2014年06月20日

Diane Denoir『Diane Denoir』

『Ineditas』でお馴染みのウルグアイ人女性シンガーのソロ作☆Diane Denoir『Diane Denoir』
diane denoir_diane denoir.jpg
発表年:1973年
ez的ジャンル:ウルグアイ産ボッサ/シャンソン
気分は... :日本は生き残れるのか?

サッカーW杯は、前回王者スペインのGL敗退が早くも決定しました。
意外であったとは事実ですが、一方でチリが勝ちそうな予感もしましたよね。

今季バルセロナが1つのサイクルの終焉を迎えたように、スペイン代表も大きな節目を迎えたようですね。逆にチリ代表はかなり期待できそうですね。

さぁ、いよいよ日本対ギリシャ戦ですね。
個人的に、ギリシャは勝ち点3を獲得するため、引いて堅守速攻ではなく、かなり前目にくる予感がします。その意味では裏に抜け出す攻撃が肝になる気が・・・その意味で、FWの先発は柿谷で行って欲しいですね。それ以外はコートジボアール戦と同じ先発メンバーを希望します。

日本戦以外にも今日はイングランド対ウルグアイも楽しみですね。個人的にはウルグアイの巻き返しに注目しています。一体、スアレスの出場はどうなるのか?

ということで、今回はウルグアイ人アーティストの作品を紹介します。

ウルグアイ産ボッサの名盤『Ineditas』でお馴染みの女性シンガーDiane Denoirが1973年にリリースしたアルバム『Diane Denoir』です。

ウルグアイを代表する偉大なギタリスト/コンポーザーEduardo Mateoと共演した『Ineditas』は、ウルグアイ産ボッサ屈指の名盤として高い人気を誇ります。当ブログでも『Ineditas』は約4年前にエントリー済みですが、今でも多くのアクセス数のある人気エントリーの中の1つです。

その主役の一人である女性シンガーDiane Denoirが1973年にリリースしたアルバムが本作『Diane Denoir』です。

本作でも楽曲は2/3はEduardo Mateoの作品です。Eduardo Mateoもバッキングで参加しており、アレンジも手掛けています。「Esa Tristeza」「Y Hoy Te Vi」「Las Flores Nuevas」「Mejor Me Voy」の4曲は、『Ineditas』にも収録されているので、聴き比べてみるのも楽しいのでは?

本作でもDiane Denoirのクール・ヴォーカルは健在です。アルバム全体はボッサな雰囲気ですが、ジャジー/シャンソン調の楽曲も目立ちます。

『Ineditas』をお聴きになった方には、その流れでぜひ本作もチェックして欲しいですね。

全曲紹介しときやす。

「Los Hijos De Don Manuel」
Eduardo Mateo作。美しいストリングスと憂いを帯びたDianeのヴォーカルの組み合わせがたまりません。

「Martin」
Urbano Moraes作。軽快なアコースティック・グルーヴ。実に洗練されたサウンドとクールなDianeのヴォーカルがよくマッチしています。

「Tu Andaras」
Urbano Moraes作。ピアノ・トリオをバックに従えた哀愁チューン。美しくも切ない雰囲気が印象的です。

「Esa Tristeza」
Eduardo Mateo作。『Ineditas』収録曲。『Ineditas』ヴァージョンよりも、少しテンポを落としてより味わい深い仕上がりになっています。

「Jacinta」
Eduardo Mateo作。マッタリとしたまどろみの中のボッサといった趣です。フルートがいいアクセントになっています。

「Mirate Los Ojos」
Eduardo Mateo作。ジャジーな雰囲気の仕上がり。レイジーなDianeのヴォーカルにグッときます。

「Y Hoy Te Vi」
Eduardo Mateo作。『Ineditas』収録曲。『Ineditas』ヴァージョンも大好きでしたが、録音状態が難点でした。その点、より音がクリア本ヴァージョンは嬉しい限りです。

「Las Flores Nuevas」
Eduardo Mateo作。『Ineditas』収録曲。オリジナルはワルツ調ボッサでしたが、ここではよりエレガントなジャジー調ワルツで聴かせてくれます。

「Quisiera」
Daniel Amaro/Eduardo Amaro作。フルートが先導する美しき哀愁チューン。Dianeの憂いのあるヴォーカルがよくフィットしています。
http://www.youtube.com/watch?v=optb2Q4viz0

「El Adios」
Eduardo Mateo作。Eduardo Mateoの楽曲の良さを実感できる、南米らしいフォーキー・グルーヴ。なかなか味わい深いです。
http://www.youtube.com/watch?v=066iE7kvIGs

「Senora Diana La Vi」
E. Luisi/Giuso Bellanca作。Dianeのクール・ヴォーカルがよく似合うエレガントなメロウ・ボッサ。ロマンティックなサックスもグッド!

「Mejor Me Voy」
Eduardo Mateo作。『Ineditas』収録曲。『Ineditas』もラストはこの曲でしたね。『Ineditas』ヴァージョンよりも、よりしっとりとした仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=IvPZBKtLAbk

未聴の方はぜひDiane Denoir/Eduardo Mateo『Ineditas』もチェックを!

Diane Denoir/Eduardo Mateo『Ineditas』(1966-68年)
イネディタス
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2014年06月19日

Lefties Soul Connection『Hutspot』

オランダ産、怒涛のディープ・ファンク☆Lefties Soul Connection『Hutspot』
HUTSPOT
発表年:2006年
ez的ジャンル:オランダ産ディープ・ファンク
気分は... :オレンジ軍団躍進なるか!

今日のブラジルW杯はグループBの2試合目です。一番の注目カードは「スペイン対チリ」ですね。初戦大敗したスペインが復調するのか、浮上しないままグループリーグで消え去るのか、大きな分かれ目となる一戦ですね。また、チリはスペインに勝利するようなことがあれば、今大会の台風の目になるかもしれませんね。

今回は初戦を終えてグループBの一番手に躍り出たオランダのアーティストからセレクトしたいと思います。アムステルダムのジャズ・ファンク・バンドLefties Soul Connectionのデビュー・アルバム『Hutspot』(2006年)です。

Lefties Soul Connectionはオランダ、アムステルダムで2001年に結成されたディープ・ファンク・バンド。

これまで『Hutspot』(2006年)、『Skimming the Skum』(2007年)、『One Punch Pete』(2011年)という3枚のアルバムをリリースしています。

1stアルバムとなる本作『Hutspot』には、このバンドの持つ真っ直ぐなファンク魂が凝縮されています。本作におけるメンバーはAlviz(org)、Onno Smit(g)、Bram Bosman(b)、Cody Vogel(ds)の4名。また、曲によってはPaul Willemsen(g)が加わっています。

とにかくエネルギッシュで荒々しいディープ・ファンク・サウンドに圧倒されます。音のデカさも魅力ですね。聴いているだけで、かなりカロリー消費しそうです(笑)

「It's Your Thing/Hey Pocky A-Way」「Organ Donor」以外はメンバーのオリジナル作品です。

モヤモヤ気分で何か発散したい気分のときに聴くと、スッキリしますよ。
直球一本勝負!といった感じの潔さのあるディープ・ファンク作品です。

全曲紹介しときやす。

「Doin' The Thing」
Bram Bosmanのぶっといベースラインが牽引する荒々しくぶっ飛んだディープ・ファンクと共にアルバムは幕を開けます。
http://www.youtube.com/watch?v=HawKnLVBrzw

「Sling Shot」
ファンキー・ギターとグルーヴィーなハモンド・オルガンと共に弾けます。テクニック云々よりも勢いを大事にした、音のデカさは負けないぜ!的なノリがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=CB4g7UMx8LY

「It's Your Thing/Hey Pocky A-Way」
The Isley Brothers「It's Your Thing」(O'Kelly Isley/Rudolph Isley/Roland Isley作)とThe Meters「Hey Pocky A-Way」(Art Neville/George Porter, Jr./Leo Nocentelli/Joseph Modeliste作)のカヴァー・メドレー。ここではヴォーカルも披露してくれます。ディープ・ファンク・バンドらしいカヴァー・セレクトで嬉しいですね。特に「Hey Pocky A-Way」のドカスカ感のあるリズムは、このバンドらしい荒々しい魅力に溢れています。
http://www.youtube.com/watch?v=JnEAMCMQ_6Y

「Peacock Strut」
ドカスカ鳴り響くリズム隊の存在感とソウルフルなオルガンが印象的です。

「V2」
グルーヴィーなオルガン・ファンク。ハモンド好きの人にはたまらないはず!中盤のど迫力のドラム・ブレイクもサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=zSH25tGY8co

「Organ Donor」
話題となったDJ Shadowのカヴァー。Hip-Hop作品をディープ・ファンク・バンドがカヴァーするという発想自体が面白いですよね。Alvizのマッドなオルガンとへヴィ・ビートが織り成す男気溢れたディープ・ファンクです。終盤のブレイクもかなり格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=4OR96b--NPU

「Bouncing Ball」
荒々しくグルーヴし続けるダイナミックなディープ・ファンク。やはり、この音のデカさは魅力ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=H9VwBzd5vY0

「Generator Oil」
アルバムの中ではやや大人しめの演奏です。他の曲で暴れまくりすぎるのか(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=IDuBcVZk0-Y

「Bam Bam」
悪魔の囁きのようなハモンドの音色が印象的なファンキー・グルーヴ。この曲もハモンド好きにオススメ!
http://www.youtube.com/watch?v=I6rc289BFnM

「Wellie Wanging」
ディープ・ファンク・バンドらしいへヴィなファンク・サウンドで楽しませてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=jTapP5CYJIU

「Hutspot」
有り余るパワーをすべて叩きつけるようなドラムに圧倒されるタイトル曲。2分強の演奏ですが、最初から最後までパワー全開で暴れまくります。
http://www.youtube.com/watch?v=IDyGMFn_etQ

ご興味がある方はLefties Soul Connectionの他作品もチェックを!

『Skimming the Skum』(2007年)
Skimming The Skum

『One Punch Pete』(2011年)
One Punch Pete
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2014年06月18日

Christian Prommer『UberMood』

エレクトリックなエッセンスを巧みに駆使したドイツ産Nu Jazz☆Christian Prommer『UberMood』
Ubermood
発表年:2014年
ez的ジャンル:ドイツ産Nu Jazz
気分は... :ドイツはやはり強い・・・

W杯は連日面白い試合が続きますね。

昨日、グループGが面白そうだと書きましたが、その通りになりそうですね。とりあえずドイツはグループ1位通過しそうですが、残り1枠をめぐるポルトガル、アメリカ、ガーナの争いに目が離せません。

今日のベルギー対アルジェリアも見応えがありました。アルジェリアが大物食いしたかと思いましたが、最後はベルギーが底力を見せて逆転勝ちしました。単純だけどフェライニ投入によるパワープレーは効果大でしたね。自分達のスタイルがハマらない状況でも強引に流れを引き込むあたりに、今回のベルギーの強さを見た気がします。僕は全くノーマークでしたが、敗れたアルジェリアも良いチームですね。

引き分けが少なく、得点が多く入る状況は相変わらずですね。こうした傾向が続くならば、今大会は初戦で敗れたチームでも、2戦目以降持ち直してグループリーグ突破するケースが結構出てきそうな予感します。日本代表にそうなって欲しいという願望も含めてですが・・・

今回はW杯初戦で優勝候補らしい強さを見せつけたドイツに因んで、ドイツ人アーティストChristian Prommerの最新作『UberMood』です。

Christian Prommerはドイツ、ミュンヘン出身のプロデューサー/アーティスト。1990年代半ばからDe Lux(Acido Domingo & Elvis Paisley)Fauna Flash(Papillion Productions)The GhettoraidersTruby TrioVoom:VoomPrommer & Barckなど様々なユニットで活動しており、またDrumlesson名義でソロ作品も発表しています。

Drumlesson名義の作品では、Mr. FingersFingers, Inc.「Can You Feel It」Nuyorican Soul「Nervous Track」、Derrick May「Strings Of Life」The Aztec Mystic A.K.A DJ Rolando「Jaguar」等のハウス・クラシックのジャズ・カヴァーでリスナーを魅了しました。

そんなChristian PrommerのChristian Prommer名義での最新アルバムとなるのが、Compost Recordsからリリースされた本作『UberMood』です。Drumlessonでの生音重視のクラブジャズ的アプローチをイメージすると、よりエレクトリック・ジャズ/ディープハウス寄りの音になっているのが本作の特徴です。

Kirk DegiorgioらのユニットThe Beauty Roomでの活動でも知られるUKのシンガー/キーボード奏者Simon Jinadu、ベルリンを拠点に活躍するシカゴ出身の女性シンガーKim Sanders、CompostのレーベルオーナーMichael Reinbothも在籍していたユニットBeanfield、それ以外にAdriano PrestelLew StoiKG(Kerstin Greiner)Tommy Hienがゲスト参加しています。

エレクトリックなエッセンスを巧みに駆使しながら、Christian Prommerというアーティストの幅広い音楽性を実感できる1枚に仕上がっています。結構聴き応えのある1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Shanghai Nights」
Jerker Kluge's Deep Jazzのメンバーでもあるサックス奏者Florian Riedlがreeds、el-pで参加しているオープニング。不気味に浮遊するフルートの音色が先導するエレクトリック・ジャズでアルバムは幕を開けます。
http://www.youtube.com/watch?v=8vmPSVecTMY

「Can It Be Done」
Adriano Prestelの男性ヴォーカルをフィーチャーした哀愁モードのジャジー・エレクトリック・ハウス。Adriano Prestelの寂しげなヴォーカルが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=C4WxJ-rZSyM

「Aturo」
昨年リリースされたChristian Prommer With Dinky/Beanfield/ Roland Appel『Friends EP』に収録されていた楽曲です。Nesin Howhannesijan TrioのピアニストKelvin Sholarが参加し、ジャズ・ピアノとハウス・ビートが融合したNu Jazzに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=jYe5Ev_2f04

「Zao Bretu」
この曲もFlorian Riedlが参加しています。ストリングスも取り入れた哀愁モードの小曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=8qGpTaQt5nQ

「Future Light」
Jinaduをフィーチャー。Jinaduのソウルフル・ヴォーカルが牽引するジャジー・エレクトリック・ハウス。アルバムの中でもかなりキャッチーな仕上がりです。ミステリアスなコーラスもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=8z22vGVKvPY

「Beautiful」
Lew Stoiをフィーチャー。インタールード的な哀愁チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=cnetLObGL7k

「Hanging On The DJ Booth」
KG(Kerstin Greiner)をフィーチャー。ダークに疾走するディープ・ハウスです。
http://www.youtube.com/watch?v=5RHKKLEZ8gg

「Wonders Of The World」
Tommy Hienをフィーチャー。美しいサウンドとジェントル・ヴォーカルによるメロディアスなエレクトリック・ポップ。Christian Prommerの音楽性の広さを実感できます。
http://www.youtube.com/watch?v=H8aceunU8QI

「Unusual Habits」
インタールード的な小曲。
http://www.youtube.com/watch?v=-Pzw2SZNB7Y

「Waltz」
Florian RiedlとChristian PrommerのコラボによるNu Jazzワールドを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=D8ssL_VPh44

「Marimba」
ドリーミーに疾走するエレクトリック・ジャズ。僕好みの音空間を堪能できるインストです。
http://www.youtube.com/watch?v=PIIfjdqDb9k

「Tob, Der Bar」
Christian Prommerらしいジャジー・エレクトリック・ハウスです。こういったハウス寄りの曲でも、しっかりジャズするところはジャズしているのがいいですね。Kelvin Sholarがピアノで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=5S1pDb89tuQ

「Synth Jazz」
タイトルの通り、シンセを駆使したエレクトリック・ジャズです。クロスオーヴァー好きの人は楽しめる1曲ではないかと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ippLmE7A6eQ

「Where You Gonna Go」
Kim Sandersをフィーチャー。Kim Sandersのソウルフルなヴォーカルを活かしたジャジー・エレクトリック・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hsxfSqa3BzI

「Duckwalk」
Beanfieldとの共演。前述のChristian Prommer With Dinky/Beanfield/ Roland Appel『Friends EP』収録曲です。哀愁モードのエレクトリック・ジャズです。
http://www.youtube.com/watch?v=pwrx1ISizHk

「Where Is The Sun」
ラストもBeanfieldとの共演。浮遊する幻想的な音世界で締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=kTU2tlJ9vIk

ご興味がある方はDrumlesson名義の作品等もチェックを!

Christian Prommer's Drumlesson『Drum Lesson Vol. 1』(2007年)
Drumlesson 1

Christian Prommer's Drumlesson『Christian Prommer's Drumlesson Plays Thediningrooms: The Jazz Thing』(2009年)
The Jazz Thing: Christian Prommer's Drumlesson Plays the Dining Rooms

Christian Prommer『Drumlesson Zwei』(2010年)
DRUMLESSON ZWEI

Christian Prommer & Roberto Di Gioia Vs. The Crusaders『Revisit...』(2011年)
Revisit

Prommer & Barck『Alex And The Grizzly』(2011年)
ALEX AND THE GRIZZLY
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2014年06月17日

Airto『Free』

RTFメンバーをはじめ豪華メンバーが参加したブラジリアン・クロスオーヴァー☆Airto『Free』
Free
発表年:1972年
ez的ジャンル:ブラジリアン・クロスオーヴァー
気分は... :グループGも面白い・・・

サッカーW杯、今日も楽しみですね。

今日はドイツ、ポルトガル、ガーナ、アメリカのいるグループGの試合が中心ですが、グループGはグループDに続く激戦区ですね。特に今日はグループの本命対決「ドイツ対ポルトガル」、ここ数大会の因縁の対決「ガーナ対アメリカ」という興味深い対戦が続きます。個人的にはアメリカの出来がこのグループの鍵を握っている気がします。

今回はブラジル人ドラマー/パーカッション奏者Airto Moreiraが1972年にリリースした『Free』です。

これまで当ブログで紹介したAirto Moreira作品は以下の5枚。

 『Fingers』(1973年)
 『Identity』(1975年)
 『I'm Fine, How Are You?』(1977年)
 『Touching You...Touching Me』(1979年)
 『Samba de Flora』(1988年)

『Free』はAirtoの3rdアルバムであり、CTI移籍第一弾アルバムとなります。

プロデューサーはCreed TaylorDon Sebeskyがアレンジャーを務めています。

レコーディングには、Airto Moreira(per、vo)、Hubert Laws(fl)、Joe Farrell(ss、fl、piccolo)、Chick Corea(p、el-p)、Keith Jarrett(p)、Nelson Ayres(el-p)、Jay Berliner(g)、George Benson(g)、Ron Carter(b)、Stanley Clarke(el-b)、Flora Purim(vo)、Michael Brecker(ts)、等が参加しています。

Airtoも参加していたChick Corea率いるReturn To Forever(RTF)のメンバーが集結しているのが印象的です。また、Keith Jarrettが参加している3曲は彼のピアノが存在感を示しています。

アルバムを象徴するのは「Return to Forever」「Flora's Song」といったRTFの流れを汲む幻想的な曲やアフロ・ブラジリアン調のタイトル曲ですが、エレガントな「Lucky Southern」、心地好い「Creek (Arroio)」も僕は大好きです。

また、CDには3曲のボーナス・トラックが追加収録されており、これらが結果としてアルバム構成をバランス良くしていると思います。

ジャズ/クロスオーヴァーとブラジル音楽を見事に融合させた素晴らしいAirtoワールドを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Return to Forever」
Chick Corea作。RTFの1stアルバム『Return To Forever』(カモメ盤)(1972年)にも収録されていたお馴染みの1曲。カモメ盤のレコーディングから間もない時期のレコーディングであり、ChickをはじめとするRTFのメンバーが参加していることから、自ずとカモメ盤のサウンドを受け継いだものになっていますが、ここでは主役のAirtoが目立つよりパーカッシヴなブラジリアン・フュージョンに仕上がりとなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=xBw1TCIoVyI

「Flora's Song」
Flora Purim作。タイトルからしてFloraのヴォーカルをフィーチャーした曲かと思いきやインストでした。厳かながらもエキサイティングなこの演奏の主役はKeith Jarrettのピアノですかね。それ以外にHubert LawsのフルートやJay Berlinerのスパニッシュ調のギターも目立っています。幻想的で美しい音世界に惹き込まれます。
http://www.youtube.com/watch?v=siwbMYBguuI

「Free」
Airto Moreira作。タイトル曲はアフロ・ブラジリアン調の土着的な音世界が展開されます。地味ですが結構好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=nrTYToJ_vdo

「Lucky Southern」
Keith Jarrett作。あっという間に終わってしまいますが、かなり好きです。作者Keith Jarrettのエレガントなピアノ・タッチが牽引する爽快な仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=op2hsKPdtsw

「Creek (Arroio)」
Victor Brazil作。ラストは軽快に疾走するブラジリアン・ジャズ。Joe Farrellの軽やかなサックス、弾けるブラジリアン・リズム、メロウなエレピが実に心地好いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=AjR_yHJS2pQ

さらにCDには以下の3曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「So Tender」
Keith Jarrett作。エレガントでリリカルなKeith Jarrettのピアノに惚れ惚れします。涼しげなフルートやGeorge Bensonのギター・ソロもいい感じです。

「Jequie」
Moacir Santos作。ジャズ・サンバ調の爽快クロスオーヴァー。涼しげな雰囲気がグッド!

「Creek (Arroio) [Altenate Version]」
「Creek (Arroio)」の別テイクです。

Airto Moreiraの過去記事もご参照下さい。

『Fingers』(1973年)
フィンガーズ

『Identity』(1975年)
アイデンティティー

『I'm Fine, How Are You?』(1977年)
アイム・ファイン、ハウ・アー・ユー?(紙ジャケット仕様)

『Touching You...Touching Me』(1979年)
Touching You...Touching Me

『Samba de Flora』(1988年)
Samba de Flora
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2014年06月16日

Rainbow Team『Rainbow Team』

隠れたイタロ・ディスコ好盤☆Rainbow Team『Rainbow Team』
Rainbow Team
発表年:1981年
ez的ジャンル:イタロ・ディスコ
気分は... :初志貫徹せよ!

サッカーW杯、日本代表の初戦は厳しい結果に終わりました。
これが両国の現在の実力差ということかもしれませんが・・・

1トップ(柿谷を予想)以外は昨日の僕の予想スタメン通りで期待してしまいましたが、前半の終わりから終始コートジボワールのペースでしたね。ドログバ投入でコートジボワールにスイッチが入る以前から、失点は時間の問題だった気がします。コンディショニングの失敗なのか、雨天の影響からか全体的に動きが重く、前線からのプレスがかからず選手の距離感も遠くなっていましたね。

結果以上に、サックが目指した攻撃サッカーを全く表現できていなかった点が悔しいですね。壮絶な打ち合いで敗れたのであれば納得できますが、攻撃の糸口をまったく見出せないまま敗れたことが残念でなりません。

開き直って、残り2戦は目指すべき攻撃サッカーを貫いて欲しいですね。ここから立て直せるか、このまま崩れてしまうのか、それこそ日本サッカーの真価が問われると思います。

日本戦の前に行われた「イタリア対イングランド」は面白い試合でしたね。ブッフォン欠場の影響が心配されたイタリアでしたが、プランデッリ流攻撃サッカーは見ていて楽しかったですね。敗れたイングランドもスターリング、スターリッジなどのプレーには惹かれるものがありました。

W杯全体では、これまで引き分けゼロ、1対0も1試合のみ、逆転勝ちも多いということで退屈しない試合が多く楽しいですね。この傾向が続くことを望みます。

今回は初戦で素晴らしい戦いを見せてくれたイタリアに敬意を表し、イタロ・ディスコ作品Rainbow Team『Rainbow Team』(1981年)です。

Rainbow Teamはイタリアのディスコ・ユニット。Cavalieri & Co L.T.D.(Maurice Cavalieri/Tommy Cavalieri)のプロデュースにより、『Rainbow Team』(1981年)、『A Song for You』(1982年)という2枚のアルバムをリリースしています。

1stアルバムとなる本作『Rainbow Team』におけるメンバーは、Luciana Cirrillo(vo)、F."Strydulum" Bernardi(ds、key、back vo)、Michele Violante(g、back vo)、G. Laquale(b)の4名。

大きなインパクトを持つキラー・チューンはありませんが、Luciana Cirrilloのキュートなヴォーカルと洗練されたディスコ・サウンドが織り成す、爽快なメロウ・ディスコ作品はなかなかの佳作だと思います。

コートジボワール戦の敗戦のモヤモヤをメロウ・ディスコで晴らすというのはいかが?

全曲紹介しときやす。

「Dreaming」
シングルにもなったディスコ・クラシック。Luciana Cirrilloのキュートなヴォーカルとメロウなディスコ・サウンドが織り成す、何処か甘酸っぱい雰囲気がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=OWuMtn6xO0g

「Tell Me」
初期Changeあたりにも通じる魅力を持ったN.Y.ディスコ風の仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=v2N2_7OFdcQ

「Let Your Body」
重低音ベースでグイグイ迫るセクシー・ディスコ。Lucianaの華のあるヴォーカルがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=wyylXLaEz6Y

「And There Where Stars」
インパクトは弱いですが、僕好みの爽快なメロウ・ディスコに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ELI_6EP7h3o

「You Are Beautiful」
Lucianaのキュートなヴォーカルを前面に押し出したポップで親しみやすい仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=p5lAUq9UZkk

「Around Me」
本作唯一のバラード。Lucianaのヴォーカルを堪能できる素敵なラブ・ソングに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=j5bhSi28rtY

「Get Down」
軽快なホーン隊と躍動するリズムが印象的なファンキー・ディスコに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=nXMa6vH8DFg

「We Will Meet Again」
CDボーナス・トラック。軽快なギター・カッティングが印象的なメロウ・ディスコです。Ruben & Ra「Meet When?」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=hIjG0ZBLk0k

ご興味がある方は2nd『A Song for You』(1982年)もチェックを!

『A Song for You』(1982年)
A Song for You
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