2014年09月04日

Jimi Tenor & Kabu Kabu『Joystone』

フィンランドの奇才マルチプレーヤーとアフロ・グルーヴ・バンドとの共演☆Jimi Tenor & Kabu Kabu『Joystone』
Joystone
発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧系コズミック・アフロ・ジャズ
気分は... :オトナの!

今回はフィンランドの奇才マルチプレーヤーJimi Tenorがアフロ・グルーヴ・バンドKabu Kabuとのコラボ第1弾Jimi Tenor & Kabu Kabu『Joystone』(2007年)です。

Jimi Tenorの紹介は、ジャズとテクノの融合を見事に実現させたフューチャー・ジャズ作品『Intervision』(1997年)、公私のパートナーNicole Willisとの共同名義でリリースしたソウルフル・ハウス作品Cola & Jimmu『Enigmatic』(2013年)に続き3回目となります。

レコーディングには、Jimi Tenor(vo、fl、sax、key)とEkow Alabi Savage(ds)、Akinola Famson(per)、Patrick Frankowski(b)というKabu Kabuメンバー、さらにはFela KutiのバックバンドAfrica 70のメンバーだったNicholas Addo Nettey(vo、per)、フィンランドの人気ジャズ・ユニットThe Five Corners Quintet(FCQ)のメンバーJukka Eskola(tp)とTimo Lassy(sax)、それ以外にIlkka Mattila(g)、Kalle Kalima(g)、Markku Veijonsuo(tb)、Juha Kortehisto(tb)、Iro Haarla(harp)、 Didier Selin(effects)、Aleksi Saraskari(tuba)、それにJimiの公私のパートナーNicole Willis(chekere)が参加しています。

アルバムのテイストは北欧ジャズとアフロ・グルーヴが融合したコズミック・アフロ・ジャズといった内容です。ただし、むやみにアフロ色を前面に押し出すばかりではなく、アフロ・ブラジリアン・テイストの演奏や、北欧ジャズとのバランスを重視した演奏などアフロ・グルーヴというマテリアルをあの手この手で聴かせてくれるのが楽しいですね。

北欧らしいスタイリッシュなセンスで仕上げたキャッチーな演奏が多いので、アフロビート、アフロ・ジャズをあまり聴かない人もスンナリと入りやすい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Anywhere, Anytime」
グルーヴィー・ソウルとアフロ・ジャズが合体し、さらにはコズミックなスパイスが効いた摩訶不思議なコズミック・ソウル。案外キャッチーでかなり心地好いです。終盤にはアフロ色が強まり、パーカッシヴな演奏を楽しめます。

「Green Grass」
開放的なアフロ・ジャズ。薄っすらとエレクトリックなエッセンスを織り込んでいるところがJimi Tenorらしいのでは?

「I Wanna Hook Up With You」
疾走するアフロビート。ヴォーカル・パートも含めて、アフロビートのエッセンスをコンパクトかつキャッチーに聴かせてくれます。普段あまりアフロビートを聴かない人でも耳に入りやすいと思います。

「Hot Baby」
アフロ・グルーヴを北欧ジャズらしいスタイリッシュなセンスでまとめ上げた感じです。中盤のセクシー・パートや格好良いパーカッション・ブレイクもたまりません!

「Bedroom Eyes」
Jukka EskolaとTimo LassyというFCQ勢も活躍するアフロ・ブラジリアン・フュージョンといった趣の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=D2G-nWjmEaM

「Hermetic Man」
この曲もFCQ勢が活躍するアフロ・ブラジリアン風の仕上がり。キーボードの音色はアフロビートですが、適度にメロウ&パーカッシヴなのが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=pLQxRu-AWE0

「Love Is The Only God」
Jimi Tenorらしい音世界を堪能できるコズミック・アフロ・ジャズです。

「Ariane」
ソウルフルな味わいのアフロ・グルーヴ。音色はアフロですが曲調はソウルって感じですかね。

「Smoking」
地を這うベースラインとTimo Lassyのフルートが牽引するミステリアスな雰囲気の仕上がり。淡々としたクールな音世界が展開されます。

「Horror Water」
不穏な空気感にグッとくるコズミック&フリーキーな音世界が展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=EiMkzKMm8BM

「Sunrise」
北欧ジャズ+コズミック・ソウル+アフロ・グルーヴという本作らしい音を堪能できるピースフルな1曲。心地好いコズミック・グルーヴにのって、Timo LassyとJukka Eskolaらが素敵なソロを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ojgnmNG8j_s

「Dede」
ラストはアフロ・スピリチュアル・ジャズで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=aeG_zoW2zkA

他のJimi Tenor & Kabu Kabu名義のアルバムもチェックを!

Jimi Tenor & Kabu Kabu『4th Dimension』(2009年)
4th Dimension

Jimi Tenor & Kabu Kabu『The Mystery Of Aether』(2012年)
Mystery of Aether

Jimi Tenorの過去記事もご参照ください。

Jimi Tenor『Intervision』(1997年)
INTERVISION

Cola & Jimmu『Enigmatic』(2013年)
Enigmatic
posted by ez at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする