2014年04月19日

Marcos Valle『Mustang Cor De Sangue』

ボサノヴァとポップ・フィーリングをバランスさせた人気作☆Marcos Valle『Mustang Cor De Sangue』
Mustang Cor De Sangue Ou Corcel Cor De Mel
発表年:1969年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :ポップ!ポップ!

今回はブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valle『Mustang Cor De Sangue』(1969年)です。

当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の8枚。

 『Samba '68』(1968年)
 『Marcos Valle(1970)』(1970年)
 『Garra』(1971年)
 『Vento Sul』(1972年)
 『Previsao Do Tempo』(1973年)
 『Vontade De Rever Voce』(1981年)
 『Pagina Central』(2009年) ※Celso Fonsecaとの共演作
 『Esphera』(2010年)

US録音の『Samba '68』(1968年)でボサノヴァに区切りをつけ、ブラジルに戻ったMarcosは『Viola Enluarada』(1968年)で新たなステージに突入します。

本作『Mustang Cor De Sangue』(1969年)は、『Viola Enluarada』に続きリリースされた作品であり、ボサノヴァとUSポップ・フィーリングを上手く掛け合わせたポップ&グルーヴィーなサウンドや時代を反映したメッセージ・ソングが印象的な1枚に仕上がっています。

アレンジをMarcos自身とEumir DeodatoMauricio MendocaOrlando SilveiraLyrio Panicaliが務め、前作『Viola Enluarada』でも共演したMilton Nascimentoが再びゲスト参加しています。

Burt Bacharachあたりの影響を感じるポップ・フィーリングが見事に開花したアルバムです。「Mustang Cor de Sangue」「Azimuth」「Mentira Carioca」「Dialogo」をはじめ、いい曲がずらりと並びます。

ポップでキャッチーなMarcos Valleを聴きたい方にはオススメです。

全曲紹介しときやす。

「Mustang Cor de Sangue」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。タイトル曲「血の色のムスタング」は本作を象徴するグルーヴィー・ポップ。グルーヴィーなオルガンや軽快なホーンなどがポップに弾けています。
http://www.youtube.com/watch?v=OT1ldar5EO8

「Summer Samba 2 (Samba de Verao 2)」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。名曲「Summer Samba」『Samba '68』収録)のパート2。パート1を受け継ぐエレガントなストリングス&ホーンを伴ったボッサ・チューンに仕上がっています。

「Catarina E O Vento」
Marcos Valle作。映画の愛のテーマ曲のような美しいサウンドを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=hybKXeF9MtM

「Frevo Novo」
Novelli/Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。本作らしいカラフルで軽快なポップ・フィーリングを楽しめる1曲。2分にも満たない演奏ですが濃密です。

「Azimuth」
Novelli/Marcos Valle作。ブラジルを代表するクロスオーヴァー/フュージョン・グループAzymuth(Azimuth)のグループ名の由来となった重要曲。Marcosの軽快なピアノが牽引するダイナミックでグルーヴィーなインスト・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=S_yyShENgnM

「Dia de Vitoria」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。邦題「勝利の日」。Golden Boysがコーラスで参加し、Eumir Deodatoがアレンジを手掛けています。ラブ&ピースなメッセージが込めれたビューティフルな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=g9f5Xk83Fpg

「Os Dentes Brancos Do Mundo」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。邦題「世界の白い歯」。ボッサ・ミーツ・バカラックといった趣。Burt Bacharach作品のようなポップ・フィーリングが魅力の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=Xpv1CXDFMoA

「Mentira Carioca」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。軽快なリズムと華やかな女性コーラスにグッとくるグルーヴィー・ポップ。この曲もかなりお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=CE0eGmmpTRo

「Das Tres As Seis」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。憂いを帯びたメロディを寂しげに歌い上げます。

「Tigre da Esso Que Sucesso」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。この曲も美しいストリングスを伴う本作らしいポップ・フィーリングを楽しめます。

「O Evangelho Segundo San Quentin」
Marcos Valle/Paulo Sérgio Valle作。平和への願いを込めて救世主に救いを求めるブラジル人らしいピース・ソング。

「Dialogo」
Milton Nascimento/Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。本編の最後はMilton Nascimentoとの共演。両者の共演に相応しい、素晴らしい楽曲だと思います。2人の感動的な歌声が胸を打ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=EmptCkKmm18

「Beijo Sideral」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。ボーナス・トラック。邦題「星のキス」。1969年にリオで行われた国際歌謡フェスティバルのエントリー曲なのだとか。メロウな雰囲気に包まれたな素敵な楽曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ooR2cj3Br3g

Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。

『Samba '68』(1968年)
サンバ’68

『Marcos Valle(1970)』(1970年)
marcos valle 1970.jpg

『Garra』(1971年)
Garra

『Vento Sul』(1972年)
ヴェント・スル

『Previsao Do Tempo』(1973年)
Previsao Do Tempo

『Vontade De Rever Voce』(1981年)
ヴォンタージ・ジ・レヴェール・ヴォセ

『Pagina Central』(2009年)
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『Esphera』(2010年)
ESPHERA
posted by ez at 03:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする