発表年:1962年
ez的ジャンル:最高峰ジャズ・サンバ・トリオ
気分は... :エレガントなのにエキサイティング!
今回はブラジルのジャズ・サンバの最高峰グループTamba Trioのデビュー・アルバム『Tamba Trio』(1962年)です。
これまで当ブログで紹介したTamba Trio、Tamba 4作品は以下の3枚です。
Tamba Trio『Avanco』(1963年)
Tamba 4『We And The Sea』(1967年)
Tamba 4『Samba Blim』(1968年)
Tamba Trio『Tamba Trio』(1975年)
本作『Tamba Trio』(1962年)は、記念すべきTamba Trioのデビュー・アルバムです。
デビュー作におけるメンバーは、Luiz Eca(p、vo)、Bebeto Castilho>(b、fl、vo)、Helcio Milito(ds、vo)の3名。
基本はジャズ・サンバ・トリオですが、ヴォーカルやBebetoのフルートも加わり、よりバリエーションのある演奏を楽しむことができるのがTamba Trioの魅力です。
当時としては前衛的な雰囲気もあるジャズ・サンバ・サウンドにも関わらず、決して優雅さを失わないのはLuiz Ecaのアレンジのセンスの良さかもしれませんね。
エレガントなのにエキサイティングなジャズ・サンバ・サウンドを満喫しましょう。
全曲紹介しときやす。
「Tamba」
Luiz Eca作。グループの幕開けとなった軽快なオープニング。演奏全体のスリリングかつミステリアスな雰囲気がたまりません。Bebetoのフルートがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=LqbLEIlaK60
「Batida Diferente」
Mauricio Einhorn/Durval Ferreira作。当ブログではCannonball Adderley、Roberto Menescalのヴァージョンを紹介済みです。Bebetoのフルートが牽引するエレガントな演奏を楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=mvpKjuWyjp8
「Influencia Do Jazz」
Carlos Lyra作。当ブログではSirius Bのカヴァーを紹介済みです。ジャズ・コンボとしてのTamba Trioらしい小気味良いサウンドを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=nJKnslzIKIM
「Samba De Uma Nota So」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作。名曲「One Note Samba」をカヴァー。スキャット・コーラスも交えて、クールな軽快感のある「One Note Samba」を聴かせてくれます。こういった演奏にはBebetoのフルートがマッチしますね。
本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66以外にもNara Leao、、Trio 3D、Chris Montez、Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.、Stacey Kent、Wanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trioのカヴァーも紹介済みです。
「Alegria De Viver」
Luiz Eca作。エレガントだけど軽快さもあるジャズ・サンバって感じがTamba Trioらしくていいですね。
「O Barquinho」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作の名曲「小舟」をカヴァー。キャッチーなコーラス入りの軽快なテンポで「小舟」を聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=HZNBm7ZvaLo
本曲について、当ブログではElis Reginaの『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』、『Elis Regina in London』、『Aquarela Do Brasil』収録の3ヴァージョンやO Quarteto、Stacey Kentのカヴァーを紹介済みです。
「Minha Saudade」
Joao Donato作。一気に駆け抜ける疾走感のある演奏は僕好み。当ブログではWalter Wanderley、Cannonball Adderleyのカヴァーも紹介済みです。
「Nos E O Mar」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。名曲「二人と海」のカヴァー。当ブログではRoberto Menescal本人のヴァージョンに加え、Tamba 4、Sambalanco Trio、Adam Dunning、Bossacucanova & Roberto Menescalのカヴァーも紹介済みです。Tamba 4のヴァージョンの方を聴き慣れているせいか、その比較で聴いてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=o6ctWK3N4XI
「Samba Novo」
Durval Ferreira作。当ブログではLe Trio Camaraのカヴァーも紹介済みです。素敵なコーラスと共に始まるメロウなジャズ・サンバ。本作における僕の一番のお気に入りです。
「O Amor Que Acabou」
Luis F.Freire/Chico Feitosa作。当ブログではSambalanco Trio、Roberto Menescalのカヴァーを紹介済みです。ここではヴォーカルを前面に出し、メロウでキャッチーなジャズ・サンバを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Pk5wXbtwHLw
「Mania De "Snobismo"」
Durval Ferreira/Newton Chaves作。明るく快活な雰囲気の小気味良いジャズ・サンバ。
「Batucada」
Murilo A. Pessoa作。コーラス・ワークで聴かせる哀愁のジャズ・サンバ。
http://www.youtube.com/watch?v=-GMu8eSCQww
「Ai, Se Eu Pudesse」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。Bebetoのフルートの涼しげなフルートが牽引します。
「Quem Quizer Encontrar O Amor」
Carlos Lyra/Geraldo Vandre作。少し憂いを帯びた演奏も大好き!夕陽に向かって疾走する感じがたまりません。
Tamba Trio、Tamba 4の過去記事もご参照ください。
Tamba Trio『Avanco』(1963年)
Tamba 4『We And The Sea』(1967年)
Tamba 4『Samba Blim』(1968年)
Tamba Trio『Tamba Trio』(1975年)