2014年06月15日

Gilles Peterson presents:Sonzeira『Brasil Bam Bam Bam』

Gilles Petersonが新たにスタートさせたブラジリアン・オールスター・プロジェクト☆Gilles Peterson presents:Sonzeira『Brasil Bam Bam Bam』
Brasil Bam Bam Bam
発表年:2014年
ez的ジャンル:Gilles Peterson系ブラジリアン・プロジェクト
気分は... :いざコートジボワール戦!

いよいよ今日は日本代表のW杯初戦、対コートジボワール戦です。

ど素人の僕の勝手な先発予想は、以下の通りです。
GK:川島
DF:長友、吉田、森重、内田
MF:山口、長谷部、香川、本田、岡崎
FW:柿谷

遠藤、大久保はスーパーサブということで・・・

個人的には長友、内田の両サイドバックの働きが勝敗の鍵を握っていると思います。

間違いなくコートジボワールは日本以上にタレントが揃っているチームですが、何となく日本のマスコミはコートジボワール戦を楽観視しているような気がしますね。今回の日本代表は歴代最強のチームであると思いますが、それはコートジボワールにも言えることだと思います。

勿論、日本が勝利することを願いますが、それ以上にコートジボワールという強敵相手にザック流攻撃サッカーを貫くことができるか、という点でこの4年間の日本サッカーの成長を実感したいですね。

今から気分が高揚しています!

今回は新作の中からW杯モードに相応しい1枚、Gilles Petersonが新たにスタートさせたブラジリアン・プロジェクトSonzeiraのアルバムGilles Peterson presents:Sonzeira『Brasil Bam Bam Bam』です。

ブラジリアン・プロジェクトSonzeiraは、世界中の音楽ファンから絶大な人気を誇るDJであるGilles Petersonがリオ・デ・ジャネイロに渡り、ブラジルの新旧ミュージシャンとのセッションで完成させた作品です。

Gilles Petersonと共にプロデュースを務めるのが、Demus(Dillip Harris)Earl Zinger(Rob Gallagher)によるユニット2bo4(Two Banks Of Four)Floating PointsことSam Shepherdという2組のUK先鋭アーティスト/プロデューサーと、Domenico、Moreno Veloso(Caetano Velosoの息子)との + 2プロジェクトで知られる気鋭のブラジル人ミュージシャンAlexandre Kassinです。

アルバムには多数の新旧ブラジル人ミュージシャンがフィーチャーされています。Nana VasconcelosElza SoaresWilson Das NevesSeu JorgeNina MirandaEmanuelle AraujoChico ChagasArlindo CruzMarcos VallePatricia AlviMart'naliaGabriel MouraLucas Santtanaといった面々です。

それ以外にナイジェリア人のSeun Kuti、オランダ人のGiovancaもフィーチャーされています。

さらにSki OakenfullValerie EtienneBembe SegueSean O'HaganHigh Llamas)、Armando Marcal等のミュージシャンがサポートしています。

Gilles Petersonらしく、この1枚の中でブラジル音楽の幅広い魅力を上手に凝縮させています。

本作は久々のTalkin’Loudからのリリースとなります。

Sonzeira『Brasil Bam Bam Bam』Album Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=q9Wn90kOUa8

ブラジルW杯気分を盛り上げるのにピッタリな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Where Nana Hides」
Nana Vasconcelos作。作者でもあるブラジルが世界に誇る奇才パーカッション奏者Nana Vasconcelosと故Fela Kutiの息子であり、現行アフロビートを牽引するSeun Kutiをフィーチャー。奇才Nanaによる呪術的なアフロ・ブラジリアン・リズムが独特の音空間へ誘います。

「Nana」
Clovis Mello/Moacir Santos/Mario Telles作。Moacir Santosでお馴染みの名曲をカヴァー。ベテランのブラジル人ドラマー/ヴォーカリスト/パーカッショニストWilson Das Nevesとブラジルの大御所女性サンバ・シンガーElza Soaresをフィーチャー。序盤はElzaが70代後半ならではの味わいがある枯れたヴォーカルを聴かせてくれます。「Where Nana Hides」同様に呪術的な中盤を経て、後半は情熱的に弾けたアフロ・ブラジリアン・リズムで盛り上げてくれます。

「Sambaio」
Robert Gallagher/Dilip Harris/Seu Jorge/Gilles Peterson作。俳優/ミュージシャンとして高い人気を誇るブラジル人アーティストSeu JorgeとChris FranckとのユニットChris & Nina、Zeep、Smoke Cityでも知られるロンドン在住のブラジル人女性シンガーNina Mirandaをフィーチャー。開放的なサンバ・リズムで埋め尽くされたダンサブルな仕上がり。Gilles Petersonのブラジリアン・プロジェクトということであれば、こういった曲を期待している人が多いのでは?

「Brasil Pandeiro」
Assis Valente作のサンバ名曲をカヴァー。女優兼シンガーEmanuelle Araujo、アコーディオン奏者Chico Chagas、カヴァキーニョ奏者Arlindo Cruz
Sonzeiraをフィーチャーしています。Emanuelle Araujoの艶やかヴォーカル、Arlindo Cruzの激シブ・ヴォーカルと軽快なカヴァキーニョ、Chico Chagasの気の効いたアコーディオンが織り成す素敵なサンバ・チューンです。古き良きサンバの魅力を余すことなく伝えてくれます。

「Xibaba (She-ba-ba)」
Airto Moreira作品をカヴァー。オリジナルは『Natural Feelings』(1970年)に収録されています。当ブログではDonald ByrdCal Tjaderのカヴァーを紹介済みです。ここではEmanuelle AraujoとChico Chagasを再びフィーチャーし、オリジナルの雰囲気を受け継いだカヴァーに仕上げています。Emanuelle AraujoがFlora Purim役でキュートなスキャットを聴かせてくれます。Chico Chagasのアコーディオンがとてもいいアクセントになっています。
Airto Moreira「Xibaba」
 http://www.youtube.com/watch?v=fDFe_zYZJKw

「America Latina」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。ブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcosが自身の作品をMarcos作品ではお馴染みの女性シンガーPatricia Alviと共にセルフ・カヴァー。ポップでキャッチーなメロウ・サンバ調の仕上がりです。

「Southern Freeez」
アルバムからの先行シングル。Peter Maas/John Rocca/Andy Stennett作。UKのジャズ・ファンク・ユニットFreeezのヒット曲のカヴァーです。オリジナルは『Southern Freeez』(1981年)に収録されています。Emanuelle Araujoが3度目の登場です。UKクラブミュージックらしいクールなボッサ・グルーヴに仕上がっています。Sabrina Malheirosあたりのニュー・ボッサ好きの人であれば気に入るはずです。
Freeez「Southern Freeez」
 http://www.youtube.com/watch?v=byDRYI86cck

「The Mystery Of Man」
Francy Boland/Gene Lees作のスタンダードをカヴァー。有名サンバ・ミュージシャンのDNAを受け継ぐ女性シンガーMart'nalia と2度目の登場となるNina Mirandaをフィーチャー。ニュー・ボッサ調のメロウ・チューンに仕上がっています。Sean O'Haganなども参加し、なかなか凝った音創りで楽しませてくれます。

「Aquarela Do Brasil」
Ary Barosso作。お馴染みの名曲「ブラジルの水彩画」をカヴァー。当ブログではOriginal Soundtrack『Brazil』Elis Reginaのカヴァーを紹介済みです。ここでは再びElza Soaresをフィーチャーし、激シブの「ブラジルの水彩画」を聴かせてくれます。Sean O'Haganの素敵なストリングス・アレンジもグッド!

「Estrelar」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Leon Ware作。再びMarcosがPatricia Alviと共に登場。Marcosのオリジナルは『Marcos Valle』(1983年)に収録されています。洗練されたブラジリアン・フュージョン調のセルフ・カヴァーに仕上がっています。Patricia Alviのセクシー・ヴォーカルにグッときます。個人的にはかなりのお気に入りです。

「Um Toque」
Robert Gallagher/Dilip Harris/Gabriel Moura/Gilles Peterson作。有名なサンバ・ミュージシャン/シンガーであるPaulo Mouraの甥であり、Seu Jorgeと共にミクスチャー・バンドFarofa Cariocaを組んでいたことでも知られるGabriel Mouraをフィーチャー。Kassinを中心にとするバック陣が陽気でモダンなブラジリアン・サウンドで楽しませてくれます。

「Bam Bam Bam」
Robert Gallagher/Dilip Harris/Seu Jorge/Gilles Peterson/Simbad Stanislas作。タイトル曲といえる本曲はファッション・モデルとして活躍していたオランダの黒人女性シンガーGiovancaSeu Jorgeをフィーチャー。アッパーなサンバ・グルーヴで突っ走る様は、このプロジェクトに相応しい仕上がりだと思います。W杯モードで盛り上がるのにピッタリな曲ですよ!

「City Of Saints」
Robert Gallagher作。ラストは Nina Miranda/Lucas Santtana/Earl Zinger(Rob Gallagher)をフィーチャー。Lucas Santtanaは、当ブログでも紹介したブラジリアン・エクスペリメンタル作品『Sem Nostalgia』(2009年)で一躍注目を浴びたアーティストです。そのLucas Santtana参加曲らしく、エクスペリメンタルな雰囲気な雰囲気で締め括ってくれます。

僕が保有するのは通常盤(輸入盤)ですが、国内盤デラックス・ヴァージョンには、さらに「Ele e Ela」 (feat. Marcos Valle)、「The Plum Blossom」 (feat. Nana Vasconcelos & Finn Peters)、「Southern Freeez (Dub)」「Um Toque (Alternative Version)」「Brasil Bam Bam Bam (The Story of Sonzeira) [video]」が追加収録されています。

日本、コートジボワールと同じグループCの「コロンビア対ギリシャ」はコロンビアが3対0で快勝しました。コロンビアが強かったのか、ギリシャが脆かったのかが、よくわからない試合でしたね。いずれにしても、これでギリシャは次戦の日本戦は勝ち点3狙い必須ですね。できれば、コートジボワール戦で少なくとも勝ち点1以上を獲得し、精神的に優位な状況でギリシャ戦に臨んで欲しいですね。
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2014年06月14日

Stylus『Best Kept Secret』

OZらしい開放感が生み出すメロウ&ファンキー・グルーヴ☆Stylus『Best Kept Secret』
ベスト・ケプト・シークレット
発表年:1978年
ez的ジャンル:OZ産メロウ&ファンキー・グルーヴ
気分は... :スペイン大丈夫か?

いよいよW杯が開幕しましたね。

開幕戦「ブラジル対クロアチア」は、残念ながら日本人主審が最も注目される結果に終わってしまいました。あのPK判定が妥当か否かを言うつもりはありませんが、変なかたちで日本に注目が集まったことで、日本代表戦にも悪影響が出ないか少し心配です。

あとは前回王者スペインがオランダに1対5の大敗を喫したことは衝撃でしたね。次戦はチリ戦ですが、開幕戦の対オーストラリア戦を観た限りでは、かなり手強い相手ではないかと思います。スペインがグループリーグ敗退ということも十分あり得ますね。

ということで、今日はチリのアーティストの作品があれば紹介したい気分ですが、残念ながら所有していないので、対戦国オーストラリアのアーティストをセレクト。

今日は70年代に活躍したオーストラリアのグループStylusの3rdアルバム『Best Kept Secret』(1978年)です。

『Free Soul Collection 1000』シリーズとして5/21に再発CDがリリースされた1枚です。僕が保有するのは1998年の再発CDですが、少し入手しづらい状況だったので、今回の再発でお求めやすくなりました。

ファンキーなドライブ感とメロウネスを併せ持つOZバンドStylusの紹介は、1st『Where In The World』(1976年)、『Part Of It All』(1979年)に続き3回目となります。

3rdアルバムとなる本作『Best Kept Secret』でも、これまで同様にオーストラリアという土地柄が生み出す開放感のあるメロウ&ファンキー・グルーヴを聴かせてくれます。

本作におけるメンバーは、Peter Cupples(vo、g)、Sam McNally(key)、Ashley Henderson(b、vo)、Ron Peers(g、vo)、Trevor Courtney(ds)の5名。ドラマーのTrevor Courtneyは、少し前に紹介したオージー・ブルーアイド・ソウル・バンドSkylightのメンバーでもありました。

これまで紹介した2作品と比較すれば、少し地味かもしれませんが、フリーソウル好き、ブルーアイド・ソウル好き、ファンキー・メロウ好きの方はぜひチェックして欲しい1枚です。

楽曲はすべてメンバーのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Discover Your Life」
オススメその1。Peter Cupples作。このバンドらしいブルーアイド・ソウル的なファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=BRkkRXKFezQ

「Bushwalkin'」
オススメその2。Peter Cupples作。晴天モードにフィットする爽快メロウ。AORファンも気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=6k-H601hyfQ

「Look At Me」
Ashley Henderson作。ビューティフル・バラード。ジワジワと盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=mNAqQZwvhQw

「Sweetness」
オススメその3。Peter Cupples/Trevor Courtne作。このバンドの持つファンキーな側面を堪能できます。ファンキー・メロウに疾走する心地好さが何ともたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=XtTKZh6NldU

「Work Out Fine」
Ron Peers作。OZバンドらしい大らかさでリラックスさせてくれるファンキー・ロック。
http://www.youtube.com/watch?v=TDJFvky7PPU

「Funky Music」
オススメその4。Peter Cupples作。タイトルの通りファンキーに駆け抜けます。格好良すぎるギター・カッティングにグッときます。フリーソウル的なファンキー・メロウがお好きな方にはオススメです。
http://www.youtube.com/watch?v=fikxS_4pC7s

「Got To Be」
オススメその5。Peter Cupples作。AOR/ブルーアイド・ソウル好きはグッとくるメロウ・バラード。ロマンティック・モードになりたい時にピッタリです。

「Kissin'」
オススメその6。Peter Cupples作。リラックスした雰囲気が心地好いファンキー・ポップ。爽快なヴォーカル&コーラスもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=OYNtxCQH9Js

「Natural Feeling」
Sam McNally作。フュージョン風のインスト。
http://www.youtube.com/watch?v=u00RjhsaxHM

「Hangin'」
Peter Cupples/Trevor Courtne作。ラストは素敵なメロウ・チューンでしっとりと締め括ってくれます。本曲はLittle Brother「Shorty on the Lookout」、Kendrick Lamar feat. Jhene Aiko「Growing Apart (From Everything) 」等のサンプリングソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=QTR4Qcy0jqc

Stylusの他作品もチェックを!

『Where In The World』(1976年)
ホェア・イン・ザ・ワールド

『For The Love Of Music』(1977年)
For The Love Of Music

『Part Of It All』(1979年)
パート・オブ・イット・オール (紙ジャケット仕様)
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2014年06月13日

Roberta Sa『Belo E Estranho Dia Pra Se Ter Alegria』

ブラジルの美人女性シンガーによる新世代サンバ作品☆Roberta Sa『Que Belo E Estranho Dia Pra Se Ter Alegria』
なんて奇妙で 素敵な一日
発表年:2007年
ez的ジャンル:新世代サンバ系女性シンガー
気分は... :W杯遂に開幕!

いよいよW杯が開幕ですね。
でも、イマイチ周囲が盛り上がっていない?
やはり、日本の初戦にならないとW杯気分にならないんですかね?

いや、そんなことはない!と無理矢理気分を盛り上げたいと思います。
開催国ブラジルは開幕戦でどんなサッカーを魅せてくれるのか?
でも意外にクロアチアが善戦する気もします(善戦なんて言い方はクロアチアに失礼かな)・・・

W杯開幕に合わせた1枚としてセレクトしたのは、ブラジルの新世代女性シンガーRoberta Saの2ndアルバム『Que Belo E Estranho Dia Pra Se Ter Alegria(邦題:なんて奇妙で素敵な一日)』(2007年)です。

Roberta Saは1980年、ブラジル北東部リオグランデ・ド・ノルテ州ナタール生まれの女性シンガー。

2005年にアルバム『Brasileiro』で彗星の如くデビューし、次世代の女性サンバ・シンガーとして一躍注目を浴びました。その後ろ盾となったPedro Luisは彼女の公私のパートナーです。Pedro LuisはPedro Luis e a Paredeとして90年代から活躍している新世代のブラジル人ミュージシャンです。

その後、2007年に2ndアルバムとなる本作『Que Belo E Estranho Dia Pra Se Ter Alegria』、2012年に3rdアルバム『Segunda Pele』(2012年)をリリースしています。また、 Roberta Sa e Trio Madeira Brasil名義で『Quando o Canto e Reza』(2010年)もリリースしています。

その美貌と素敵な歌声で魅了する新世代女性シンガーですね。
僕も本作は音以前にジャケを見た瞬間に絶対買いだと思いました。

古き良きサンバの伝統を受け継ぎつつ、エレクトロやスクラッチなどのモダンなエッセンスを巧みに織り交ぜているあたりが新世代サンバたる所以でしょうね。そんなサウンド創りに大きく貢献しているのがプロデュース&アレンジを務めるRodrigo Campelloです。

レコーディングには、Roberta Sa(vo)、Rodrigo Campello(g、b、key、per、prog)、Pedro Luis(vo)をはじめ、Marcos Suzano(per、prog)、Armando Marcal(per)、Junior Tostoi(g)、Marcelo Caldi(p)、Eduardo Neves(ts、fl)、Jovi Joviniano(scratches、per)等が参加しています。

また、ゲストとして、Lenine(vo)、Hamilton de Holanda(bandolim)、Carlos Malta & Pife Muderno(fl)、Zeda Velha(tb)、Silverio Pontes(tp)がクレジットされています。

素敵なジャケ同様、光り輝くRoberta Saの魅力を余すことなく堪能できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「O Pedido」
Junio Barreto/Jam da Silva作。プロローグ的なオープニング。ノスタルジックな雰囲気の中に薄っすらと今日的なエッセンスを加えているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=uhcsa8NYI7U

「Alo Fevereiro」
Sidney Miller作。ノスタルジックなのにモダン!という本作らしいサウンドにのって、Robertaが華やかなヴォーカルを聴かせてくれます。聴いているだけで開放的な気分になります。
http://www.youtube.com/watch?v=4XOZjpgsfM0

「Interessa?」
Carvalhinho作。スクラッチ音とサンバ・リズムが違和感なく馴染んでいるのがいいですね。開放的な雰囲気の中でRobertaのヴォーカルが輝きます。ゲストのZeda Velha(tb)、Silverio Pontes(tp)によるホーン・アンサンブルも絶妙です。
http://www.youtube.com/watch?v=EsNjA_JIpVE

「Mais Alguem」
Moreno Veloso/Quito Ribeiro作。Domenico、Kassinとの活動でもお馴染みのブラジル新世代ミュージシャンMoreno Veloso(Caetano Velosoの息子)の作品。エレクトロニカ・ラウンジ調のサウンドはかなり僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=kmemC5G_KmU

「Janeiros」
Pedro Luis/Roberta Sa作。夫Pedro LuisとRobertaの共作。哀愁モードのヴィオランの調べにのって、Robertaの憂いを帯びたヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=NJeWG-Ig0C4

「Fogo e Gasolina」
Pedro Luis/Carlos Renno作。ゲスト・ヴォーカルにLenineを迎えています。Lenineに相応しく、プログラミングを交えたモダンなサウンドで疾走します。そんな中でアコ―ディオンの音色がいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=_Z__baz3a04

「Belo Estranho Dia De Amanha」
Lula Queiroga作。タイトル曲は美しいボッサ・チューン。メロウ好きにの人にはたまりません。 Marcos Suzanoのリズムは全体を引き締めてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=nbJLNqiSuJ4

「Cansei De Esperar Voce」
Dona Ivone Lara/Delcio Carvalho作。Grupo Fundo de Quintal & Dona Ivone Laraで知られる楽曲。ここではRodrigo Campelloの美しいアレンジが絶品です。胸キュンなRobertaのヴォーカルも含めてロマンティックな気分に浸りたい時にはピッタリです。
http://www.youtube.com/watch?v=D43X-ApuJ1w

「Laranjeira」
Roque Ferreira作。Hamilton de Holandaのバンドリンも加わった軽快な仕上がり。懐かしいのに古臭くないのが本作らしいところ。夫Pedro Luisもコーラスで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=oPqRRvkCCWg

「Samba De Amor e Odio」
Pedro Luis/Carlos Rennos作。哀愁モードで疾走するサンバ・チューン。哀愁のメロディを艶やかに歌うRobertaにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=sdOlwMsWo7c

「Novo Amor」
Edu krieger作。本編のラストHamilton de HolandaのバンドリンとRobertaの歌のみでしっとりと締め括ってくれます。Hamilton de Holandaの哀愁のバンドリンが素敵です。
http://www.youtube.com/watch?v=vlHcojbSi8E

ここからの2曲はボーナス・トラックです。

「Samba De Um Minuto」
Rodrigo Maranhao作。Rodrigo MaranhaoはMaria Rita「Caminho das Aguas」で第7回ラテングラミー賞の最優秀ブラジル歌曲賞を受賞した新世代SSWです。この曲も素敵な哀愁サンバです。Rodrigo Campelloによる現代的なスパイスの効かせ方もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=RgdWhq3x-Ps

「Girando Na Renda」
Pedro Luis/Sergio Paes/Flavio Guimaraes作。夫Pedro Luisとのデュエットによる哀愁サンバ。Carlos Malta & Pife Mudernoもゲストとして素敵なフルートを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=PerMfVJgGuY

Roberta Saの他作品もチェックを!

『Brasileiro』(2005年)
Brasileiro

『Segunda Pele』(2012年)
Segunda Pele

Roberta Sa e Trio Madeira Brasil『Quando o Canto e Reza』(2010年)
Quando o Canto É Reza
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2014年06月12日

Jose James『While You Were Sleeping』

Blue Noteからの第二弾アルバム!ソウルの次はロックへ接近☆Jose James『While You Were Sleeping』
While You Were Sleeping
発表年:2014年
ez的ジャンル:進化系男性ジャズ・シンガー
気分は... :悟りの境地・・・

当ブログでは毎週日曜に新作アルバムを紹介していますが、このところ紹介したい新作が溜まり、一方で週末はW杯モードの新作で埋まってしまいそうなので、しばらくは週2のペースで新作紹介したいと思います。

今回はジャズの枠を飛び越えて進化し続ける新世代男性シンガーJose Jamesの最新作『While You Were Sleeping』です。

1978年ミネアポリス生まれの男性シンガーJose Jamesの紹介は、3rdアルバム『No Beginning No End』(2013年)に続き、2回目となります。

Gilles Petersonに認められ、彼のレーベルBrownswood Recordingsからデビュー・アルバム『The Dreamer』、2ndアルバム『Blackmagic』(2010年)をリリースし、クラブ系リスナーから高い支持を得たJose James。

その後、名門Blue Noteへ移籍し、その第一弾となった3rdアルバム『No Beginning No End』(2013年)では、D'Angelo『Voodoo』あたりを意識し、ソウルとジャズを融合させた進化したJose Jamesの姿を見せてくれました。

その『No Beginning No End』に続くBlue Note第二弾アルバムとなった本作『While You Were Sleeping』ですが、前作のイメージで聴くと少しギャップがあるかもしれません。

悟りの境地に至ったかのようなジャケが印象的ですが、本作を最初に聴いた印象は、"バンド・サウンド重視"、"今度はロックしているなぁ"という感じで、バンド感のあるオルタナ・ロック作品の色合いが強く出ています。

レコーディングはJose JamesとBrad Allen Williams(g)、Kris Bowers(key)、Solomon Dorsey(b)、Richard Spaven(ds)という5名が中核となっています。

このうち、Jose James作品の常連であるRichard Spavenは、SeravinceRuth Koleva『Ruth』等で、当ブログでも注目度の大きいイギリス人ドラマーですね。

それ以外に前作でも大きな役割を果たした日本人トランぺッターTakuya Kuroda(黒田卓也)、女性シンガーBecca Stevens等がゲスト参加しています。

プロデュースはJose James本人とBrian Bender。さらに先の中核メンバー4名も共同プロデューサーとしてクレジットされています。

楽曲はAl Greenのカヴァー「Simply Beautiful」以外は、Jose Jamesおよび参加メンバーによるオリジナルです。

オルタナ・ロック的な楽曲以外にフォーキー&エレクトロな楽曲もアルバムの中では印象的です。

Jose Jamesの新たな一面を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Angel」
いきなりBrad Allen Williamsのロッキン・ギターが炸裂します。ただし、ギターを除けば、全体的にはネオソウル的な雰囲気であり、前作と本作の架け橋的な1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=RV0-bmVs_ic

「U r the 1」
わびさび感のある音空間が印象的な仕上がり。Richard Spavenが叩くリズムが不思議な雰囲気を醸し出します。意外と僕は好きです。

「While You Were Sleeping」
タイトル曲は哀愁モードのフォーキー・チューン。Joseのヴォーカルには哀愁のメロディが似合います。隠し味でエレクトロが効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=iwS_Tpojyb8

「Anywhere U Go」
再びBrad Allen Williamsのロッキン・ギターが炸裂します。本作らしいロッキンなJoseを堪能できます。それにしてもRichard Spavenのドラミングが格好良い!

「Bodhisattva」
フォーキーとエレクトロを巧みに融合させた仕上り。「While You Were Sleeping」同様、Joseお得意の哀愁メロディで魅了します。

「4 Noble Truths」
SSW風の哀愁フォーキー。チェロも加わり、哀愁モードを盛り上げてくれます。

「Dragon」
Becca Stevensとのデュエット。SSW的な北欧ジャズ作品のような雰囲気があります。派手さはありませんが雰囲気はいい感じです。

「Salaam」
浮遊感のあるインタールード的なインスト。
http://www.youtube.com/watch?v=-oIgBkSyEyo

「Without U」
Richard Spavenの叩く力強いビートに合わせかのように、Joseのヴォーカルにも力強さがあります。

「EveryLittleThing」
アルバムからの先行シングル。本作を象徴するオルタナ・ロック感を前面に打ち出した1曲。完全にこれまでのJose Jamesからは想像できない1曲ですね。オルタナ・ロックの中にうっすらエレクトロのエッセンスを効かせているのがミソかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=bvaD2Y8uctE

「xx」
エレクトロ・テイストの哀愁チューン。憂いを帯びたJoseのヴォーカルがユラユラと揺らめきます。

「Simply Beautiful」
ラストは日本が誇るトランぺッターTakuya Kurodaをフィーチャーし、Al Greenをカヴァーしています。Al Greenのオリジナルは『I'm Still in Love with You』(1972年)に収録されています。オリジナルに近い雰囲気の仕上がりですが、Joseの憂いのあるヴォーカルがこの曲によくマッチしています。Takuya Kurodaのトランペットが加わることで、ジャジーなムードが醸し出されます。
http://www.youtube.com/watch?v=lrXgWe8ghTA

ご興味がある方はTakuya Kuroda(黒田卓也)が今年Blue Noteからリリースした『Rising Son』もチェックを!

Takuya Kuroda『Rising Son』
Rising Son

国内盤にはボーナス・トラックとして、昨年他界した故Lou Reedへのトリビュート「Who Loves The Sun」The Velvet Undergroundのカヴァー)と椎名林檎とのデュエット「明日の人」の2曲が追加収録されています。僕が購入したのは輸入盤です。

個人的にはJoseに日本語歌詞を歌わせる「明日の人」には、大きな違和感を覚えました。「Who Loves The Sun」は興味深いですが、輸入盤で十分だと思います。

Jose Jamesの他作品もチェックを!

『The Dreamer』(2007年)
The Dreamer[日本語解説・歌詞対訳・ボーナストラック付き国内盤] (TRCP21)

『Blackmagic』(2010年)
BLACKMAGIC (BWOOD041CD)

Jose James & Jef Neve『For All We Know』(2010年)
For All We Know

『No Beginning No End』(2013年)
ノー・ビギニング・ノー・エンド
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2014年06月10日

Freddie Hubbard『Backlash』

名曲「Little Sunflower」収録。レア・グルーヴ方面からも人気が高い1枚☆Freddie Hubbard『Backlash』
バックラッシュ
録音年:1966年
ez的ジャンル:超絶技巧トランぺッター
気分は... :今回も『Red Clay』を見送ってしまいました・・・

今回は名トランぺッターFreddie Hubbard(1938-2008年)が1966年に録音した『Backlash』です。レア・グルーヴ方面からも人気の高い1枚です。

これまで当ブログで紹介したFreddie Hubbard作品は以下の3枚。

 『Hub Tones』(1962年)
 『Breaking Point』(1964年)
 『The Black Angel』(1969年)

前回『The Black Angel』を紹介したとき、"次こそは『Red Clay』(1970年)を取り上げます"と書いたのですが、あっさりその約束を反故にし、『Backlash』を取り上げてしまいました(笑)

本作『Backlash』はHubbardのAtlantic移籍第一弾アルバムです。

Arif Mardinがプロデュースを務め、レコーディングにはFreddie Hubbard(tp、flh)、James Spaulding(as、fl)、Albert Dailey(p)、Bob Cunningham(b)、Ray Appleton(ds)、Ray Barretto(conga)が参加しています。

Hubbard自身が本作を"自分の最初のソウル・レコーディング"と称しているように、ソウルフルな味わいの作品に仕上がっています。ラテン・グルーヴの帝王Ray Barrettoが参加しているせいか、ラテン・フレイヴァーが効いているのも魅力の1つだと思います。そうした魅力がよく表れている演奏が「Backlash」「The Return of the Prodigal Son」の2曲です。

そして、本作のハイライトといえば、名曲「Little Sunflower」のオリジナルが収録されていることだと思います。あるいは名ワルツとして名高い「Up Jumped Spring」も聴き逃せません。

Blue Note時代とは異なる魅力を醸し出すAtlantic時代のHubbardを代表する1枚です。ぜひご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Backlash」
Don Pickett作。タイトル曲は、かつての音楽仲間であったDon Pickettの作品を取り上げたもの。Lee Morgan「The Sidewinder」調のジャズ・ロックですが、Ray Barrettoのコンガが目立つため、ブーガルー的な魅力もあります。主役のHubbardのプレイも実に開放的でいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=1BlkmxSO6-I

「The Return of the Prodigal Son」
Harold Ousley作。グルーヴィーでヒップな魅力があるソウル・チューン。僕の一番のお気に入りはコレ。自身で"最初のソウル・レコーディング"と語ったのがよくわかる演奏を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=JNjs8DjKEn0

「Little Sunflower」
Freddie Hubbard作。今日における本作のハイライトはこの曲ですね。当ブログではJerker Kluge's Deep JazzThe Jazzinvaders Featuring Dr. Lonnie Smithのカヴァーも紹介済みです。本曲といえば、Al Jarreauのヴォーカルをフィーチャーした『Love Connection』(1979年)収録ヴァージョンも有名ですね。数々のサンプリング・ソースになっている『Love Connection』ヴァージョンに馴染みがある方もいるかもしれませんが、「Little Sunflower」といえば、やはり本ヴァージョンだと思います。ボッサ調の美しくリリカルな本ヴァージョンにHubbardの美学が貫かれています。Hubbardのプレイも魅力的ですが、James Spauldingのフルートもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=OtB8dEuEmNM

「On the Que-Tee」
Freddie Hubbard作。Ray Appletonのスリリングなドラム・ソロと共にスタートします。疾走感が魅力の演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=w_1vuz0ZVe0

「Up Jumped Spring」
Freddie Hubbard作。Art Blakey & the Jazz Messengers時代の『3 Blind Mice』(1962年)に収録されていた楽曲の再演です。小粋なワルツ・チューンですが、ここではSpauldingのフルートがいいアクセントになっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=khby51sf82s

「Echoes of Blue」
Bob Cunningham作。気怠くブルージーな空気が支配しますが、後半には仕掛けがありなかなか楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=9fJbmGMH4pw

Freddie Hubbardの過去記事もご参照下さい。

『Hub Tones』(1962年)
ハブ・トーンズ

『Breaking Point』(1964年)
Breaking Point

『The Black Angel』(1969年)
ブラック・エンジェル
posted by ez at 01:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする