2014年08月31日

Gideon Van Gelder『Lighthouse』

"Jazz The New Chapter"の流れを汲む新進ジャズ・ピアニストの2ndアルバム☆Gideon Van Gelder『Lighthouse』
ライトハウス
発表年:2014年
ez的ジャンル:Jazz The New Chapter系新進ジャズ
気分は... :ジャズの新潮流をどう聴くか!

今回は新作ジャズ作品の中から、今年話題の"Jazz The New Chapter"の流れを汲む1枚、Gideon Van Gelder『Lighthouse』です。

2日前に、Robert Glasper以降の"進化するジャズ"を紐解いた音楽ムック本『Jazz The New Chapter』について触れましたが、本作はそんな流れに呼応したかのような素晴らしいジャズ作品に仕上がっています。

Gideon Van Gelderはオランダ出身、現在N.Y.在住の新進ジャズ・ピアニスト。かつてはJose Jamesのバンドにも在籍していました。

2010年に1stアルバム『Perpetual』をリリースして一部から高い評価を得ましたが、2ndとなる本作『Lighthouse』は、進化するジャズが広く認知された今日、進化形ジャズを象徴する1枚として前作以上の高い支持を受けるでしょう。

Gideon Van Gelderと共にJose James等も手掛けたBrian Benderを共同プロデューサーに迎えています。

レコーディング・メンバーは、Gideon Van Gelder(key)、Becca Stevens(vo)、Lucas Pino(sax、cl)、Rick Rosato(b)、Jamire Williams(ds)という5名。Jamire Williams以外は前作『Perpetual』と同じメンバーです。

Jazz The New Chapterの文脈でいえば、Becca StevensJamire Williamsに注目ですね。

Becca Stevensは、Jazz The New Chapter系の新進ジャズ・ミュージシャンから圧倒的に支持されている女性ヴォーカリスト/SSWです。当ブログで紹介した作品であれば、Esperanza Spalding『Radio Music Society』(2012年)、Jose James『While You Were Sleeping』(2014年)に参加しています。

『Jazz The New Chapter』では、彼女のアルバム『Weightless』(2011年)を"『Black Radio』級の重要作"と褒めちぎっています。僕も最近になって『Weightless』を購入し、愛聴しています。

Jamire Williamsは、『Jazz The New Chapter』でも注目のドラマーとして度々名前が登場した気鋭のジャズ・ドラマーです。注目のトランペット奏者Christian Scottのサイドメンとしても活躍しています。『Jazz The New Chapter』でも指摘されている通り、ドラムの進化こそが新たなジャズの潮流を生み出している1つの大きな要因ですからね。

本作『Lighthouse』は、気鋭ドラマーJamire Williamsの起用が頷ける刺激的なリズムの「動」の演奏と、Toninho HortaMilton Nascimentoといったブラジル、ミナス系ミュージシャンのカヴァーをはじめとする繊細で美しい「静」の演奏に大別されます。1枚の中で2つの対照的な音世界を楽しめるのがいいですね。

僕が本作を購入した要因は、前者の刺激的なリズムの演奏なのですが、聴き重ねてくると、後者のような演奏も進化形ジャズとAntonio Loureiro等のブラジルの気鋭ミュージシャンや静かなる音楽との接点のようなものが見えてきて惹き込まれています。

思ったほどBecca Stevensのヴォーカルが目立っていないのが玉にきずですが、それでもReturn To ForeverにおけるFlora Purimのような存在感があります。

ブラジル人ミュージシャンのカヴァー以外はGideon Van Gelderのオリジナルです。

進化するジャズを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Victory Joy Dance」
Jamire Williams参加の効果が顕著に表れたオープニング。刺激的なビートにのって、Gideon Van GelderのエレピやLucas Pinoのサックスも躍動します。まさにJazz The New Chapter的なジャズ・グルーヴではないかと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=sVFAFMZMBIU

「As Night」
Gideon Van Gelderの美しいピアノを堪能できる1曲。Lucas Pinoのクラリネットと微かに響くBecca Stevensのコーラスがナイト・ムードを高めてくれます。

「Visions」
この演奏も実にJazz The New Chapter的です。Gideon Van GelderのピアノとJamire Williamsの叩くビートのがっぷり四つの組み合いを存分に楽しめます。中間部のBecca Stevensのコーラスがコーヒーブレイク的で癒されます。

「Moonstone」
ブラジル、ミナス出身の人気ギタリストToninho Hortaの名曲をカヴァー。オリジナルは『Moonstone』(1989年)に収録されています。清らかなGideon Van Gelderの鍵盤の音色に魅了されます。

「Interlude」
「Visions」のリプライズによる短いインタールード。

「Pier//Cais」
Milton Nascimento作。ミナスの香りと現代ジャズの融合といったところでしょうか。『Jazz The New Chapter』でも紹介され、当ブログでも2ndアルバム『So』(2012年)を紹介したブラジルのマルチ奏者/コンポーザーAntonio Loureiroあたりと一緒に聴きたくなります。

「Glant」
Rick RosatoのベースとJamire Williamsのドラムによるスリリングなリズムにグッときます。Jamire Williamsのドラミングはやはり格好良い!そのリズムに煽られ、Gideon Van Gelderのピアノも実にエキサイティングです。

「Orbit」
南米の"静かなる音楽"の諸作と一緒に聴きたくなる美しい1曲。Gideon Van Gelderの繊細なピアノ・タッチに魅了されます。

「As Night - Reprise」
「As Night」のリプライズで美しい余韻に浸りながらアルバムは幕を閉じます。

『Perpetual』(2010年)
パーペチュアル

記事の中に出てきたBecca Stevens『Weightless』(2011年)についても近いうちに紹介したいと思います。

Becca Stevens『Weightless』(2011年)
Weightless
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2014年08月30日

Miriam Makeba『Keep Me In Mind』

南アフリカ出身の偉大な黒人女性シンガーによるファンキー&グルーヴィー作品☆Miriam Makeba『Keep Me In Mind』
Keep Me in Mind
発表年:1971年
ez的ジャンル:偉大なる南アフリカ黒人女性シンガー
気分は... :インビクタス/負けざる者たち!

今回は南アフリカ出身の偉大な黒人女性シンガーMiriam Makebaが1971年にリリースした『Keep Me In Mind』です。

Miriam Makeba(1932-2008年)は南アフリカ、ヨハネスブルグ出身の黒人女性シンガー。"Mama Africa"と呼ばれたアフリカを代表する偉大な女性シンガーです。

南アフリカのジャズ・グループManhattan Brothersのヴォーカルとして活動した後、女性ヴォーカル・グループThe Skylarksを結成します。

1956年には代表曲となる「Pata Pata」をヒットさせ、1959年にはミュージカル『King Kong』に出演、1966年にはMiriam Makeba & Harry Belafonte名義でグラミー賞を受賞し、国際的な名声を高めました。また、数年ですが南アフリカを代表するジャズ・ミュージシャンHugh Masekelaと結婚していた時期もありました。

そんな名声を得たMiriam Makebaでしたが、反アパルトヘイト活動により、1967年に南アフリカを追放されてしまいます。しかし、それに屈することなく、晩年まで偉大なMama Africaとして演奏活動を続けました。

今回紹介する『Keep Me In Mind』(1971年)は今日再評価の高い1枚ですね。

ソロ転向直後のVan Morrisonを手掛けたLewis Merensteinがプロデュースしたファンキー&グルーヴィーなソウル作品に仕上がっています。

グラミー受賞のMiriam Makeba & Harry Belafonte『An Evening with Belafonte/Makeba』(1965年)はフォーキーなエスニック作品でしたが、本作『Keep Me In Mind』はソウルフルなMiriam Makebaを満喫できます。

楽曲の半分は、Van Morrison、Buffalo Springfield、BeatlesCCRといったロック・アーティストのカヴァーなので、入りやすい作品だと思います。

とは言っても、南アフリカのアイデンティティを忘れたわけではなく、程良いバランスでアフリカン・テイストが散りばめられています。

全曲紹介しときやす。

「Lumumba」
A. Makeba作。本作らしいファンキーな味わいを満喫できるソウル・チューンです。迫力のあるMakebaのヴォーカルに圧倒されます。
https://www.youtube.com/watch?v=W0GPm1azbZI

「For What It's Worth」
Buffalo Springfieldのカヴァー(Stephen Stills作)。オリジナルは『Buffalo Springfield』(1966年)に収録されています。ここでは味わい深いソウル・チューンでカヴァーしています。実にコクのある「For What It's Worth」を聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=PuHLyiWaOmY

「Brand New Day」
Van Morrison作。オリジナルな名盤『Moondance』(1970年)に収録されています。僕の一番のお気に入りです。アパルトヘイトと戦っていたMakebaが高らかにBrand New Dayを歌い上げるというのは実に感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=JSSJWPkYOdE

「I Shall Sing」
Van Morrison/Vanessa Richards作。引き続きVan Morrison作品。この曲はArt Garfunkelもカヴァーしていました。開放的かつリズミックな仕上がり。どことなくエスニックな香りがします。
https://www.youtube.com/watch?v=xE8TuBObEYc

「Kulala」
Miriam Makeba作。アフリカン・テイストのソウル・チューンですが、過度にエスニック寄りになっていないのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=9JB1H_kzhCY

「In My Life」
Beatlesの名曲カヴァー( Paul McCartney/John Lennon作)。味わい深くコクのあるソウルフルな「In My Life」は実に感動的です。

「Down on the Corner」
Creedence Clearwater Revival(CCR)のカヴァー(John Fogerty作)。オリジナルは『Willy And The Poor Boys』(1969年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継いだ開放的な仕上がり。軽くエスニックなフレイヴァーも効いている感じが本作らしいのでは?

「Ibande」
Miriam Makeba作。この曲もアフリカン・ソウルといった趣ですね。開放的な雰囲気に包まれています。

「Measure the Valley」
Judd Woldin作。凛としたMakebaのソウルフル・ヴォーカルが感動的です。ソウル好きの人も満足する1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=9upayhhnSrU

「Tululu」
Miriam Makeba作。ラストは南アフリカのアイデンティティを感じる1曲で締め括ってくれます。

Miriam Makebaの過去作品もチェックを!

『Miriam Makeba』(1961年)
Miriam Makeba

Miriam Makeba & Harry Belafonte『An Evening With Belafonte/Makeba』(1965年)
Evening With Belafonte: Makeba

『An Evening With Belafonte/Makeba / The Magnificent Miriam Makeba』(1966年)※2in1CD
Evening With/Magic of

『Pata Pata』(1967年)
Pata Pata

『Sangoma』(1988年)
Sangoma

『Welela』(1989年)
Welela
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2014年08月29日

Tony Fox『The Beginning』

再評価の高いモダン・ソウル作品☆Tony Fox『The Beginning』
ザ・ビギニング
発表年:1981年
ez的ジャンル:溌剌モダン・ソウル
気分は... :新鮮味はなくともいい味がある・・・

今回は最近になり世界初CD化が実現したモダン・ソウル作品Tony Fox『The Beginning』(1981年)です。

Tony Fox(本名:Larry Vivio Capel)はUSソウル・シンガー。

60年代にThe African Beaversのメンバーとして活動した後、Tony FoxあるいはLarry Capel名義でソロ作品をリリースしていたようです。

本作は1981年にリリースされた作品であり、本作収録の「Love Let Love And Be Loved」が人気DJ、Keb Dargeのコンピに収録され、『レア・グルーヴ A to Z』にも掲載されたモダン・ソウル/レア・グルーヴの人気アルバムです。宣伝文句によれば、DJであれば知らない人はいないマイナー・ソウルの傑作なのだとか・・・

本作から全く話が逸れますが、今月の僕のiPodヘビロテは、今年話題の音楽ムック本『Jazz The New Chapter』絡みの作品からセレクトしたプレイリストとなっています。『Jazz The New Chapter』は、USジャズを中心に今のブラック・ミュージックの潮流を紐解き、これまでのジャズやブラック・ミュージックの聴き方に一石を投じた刺激的なムック本です。

『Jazz The New Chapter』にも書かれている通り、新たなブラック・ミュージックの潮流の肝はビートであり、僕のプレイリストも故J Dilla制作のトラックや、Chris DaveMark ColenburgRichard SpavenKendrick ScottMarcus GilmoreJamire Williamsといった気鋭ドラマーが叩くビートが溢れています。

数週間このプレイリストばかり聴いていたら、他の作品を聴いた時、ビートの刺激の無さに拍子抜け状態になってしまうのが最近の悩みです(泣)

そんな最中に再発された本作『The Beginning』を購入したのですが、ジャケ同様に1981年録音というのが信じられないレトロな音に、"心地好いけど新鮮味はないレトロ・ソウル"というのが最初に聴いた印象でした。きっと先に述べたプレイリストの副作用かもしれません。

それでも何度か聴き直しているうちに、このイナたいダンサブルな・サウンドと溌剌としたTony Foxのヴォーカルの魅力がジワジワと伝わってきました。特に前述のキラー・チューン「Love Let Love And Be Loved」「I Wanna Get Next To You」あたりが僕のお気に入りです。

根っからのソウル好きというわけではない僕からすれば、大絶賛するほどの傑作だとは思いませんが、たまに聴く分には十分楽しめるソウル作品といった感じですかね。

こんな書き方で誤解されそうですが、購入して正解だったと思っています(笑)

新鮮味はなくともいい味している!

全曲紹介しときやす。

「Love Let Love And Be Loved」
本作のハイライトとなるモダン・ソウル・ダンサー。溌剌とした高揚感が実に心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=zvcbHYSnZuU

「A Nite For Love」
メロウなイントロと共にスタートするディスコ・チューン。81年にこのディスコ・サウンド?という気もしなくありませんが、細かいことは気にせずに楽しみましょう。

「Hurtin Hurt So Much」
カントリー調のイナたいミディアム・スロウ。僕の好みではありませんが、Tony Foxというアーティストには合っていると思います。

「Love And Care」
Tony Foxの歌心を堪能できるオーセンティックなソウル・バラード。60年代にタイム・スリップした感じでしょうか。

「Lay Some Lovin On Me」
軽快なアッパー・チューン。良くも悪くもイナたいダンサブル感がこの作品らしいのでは?

「Givin It All Tonite」
前曲に続き、開放的なダンス・チューン。ホーン隊をバックにTony Foxが溌剌としたヴォーカルを聴かせてくれます。

「I Wanna Get Next To You」
「Love Let Love And Be Loved」と並ぶ僕のお気に入り。モダン・ソウルと呼ぶに相応しいグッド・ヴァイヴを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=1E4HPfZj6Bk

「A Tear Fell」
ラストもレトロ調のイナたいソウル・バラードで締め括ってくれます。

本作とはまったく関係ありませんが、唐突に説明した問題のムック本『Jazz The New Chapter』に関しては、別のエントリーで僕の感想・見解を整理したいと思います。ある意味で、近年の僕の音楽嗜好を知識・理論面からうまく説明してくれた本であり、僕が気になっていたミュージシャンのピープルツリーを整理してくれている点でも重宝しています。

『Jazz The New Chapter〜ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平』
Jazz The New Chapter~ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平 (シンコー・ミュージックMOOK)
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2014年08月28日

Lord Echo『Melodies』

Sister Sledge「Thinking Of You」のラヴァーズ・カヴァー収録☆Lord Echo『Melodies』
MELODIES
発表年:2010年
ez的ジャンル:NZレゲエ・ディスコ系クロスオーヴァー
気分は... :一度聴いたらクセになるレゲエ・ディスコ!

今回はニュージーランド出身のアーティスト/プロデューサーLord Echoの1stアルバム『Melodies』(2010年)です。

NZのレゲエ/ダブ・バンドThe Black SeedsのギタリストMike Fabulous(Michael August)によるソロ・プロジェクトLord Echoの紹介は、2nd『Curiosities』に続き2回目となります。

レゲエを基調にディスコ、ソウル、ファンク、ジャズが融合したクロスオーヴァーな音世界で今年話題となったLord Echoの2nd『Curiosities』。その流れで1st『Melodies』も再注目されています。

2nd同様、レゲエを基調にしたクロスオーヴァー・サウンドを楽しめます。2ndと多少異なるのはアフロ色の強い楽曲の収録あたりですかね。

『Curiosities』では、Pharoah Sandersのスピリチュアル・ジャズ名曲「The Creator Has A Master Plan」をカヴァーしていましたが、本作『Melodies』ではSister Sledgeの名曲「Thinking Of You」をラヴァーズ・カヴァーしています。

レコーディングには『Curiosities』にも参加していた女性ヴォーカリストLisa Tomlins、同じく『Curiosities』参加のNZ出身のレゲエ・バンドFat Freddy's DropのメンバーToby Laingも参加しています。

「Thinking Of You」「Wang East」を中心に、クール&メロウなレゲエ・ディスコは一度聴いたらクセになるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Rhythm 77」
オープニングはパーカッシヴなコンガやグルーヴィーなオルガンが印象的なファンキー・レゲエ。Lord Echoらしいクロスオーヴァー感覚を楽しむことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=2W249-EtTPo

「Blueberry Jam」
レゲエ・ディスコ・ファンクなインスト。メランコリックなオルガンと軽やかなリズムの組み合わせが実に心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iYsvrELEyL0

「Wang East」
Toby Laingのヴォーカルをフィーチャー。かのGilles Petersonもプレイした本曲は「Thinking Of You」と並ぶ本作のハイライトかもしれませんね。哀愁のメロディとダビーなコーラスが印象的な軽くディスコ調のメロウ・レゲエです。
https://www.youtube.com/watch?v=p-T4oRXTQYc

「The Book Keeper」
Toby Laingのヴォーカルをフィーチャー。ダビーなレゲエ・チューンは実にクールです。
https://www.youtube.com/watch?v=DwDey2roZlM

「Thats Right」
Bays Road Hornsをフィーチャー。アフロビートのエッセンスも取り入れたディスコ・ファンクなインスト。インストではコレが一番好きです。Lord Echoの持つダビー感覚とアフロビートの相性は抜群です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZLgh1zFjeMI

「Terabu」
この曲もアフロビート路線のインストです。Lucien Johnsonのサックス、フルートに先導され、覚醒的なアフロビートが駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZlyWw8Y7RJQ

「Honest I Do」
ダビーな味わいの中に、摩訶不思議な開放感が拡がっていく、レゲエ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=Rpf-raTjeEA

「Cosmic Echos」
Mike Fabulousのギター・プレイを楽しめるディスコ・ファンク調のインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=w9g21Oh1_Ok

「Miracle Dance」
ダンサブルなレゲエ・チューン。ジャズとレゲエの融合といった趣ですね。マリンバの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=cYKGzPpdxPE

「Sword Cane」
Toby Laingのヴォーカルをフィーチャー。『Curiosities』収録で同じくToby Laingがヴォーカルをとる「Bohemian Idol」と同路線のクール&メロウなレゲエ・チューンです。「Bohemian Idol」大好きの僕としては、こういう曲は大歓迎です。
https://www.youtube.com/watch?v=MwC1DxLFztg

「Thinking Of You」
ラストは本作のハイライト、Sister Sledge永遠のダンス・クラシックをカヴァー(Bernard Edwards/Nile Rodgers作)。オリジナルの「Thinking Of You」が大好きな僕としては大歓迎のカヴァーです。Lisa Tomlinsのヴォーカルをフィーチャーし、極上のラヴァーズを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IDyHQzyh_TE

未聴の方は『Curiosities』もチェックを!

『Curiosities』(2013年)
CURIOSITIES

ご興味がある方は、The Black SeedsFat Freddy's Dropの作品もチェックを!

The Black Seeds『Keep on Pushing』(2001年)
Keep on Pushing

The Black Seeds『On the Sun』(2004年)
On the Sun

The Black Seeds『Into the Dojo』(2006年)
Into the Dojo

The Black Seeds『Solid Ground』(2008年)
Solid Ground

The Black Seeds『Dust & Dirt』(2012年)
Dust & Dirt

Fat Freddy's Drop『Based on a True Story』(2005年)
Based on a True Story

Fat Freddy's Drop『Dr Boondigga & The Big Bw』(2009年)
Dr Boondigga & The Big Bw

Fat Freddy's Drop『Live at Roundhouse』(2010年)
Live at Roundhouse

Fat Freddy's Drop『Blackbird』(2013年)
Blackbird
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2014年08月27日

Herman Kelly & Life『Percussion Explosion』

レア・グルーヴ・クラシック「Dance To The Drummer's Beat」収録☆Herman Kelly & Life『Percussion Explosion』
Percussion Explosion!
発表年:1978年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系パーティー・ラテン・ファンク
気分は... :今シーズンのイルカ軍団は・・・

今回はレア・グルーヴ人気盤Herman Kelly & Life『Percussion Explosion』(1978年)です。

ドラム/パーカッション奏者Herman Kellyの詳しいプロフィールは知りませんが、マイアミのTK Records傘下のElectric Catレーベルからリリースされた本作『Percussion Explosion』(1978年)には、レア・グルーヴ・クラシック/Hip-Hop定番ネタ「Dance To The Drummer's Beat」が収録されています。

『Ultimate Breaks & Beats』にも収録されていたオールドスクール・ブレイク・クラシックであり、100以上の楽曲でサンプリングされています。

例えば、こんな感じです。
Double Dee & Steinski「Lesson 3 (History of Hip Hop Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=Dbfp6w5LfmM
2 Live Crew「Throw the Dick」
 https://www.youtube.com/watch?v=031P-0GKsXo
The 45 King & Lakim Shabazz「La Kim Theme」
 https://www.youtube.com/watch?v=evjG8thiEjQ
Body & Soul/Trouble Funk「Dance to the Drummer's Beat」
 https://www.youtube.com/watch?v=p9kfNawe3_4
Cut 'N' Move「Get Serious」
 https://www.youtube.com/watch?v=zWVhquRx2Fs
Michael Jackson「Blood on the Dance Floor (Refugee Camp Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=lKxBVADoPVM
スチャダラパー「Carfreshner」
 https://www.youtube.com/watch?v=9eRaHarKne4

再発CDには「Dance To The Drummer's Beat」のオリジナル・ヴァージョン以外に、TK Disco Version7" Versionが追加収録されています。

アルバムはマイアミとブラジルでレコーディングが行われ、パーティー系のラテン・ファンクが目白押しです。「Dance To The Drummer's Beat」ばかりに注目が集まりますが、「Time After Time」「Who's The Funky D.J. ?」「Share Your Love」「Do The Handbone」「Easy Going(※bonus track)」といった楽曲も要チェックです。

主人公Herman Kellyはドラム/パーカッション以外にヴォーカルも担当しています。

軽快なパーティー・ラテン・ファンクで気分を開放しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Dance To The Drummer's Beat (TK Disco Version)」
いきなりボーナス・トラック。TK Discoからリリースされた「Dance To The Drummer's Beat」のリミックス(Jim Burgessリミックス)です。オリジナルよりもパーカッション控えめですが、TKっぽいといえば一番TKっぽいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=3y_2t2gyhaI

「Dance To The Drummer's Beat」
こちらがオリジナル・ヴァージョン。パーカッション乱れ打ち状態で躍動するパーティー・ラテン・ファンク!Hip-HopアンセムThe Incredible Bongo Band「Apache」あたりと一緒に聴きたくなる貫録十分のダンス・クラシックですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bQN9FyXwLSI

前述のように、100を超える楽曲でサンプリングされています。先に挙げた曲以外にも、UTFO「Calling Her a Crab」、Run-D.M.C.「Beats to the Rhyme」、2 Live Crew「Get It Girl」、DJ Jazzy Jeff & the Fresh Prince「The Magnificent Jazzy Jeff」、Doug E. Fresh & The Get Fresh Crew「Leave It Up to the Cut Professor」、Whodini「Life Is Like a Dance」、Public Enemy「Burn Hollywood Burn」、DJ Shadow「Lesson 4」、Masters at Work「Jeep Bonus」、Brownstone「Let's Get It Started」等の楽曲でサンプリングされています。

「Time After Time」
TK Records好きの人はグッとくるであろう爽快ディスコ・チューン。開放的なホーン隊や華やかな女性コーラスが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-lzGzUA6uQA

「A Refreshing Love」
少しイナたい雰囲気のアーシーなラテン・グルーヴ。独特のトロピカル感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=0QNBVhLVVY8

「Who's The Funky D.J. ?」
アッパーに疾走するフロア仕様のファンキー・グルーヴ。覚醒するパーカッションのリズム、重くうねるベースラインがたまりません。大音量で聴きたい曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vUHWUMl1YAc

「Share Your Love」
パーカッシヴなメロウ・グルーヴはフリーソウル好きは気に入るのでは?Herman Kellyの甘いヴォーカルがなかなかいいんです。
https://www.youtube.com/watch?v=W6O2CZ4q1vI

「Do The Handbone」
格好良いブレイクと共に軽快に疾走するファンキー・グルーヴ。パーティー・モード全開な感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ou5GbDIysJY

「Easy Going」
ボーナス・トラック。シングル「Dance To The Drummer's Beat」のB面だった曲です。開放的かつメロウなラテン・グルーヴは、かなり僕好みです。開放的で自由な雰囲気がいいですね!
https://www.youtube.com/watch?v=bOh1A23fknE

「Dance To The Drummer's Beat (7" Version)」
ボーナス・トラック。「Dance To The Drummer's Beat」の7"ヴァージョン。

マイアミといえば、NFLの我がドルフィンズの今シーズンが気になります。約2週間後の開幕戦では同地区の強豪ペイトリオッツと対戦しますが、ビル・レイザー新OCによるオフェンスの進化を期待しています。モレノ、ミラーの両RBにも奮起して欲しいですね。
posted by ez at 00:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする