2014年10月05日

Michelle Shaprow『Earth One』

ドリーミーなポップ・ワールドを推し進めた2nd☆Michelle Shaprow『Earth One』
アース・ワン
発表年:2014年
ez的ジャンル:ドリーミー・ポップ系女性SSW
気分は... :5秒で誰もが虜になる!

今回は"5秒で誰もが虜になる"US女性シンガー・ソングライターMichelle Shaprowの最新作となる2ndアルバム『Earth One』です。

来週には東京、大阪で来日公演もある旬のアーティストですね。

Michelle Shaprowの紹介は、1stアルバム『Purple Skies』(2011年)に続き2回目となります。

1stアルバム『Purple Skies』は、Gilles Petersonも絶賛した「Back Down To Earth」をはじめ、クロスオーヴァー感覚の独自のドリーミー・ポップが満載で各方面から高い評価を得ました。

僕自身も年末恒例の『ezが選ぶ2011年の10枚』にセレクトしたほど、Michelleのドリーミーなポップ・ワールドに魅了されました。

その『Purple Skies』以来、約3年半ぶりの新作となる『Earth One』は、"世界中のラブ"をテーマにしたSFミュージカル・シアターであり、地球の周りを旋回する宇宙船から発信されるラジオ番組Earth Oneという設定の下、世界中のラブが歌われます。

プロデュースは前作も手掛けたAlex ElenaMayer Hawthorneのバンド・メンバーでもあるTopher Mohrが手掛けています。

コンセプトに基づきよく練られ、完成度も高い1枚だと思います。ただし、あまりにコンセプトに忠実なため、アルバムを最初から最後までしっかり聴かねばならず、1曲単位で切り出しにくいのも事実です。こういうアルバムって、各曲の紹介も難しいんですよね(笑)

個人的には散漫ながらも、さまざまなタイプの曲が楽しめる『Purple Skies』のようなアルバム構成の方が好みなのですが・・・

それでもMichelleらしいドリーミー・ポップ・ワールドと、コケティッシュなヴォーカルで貫かれた素晴らしいアルバムだと思います。

僕は有名CDショップのジャズ売場で本作を購入しました。また、別の有名サイトではR&Bカテゴリーで扱われていました。確かに、どのカテゴリーで扱うのか戸惑う作品ですよね。それだけ唯一無二の音世界を持つ個性的なアーティストと呼べるのかもしれませんね。

Michelleのポップ・ワールドの虜になりませんか?

全曲紹介しときやす。

「Earth One」
タイトル曲は、宇宙船から発信されるラジオ番組Earth Oneという設定を説明しながら、番組ホストが本作のテーマである"ラブ"について問い掛けます。Michelleらしいキュートなドリーミー・ワールドの始まりです。

「Look Good With Your Money」
ミディアム・ファンク調の仕上がり。ファンク・グルーヴと♪金持ちは格好良く見える♪という皮肉交じりの歌が妙にマッチしています。

「Lost In The Stars」
本作における"愛のテーマ曲"といった位置付けの曲であり、この美しいメロディは本曲以降も繰り返し登場します。

「Fly To You」
序盤はジャジー・ポップ調ですが、その後ドラムンベース調の展開になります。クロスオーヴァー感覚のサウンドを堪能できるオススメ曲です。

「Hong Kong」
切々と二人のラブについて歌うMichelleのドリーミーなポップ・ワールド全開の1曲。"5秒で虜になる"Michelleのコケティッシュなヴォーカルがたまりません。

「Earth One To Lost In The Stars」
Earth Oneのラジオ・ジングルを交えたインタールード的な小曲。

「Lost In The Stars Again」
「Lost In The Stars」のパート2といった感じです。よりドラマティックな愛のテーマを聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=M014VPNDzZo

「Monte Carlo」
スペイシー・サウンドによるインタールード的な小曲。

「Broken Bad」
ダークな雰囲気のつなぎの1曲。

「Little Bird」
自由に羽ばたくラブについて歌う感動的なドリーミー・ラブ・ソング。SFミュージカル・シアターの最初のヤマ場を迎えます。

「Rain Movement One」
序盤は美しいピアノ独奏ですが、その後サイケデリックなエレクトロニカ・サウンドへと展開します。

「Rain」
宇宙レベルのラブが歌われる壮大なラブ・ソング。生音サウンドのオーガニック感とエレクトロニカなフレイヴァーのバランスが絶妙です。

「Love Will Come Again」
♪ラブは再び巡ってくるでしょう♪と歌うコズミックなラブ・ソング。

「Lost In The Stars Sweet Sweet」
三度、「Lost In The Stars」のメロディが登場です。フィナーレが近づいてきた感じですかね。

「Whistle」
Michelleのコケティッシュなヴォーカルを満喫できるポップ・チューン。

「Earth One (Whistle 2)」
Earth Oneのラジオ・ジングルと共に物語はフィナーレを迎えます。

未聴の方は『Purple Skies』(2011年)もぜひチェックを!

『Purple Skies』(2011年)
パープル・スカイズ
posted by ez at 02:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする