロウなジャズ・サンバとキュートなLeilaのヴォーカルが爽快な気分にさせてくれます。作者Francis Himeもピアノで参加しています、
http://www.youtube.com/watch?v=PbrZ4rrmRoU

「Espelho Das Aguas」
Antonio Carlos Jobimのカヴァー2曲目。Jobim自身のピアノをバックに、Leilaがしっとりと歌い上げます。実にエレガント!惚れ惚れしますな。
http://www.youtube.com/watch?v=XaMkwKbjFMs

「Maos De Afeto」
Ivan Lins/Vitor Martins作。Ivan Linsのオリジナルは『Somos Todos Iguais Nesta Noite』に収録されています。Ivan Lins自身もピアノで参加し、Leilaをサポートしています。Ivan Linsらしい哀愁のメロディを丁寧に歌い上げます。Mauricio Einhornのハーモニカがいいアクセントになっています。

「Silk Stop (Passarinha - Gaiolas Abertas)」
Joao Donato/Martinho da Vila作。作者Joao Donato自身もピアノで参加。寛いだ雰囲気ながらもコンテンポラリー感のあるアレンジに惹かれます。「Lua De Cetim」と並ぶ僕のお気に入りです。

「Cao Sem Dono」
Paulo Cesar Pinheiro/Sueli Costa作。ぐっと大人の雰囲気で歌うサウダージ・モードの仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=j4jEWuffjcI

「Nossa Rua」
Alberto Arantes/Paulinho Tapajos作。ラストはコンテンポラリー感のあるボッサ・チューンで締め括ってくれます。

Leila Pinheiroの他作品もチェックを!

『Bencao, Bossa Nova』(1989年)
Bencao Bossa Nova

『Outras Caras』(1991年)
Outras Caras

『Coisas do Brasil』(1993年)
Coisas Do Brasil

『Isso e Bossa Nova』(1994年)
ボサノヴァにあふれる想い

『Catavento e Girassol』(1996年)
Catavento E Girassol

『Na Ponta da Lingua』(1998年)
Na Ponta Da Lingua

『Reencontro』(2000年)
Reencontro

『Mais Coisas do Brasi』(2001年)
Mais Coisas Do Brasil

『Nos Horizontes do Mundo』(2005年)
Nos Horizontes Do Mundo (Dig)

Leila Pinheiro & Roberto Menescal『Agarradinhos』(2007年)
Agarradinhos

『Meu Segredo mais Sincero』(2010年)
Meu Segredo Mais Sincero

『Raiz』(2011年)
Raiz

Leila Pinheiro & Nelson Faria『Ceu e Mar』(2012年)
CEU E MAR
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