発表年:2004年
ez的ジャンル:エレクトリック系ジャジー&メロウHip-Hop
気分は... :原点はここに・・・
アングラ・ジャジーHip-Hop史に燦然と輝くThe Foreign Exchangeのデビュー・アルバム『Connected』(2004年)です。
オランダ出身のトラックメイカーNicolayとアメリカ・ノースカロライナ出身のHip-HopグループLittle BrotherのMCであったPhonteの二人から成るユニットThe Foreign Exchangeについて、これまで紹介した作品は以下の3枚。
『Leave It All Behind』(2008年)
『Authenticity』(2010年)
『Love In Flying Colors』(2013年)
また、Nicolayの別ユニット作品やPhonteのソロ作も紹介済みです。
Nicolay & Kay『Time:Line』(2008年)
Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)
NicolayとPhonteが直接会うことなく制作された『Connected』。発売当時からアングラ・ジャジーHip-Hop名盤との評価が高かった1枚ですが、10年経ってもその評価は不動ですね。
この10年間でThe Foreign Exchangeは音楽シーンの中で確固たる地位を確立し、Hip-Hopの枠を飛び越えて、エレクトリック・ソウル〜クロスオーヴァーへとその音世界を拡げています。
そんな彼らの原点が本作『Connected』(2004年)です。ジャケからしていい感じですね。
基本的にはジャジー&メロウなHip-Hop作品ですが、後のエレクトリック・ソウル〜クロスオーヴァー路線の片鱗も垣間見れるあたりが面白いですね。また、本作にはBig Pooh、9th WonderというPhonte以外のLittle Brotherのメンバーも多くの曲で参加しており、Little BrotherとNicolayのコラボ的なトラックがあるのも興味深いですね。
Yahzarah、Darien Brockington、MedianといったThe Foreign Exchange作品でお馴染みのシンガー/ラッパーも参加しています。特にYahzarahの独特のキュートな歌声はいつ聴いてもいいですね。
The Foreign Exchangeの原点ここにあり!
全曲紹介しときやす。
「Foreign Exchange Title Theme」
女性シンガーYahzarahのヴォーカルをフィーチャー。9th Wonderがミックスで参加しています。アルバムのプロローグ。浮遊するトラックとソウルフルなヴォーカルが本作の内容を予感させます。Wilbert Longmire「Love's Holiday」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=0fvvCprYNoc
「Von Sees」
Von Peaをフィーチャー。Les Baxter「Sunken City」ネタの幻想的なトラックが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=fbiHjxfz1xY
「Raw Life」
Joe Scuddaをフィーチャー。乾いたスネアと浮遊する上モノにのってJoe ScuddaとPhonteがソウルフルなフロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=7f-SPepj_5g
「Hustle, Hustle」
Critically Acclaimedをフィーチャー。9th Wonderがエンジニアで参加しています。ホーン隊やソウルフルなコーラスも加わったキャッチーな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=sXhkujqakuY
「Let's Move」
PhonteのLittle Brotherの盟友Big Poohをフィーチャー。Bing Crosby「A Gal in Calico」ネタの温もりのあるトラックをバックに、Phonte、Big PoohというLittle Brotherのフロント2人が揃ってフロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=6onJYamb8ws
「Nic's Groove」
前曲に続き、 Big Poohをフィーチャー。9th Wonderもエンジニアで参加し、Little Brotherのメンバー勢揃いです。女性バック・コーラスも加わったソウルフルな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=fy2RjQvBeL4
「Be Alright」
Medianをフィーチャー。僕の一番のお気に入り。ジャケのようなメロウ・ヴァイヴが伝わってくるジャジー&メロウHip-Hop。ジャジーHip-Hop好きの人であれば気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=kD0zoziotU0
「Sincere」
Yahzarahをフィーチャー。Yahzarahの女性ヴォーカルに導かれ、Phonteのフロウも好調です。エレクトリック色を織り交ぜたクロスオーヴァー感覚のトラックもいい感じ!
http://www.youtube.com/watch?v=77LTOk1B3NQ
「Brave New World」
Phonteのラップにヴォコーダーによるバック・コーラスに絡みます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZbQAhGVpQvk
「The Answer」
Kenn Starr、Oddiseeをフィーチャー。本作らしい浮遊するメロウ・ヴァイヴを堪能できます。Phyllis Hyman「Living All Alone」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=vceyJwTWzcs
「Come Around」
Darien Brockingtonをフィーチャー。その後のエレクトリック・ソウル路線を予感させる仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=BLfPMV7Vk4c
「Happiness」
Big Poohをフィーチャー。ヴォーカルのミックスには9th Wonderも加わり、Little BrotherとNicolayのコラボって雰囲気ですね。Nicolayによる幻想的なトラックが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=M1DWa2TnqjY
「Foreign Exchange End Theme」
Yahzarahをフィーチャー。短いながらもYahzarahのキュート・ヴォーカルを活かしたクロスオーヴァー感覚のソウル・ヴァイヴが心地好いです。Tyree「Rock the Discotech」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=PZoPtP7yKi4
「All That You Are」
Medianをフィーチャー。ラストはエレクトリックなトラックで締め括ってくれます。The Sylvers「That's What Love Is Made Of」をsンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=f3TPGfCz5LM
ここから3曲はボーナス・トラック。
「Be Allright (Nicolay's Easybreezy Sunday Afternoon Remix)」
「Be Allright」のリミックス。ここではアコースティック・ギターの音色を活かした透明感のあるトラックには、オリジナルとは別の魅力があっていいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=d-GGenIidag
「Call」
Darien Brockingtonをフィーチャー。メロウなエレクトリック・ソウルはなかなか心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=_HdzkDmj2_c
「Downtime (Nicky Troutman's Bounce To The Ounce Remix)」
エレクトリック・ファンク調のリミックス。タイトルからしてRoger Troutmanを意識したのかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=s2YEcG7fUIg
The Foreign Exchangeの過去作品もチェックを!
『Leave It All Behind』(2008年)
『Authenticity』(2010年)
『+FE Music: The Reworks』(2013年) ※リミックス集
『Love In Flying Colors』(2013年)
Nicolay & KayやPhonteのソロ作の過去記事もご参照ください。。
Nicolay & Kay『Time:Line』(2008年)
Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)