2014年05月08日

Thief『Sunchild』

Jazzanovaメンバーらによるフォーキー・ユニット☆Thief『Sunchild』
Sunchild
発表年:2006年
ez的ジャンル:Jazzanova系新世代フォーキー
気分は... :GW明けは慌しく・・・

今回はJazzanovaのメンバーらによるドイツのフォーキー・ユニットThiefのアルバム『Sunchild』(2006年)です。勿論、Jazzanova主宰のレーベルSonar Kollektivからのリリースです。

Thiefは、ベルリンを拠点に世界のクラブジャズ/クロスオーヴァーを牽引するプロデューサー/DJユニットJazzanovaのメンバーであるStefan LeiseringAxel Reinemerとベルリンの女性シンガー・ソングライターSascha Gottschalkの3人によるユニット。

2006年にJazzanova Feat. Thiefというかたちでシングル「The Sirens' Call」をリリース。その後Thief名義で本作『Sunchild』をリリースしています。

Jazzanova Feat. Thief「The Sirens' Call」
 http://www.youtube.com/watch?v=kV1_65h5C9A

アルバム全体を支配するのは懐かしくて新しいフォーキー・サウンドといったところでしょうか。60年代フォーキーのような美しいメロディを、エレクトロを融合させた2000年代感覚で聴かせてくれます。個人的はThe Sea and Cakeあたりのシカゴ音響派作品と一緒に聴きたい作品です。

ただし、フォーキーな中にもジャズの土台をしっかり感じることができるのは、Jazzanova派生ユニットらしいですね。

クラブジャズ経由の新世代フォーキー・サウンドを楽しみましょう!

モノトーンのジャケ・デザインも秀逸ですね。

全曲紹介しときやす。

「Sunchild」
新世代フォーキーらしく、フォーキー・サウンドにうまくエレクトロな味わいを織り交ぜたタイトル曲。今回初めて知ったのですが、アメリカの人気ドラマ『Private Practice』の挿入歌にも使われたみたいです。チェロやヴァイヴの使い方も絶妙!
http://www.youtube.com/watch?v=_JqBJEajQIw

「Atlantic」
僕の一番のお気に入り。この曲はThe Sea and Cakeと一緒に聴きたくなりますね。美しいメロディと音空間の広がりがたまりません。当ブログでも紹介したSonar Kollektiv所属であった男性シンガーGeorg Levinがバック・コーラスで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=8FbRWqikQdU

「Hold On, Hold On」
シングルにもなったフォーキー・グルーヴ。60年代フォークと2000年Nu Jazzのケミストリーといった感じですね。Simon & Garfunkel「Mrs. Robinson」をJazzanovaがリミックスすると、こんな感じになるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=lVLe50OOvqU

「If There Was A Love」
フォーキー・ジャズ風味の仕上がり。終盤はホーン&ストリングスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=TrgaQaSuZNU

「Clouds」
フォーキー・ワルツ。美しいメロディと荒々しいリズムの組み合わせがなんかいいです。
http://www.youtube.com/watch?v=8_AjLidq1T8

「Self Portrait」
Horace Silverのカヴァー。オリジナルは『Silver 'N Strings Play The Music Of The Spheres』で聴くことができます。オリジナルはJazzanovaのミックス作品『Blue Note Trip: 5: Scrambled/Mashed』(2006円ン)にも収録されていました。時期的にこの曲への思い入れが強かったのでしょうね。躍動感のあるコズミック・フォーキーといった印象です。

「Does It Make Any Sense」
アシッド・フォーク調の仕上がり。シンプルだけど、広がりがあります。

「Somewhere」
この曲もThe Sea and Cakeと一緒に聴きたくなります。フォーキー感覚とエレクトロ感覚のバランスが絶妙です。僕が本作に求めているのはこういう音なのかも?
http://www.youtube.com/watch?v=CyftFMpyKJc

「I Can't Remember」
寂しげなメロディが印象的なダウナー感覚の仕上がり。心象風景を見事に音空間で表現しているところが素晴らしいですね。

「(Like) Leaves」
哀愁フォーキー。他の曲と比べると、少し印象が薄いかも?

「Home」
Paul Kleberのダブルベースが活躍するフォーキー・ジャズ。
http://www.youtube.com/watch?v=m_u8bDL6YZE

「Sunchild (Reprise)」
タイトル曲のリプライズ。

ご興味がある方はJazzanovaの過去記事もご参照下さい。

『In Between』(2002年)
イン・ビトゥイーン・デラックス・エディション

『Of All The Things』(2008年)
Of All the Things
posted by ez at 04:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする