2014年05月19日

Carlton『The Call Is Strong』

Smith & Mightyプロデュース!トリップ・ホップ前夜の作品☆Carlton『The Call Is Strong』
Call is strong
発表年:1990年
ez的ジャンル:ブリストルR&B/トリップ・ホップ
気分は... :アトレチコ強かった!

昨日のエントリーでも書いたバルセロナ対アトレチコ・マドリッドの大一番は、先制を許したアトレチコ・マドリッドが同点に追いつき、リーガのタイトルを獲得しました。いや、やはり今年のアトレチコは強い!

さて、今回はブリストル発、トリップ・ホップ前夜の作品Carlton『The Call Is Strong』(1990年)です。

CarltonことCarlton McCarthyはイギリス、バーミンガム出身。やがてブリストルへ移住し、地元のバンドで活動するようになります。そうした中で後にブリストル・サウンドを代表するプロデュース・チームとなるSmith & Mightyと出会い、彼らと行動を共にするようになります。

そうした中でCarltonの初レコーディングとなったのが、メジャー・デビュー前のMassive Attackが1988年にリリースしたシングル「Any Love」Rufus & Chaka Khanのカヴァー)です。

Massive Attack feat. Daddy Gee & Carlton「Any Love」(1988年)
 http://www.youtube.com/watch?v=ZdueXE2KZS8

そして、Smith & Mightyのプロデュースにより制作されたCarlton名義のアルバムが本作『The Call Is Strong』(1990年)です。

当時のUKは前年にSoul II Soul「Keep On Movin'」が大ヒットし、この年にはSoul II Soulから独り立ちしたCaron Wheelerがデビュー・アルバム『UK Blak』(1990年)をリリースするなど、グラウンドビートがシーンを席巻していました。

そんな流れで本作も日本ではグラウンドビートの新作として紹介されていました。僕も第2のSoul II Soulを期待して本作を聴いた記憶があります。当時の僕の印象は「やけにダークなグラウンドビートだな」という印象でした。

まぁ、本来ブリストル・サウンドやトリップ・ホップの流れで捉えるべきアルバムなので、このような印象を受けるのは当然ですよね。ブリストル・サウンドやトリップ・ホップをシーンに印象付けたMassive Attackの衝撃作『Blue Lines』がリリースされたのは翌年の1991年でしたから、まだまだブリストル特有のダーク・サウンドへの免疫ができていない状態でした。

そのせいか、一刀両断するような批評も当時は目立ちましたね。
しかしながら、その後のブリストル・サウンドやトリップ・ホップの躍進を踏まえれば、トリップ・ホップ前夜のアルバムとしてもっと再評価されてもいい気がします。

とりあえずSmith & Mightyの名が気になる方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Cool With Nature」
アルバムからのリード・シングルにもなったオープニング。Carltonの寂しげなファルセット・ヴォイスとSmith & Mightyによるチルアウトなクール・ビートがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=vlhFU4y6A2g

「I Know」
哀愁のシンセ・サウンドが織り成すダーク・グルーヴ。確かに、このあたりはグラウンドビートを意識したものかもしれません。

「We Vie」
メランコリックでダビーなダーク・ソウルがトリップホップ前夜を感じさせます。

「Come On Back」
「Cool With Nature」同様、Carltonの寂しげなファルセット・ヴォイスとSmith & Mightyによるレゲエ調のダーク・サウンドが調和し、本作ならではのヒンヤリ感を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=3UIuTr_Ioak

「Love And Pain」
Burt Bacharachの名曲「Walk On By」を見事にカヴァーしたSmith & Mightyのポップ・センスを実感できる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=l4fOn6q044Y

Smith & Mighty「Walk On...」
 http://www.youtube.com/watch?v=Mt_G7PO093Y

「Do You Dream」
この曲もシングルになりました。ブリストル流ハウス・チューンといった趣のダーク&ダビーなアッパー・チューンになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Kq1UChMMpyo

「Indicaton To You」
レゲエ/カリビアンなエッセンを取り入れています。ただし、トーンはあくまでダークで・・・

「Please Leave」
ダビーなダンサブル・チューン。このあたりは完全にブリストル・サウンド全開ですね。当時はこのダークな魅力を理解できませんでしたが・・・

「I Will Be」
キャッチー&ダンサブルという点ではアルバム随一かもしれません。

「True Colours」
ブリストル好きの人にとっては、重苦しいグルーヴにCarltonの儚いファルセット・ヴォイスが乗るこの曲もかなりグッとくるのでは?

ご興味がある方はSmith & Mightyの作品もチェックを!

Smith & Mighty『Bass Is Maternal』(1995年)
Bass Is Maternal

Smith & Mighty『Big World Small World』(1999年)
Big World Small World

Smith & Mighty『Life Is』(2002年)
Life Is
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2014年05月18日

Fernando Silva『Miro Por La Ventana』

アルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレ重要ミュージシャンの初ソロ☆Fernando Silva『Miro Por La Ventana』
Miro por la ventana 〜 窓の外を眺めて
発表年:2013年
ez的ジャンル:アルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレ
気分は... :アトレチコ・マドリッド二冠なるか!

現在、サッカー・リーガ・エスパニョーラ最終節の大一番「バルセロナ対アトレチコ・マドリッド」を観戦中。本来ならば、バルサを応援したいのですが、今シーズンに限ってはアトレチコ・マドリッドにリーガとチャンピオンズ・リーグの二冠を獲らせてあげたいですね。今シーズンの欧州サッカーの主役は間違いなくアトレチコ・マドリッドであり、素晴らしいチームを創り上げたシメオネを男にしてあげたいですね。

その意味ではジエゴ・コスタの負傷交代が心配です。
チャンピオンズ・リーグ決勝は大丈夫なのか?
もし、出場できない状況であればW杯スペイン代表にも影響しそうですね。

今回はシメオネ監督の母国アルゼンチンから、久々に"静かなる音楽"の新作を紹介します。アルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレ・シーンを支える重要ミュージシャンFernando Silvaの初ソロ・アルバム『Miro Por La Ventana』(2013年)です。

昨年リリースされたアルバムですが、最近国内盤がリリースされ、日本でも入手できるようになったので、今年の新作扱いで構わないと思います。

Fernando Silvaは1979年アルゼンチン、サンタフェ州ロサリオ生まれのコントラバス/チェロ/ベース奏者。

コンテンポラリー・フォルクローレ・シーンの巨匠Carlos Aguirreのグループ(Carlos Aguirre Grupo)を支えるベーシスト、Sebastian MacchiClaudio Bolzaniとの共同名義でリリースしたコンテンポラリー・フォルクローレ名作『Luz De Agua』(2005年)でも知られるFernando Silva

当ブログで紹介した作品でいえば、Carlos Aguirre『Orillania』(2012年)、Andres Beeuwsaert『Cruces』(2012年)といった作品でFernando Silvaの演奏を聴くことができます。

ちなみに、先週紹介したQuantic関連の作品でもベーシストFernando Silvaの名を目にしますが、こちらはコロンビア人のベーシストであり別人です。

そのFernando Silvaの初ソロ・アルバムが本作『Miro Por La Ventana』です。Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraからのリリースです。

レコーディングには、Carlos Aguirre(vo、p、key、fl、accordion)や『Luz De Agua』の盟友Claudio Bolzani(vo、g)、Sebastian Macchi(vo、p)をはじめ、Marian Ruggieri(p、celesta)、Gonzalo Diaz(per)、Guadalupe Abero(vo)、Nicolas Ibarburu(g)、Andres Beeuwsaert(p、el-p、syn)、Luis Chavez Chavez(g)、Eugenio Zeppa(bass clarinet)、Juampi di Leone(fl)等のミュージシャンが参加しています。

アルバム全体としては、コンテンポラリー・フォルクローレをベースに、ジャズ/フュージョン、クラシック、ブラジル等のエッセンスを取り入れた美しく感動的な1枚に仕上がっています。

コンテンポラリー・フォルクローレ好き、"静かなる音楽"好きの人は勿論のこと、Jaco PastoriusPat Methenyあたりがお好きなジャズ・ファンにもグッとくる1枚ではないかと思います。特にJaco Pastoriusからの影響を随所に感じます。

今年のマイ・ベスト10の有力候補の1枚です。
こういう素晴らしい作品に出合ってしまうと、他の作品が聴きづらくなり困ります(笑)

全曲紹介しときやす。

「Miro por la Ventana」
Juan L. Ortizの詞に、Fernando Silvaが曲をつけたもの。Sebastian Macchi、Claudio BolzaniやCarlos Aguirreも参加した静かなる美しさに魅了されるオープニング。

「Danzando」
Fernando Silva作。波音の効果音と共に始まるこの曲はGuadalupe Aberoの女性ヴォーカルをフィーチャー。都会派コンテンポラリー・フォルクローレといった洗練を感じます。Marian Ruggieriのピアノが躍動します。

「Candombe pa la Negra」
Fernando Silva作。ブラジリアン調の仕上がり。ブラジリアン・リズムとFernandoのフレットレスベースの組み合わせが実に心地好いですね。Pat Methenyなんかと一緒に聴きたくなる1曲です。

「Hace Tiempo」
Carlos Aguirre作品のカヴァー。再びGuadalupe Aberoの女性ヴォーカルをフィーチャーしています。聴く者を優しく包み込む、心穏やかになるサウンドです。作者Aguirreの美しいピアノにも惹かれます。

「A Pata Luma」
Fernando Silva作。印象的なEugenio Zeppaのバス・クラリネットと共にスタートします。Fernandoのフレットレスベースやシンセなどが織り成す音空間は、ゆったりとした中にもコズミックを感じます。

「Evocacion Futura」
Carlos Aguirre作。ここでも実に穏やかで美しい演奏を聴くことができます。Andres Beeuwsaertが彼らしい美しいピアノを聴かせてくれます。作者Aguirreのアコーディオンもいいアクセントになっています。

「Tarde Gris」
Fernando Silva作。チェロを多重録音したインタールード的な小曲。

「Bienaventuranza」
Marian Ruggieri作。作者RuggieriのピアノとFernandoのチェロ/コントラバスを中心としたクラシカルな演奏は"静かなる音楽"好きにはグッとくるはず!

「Booper/Republica de Tenochtitlan」
Fernando Silva作。Fernando Silvaのベースを存分に堪能できる1曲。"Jaco Pastorius・ミーツ・コンテンポラリー・フォルクローレ"みたいな感じがいいですね。

ご興味がある方はFernando Silvaが参加している下記2作品の記事もご参照下さい。

Carlos Aguirre『Orillania』(2012年)
Orillania

Andres Beeuwsaert『Cruces』(2012年)
andres beeuwsaert cruces.jpg
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2014年05月17日

Ramsey Lewis『Salongo』

Maurice White/Charles Stepneyプロデュース!EW&F勢がバックアップ☆Ramsey Lewis『Salongo』
サロンゴ(紙ジャケット仕様)
発表年:1976年
ez的ジャンル:Kalimba Productions系クロスオーヴァー/ジャズ・ファンク
気分は... :機種変更も楽じゃない?

昨日、スマホを機種変更しましたが、各種データの移行等で結構時間を割かれてしまいました。そのせいでブログの更新もサボってしまいました。

今回はJazz界の人気キーボード奏者、Ramsey Lewisが1976年にリリースした『Salongo』です。

これまで当ブログで紹介したRamsey Lewis作品は以下の5枚。

 『The In Crowd』(1965年)
 『Mother Nature's Son』(1968年)
 『Sun Goddess』(1974年)
 『Love Notes』(1977年)
 『Tequila Mockingbird』(1977年)

『Salongo』は、『Don't It Feel Good』(1975年)に続くアルバムですが、前々作『Sun Goddess』(1974年)に続き、Maurice WhiteをはじめとするEarth,Wind & Fire勢がバックアップしたKalimba Productions色の強いアルバムになっています。

プロデュースはMaurice White/Charles Stepney。Maurice White/Charles Stepney/Jerry Petersがアレンジを担当しています。

本作におけるRamsey LewisのグループはRamsey Lewis(p、el-p、key)、Derf Reklaw-Raheem(fl、per、vo)、Byron Gregory(g)、Jimmy Bryant (clavinet)、Steve Cobb(ds、per)、Ron Harris(b)という編成です。

それ以外にMaurice WhiteVerdine WhiteAl McKayLarry DunnといったEW&F勢やHarvey MasonJames MtumeErnie Watts等のミュージシャンがバックアップしています。

『Sun Goddess』のインパクト、存在感と比較すると、目立たない作品かもしれませんが、Kalimba ProductionsとRamsey Lewisのコラボという点では聴き逃せない作品です。

また、Norman Seeffのフォトが印象的なジャケや、アフリカの言葉からタイトルなどアフリカを意識した作品であることにも注目です。

ジャケにグッときた人にはぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Slick」
Charles Stepney/Maurice White作。オーセンティックなジャズかと思わせる序盤から一変し、アッパーなフュージョン・チューンへ!格好良いブラス・アンサンブルやファンキー・ベースと共に疾走します。
http://www.youtube.com/watch?v=Ed3vvXoVwZM

「Aufu Oodu」
Derf Reklaw-Raheem作。EW&Fのフレイヴァーが漂うミディアム・ファンク。
http://www.youtube.com/watch?v=4X4AXWieB8Y

「Rubato」
Charles Stepney作。インタールード的な小曲。

「Salongo」
Byron Gregory作。格好良いブレイクと共にスタートする開放的なフュージョン・チューン。なかなかの疾走感です。スキャットのようなフルートの響きもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=Te6YrwcUb3E

「Brazilica」
Maurice White/Martin Yarbrough作。本作のハイライトかもしれませんね。『Sun Goddess』の好きの人にはたまらないメロウ・ジャズ・ファンクです。
http://www.youtube.com/watch?v=LDT0bXgijF4

「Nicole」
Jon Lind作。エレピ、アコギ、ピアノの響きがたまらないビューティフルな演奏を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=anfDw6LaxxQ

「Seventh Fold」
Charles Stepney作。ラストはスケールの大きなジャズ・ファンク・チューン。このあたりのセンスはCharles Stepneyの手腕かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=FKdjJAq3MFo

Ramsey Lewisの過去記事もご参照下さい。

『The In Crowd』(1965年)
ジ・イン・クラウド+2

『Mother Nature's Son』(1968年)
マザー・ネイチャーズ・サン~ビートルズ・ソングブック

『Sun Goddess』(1974年)
Sun Goddess

『Love Notes』(1977年)
ラヴ・ノウツ

『Tequila Mockingbird』(1977年)
Tequila Mockingbird
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2014年05月15日

Rhonda Thomas『Breathe New Life』

ジャジー&メロウなオーガニック・ソウル作品☆Rhonda Thomas『Breathe New Life』
Breathe New Life
発表年:2006年
ez的ジャンル:ジャジー&メロウ系オーガニック・ソウル
気分は... :息吹を感じる・・・

今回はジャジー&メロウなオーガニック・ソウル作品Rhonda Thomas『Breathe New Life』(2006年)です。

Rhonda ThomasはN.Y.育ちの女性シンガー。大学でジャズ・ヴォーカルを専攻し、卒業後はアトランタを拠点に活動するようになります。

アトランタでIndia.ArieDonnieらとの交流を深めると同時に、Isaac Hayesのバックシンガーに抜擢され、長きに渡り彼のツアーのバック・コーラスを務めました。また、当ブログでも紹介したアトランタを拠点に勢力的に活動するベーシスト/プロデューサーKhari Simmonsらによるクロスオーヴァーなソウル/ジャズ・ユニットJivaのヴォーカリストとしてフィーチャーされるようになります。

そんな彼女が満を持してリリースしたソロ・アルバムが本作『Breathe New Life』(2006年)です。本作の制作にあたっては、3曲のデモを作り、それをIncognitoのBlueyに送り、彼からアドバイスを受けたようです。

アルバムにはDana Johnson(Sirius B Project)、Alex Lattimore(Jiva)等が参加しており、Khari Simmons等も楽曲提供で関与しています。

アルバム全体の印象はジャジー&メロウなオーガニック・ソウルです。元々ジャズ・ヴォーカルを専攻していたRhondaらしく、パワフルに押しまくるのではなく、オーガニックな中に技巧が光るヴォーカルを聴かせてくれます。サウンド面でもBlueyの影響を感じるアシッド・ジャズのテイストやJivaの流れのボッサ・テイストなどを上手く織り交ぜたRhonda Thomasらしいメロウ・サウンドを聴かせてくれます。

プロデュースはRhonda Thomas本人とTyrone Gregg

ジャジー&メロウなオーガニック・ソウルは実に爽快です。

全曲紹介しときやす。

「Fly Away」
Rhonda Thomas/James White作。アシッド・ジャズ感覚の爽快メロウ・ソウル。Incognitoとか好きな人は気に入るのでは?

「Passion Plea」
Rhonda Thomas/OJ Harper/Alex Lattimore作。爽快なジャジー・ソウルです。派手さはありませんが、実に心地好いですね。

「Breathe New Life」
Rhonda Thomas/Allen Smith作。タイトル曲はジャジー&メロウなミディアム。落ち着きの中にも爽快さがあるのがいいですね。

「Given'n My All」
Rhonda Thomas/Sirius B作。Sirius Bと聞くと、僕はすぐにUKブラジリアン・ジャズ・ユニットSirius Bを思い浮かべてしまいますが、このSirius BはKhari Simmonsもメンバーであるアトランタのソウル・バンドSirius B Projectです。ジャズ・ファンク・テイストのミディアム・グルーブに仕上がっています。

「Stand and Know」
Rhonda Thomas/Khari Simmons作。ダンサブルなアッパー・チューン。ガラージ好きの人はグッとくる音だと思います。

「Friday Night (Phone Intro)」
次曲のイントロ。

「Friday Night」
Rhonda Thomas/Allen Smith作。ミッドナイト・モードのR&Bグルーヴ。ネオソウル好きの人は気に入ると思います。

「Peaceflu Blessing」
Rhonda Thomas/Tyrone Gregg/London Anderson作。しっとりとしたビューティフル・チューン。多重録音によるヴォーカル・パートの作りが素晴らしいです。

「Just A Phase」
Rhonda Thomas/Alex Lattimore作。メロウ・ボッサ・ソウル。JivaのメンバーでもあるRhondaには、やはりこういったボッサな楽曲を期待してしまいます。

「Kiss Your Smile」
Rhonda Thomas/Allen Smith作。ボッサ・フレイヴァーのメロウ・ソウル。このあたりは女性ジャズ・ヴォーカル好きの人が気に入るかもしれません。

「The Matrimony」
Rhonda Thomas/Allen Smith/Alex Lattimore作。Jivaの同僚であるAlex Lattimoreとのデュエット。オーセンティックなソウル・バラードです。

「Peaceful Blessing (Reprise)」
ラストは「Peaceful Blessing」のリプライズで締め括ってくれます。

ご興味がある方は2ndアルバム『Listen』(2011年)やJivaのアルバムもチェックを!

『Listen』(2011年)
Listen

Jiva『Sun & Moon』(2005年)
サン・アンド・ムーン

Jiva『Day Into Night』(2007年)
デイ・イントゥ・ナイト
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2014年05月13日

Pleasure『Special Things』

ガラージ・クラシック「Take A Chance」収録☆Pleasure『Special Things』
スペシャル・シングス
発表年:1980年
ez的ジャンル:ウエストコースト系クロスオーヴァー・ファンク
気分は... :オオクボ・・・

サッカーW杯、日本代表23名が発表されましたね。
昨日、僕の予想を書きましたが、サプライズの大久保を含めて23名中22名的中!
MF枠で青山ではなく細貝を予想したのが唯一外れてしまいました。

最後にザックが視察した試合が広島戦であったことを踏まえれば、青山の選出は予想できたはずですが・・・惜しい!

前回の南ア杯のメンバー発表時には、かなり不満が募りましたが、今回はある程度納得できる選出です。選出メンバーの起用場面がイメージしやすいですよね。長身センターフォワードではなく大久保を選出したあたりにザックの意思が強く反映されていますね。

さて今回はジャズ・ファンク・グループPleasureが1980年にリリースしたアルバム『Special Things』です。

オレゴン州ポートランドで結成されたジャズ・ファンク・グループPleasureの紹介は、2ndアルバム
『Accept No Substitutes』(1976年)に続き2回目となります。

本作『Special Things』は6thアルバムであり、Fantasy Records最後の作品となります。

Wayne HendersonCrusaders)のAt-Home Productionsの下で制作された1st〜4thと比べると注目度の低いアルバムかもしれませんが、内容はなかなか充実しています。

本作におけるメンバーはBruce Carter(ds)、Tony Collins(tp、flh)、Sherman Davis(vo)、Donald Hepburn(key、vo)、Michael Hepburn(key、vo)、Douglas Lewis(g)、Nathaniel Phillips(b、vo)、Bruce Smith(per)、Dennis Springer(ts、as、ss)という9名。

メンバー以外に、Julia Waters(back vo)、Maxine Waters(back vo)、Marti McCall(back vo)、Larry Williams(as)、Jerry Hey(tp、flh)、Marlon McClain(g)、Tim Gorman(syn)といったミュージシャンが参加しています。

全8曲、ガラージ・クラシック「Take A Chance」、シングル曲「Yearnin' Burnin'」 といったファンキー・グルーヴと、「Living Without You」「Special Things」といったアーバン・メロウな楽曲がバランス良く配されています。

アルバム1枚通して楽しめる1枚だと思います。

楽曲はすべてメンバーのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Now You Choose Me」
シングルにもなったオープニング。ファンキーだけど重すぎないグルーヴがこのグループらしいかもしれませんね。シンセのスペイシー感も効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=eaQBr4JIh1A

「Special Things」
アーバン・メロウな味わいのミディアム・チューン。アーバン・ナイト気分を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=0CwnEcy4Fgg

「Yearnin' Burnin'」
シングルにもなったファンキー・グルーヴ。アルバムの中でも彼らのファンクネスを最も堪能できる1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=okx78caxOf4

Neffa「Funk a Un」でサンプリングされています。
Neffa「Funk a Un」
 http://www.youtube.com/watch?v=Y8N4tIqy4uw

「Law Of The Raw」
フュージョン調のインスト・ジャズ・ファンク。こういう音も80年らしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=brm5K5aMEI4

「Take A Chance」
ガラージ・クラシックとして人気のある本曲が本作のハイライトかもしれませんね。ライト感覚の疾走感がたまりません。Enrico Monizza「Manhattan N.1」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=TiN-H31j0yI

「Living Without You」
メロウ好きの人にとっては本曲がハイライトかもしれませんね。ファルセット・ヴォーカルが心地好い素敵なアーバン・メロウです。
http://www.youtube.com/watch?v=Bs111tLCC8U

当ブログでも紹介したGeorgia Anne Muldrow「Best Love」をはじめ、A+「My Thing」、Too $hort feat. The Nation Riders「She Know」でサンプリングされています。
Georgia Anne Muldrow「Best Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=L1WeRgVtZyQ

「Spread That Feelin' (All Around)」
格好良いドラム・ブレイクと共にスタートするファンキー・チューン。キレのあるホーン隊、ファンキー・リズム隊が上手く噛み合ったディスコ・ファンクです。
http://www.youtube.com/watch?v=YCg_Ae6KVOQ

「You Are My Star」
ラストは星空モードのインスト・チューンで幻想的に締め括ってくれます。

Pleasureの他作品もチェックを!

『Dust Yourself Off』(1975年)
ダスト・ユアセルフ・オフ [解説付き]

『Accept No Substitutes』(1976年)
Accept No Substitutes

『Joyous』(1977年)
Joyous

『Get to the Feelin』(1978年)
Get To The Feeling

『Future Now』(1979年)
Future Now

『Give It Up』(1982年)
GIVE IT UP
posted by ez at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする