2014年09月30日

『Jazz The New Chapter(JTNC)強化月間のおわりに』

今月は9月9日から急に思い立ち、Jazz The New Chapter(JTNC)強化月間と銘打って、以下の関連作品12枚を紹介してきました。

 Slum Village『Fantastic, Vol. 2』(2000年)
 Erimaj『Conflict Of A Man』(2012年)
 Becca Stevens Band『Weightless』(2011年)
 Kris Bowers『Heroes + Misfits』(2014年)
 Flying Lotus『Cosmogramma』(2010年)
 Jose James『Blackmagic』(2010年)
 Mos Def『Black On Both Sides』(1999年)
 Gretchen Parlato『In a Dream』(2009年)
 Bilal『Airtight's Revenge』(2010年)
 Ben Williams『State Of Art』(2011年)
 Mark Guiliana『My Life Starts Now』(2014年)
 Lionel Loueke『Heritage』(2012年)

改めて整理すると、『Jazz The New Chapter』および続編の『Jazz The New Chapter 2』は、Robert Glasper以降の"進化するジャズ"について整理したムック本です。

コンテンポラリー・ジャズの熱心なリスナーでもない僕がJTNCに興味を持ったのは、"進化するジャズ"をHip-Hop、R&B/ソウル、ビートミュージック、クラブミュージック、インディー・ロック、フォーク/カントリー、ワールド・ミュージックといった他ジャンルとの接点から捉え、その接点に当ブログでも紹介したアーティストが多数存在したためです。

JTNCを読み、最近の自分の音楽嗜好が整理できたようなスッキリ感がありましたね。

今日で強化月間は終了させますが、強化月間以前にエントリーした作品も含めて、JTNCで述べられた進化形ジャズを整理しておきたいと思います。紹介しているアルバムはすべて過去記事にありますので、ご興味がある方はご参照ください。

Robert Glasper Experiment『Black Radio』の衝撃

JTNCの中心となるミュージシャンがRobert Glasperであり、JTNCを象徴する作品がRobert Glasper Experiment『Black Radio』(2012年)です。

『Black Radio』『Black Radio 2』は勿論のこと、『Double Booked』(2009年)、『Black Radio Recovered: The Remix EP』(2012年)も含めた4枚はJTNCの必須科目といえるでしょう。

上段左:Robert Glasper『Double Booked』(2009年)
上段右:Robert Glasper Experiment『Black Radio』(2012年)
下段左:Robert Glasper Experiment『Black Radio Recovered: The Remix EP』(2012年)
下段右:Robert Glasper Experiment『Black Radio 2』
Double Bookedブラック・レディオ
Black Radio Recovered: the Remix Epブラック・レディオ2
Robert Glasper Experiment「Butterfly」
(From 『Double Booked』
https://www.youtube.com/watch?v=PIDOeJa2nYY
Robert Glasper Experiment Feat. Stokley Williams「Why Do We Try」
(From 『Black Radio』
https://www.youtube.com/watch?v=GekMtAxxYjI

J Dillaを聴かずに『Black Radio』は語れない

『Black Radio』や続編の『Black Radio 2』の場合、R&B/Hip-Hop系ゲスト陣の豪華さに目を奪われがちな作品ですが、これら2枚の肝はChris DaveMark Colenburgという進化形ジャズ・ドラマーの叩き出すJ Dilla系ビートですね。その意味でJ Dillaビートの擦り込みもJTNCの必須科目といえるでしょう。

上段左:The Pharcyde『Labcabincalifornia』(1995年)
上段右:Common『Like Water For Chocolate』(2000年)
下段左:Slum Village『Fantastic, Vol. 2』(2000年)
下段右:J Dilla『The Shining』(2006年)
LabcabincaliforniaLike Water For Chocolate
Fantastic vol.2The Shining
Common Feat. Femi Kuti & Vinia Mojica「Time Travelin' (A Tribute To Fela)」
(From 『Like Water For Chocolate』
https://www.youtube.com/watch?v=huSmc2V0_rk
J Dilla Feat. D'Angelo & Common「So Far To Go」
(From 『The Shining』
https://www.youtube.com/watch?v=AdZK0HeYkwM

●時代の一歩先を行っていたQ-Tip

J Dillaと並びJTNCの重要Hip-Hopアーティストが元A Tribe Called Quest(ATCQ)Q-Tipです。J Dillaの才能を見出したと同時に、2000年代初めには新進ジャズ・ミュージシャンでバックを固めた全編生音プロダクションの『Kamaal The Abstract』をレコーディングしていました。2009年までお蔵入りになっていた『Kamaal The Abstract』が予定通り2002年にリリースされていたならば、『Black Radio』級の衝撃だったでしょう。

上段左:A Tribe Called Quest『Beats Rhymes & Life』(1996年)
上段右:Q-Tip『Amplified』(1999年)
下段左:Q-Tip『The Renaissance』(2008年)
下段右:Q-Tip『Kamaal The Abstract』(2009年)
ビーツ,ライムズ&ライフAmplified
The Renaissanceカマール・ジ・アブストラクト
Q-Tip Feat. Norah Jones「Life Is Better」
(From 『The Renaissance』
https://www.youtube.com/watch?v=nMIs3WYLZbY
Q-Tip Feat. Kenny Garrett「Abstractionisms」
(From Q-Tip『Kamaal The Abstract』
https://www.youtube.com/watch?v=IzpcdpwecdA

●The Soulquariansの影響力は今も大きい

J DillaQ-Tipもメンバーであったアーティスト・コレクティブThe Soulquarians。その2人以外にもRobert Glasperとはニュースクール大学時代からの親交が続くBilalRobert Glasper Experiment結成のきっかけをつくったMos Defなど殆どのメンバーがJTNCに関連しています。また、その作品の影響力も大きく、例えば進化形ジャズ・ヴォーカリストの代表格Jose Jamesは、D'Angelo『Voodoo』(2000年)を意識し、同作に参加していたThe SoulquariansメンバーPino Palladinoをプロデューサーに迎えた『No Beginning No End』を制作しています。

上段左:Bilal『Airtight's Revenge』(2010年)
上段右:Mos Def『Black On Both Sides』(1999年)
下段左:D'Angelo『Voodoo』(2000年)
下段右:Jose James『No Beginning No End』(2013年)
Airtight's RevengeBlack on Both Sides
Voodooノー・ビギニング・ノー・エンド
Mos Def「Umi Says」
(From 『Black On Both Sides』
https://www.youtube.com/watch?v=CsihHoyqwWY
Jose James「It's All Over Your Body」
(From 『No Beginning No End』
https://www.youtube.com/watch?v=K3lOMyo1uqk

●LAビート・ミュージックと進化形ジャズ

JTNCではLAビート・ミュージックと進化形ジャズの接点について多くのページを割いています。ちょうど、僕自身がここ1、2年Flying LotusをはじめとするBrainfeeder作品やLAジャズ・コミュニティ関連の作品を聴くようになっていたため、面白く誌面を読むことができました。

上段左:Flying Lotus『Cosmogramma』(2010年)
上段右:Flying Lotus『Until The Quiet Comes』(2012年)
下段左:Thundercat『Apocalypse』(2013年)
下段右:Taylor McFerrin『Early Riser』(2014年)
Cosmogramma [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] 期間限定廉価盤 (BRC254XX)Until the Quiet Comes [解説付 / ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC350)
Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC383)Early Risr [帯解説・ボーナストラック収録 / デジパック仕様 / 国内盤] (BRC418)
Flying Lotus「Dance Of The Pseudo Nymph」
(From 『Cosmogramma』
https://www.youtube.com/watch?v=dr_zDCjphF0
Taylor McFerrin Feat. Robert Glasper & Thundercat「Already There」
(From 『Early Riser』
http://www.youtube.com/watch?v=vY-MZ0bL1Gc

●進化形ジャズを彩る女性アーティストたち

僕が進化形ジャズに興味を持つきっかけを作ってくれたのは、グラミー受賞の才女ジャズ・べーシスト/ヴォーカリストEsperanza Spaldingや進化形ジャズを代表する歌姫Gretchen Parlatoでした。JTNCイチオシの女性アーティストBecca Stevensも含めて、これら女性アーティストたちの動向に注目したいです。

上段左:Esperanza Spalding『Esperanza』(2008年)
上段右:Esperanza Spalding『Radio Music Society』(2012年)
下段左:Gretchen Parlato『The Lost And Found』(2011年)
下段右:Becca Stevens Band『Weightless』(2011年)
EsperanzaRadio Music Society
Lost & FoundWeightless
Esperanza Spalding「Crowned & Kissed」
(From 『Radio Music Society』
http://www.youtube.com/watch?v=-IMh9bJmoU0
Gretchen Parlato「All That I Can Say」
(From 『The Lost And Found』
http://www.youtube.com/watch?v=4l_WLAPeh10

●進化形ジャズの肝はドラムにあり!

JTNCでも示されていた通り、進化形ジャズの肝となるのがドラムです。新世代ドラマーの叩き出すビートこそが進化形ジャズの"進化"を、わかりやすく実感できるのではないでしょうか。Chris DaveMark ColenburgJamire WilliamsKendrick ScottMark GuilianaMarcus GilmoreRichard Spavenらの進化形ドラマーの参加作品は要チェックです。

上段左:Erimaj『Conflict Of A Man』(2012年)
上段右:Mark Guiliana『My Life Starts Now』(2014年)
下段左:Seravince『Hear To See』(2012年)
下段右:Richard Spaven『Whole Other』(2014年)
CONFLICT OF A MANMy Life Starts Now[日本語解説付]
ヒア・トゥ・シーホール・アザー
Erimaj「Nothing Like This」
(From 『Conflict Of A Man』
https://www.youtube.com/watch?v=Iw3iSZusuCs
Seravince Feat.Sharlene Hector 「Sy」
(From 『Hear To See』
https://www.youtube.com/watch?v=gbonGXKZdqA

●進化形ジャズ、オススメ4枚

これまで挙げてきた作品以外に、進化形ジャズを楽しめる作品として、Robert Glasper ExperimentのベーシストDerrick Hodge、世界が注目する"ザ・リアル・ヴォイス"Gregory Porter、2人の進化形ジャズ・ピアニストKris BowersGideon Van Gelderといったアーティストの作品をオススメします。

上段左:Derrick Hodge『Live Today』(2013年)
上段右:Gregory Porter『Liquid Spirit』(2013年)
下段左:Kris Bowers『Heroes + Misfits』(2014年)
下段右:Gideon Van Gelder『Lighthouse』(2014年)
Live Todayリキッド・スピリット
Heroes & Misfitsライトハウス
Derrick Hodge「Boro March」
(From 『Live Today』
https://www.youtube.com/watch?v=2An95GbUYEk
Gideon Van Gelder「Victory Joy Dance」
(From 『Lighthouse』
https://www.youtube.com/watch?v=sVFAFMZMBIU

ここで述べた以外にも、ワールド・ミュージックと進化形ジャズ、クラブミュージックと進化形ジャズといった切り口も興味深く、作品も紹介したいのですが限がないので、このあたりで止めておきます。

Jazz The New Chapter強化月間は今日で終了ですが、まだまだ紹介できていない関連作品が沢山あるので、来月以降も随時紹介したいと思います。

とりあえず来月からは通常のエントリー・パターンに戻したいと思います。
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2014年09月29日

Lionel Loueke『Heritage』

Robert Glasperプロデュース。ベナン出身のジャズ・ギタリストによる進化形ジャズ☆Lionel Loueke『Heritage』
ヘリテッジ
発表年:2012年
ez的ジャンル:アフリカ系ジャズ・ギタリスト
気分は... :Mark Guiliana恐るべし!

今回はJazz The New Chapter(JTNC)強化月間の第12弾、西アフリカ、ベナン共和国出身のギタリストLionel LouekeRobert Glasperプロデュースの下でリリースした『Heritage』(2012年)です。

Lionel Louekeは西アフリカ、ベナン共和国出身のギタリスト。

フランスとアメリカで音楽教育を受けた後、Herbie Hancockに見出されてプロとしてデビューします。

有名ジャズ・ミュージシャンのサイドメンを務める一方で、『In A Trance』(2005年)、『Karibu』(2008年)、『Mwaliko』(2010年)、『Heritage』(2012年)、『Virgin Forest』(2014年)といったリーダー作をリリースしています。

また、Massimo Biolcati(b)、Ferenc Nemeth(ds)とのトリオGilfema名義で『Gilfema』(2005年)、『Gilfema +2』(2008年)といったアルバムもリリースしています。

当ブログで紹介した作品でいえば、Gretchen Parlato『In a Dream』(2009年)、Esperanza Spalding『Radio Music Society』(2012年)といったJTNC系の重要アルバムにLionel Louekeが参加しています。

Lionel Louekeの作品の中でJTNCの流れに最も相応しいアルバムとなれば、本作『Heritage』(2012年)でしょう。

本作はRobert Glasperが全面プロデュースし、Lionel Loueke(g、vo)以下、Mark Guiliana(ds)、Derrick Hodge(b)、Robert Glasper(p)、Gretchen Parlato(vo)というJTNC重要ミュージシャンが参加しています。このメンバーだけでJTNCにご興味がある方にはたまらないですよね。特に一昨日に最新作『My Life Starts Now』を紹介したばかりのMark Guilianaに注目です。

アフリカ色の強いリズミックな演奏や、Gretchen Parlatoのスキャットも加わったメロウ&ビューティフルな演奏もいいですが、個人的にはMark Guilianaの"人力テクノ/ドラムンベース"ドラムが堪能できる「African Ship」「Goree」や、Robert Glasper Experiment feat. Lionel Louekeと呼びたくなるような「Bayyinah」あたりに惹かれました。

主役のLionel Louekeのギター&ヴォーカルを中心に聴くべきなのでしょうが、JTNC的にはMark GuilianaのドラムとDerrick Hodgeのベースを中心に聴いていても楽しめる1枚だと思います。

Robert Glasper作の「Bayyinah」以外はLionel Louekeのオリジナルです(共作含む)。

全曲紹介しときやす。

「Ife」
アフリカ色の強いオープニング。コンテンポラリー・ジャズに上手くアフリカン・テイストをいいバランスで取り入れています。主役Lionelのギターにも注目ですが、JTNC的な聴き方をすると、どうしてもMark Guilianaのドラムに耳がいってしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=nw1ylQ2ky5Q

「Ouidah」
序盤はLionelのギター&スキャットによるメロウな演奏を楽しめます。中盤以降はテンションの高い演奏に一変します。GlasperのエレピとLionelのギターのバトル、Markらしい刻んだドラムなど聴きどころも多いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=WYyxCfuGjgk

「Tribal Dance」
Gretchen Parlato参加の1曲目。Gretchen Parlato参加の2曲目。Glasperのメロウ・エレピ&ピアノ、Mark Guilianaのトライバルなビート、Derrick Hodgeの全体を引き締めるベースライン、控えめに寄り添うGretchenのスキャットを従え、Lionelのギター&ヴォーカルがトライバル・ダンスを先導します。
https://www.youtube.com/watch?v=a7QymJfoL1w

「Hope」
LionelとRobert Glasperの共作。Gretchen Parlato参加の2曲目。Pat Metheny的な美しく澄み切った音世界を堪能できます。各プレイヤーが変に目立つのではなく、トータルなサウンド創りに徹底しているのがいいですね。

「Freedom Dance」
アフロ・ジャズ的なファンク・チューン。Derrick Hodge、Mark Guilianaの進化形ジャズらしいリズムをバックに、Lionelが快調なギター・プレイを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yzIJhIepi_w

「Chardon」
GlasperのピアノとLionelのギターが織り成す美しい演奏を堪能できます。

「Farafina」
Derrick HodgeのベースとMark Guilianaのドラムが叩き出す複雑なリズムが主役のLionelのギターを喰ってしまいそうな勢いです。

「African Ship」
JTNC的にはスピード感溢れる本作がハイライトでしょうね。Mark Guilianaによる"人力テクノ"ドラムが炸裂し、Glasperのピアノが疾走し、Derrick Hodgeのベースがうねり、それらに煽られるようにLionelのギター&スキャットが駆け抜けます。3分に満たないアルバムで一番短い演奏ですが、もっと長尺で聴きたい1曲です。

「Goree」
個人的には「African Ship」と並ぶ本作のハイライト。ただし、ここでの主役はMark Guilianaの"人力テクノ/ドラムンベース"なドラムとDerrick Hodgeのベースであり、Lionelのギターは引き立て役になっています。

「Bayyinah」
Robert Glasper作。ラストはRobert Glasper ExperimentにLionelがゲスト参加したような趣の演奏になっています。やはりMark Guilianaのドラムは凄い!
https://www.youtube.com/watch?v=H5w24SdMILM

Lionel Louekeのソロ作やGilfema名義の作品もチェックを!

『In A Trance』(2005年)
In a Trance

『Karibu』(2008年)
カリブ

『Mwaliko』(2010年)
Mwaliko

Jeff Ballard Trio With Lionel Loueke & Miguel Zenon『Time's Tales』(2014年)
Time's Tales

『Virgin Forest』(2014年)
ヴァージン・フォレスト

Gilfema『Gilfema』(2005年)
GILFEMA

Gilfema『Gilfema +2』(2008年)
Gilfema Gilfema+2 Other Modern Jazz
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2014年09月28日

Bebel Gilberto『Tudo』

コスモポリタンなブラジリアン・シンガー、5年ぶりの新作☆Bebel Gilberto『Tudo』
Tudo!
発表年:2014年
ez的ジャンル:コスモポリタン系ブラジリアン・ミュージック
気分は... :5年待った甲斐があった!

今回はコスモポリタンなブラジル人シンガーBebel Gilberto、待望の新作『Tudo』です。

ブラジル音楽界の巨人Joao GilbertoとMiuchaの娘Bebel Gilbertoについて、これまで4枚のオリジナル・アルバムをすべて紹介済みです。

 『Tanto Tempo』(2000年)
 『Bebel Gilberto』(2004年)
 『Moment』(2007年)
 『All In One』(2009年)

新作『Tudo』は、前作『All In One』(2009年)以来、約5年ぶりのアルバムとなります。そんなにインターバルがあったんですね。

ちなみに前作『All In One』は、年末恒例の『ezが選ぶ2009年の10枚』にセレクトしたほどのお気に入り作品でした。

ブラジル音楽を基盤としつつも、コスモポリタンな感性でコンテンポラリーな音世界を創り出していた『All In One』は、Bebel Gilbertoというアーティストの成長を感じる1枚でした。

Sony Music移籍第一弾アルバムとなる本作『Tudo』は、実にリラックスした印象を受ける1枚であり、円熟味を増したBebelを感じることができる1枚です。

Bebel GilbertoJoao Franklinがエグゼクティブ・プロデューサーとなり、Bebel作品ではお馴染みのMario Caldato, Jr.(Mario C)がメイン・プロデューサーを務めています。また、2曲でKassin/Liminhaがプロデュースしています。

Seu Jorgeがゲスト参加し、レコーディングにはMasa Shimizu(g、sitar、tres)、Joey Altruda(b、g、marimba)、Miguel Atwood-Ferguson(viola、violin、string arr)、John Roggie(p)、Leo Costa(ds、congas、per)、Mauro Refosco(ds、congas、bongos、per、berimbau)、Kassi(b、g、key、programming)、Liminha(b、g)、Cezar Mendes(g)、Gabriel Moura(g)、Andre De Sanatanna(b)、Brazilian GirlsDidi Gutman(p、el-p、org、syn)、Guilherme Monteiro(g)、Danny Frankel(background music)、Pedro Baby(programming、g)、Satch Hoyt(fl)、Stuart Wylen(fl)、Magrus Borges(ds)、Marcos Suzano(programming、shaker、special effects、udu)、Marcel Carmargo(g)、Eddie Ruscharp(programming、effects、syn)といったミュージシャンが参加しています。

今月はJazz The New Chapter(JTNC)強化月間ということでJTNC関連作品を集中的に取り上げていますが、それらのエントリーの中で度々名前が登場するL.A.シーンの重要ミュージシャンMiguel Atwood-Fergusonが本作にも参加しています。JTNCにはブラジル音楽との接点についての言及は少ないですが、こうしたピープルツリーを通じて、その接点を探すのも楽しいのでは?まぁ、本作はJTNCの文脈で聴くような作品ではありませんが・・・

アルバム全体としては、アコースティックな質感を重視し、エレクトロなエッセンスや多彩なパーカッションを上手く隠し味に使うことで、サウンドの深みが増している印象を受けます。そんなサウンドをバックに、Bebelのヴォーカルに全く気負いがないのがいいですね。

5年待った甲斐があったと思える、素敵なBebel Gilbertoに出会えるはずです!

全曲紹介しときやす。

「Somewhere Else」
Bebel Gilberto作。寛いだ雰囲気の開放感が心地好いオープニング。Miguel Atwood-Fergusonの素晴らしいストリングスをバックに、Bebelがリラックスしたヴォーカルを聴かせてくれます。

「Nada Nao」
Bebel Gilberto/Masa Shimizu作。Masa ShimizuはBebel作品ではお馴染みの日本人ギタリスト。クールなアコースティック・グルーヴですが、Leo Costa、Mauro Refoscoによる多彩なパーカッション類がいいアクセントになっています。

「Tom de Voz」
Cezar Mendes/Kito Ribeiro作。Cezar Mendesは前作『All In One』でタイトル曲をBebelと共作したギタリスト。Marisa Monte
TribalistasMarisa MonteCarlinhos Brown、Arnaldo Antunesのユニット)作品にも参加しています。また、Kassin/Liminhaプロデュースの1曲目です。シンプルなフォーキー・チューンに水の効果音やエレクトロなエッセンスで深みをつけるあたりが気鋭のミュージシャンKassinらしいですね。

「Novas Ideias」
Bebel Gilberto/Seu Jorge/Gabriel Moura作。俳優/ミュージシャンとして活躍する人気アーティストSeu Jorgeをフィーチャー。実にキャッチーかつスタイリッシュなメロウ・ボッサ・グルーヴに仕上がっています。共作しているGabriel MouraはFarofa Carioca時代のSeu Jorgeの盟友であり、最近でいえば、当ブログでも取り上げたGilles Petersonのブラジリアン・オールスター・プロジェクトSonzeira『Brasil Bam Bam Bam』Seu Jorgeと共に参加しています。

「Harvest Moon」
Neil Youngのカヴァー。彼のオリジナルは『Harvest Moon』(1992年)に収録されています。2011年に行われたTribute to Neil Young at Carnegie HallでBebelは本曲を歌っており、その流れで本作にも収録されたのでしょう。実に透明感のあるアコースティック・カヴァーに仕上がっています。

「Tudo」
Adriana Calcanhotto/Bebel Gilberto作。タイトル曲は長きに渡り活躍する女性SSW、Adriana Calcanhottoとの共作。Kassin/Liminhaプロデュースの2曲目です。Bebelの円熟味を感じる味わい深い仕上がりです。終盤にはMiguel Atwood-Fergusonがストリングスがドラマティックな演出をしてくれます。

「Saudade Vem Correndo」
Luiz Bonfa/Maria Toledo作。父Joao Gilbertoとも縁が深いLuiz Bonfaの作品をカヴァー。Stan Getz/Luiz Bonfa‎『Jazz Samba Encore!』(1963年) のヴァージョンがお馴染みですかね。コンテンポラリーなアレンジが心地好い軽快なボッサ・カヴァーです。Satch HoytとStuart Wylenのフルートが実に爽快です。ボッサ好きの人にはたまらないはず!
https://www.youtube.com/watch?v=7UvkIhzU4RQ

「Areia」
Pedro Baby/Bebel Gilberto作。Bebel作品ではお馴染みのPedro Babyとの共作。Pedro Babyは、Pepeu GomesとBaby Consueloというブラジルの伝説的グループOs Novos Baianosのメンバー2人を両親に持つミュージシャンです。Mauro Refoscoのビリンバウをはじめ、土着的かつミステリアスな音世界が展開されます。

「Tout Est Bleu」
Andrew Anisere/Allioum Ba/Pascale Hospital作。フランスの男女ユニットAme Strongの1993年シングル曲をカヴァー。クールなダンス・チューンはBebelのイメージにぴったりのカヴァー・セレクトですね。初期のクラブ寄りのBebelがお好きな人にオススメです。効果的なエレピ/シンセは『Moment』での共演も印象的であったBrazilian GirlsのDidi Gutmanです。
https://www.youtube.com/watch?v=YdEf5zV5c_Q

オリジナルのAme Strongヴァージョンもオススメです。
Ame Strong「Tout Est Bleu」
 https://www.youtube.com/watch?v=AommFCk7wnw

「Lonely in My Heart」
Joey Altruda/Bebel Gilberto作。タイトルの通り、ロンリー・モードの哀愁チューンです。Marcos Suzanoによるリズム・アンサンブルにも注目です。

「Vivo Sonhando」
Vinicius de Moraes/Antonio Carlos Jobim作。当ブログではWanda Sa(Wanda De Sah)Diane Denoir/Eduardo Mateoのカヴァーを紹介済みです。Jobim作品を自然体でカヴァーしています。寛いだ雰囲気がいいですね。

「Inspiracao」
Bebel Gilberto/Mario Caldato, Jr./Eddie Ruscharp作。本編のラストは波の効果音と共に始まるエレクトロ色の強いサウンドで締め括ってくれます。ある意味"Mario C"らしい締め括り方かもしれませんね。

「It's All Over Now」
国内盤ボーナス・トラック。Bebel Gilberto作。シンプルな弾き語り曲ですが、胸に込み上げてくる感動的な仕上がりです。輸入盤にするか迷ったのですが、国内盤買って良かった!

Bebel Gilbertoの過去作品もチェックを!。

『Tanto Tempo』(2000年)
タント・テンポ

『Bebel Gilberto』(2004年)
Bebel Gilberto

『Moment』(2007年)
モメント

『All In One』(2009年)
All in One
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2014年09月27日

Mark Guiliana『My Life Starts Now』

新進ジャズ・ドラマーによるミニマル/ビート・ミュージック作品☆Mark Guiliana『My Life Starts Now』
My Life Starts Now[日本語解説付]
発表年:2014年
ez的ジャンル:新進ジャズ・ドラマー系ミニマル/ビート・ミュージック
気分は... :聴き手も進化せよ!

今回はJazz The New Chapter(JTNC)強化月間の第11弾、新進ジャズ・ドラマーMark Guilianaの最新作『My Life Starts Now』(2014年)です。彼にとっては初のCD化作品となります。

Mark Guilianaは1980年ニュージャージー生まれ。

高校時代からジャズを演奏するようになり、大学で本格的にジャズを学び、卒業後はイスラエル出身のベーシストAvishai Cohenのグループに加入し、彼のリーダー作6枚のレコーディングに参加しています。また、並行して自身のグループHeerntを結成し、2006年にはアルバム『Locked in a Basement』をリリースしています。

その後もサイドメンとして数々のコンテンポラリー・ジャズ作品のレコーディングに参加すると同時に、2012年には自身のレーベルBeat Music Productionsを設立し、これまで『A Form of Truth』『Beat Music』といったミニマル/ビート・ミュージック的な作品をデジタル配信しています。

今年に入り、Brad MehldauとのユニットMehlianaの新作『Taming The Dragon』でも話題になったMark Guilianaですが、ここに来て本作『My Life Starts Now』と来月リリースの『Beat Music:The Los Angels Improvisations』という2枚同時の新作リリースとなり、さらに注目度が増しています。

『Beat Music:The Los Angels Improvisations』(2014年)
Beat Music : The Los Angels Improvisations[日本語解説付]

『Beat Music:The Los Angels Improvisations』はタイトルの通り、LAで行われた3時間分のセッション音源を30曲にまとめた即興演奏集、『My Life Starts Now』は曲に重点を置き、計画的にレコーディングを行ったミニマル・アプローチ的な作品という位置付けのようです。

本作『My Life Starts Now』のレコーディング・メンバーは、Mark Guiliana(ds, electronics)、Stu Brooks(e-b)、Michael Severson(g)、Yuki Hirano(key)、Jeff Taylor(vo)、Gretchen Parlato(vo)、Meshell Ndegeocello(spoken word)です。

Stu Brooksはダビー・バンドDub Trioでも活躍するベーシスト、Michael SeversonYuki Hirano(Masayuki Hirano)は数日前にエントリーしたBilal『Airtight's Revenge』にも参加していました。N.Y.コンテンポラリー・ジャズの歌姫Gretchen Parlatoに関しては、彼女のライブ作品『Live In NYC』(2013年)でMarkがドラムを叩いています。また、Meshell Ndegeocelloは前述の『A Form of Truth』をプロデュースしていました。

アルバム全体の印象としては、エクスペリメンタルなミニマル/ビート・ミュージック作品であり、決して聴きやすい作品ではありません。しかしながら、ミニマル/ビート・ミュージックと進化形ジャズの接点というJTNCの文脈で聴くと興味深い作品です。

人力テクノと呼ぶべき、クールなビートが印象的なMark Guilianaのドラムですが、本作ではあくまでもトータルな音創りに重きを置き、必要以上にドラムを叩いていません。そんな中でもMark Guilianaが進化形ジャズの重要ドラマーであることを実感できるプレイを随所で聴くことができます。

ジャズ好きというより、Flying Lotus等のビート・ミュージック好きの人向けのアルバムですね。

1〜2分程度の短い楽曲が30曲並ぶ『Beat Music:The Los Angels Improvisations』よりは、とっつき易いのでは?

Mark Guiliana - Beat Music Productions ※アルバム2作の紹介PV
https://www.youtube.com/watch?v=p-kwpORSUno

聴き手にも進化を求める、進化形ジャズ作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Beginning」
ビート・ミュージック的なサウンドによるアルバムのプロローグといったところでしょうか。。

「My Life Starts Now」
タイトル曲は、幻想的な雰囲気の中でMarkの"第二次ドラムンベース"的なドラミングを堪能できます。Squarepusherあたりからの影響も感じます。

「Strive」
Meshell Ndegeocelloのスポークン・ワードをフィーチャー。ミニマル的なサウンド・アプローチに本作におけるMarkのスタンスが窺えます。

「I'm Ready」
2分に満たない曲ですが、Stu Brooksのベース、Markのドラムが織り成すグルーヴに惹き込まれます。

「This One Is For You」
Gretchen Parlato参加曲。トイピアノによるイントロに続き、幻想的なメロウ・サウンドをバックにGretchenのスキャットが浮遊するサウンドスケープ的な仕上がり。

「Manhattan Nights (Part 1)」
1分半強のビート・ミュージック的な仕上がり。こういうサウンドを人力ドラムでやってしまうところが進化形ジャズらしいですね。

「My Name Is Not Important」
匿名性を強調する曲タイトルからしてミニマル的ですよね。人力ドラムンベース的な演奏を楽しめます。

「It Will Come Back To You」
ドラムが主張しすぎない引き算の演奏が多い中で、この曲のMarkは少しダウナーなサウンドを従え叩きまくります。

「The Result Of A Ring」
Stu Brooksのベース、Markのドラム、Yuki Hiranoのキーボードが織り成すアンサンブルが見事にハマっている感じですね。さらにはMichael Seversonのギター・ソロも盛り上げてくれます。

「Move Over Old Guy」
ノイジーな小曲。ここまでエクスペリメンタルになってくると凡人の僕には理解できません(笑)

「Dream. Come. True.」
ビート・ミュージックと進化形ジャズの融合を感じる仕上がり。この曲もMichael Seversonのギターがいいアクセントになっています。

「B.Y.O.B.」
レゲエ/ダブ調の仕上がり。レゲエ/ダブとなればStu Brooksのベースが先導します。ただし、ビート・ミュージック的なエッセンスを忘れないところがMark Guilianaらしいのでは。

「Manhattan Nights (Part 2)」
「Manhattan Nights」のパート2。パート1の演奏からエレクトロニクス部分を除き、生音演奏のみ残した感じです。

「Let Go」
ラストは幻想的なサウンドで締め括ってくれます。

ご興味がある方は、Mark Guilianaの参加アルバムもチェックを!

Avishai Cohen Trio『Gently Disturbed』(2008年)
Gently Disturbed

Avishai Cohen Trio『Night of Magic』(2013年)
ナイト・オブ・マジック

Jason Lindner『Now Vs Now』(2009年)
Now Vs Now

Now VS Now『Earth Analog』(2013年)
Earth Analog

Donny McCaslin『Casting for Gravity』(2012年)
Casting for Gravity

Lionel Loueke『Heritage』(2012年)
ヘリテッジ

Gretchen Parlato『Live In NYC』(2013年)
ライヴ・イン・ニューヨーク・シティ【CD+DVD】(仮)

Mehliana『Taming The Dragon』(2014年)
Mehliana: Taming the Dragon
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2014年09月26日

The Voices Of East Harlem『Can You Feel It』

Leroy Hutsonプロデュースのティーンエイジャー・ゴスペル/ソウル☆The Voices Of East Harlem『Can You Feel It』
キャン・ユー・フィール・イット(生産限定紙ジャケット仕様)
発表年:1974年
ez的ジャンル:レアグルーヴ系ティーンエイジャー・ゴスペル/ソウル
気分は... :愛が溢れています!

今回はN.Y.イーストハーレム出身のゴスペル・グループThe Voices Of East Harlem『Can You Feel It』(1974年)です。

N.Y.イーストハーレムの養護施設で育った子供達を中心に結成されたゴスペル・グループThe Voices Of East Harlemの紹介は、1stアルバム『Right On Be Free』(1970年)、3rdアルバム『The Voices Of East Harlem』(1973年)に続き3回目です。

Just Sunshine Recordsからリリースされた本作『Can You FeeI It?』(1974年)はグループの4thアルバムです。

前作『The Voices Of East Harlem』(1973年)はLeroy Hutson/Curtis Mayfield/Rich Tufoの3名がプロデュースしていましたが、本作はLeroy Hutsonの単独プロデュース&アレンジになっています。

結果としてグループの最終作となったアルバムですが、内容はとても充実しています。

ティーンエイジャーらしく若々しく躍動するグループの感動的なヴォーカルと、Leroy Hutsonによるメロウ&ファンキーな楽曲・アレンジが見事に調和しています。

ファンキーな「Can You Feel It」「Jimmy Joe Lee」、ヤングソウルな「March Across The Land」あたりもいいですが、個人的には「Rare So Rare」「Take A Stand」「Amazing Love」といったLeroy Hutsonの本領発揮といったメロウ・チューンが超オススメです。

まずは「Rare So Rare」「Take A Stand」の2曲をぜひ聴いてみてください。

グループの素晴らしさと同時に、Leroy Hutsonのソングライティング&アレンジ・センスにニンマリする1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Can You Feel It」
タイトル曲はレア・グルーヴ人気曲。哀愁帯びたメロディのファンキー・グルーヴ。グループの成長と共にLeroy Hutsonのサウンド・センスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=x8TW4fWJOVg

「Amazing Love」
グルーヴィーな爽快メロウ・ソウルにLeroy Hutson好きの人であれば、思わずニンマリするはず!グループのイメージに相応しいヴァイヴスがありますね。溢れる愛がそこにある!
https://www.youtube.com/watch?v=VelyXi8OAUk

「Just Got To Be Myself」
ゴスペル仕込みの伸びやかなヴォーカルで歌い上げる感動曲。
https://www.youtube.com/watch?v=x4mkcHnPVAs

「Rare So Rare」
フリーソウルのコンピにも収録されていた人気曲。Leroy Hutsonらしい魅惑のメロウ・ワールドが、グループのピュア・ヴォーカルによってさらに純度を増しています。僕の一番のお気に入り!
https://www.youtube.com/watch?v=7-HX2qIYEJk

「Jimmy Joe Lee」
Curtis Mayfield/ブラックスプロイテーション風のスリリングで格好良いファンキー・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=FFVBbNtPJsY

「Take A Stand」
個人的には「Rare So Rare」と並ぶお気に入り曲。グループの持つ若々しさとLeroy Hutsonらしいメロウ・ヴァイヴが見事にフィットした名曲だと思います。聴いているだけでポジティヴな気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=VGiL5D2OJtQ

「Take A Little Time To Love」
美しいメロウ・バラード。切々としたリード・ヴォーカルとそれに寄り添うコーラスがたまりません。グループの真っ直ぐさ伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=6ookOc-OIQE

「March Across The Land」
感動的なヤング・ソウルである本曲も人気があるのでは?聴いていると熱い思いが込み上げてきます。Linda Cliffordも本曲を歌っていましたね。

「Can You Feel It (Part II)」
ラストは「Can You Feel It」のパート2(インスト)でファンキーに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=j6YVv03fN-k

The Voices Of East Harlemの過去記事もご参照ください。

『Right On Be Free』(1970年)
Right on Be Free

『The Voices Of East Harlem』(1973年)
the voices of east harlem.jpg
posted by ez at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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